中学生を中心とした個別指導塾を愛知県内に8校舎展開している『Jアカデミア』。講師1人に対して、生徒は最大6名まで。『楽しく・厳しく・できるまで』をモットーに“成績が上がる指導”を行なっています。 実際に『Jアカデミア』に通う中学生の70%以上が成績向上を果たしているのだとか。今回は『Jアカデミア』の代表取締役の北村さんに、成果向上の仕組みや独自の取り組みについてお聞きしました。
▼プロフィール
北村 貴幸(きたむらたかゆき)『Jアカデミア』代表取締役
1993年、大学在学中に名大学習塾(現・株式会社Jアカデミア)を設立。高い成績向上率が評判となり、毎年多くの生徒が集まる人気塾となる。心理学にも精通し、産業カウンセラー((社)日本産業カウンセラー協会)としての顔も持つ。名古屋大学教育学部教育心理学科卒。
——『Jアカデミア』では、成績向上率の高さに定評があるとお聞きしました。まずはそこからお聞かせください。
『Jアカデミア』が考える学習塾の使命は「成績向上」です。生徒も保護者の方も、何より塾に期待しているのはこの点だと思います。具体的な数値でお話をすると、ある経営コンサルタントが全国の学習塾における「中学生の成績」について調査したところ、1年間同じ塾に通って5教科の通知表が1つでも上がった生徒は、全体の27%しかいなかったそうです。
——そうなんですね。思ったより低い数字で驚きました。
皆さん、驚かれます。同じ条件で毎年データを取っていますが、『Jアカデミア』ではコンスタントに70%以上の数字が出ていますので、業界平均と比べると学習塾の使命は果たせていると思います。
要因はいくつかありますが、1つは個別指導では珍しい“予習型”を導入している点です。「予習型で先取りする場合は集団塾」「復習型で後追いする場合は個別指導塾」というのが一般的ですが、私たちは成績を上げるなら予習型の方が効果的だと考えています。
——なぜ予習型のほうがいいのでしょう?
内申点というのは、テストの点数だけでは決まりません。挙手の回数や宿題の提出率なども含めた判断になりますから、一人ひとりの生徒が「学校の授業にしっかり参加できる状態にすること」がとても重要です。授業内容が今までよりわかる。そうすれば、今までより手も挙げられるし、宿題もちゃんとやるようになる。学校での学習姿勢が好転すれば、自ずと成績は上がるものだと考えています。
——成績向上率の高さの秘密は他にもありますか?
「徹底的に個別化された学習カリキュラム」も理由の一つです。
生徒の学力は一人ひとり異なります。更にその子の中での得意教科・苦手教科も違います。そして、学校によって、テスト日程・進度・テスト傾向が違います。もしそれらの違いに完全対応できたならば、各生徒にとって最適なカリキュラムになります。『Jアカデミア』では、何とかその「最適なカリキュラム」をつくろうとしています。そのために、我々講師は授業前に、結構な時間をかけて、手作業でカリキュラム作成を行っています。
——なるほど。成績向上へのこだわりを感じます。
そのこだわりの強さ、つまり生徒たちにかける情熱の大きさこそが、『Jアカデミア』最大の特長かもしれません。その表れでもあり、成績向上率の高さの秘密でもあるのが、「膨大な無料補習」です。
中学コースの場合、1ヶ月の正規授業時間は18時間ですが、テスト前の1ヶ月間は、正規授業とは別に20・30時間、生徒によっては50・100時間の授業の延長や補習を行います。補習自体は、他の個別チェーンでも行いますがもちろん有料。それに対して『Jアカデミア』では全て無料です。先の手作りのカリキュラムも含め、ここまで生徒のために一生懸命になれる塾は、ほとんどないと思っています。
——ここまでの取り組みがあるから、確かな結果が出ているんですね。
ありがとうございます。昨今、日本中で人手不足が問題になっていますが、学習塾業界は学校教員の不人気もあり、更に深刻な状況です。しかし、生徒たちへの情熱の大きさは、当塾の根幹・存在理由にも関わるものなので、何とか今後も業界トップレベルの水準を維持していきたいと思っております。
——ここまでお話を聞いて「面倒見の良さ」「熱血指導」といった言葉が浮かびました。
『Jアカデミア』のモットーは、「楽しく・厳しく・できるまで」です。“厳しく”というのが、他塾さんにはない言葉かもしれませんね。生徒の長所を見つけ褒めて自信を育む。イキイキと笑顔になれる時間を過ごす。それと同時に、叱るべき時にはしっかり叱ることが大事だと考えています。
——叱るべき時とは?
授業中に私語をする。宿題をやってこない。この2つが主に𠮟るべき時です。そのため、もしお子様の教育方針として「厳しく」ではなく、「優しく」「ゆるく」指導してほしいとお考えであれば、『Jアカデミア』はオススメではないかもしれません。
——最後に、今後のビジョンについて教えてください。
今は愛知県に8校舎を展開していますが、これ以上の校舎展開は考えていません。授業の質・成績向上率が下がるくらいなら、更に校舎数を減らすことも考えています。
おかげさまで、業績は好調です。そのため校舎を増やすこと自体は可能ですが、それによって質が下がるならば、私の中では本末転倒になってしまいます。創業から約30年経ちましたが、改めて経済的利得より社会の役に立つことがしたいと思っています。今でも業界平均よりは高い成績向上率ですが、本来あるべき姿は向上率100%のはずです。100%に一歩でも近づきたい。それが当社の今後のビジョンです。
今回の取材でお話を聞かせてくださったのは代表の北村さん。ご自身が大学生のときに『Jアカデミア』の前身となる塾を立ち上げ、以来、常にこだわり続けてきたのが“成績向上”だといいます。実際に、塾に通われていた生徒のお話を聞いていると、「内申21アップ」「テスト順位が200位以上上がった」「オール1からの脱却(「1」が1つもなくなった)」…など、驚くようなエピソードがズラリ。他塾では成果が出なかった生徒もどんどん変化し、成績向上を果たしているのだとか。『Jアカデミア』は、“優しく”“ゆるく”といった指導を希望されている方には向いていないかもしれません。ですが、本気で「成績向上」を目指すのであれば、ぜひ候補の一つに入れてみても良いと感じました。
【『ジュクセン編集部』奥澤千夏】
※掲載内容は2022年9月時点の情報です。