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高校受験の模擬試験はどう活かす? 成績表の見方や復習のポイントも伝授

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ひのき進学教室 三軒茶屋校講師

大山雅司

模擬試験を受けたあと、気になるのは成績表。各教科の点数や判定結果の良し悪しで、つい一喜一憂してしまいますよね。しかし、模試は成績表を見て終わりではなく、志望校合格を見据えて有効活用することが大切です。今回は高校入試対策のための模試について、成績表の見方や各教科の復習ポイントを詳しくお伝えします。

目次

模擬試験を受けたあと、気になるのは成績表。各教科の点数や判定結果の良し悪しで、つい一喜一憂してしまいますよね。しかし、模試は成績表を見て終わりではなく、志望校合格を見据えて有効活用することが大切です。今回は高校入試対策のための模試について、成績表の見方や各教科の復習ポイントを詳しくお伝えします。

判定に一喜一憂しない!模試の結果から今後の戦略を立てる

模試の結果を受け取ったとき、まず最初に気になるのが志望校の判定が良いのか悪いのか。A判定やB判定が出ていれば安心するかもしれませんが、C以下の判定となるとがっかりしてしまう方も多いのではないでしょうか。

そんな方に覚えておいてほしいのは、模試の判定はあくまでも“現在の学力”の評価であるということです。今がA判定だからといって志望校合格が約束されたわけでもありませんし、反対に今E判定だからといって合格の見込みがまったくないわけでもありません。

結果は現在地。最終的に「A判定」を目指せばいい

模試の判定は、あくまでも“今の実力”を知るもの。模試の結果が出たあと保護者の方や生徒本人から「何判定だったら志望校として適切なのか?」と質問されることがよくありますが、答えとしては模試を受け始めた最初の段階からA判定である必要はありません。もちろん最終的にA判定を目指す必要はあるのですが、受験まで日がある段階でD判定やE判定だった場合はそこから盛り返すことも可能です。願書提出までに判定結果を良くしていきましょう。

模試の結果から“自分に足りない要素”を把握しよう

模試の判定結果は冷静に受け止め、今後の学習計画にどう活かすかを考えてください。

判定表には教科ごとの成績や偏差値が記載されているので、自分はどの教科が得意で、どの教科が苦手なのかなど、自分の現状把握に努めましょう。現在の成績と志望校合格に必要な成績を見比べて足りない要素を確認し、今後の学習計画を立てることが大切です。具体的な行動計画があれば、学習の方向性が明確になります。効率的に勉強を進めることができるため、受験に向けた準備に役立つでしょう。

成績表は見て終わりじゃない!勉強に活かすコツは?

では、自分の現状を把握するために具体的に何を見ればいいのでしょうか。まずは成績表から現時点での得点と偏差値を確認しましょう。

偏差値は、自分が受験した集団の中での相対的な位置を示しています。特に見てほしいのが、教科ごとの偏差値。各教科の偏差値を見ることで、強化すべき分野や得意な分野を把握できます。

成績表の分析方法

模試の成績表は、今の学力を示したものです。結果に一喜一憂するのではなく、これからの勉強にどう活かしていくのかを考えましょう。

模試の結果を活かすためには、復習が欠かせません。復習する際は、自分の弱点や足りていない部分を意識して学習することが大切です。

以下のポイントを押さえながら復習を行いましょう。

【ポイント1】「間違えた問題の特徴」と「正答率」を確認

教科ごとに問題の内容と正答率をチェックしましょう。解けなかった単元がはっきり分かるため、弱点部分を客観的に見ることができます。

特に確認したいのが間違えた理由。間違えた理由によって復習方法を変える必要があるため、非常に重要です。計算ミスが多い場合は繰り返し計算問題を練習する、単元の理解不足が目につく場合は教科書から見返すなど、間違えた理由に合わせて復習を行いましょう。

【ポイント2】足を引っ張っている科目を確認

偏差値の低い科目を特定します。これは、他の受験生に比べて自分の立ち位置が低い科目であり、特に重点的に復習する必要があります。模試を受けた後は、すぐに復習を始めることが大切です。模試の結果を見直し、必要に応じて勉強の方法や志望校を見直すことを重視しましょう。特に周囲の受験生に比べて成績が低かった分野は要注意。模試の問題と自分の解答を見直し、間違えた問題や時間がかかった問題をピックアップすることで、復習に活かしましょう。

【ポイント3】志望校の合格基準点との差を確認

成績表には志望校ごとの合格基準点と自分の成績との差が記載されています。この差を埋めるための具体的な勉強計画を立てることが重要です。特に周囲の受験生に比べて成績が低かった分野は要注意。模試の問題と自分の解答を見直し、間違えた問題や時間がかかった問題をピックアップすることで、復習に活かしましょう。

各教科の復習方法をアドバイス!

