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F113110102700
生徒
東京大学 合格
田中 陽太さん(仮名)
東大入試を徹底分析。必要な学力や優先順位を見極め、他大学の過去問もフル活用
インタビューに回答してくれた人:本人

生徒プロフィール

住まい
東京都
性格
すぐに友人ができる・社交的なタイプ

私の受験ポイント

合格に向けた勉強計画を作成。1日のスケジュールに落とし込み、必ずやり遂げた!

物理は難問にじっくり向き合い仕上げる勉強法。3日間かけて解いた問題も!

「東大入試」を徹底分析。他の大学の過去問も活用しながら力を身に付けた!

受験情報

受験年度
2022年
受験校数
4校

合否

志望順 学校名 合格判定 受験結果
1 東京大学 (教養学部(前期課程)理科二類) A判定 合格
2 一橋大学 (経済学部 経済学科(後期)) C判定 不合格
3 大阪公立大学 (工学部 建築学科(中期日程)) A判定 合格
4 早稲田大学 (スポーツ科学部(共通テスト利用方式)) A判定 合格

入試スケジュール

2月25・26日
:東京大学
3月8日
:大阪公立大学
3月12日(東大合格により欠席)
:一橋大学

偏差値推移

高1:偏差値:全国統一高校生テスト総合偏差値(理系)84.5
高2:偏差値:進研模試総合偏差値80.0
高3:偏差値:東大模試:秋の東大実戦理:B判定
高卒:偏差値:マーク模試 偏差値:80

学校選び

「適性が見つけやすいカリキュラム」がある東大を第一志望に

志望校はどのように決めていきましたか?

僕は熊本の出身で、自分の周りに大学に行った人があまりいなかったんです。大学がどういう場所なのかあまり想像できていなかったので、とりあえず大学の雰囲気を見てみようと「京都大学」のオープンキャンパスに参加しました。印象に残っているのは、さまざまな学生がいる点です。学生の話を聞くイベントで登壇されていたのは、社会に出てから京都大学に入学された方、別の大学に通っていたけれど京都大学に魅力を感じて試験を受けた方…いろいろな経歴を持った方が大勢いて、衝撃を受けたんです。大学というものに大きな魅力を感じました。

そこから「東京大学」が第一志望になった理由は?

当初は「京都大学」を志望していましたが、最終的に「東京大学」に絞ったのは、自分の適性がより見つけやすいカリキュラムだと感じたからです。京都大学は、大学1年から学部を絞って深く学んでいくスタイルなのに対して、東京大学は少し違っていました。大学1年・2年の間は全員が教養学部に所属。さまざまな分野の学問を幅広く勉強していき、そこから自分に合ったものを選択できる仕組みでした。

また、自分自身は数学や物理などの理系が得意ではあったのですが、興味としては経済学や歴史にも向いていたんです。そんな自分の気持ちと合っていたのが東京大学だったので、第一志望に決めました。

塾について

映像授業を見て、問題を解いていく。自分のスタイルに合っていた

メインで通っていた塾
壺溪塾(こけいじゅく)
指導方法
集団授業
頻度
週6回
科目
物理、数学、現代文、英語
通塾時期
浪人4月~
授業時間と費用
転塾:
転塾する前に通っていた塾
東進ハイスクール/東進衛星予備校
指導方法
個別指導
頻度
週1回
科目
物理、数学、現代文、英語
通塾時期
高2の4月~高3
授業時間と費用
高3:週1(1回60分~90分)、月1~2万円
併塾:

高3の受験時には『東進衛星予備校』に通われていましたが、選ばれた理由は?

『東進衛星予備校』を選んだ理由の一つは、授業形態が自分に合っていたからです。優れた講師の方たちの映像授業を見て、ひたすら問題を解いていく流れで、自分のペースで黙々と進めていきたい僕には合っていました。授業に縛られたり、この参考書をやりなさいなど指図されるのがあまり好きではなかったので、やりやすかったです。

映像授業のスタイルが合っていたんですね。

特に物理で有名な先生の授業は勉強になりました。単なる物理の話ではなくて、根本の数学のところから解説をしてくれて、こんな考え方があるんだと学びが多かったです。それと、過去問演習が添削付きで受けられたのも良かったですね。志望大学の過去問が15年ぐらい見られて、本番と同じような回答用紙で問題を解く。さらにその回答を提出すると講師の方から添削されて返ってくるので、本番に向けてしっかり対策ができたと思います。

映像授業中心とのことですが、講師の方とのやり取りはありましたか?