各教科ごとの復習ポイントを具体的に説明していきます。これらの復習方法を実践することで、自分の弱点を克服し、全体の学力向上が期待できます。

模試の結果はただ見て終わりにするのではなく、しっかりと復習に活かすことが大切。本番の試験でより良い結果を出すための準備を整えましょう。

国語

模試の問題を見直し、回答の根拠を本文中から探し出します。特に記述問題や作文は、解説を参考にしながら進めることがおすすめです。解説を読み、自分の回答のどこが足りなかったのかを把握しましょう。

200字作文など文字数指定のある作文が苦手な場合は、まずは模範解答例を真似しながら、少しだけ自分の体験に置き換えて作文を完成させる練習をしてみてください。字数の感覚が掴みやすくなるのでおすすめです。

数学

模試の問題を振り返り、できなかった単元や問題を洗い出します。洗い出した問題は専用のノートにまとめ、解法を記載していきましょう。

このとき左ページに問題を書き、右ページに解法を書くと、あとで見返しやすいためおすすめです。このノートは、繰り返し練習する際に非常に役立ちます。そのほか、過去問を解くこともおすすめです。実際の試験形式や時間配分に慣れることが期待できます。

英語

まずは模試でわからなかった単語や表現をノートにまとめ、覚えるようにしましょう。さらに、模試の本文を再度読み返し、理解できなかった部分を確認します。このとき、選択肢の英文もすべて読めるようにしておきましょう。これにより、長文読解の力を自然と養うことができます。

また、本文中には回答の根拠となる部分が必ず存在します。問題を解くことに役立つため、根拠を見つけ出す練習を繰り返すことも行いましょう。

社会

日本地理や歴史、公民の中でどの分野が特に苦手だったのかを明確にします。例えば、「日本地理の気候区分が苦手」「明治時代の歴史が理解できていない」など。具体的に問題点を洗い出すことが大切です。

できなかった単元が明確になったら、その部分を重点的に再学習します。特に、学校のワークや市販の問題集には、基礎から応用までの問題が含まれているため、効果的な復習が可能です。

理科

理科についても、苦手分野を明確にした上で復習することが大切です。理科は生物、地学、物理、科学と分野が広く、振り返ることもたくさんあります。分野ごとに復習方法を工夫すると良いでしょう。また、記号や公式、単位など覚えることもたくさんありますが、公式や法則はただ暗記するのではなく、使い方をしっかり理解した上で覚えると頭に定着しやすいのでおすすめです。元素記号や単位は語呂合わせで覚えると効率よく覚えられるため、ぜひ試してみてください。

模試当日に大切なのは「時間配分」と「解きなおし」

模擬試験は「志望校の合格可能性を判定するために受ける」と考えている方も多いかもしれません。たしかに現在のレベルを把握する意味で判定は必要ですが、模試は「受験に慣れる」ために活用することが大切です。緊張感に慣れるためにも模試には実際の受験を意識して臨み、本番前に3~4回は受けておけると安心でしょう。

次回模試を受ける際は、次の2点を意識してみてください。

解き始める前に「時間配分」を決めよう

試験が始まったら、まず最初に時間配分を行いましょう。時間配分をクセづけることは、入試本番でも大いに役立ちます。本番はつい緊張して、いつもできていたことができなくなってしまう恐れもあります。繰り返し練習し、習慣になるよう体にしみこませましょう。

試験が始まったら開始5分で問題全体を把握し、まずは解けそうな問題から着手。苦手な問題に時間をかけすぎないよう注意し、悩んだら次に進む勇気も必要です。

すべての問題を解き終えた後は、見直しもお忘れなく。見直しがおろそかにならないように最初の時間設計を行うことも大切です。

「問題の解きなおし」は模試当日に行おう

模試を受けたあとは、当日中に問題の解きなおしを行うことがおすすめです。当日に行いたい理由は、試験を解いた直後の方が記憶が鮮明で、どの問題で迷ったか、どの解答が間違っていたかを思い出しやすいから。理解不足だった部分やミスの原因を把握しやすいため、次回以降の模試に向けて効率的に準備を行うことが可能です。

見直しをすぐに行うことで学習内容の定着も期待できるため、当日中の見直しを習慣化することをおすすめします。

模試は受け終わってからが勝負

模試は受験生にとって、自分の実力を客観的に評価し、次のステップに繋げるための重要なツールです。受験においては、模試の結果を見てその結果をどう活かすかを考えることがとても重要。結果をただ見て終わりにするのではなく、しっかりと復習に活かすことで、本番の試験でより良い結果を出すための準備を整えていきましょう。

模試の結果はあくまで現時点での立ち位置を示すもの。自分の苦手教科や得意科目を把握することは、高校受験を戦う上でとても重要です。模試の結果を見直し、必要に応じて勉強の方法や志望校を見直すことを重視できると良いでしょう。

しっかりと振り返りを行った上で計画的に学習を進め、志望校合格を目指しましょう。

関連記事:都立高校受験対策 「Vもぎ」はいつから、どう受ける?

※参考動画:【主に都立】模試の種類・成績表の見方・復習のポイントを語れるだけ語る

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塾選(ジュクセン)編集部
編集部

塾選(ジュクセン)編集部です。実際に学習塾の運営経験がある者や大手メディアの編集経験がある者などで構成されています。塾選びにお悩みの保護者や学生の方に向けて有益な情報をお届けします。

執筆者プロフィール

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大山雅司
ひのき進学教室 三軒茶屋校講師

塾講師として中学・高校・大学受験指導を行っている。2020年にYou Tubeチャンネル「ひのき三軒茶屋」を開設し、主に高校受験に関する内容を配信中。2024年8月には都立高校の口コミ・データサイト「都立合格.com(ドットコム)」の運用を開始。“受験を少しでも面白く乗り越える”手助けを行うことを目標に動画制作を行っている。

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