ありました。模試の後には一緒に振り返りをしてくれたり、受験に向けてのメンタルケアをしてくれたり…自分にとって心地よい距離感でサポートしていただけたなと感じています。一方で、少し物足りなさを感じたのは、対面での指導です。僕のいた熊本は東京に比べると情報的な弱さがあると感じていたので、月に1回とか定期的に対面での指導やアドバイスがあってもよかったなぁと感じていた部分です。

高3の受験では惜しくも不合格…。再度チャレンジするために地元の塾に通われたんですね。

『東進衛星予備校』は現役生対象だったこともあり、浪人時には地元の熊本で有名な個人塾に通うことにしました。そこでの生活は、朝から授業を受けて、その後は自習室で勉強するのが流れ。本当に高校生活のようで、コロナでなくなっていたようですが、本来であれば週1で体育の授業や茶道の時間があったみたいです。

受験勉強について

東大の入試を徹底分析。必要な学力と優先順位を見極めて対策

勉強時間
高1 塾:なし、自宅:1日90分~120分
高2 塾:なし、自宅:1日60分~90分
高3 塾:週1(1回60分~90分)、自宅:1日180分以上

東大合格に向けての取り組みについて教えてください。

高3の東大受験を振り返ったときに、自分が足りていない部分が見えていたので、そこを埋めるための1年間にしました。入試や模試などのスケジュールから逆算して、それを月単位、日単位に落とし込んで、1日のスケジュールを決めたんです。なので、そのタスクが終われば夕方ぐらいに帰宅する日もありましたし、逆に終わらなければ遅くまで自習室に残る日もありました。

科目ごとではいかがですか?

科目でいうと「物理」の成績が伸びました。要因は「一つの難問を逃げずに、しっかり仕上げる勉強法です。具体的には、問題を解く中で分からなくなった時にすぐに回答を見ないで、解けるまで粘る方法。ある問題では、1問解くのに3日間かけたこともあります。「解けた!」という体験が自信につながっていて、安心してテストに向き合えたのではないかと思っています。

「自信」の有無が点数を左右するのでしょうか?

僕が高3の受験で不合格になってしまったのには、「自信のなさ」も大きく影響していたと思うんです。問題に向き合っているときに、これは解けるのかな?…できるかもしれないけど、できないかもしれない…このまま解き続けていいのか?他の問題に時間を使ったほうがいいんじゃないのか…そんな不安を抱きながら問題を解いていました。

けれど、しっかり向き合って解いた経験があると、このパターンは自分はこのぐらい時間がかかると分かるんです。20分で解き終わるのか、1時間かかるのか…それが感覚的に掴めているだけでも、大きな安心感があると分かりました。結果、現役のときは安定しなかった模試の偏差値が、ある程度の水準でキープできるようになったんです。

苦手な科目はありましたか?

国語が苦手でした。特に古文がどうしても読めなかったですね…。国語を克服することも考えたのですが、僕の学力レベルで向き合ったところで得られる点数を考えると、思い切って捨ててしまったほうがよいと判断したんです。国語で失う点を、得意な数学や物理で補う作戦です。結果的には、他の科目に集中したことで総合の成績がアップしました。

他にも「東大合格」のために取り組んだことはありますか?

東大の試験を自分なりに分析して、対策を取っていきました。数学でいうと、東大の場合は「まずは本質的な問いが何なのかを探り、そこから解決策を導き出す形」になっていました。別の大学で見てみると、たとえば京都大学の場合は「本質的な問いそのものが出題される形」になっているんです。

なので、攻略の順番としては、京都大学から本質的な問いに向き合うトレーニングを積んで、そこから東大の問題にチャレンジ。そもそも本質的な問いが何なのかを探る方法を学んでいきました。さらに、具体的な計算に関しては、東京工業大学や大阪大学の問題で計算力を身に付けていく工夫をしていきました。東大の入試を徹底分析し、必要となる学力、その力を身に付ける順番を見極めて対策できた点が受験攻略のポイントだったように思います。

苦労したことはありましたか?

メンタル面はしんどかった覚えがあります。一日中、机に向かっているので精神的な厳しさを感じていました。それに合わせて成績が伸び悩んでしまったときは、本当に辛かったですね。

自分のタイプとしてあまり追い込みすぎないほうがいいと分かっていたので、浪人時は「日曜日は1分たりとも勉強をしない」と決めていました。そこでガス抜きをしないと絶対にパンクするだろうなと思っていたので。その日は友人と会ったり、公園を散歩したり…リラックスできるよう過ごしていたのも良かったのではないかと思います。

家庭のサポートについて

受験勉強はリビングで。隣で母も投資の勉強をしていて心強かった

ご家族との関係はいかがでしたか?

受験勉強が始まった頃から、母も一緒に投資の勉強を始めていました。僕はリビングで勉強することが多かったので、一緒に頑張る人が隣にいるのは嬉しかったですね。

あとは、あまりうるさく口出しされなかったのもありがたかった点です。今思い出して救われたなと思うのは、高3の受験で東大の不合格が分かった日のこと。自分の部屋から出て、母と最初に顔を合わせた時の第一声が「今日の夕飯、何にする?」だったんです。普通通りに接してくれて、そこでふっきれた感覚がありました。

他にもありますか?

家庭ではないですが、友人の応援にすごく支えられたなと感謝しています。入試が近くなると友人たちが「頑張れ」とメッセージをくれて本当に嬉しかった。いざ、試験が始まるときは地元の友達の顔が浮かんできて、「合格して、みんなに良い報告をしよう」と心の支えになってくれました。

学校生活について

“勉強ができる人”とはまた違う、“頭がいい人”に出会う日々が刺激的

学校名
東京大学
部活
イベントの実行委員

実際に東大に通われて、どのような感想をお持ちですか?

勝手なイメージで真面目な学生が多いのだろうと思っていたら、それぞれの個性が強くて驚きました。“勉強ができる人”とはまた違う、“頭がいい人”に出会う日々で、とても刺激的です。「将来はこんなことをやりたい」などの夢を掲げている学生も多いと思います。

お互いに高め合える関係なんですね。

そう思います。大学での勉強は学生同士が協力しながら理解を深めていく授業もあるので、授業が終わった後、夕方から夜まで熱く議論することもあるんです。話が始まると、想像していなかったところから意見がでてきたり、面白い視点に気づかされたり…本当に面白い。これまでに体験したことのない楽しい時間です。

この先はどのような進路をお考えですか?

現在1年生なので、学問の分野を絞らずにさまざまな領域について学んでいるところです。興味も広がってきていて、受験時にやりたいと考えていた「経済」や「統計」だけでなく、「化学」ももっと深めてみたいなと感じています。大学2年ぐらいまでは新しい出会いを大切にして、そこで面白い研究テーマが見つかれば大学院にも進みたいなと思っています。

取材して

今回取材をさせていただいたのは、東京大学に通う田中さん。高3の受験時では、点数がわずかに届かず不合格となってしまったそう。その時点で、すでに合格ラインが見えていたこともあって、浪人時の夏頃には東大合格が合格圏にあったのだとか。そんな当時を振り返り、「受験勉強と並行して、別の取り組みもしておけばよかったなと思う」と語ります。大学範囲の数学、英語、政治経済…入学後をイメージしてやれることはあったのではないかと思っているそうです。目の前のゴールはもちろん受験になりますが、その先を見られるとまた新しいモチベーションが持てそうです。

※上記は、2022年9月時点での取材をもとに作成しています。

この記事はインタビューを基に執筆されました。

文:有藤千夏/編集:塾選(ジュクセン)編集部

通った塾について

映像授業を見て、問題を解いていく。自分のスタイルに合っていた

ココがポイント