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香川県の高校受験は、公立高校と私立高校でスケジュールや選抜方法が異なります。そのため、入試制度を正しく理解することが合格への鍵です。「公立と私立、どちらが良いのか」「受験対策はどう進めるべきか」など、悩みを抱える中学生や保護者もいるではないでしょうか。
本記事では、香川県の高校受験の仕組み、内申点の基本情報、志望校の選び方などをわかりやすく解説します。受験を控えた中学生や保護者の皆様は、ぜひ参考にしてください。
香川県の高校受験の基本情報
まずは、香川県の高校受験に関する基本的な情報を確認しましょう。
公立高校の特定の学科は学区が決められている
香川県の公立高校では、普通科に学区制を導入しています。学区制とは、住んでいる地域によって出願できる高校が原則として決まる制度です。
学区は第1学区と第2学区の2つに分かれています。原則として、自分が住んでいる通学区域内の高校にしか出願できません。しかし、近年制度が緩和され、自己推薦選抜・一般選抜ともに、定められた募集枠内(※)で他の学区の高校への出願が可能になりました。(※他学区からの合格者の上限は、選抜方法や学科により募集定員の5%または10%以内などと定められています。詳細は年度ごとの募集要項をご確認ください。)
また、特定の地域には隣接学区への出願が認められる調整区域があります。例えば、第1学区のうち高松市国分寺町に住む人は、第2学区の高校にも出願できます。第2学区のうち丸亀市綾歌町・綾歌郡綾川町に住む人は、第1学区の高校に出願が可能です。
普通科と理数科以外の学科(専門学科、総合学科)には学区制は導入されていないため、県内どこからでも出願できます。また、私立高校にも学区制はないため、自由に高校を選ぶことができます。
高校受験の流れ
以下は、一般的な高校受験の流れです。年度によって細かな日程は異なるため、必ず最新の情報を確認してください。
・公立高校の自己推薦選抜を受験する場合
香川県の公立高校の自己推薦選抜は、上記のような流れで進みます。検査から約1週間後に合格発表があります。
・公立高校の一般選抜を受験する場合
公立高校の一般選抜は、このような流れで進みます。
なお、一般選抜で定員に満たなかった高校・学科では、第2次募集が実施されることがあります。一般選抜の合格発表後に出願を受け付け、3月下旬に検査、3月末に合格発表というスケジュールです。
・私立高校の場合
11月~12月 | 三者面談で志望校を決定する |
---|---|
1月上旬 | 推薦入試または一般入試を受験する高校に出願する |
1月中旬 | 推薦入試の検査・合格発表 |
1月中旬~1月下旬 | 一般入試の検査・合格発表 |
私立高校の入試は公立高校より早く行われます。推薦入試・一般入試ともに1月上旬頃に出願し、1月中に検査と合格発表が行われるのが一般的です。
香川県 公立・私立高校の受験制度の違い
香川県の公立高校と私立高校では、受験制度にも違いがあります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
公立高校の受験制度
- 入試の種類:自己推薦選抜と一般選抜の2種類
- 選考方法(自己推薦選抜):内申点+自己PR書+面接+(高校によって)総合問題・作文・適性検査
- 選考方法(一般選抜):学力検査+内申点+面接+(高校によって)適性検査
- 倍率:2025年の平均倍率は1.07倍。人気校の倍率は1.4倍以上。自己推薦選抜の平均倍率は2.03倍と一般選抜よりも倍率が高い傾向にある。
- 学費:原則授業料の納付が必要だが、保護者の所得状況によっては支援制度が適用され、学費の負担が軽減される
- 特色:内申点と学力検査を総合的に評価し、段階の相関図を用いて選抜する
香川県の公立高校入試は、自己推薦選抜と一般選抜の二本立てです。自己推薦選抜では、学力検査によらない多面的な評価が行われます。一般選抜では、原則として受験者全員に5教科の学力検査と面接が課され、内申点と合わせて総合的に合否が判断されます。
私立高校の受験制度
- 選考方法:学校ごとに異なり、推薦入試・一般入試がある
- 学費:公立よりも高額だが、奨学金や補助制度が利用可能
- 特色:学校ごとに特色あるカリキュラムや付属大学への進学ルートがある
私立高校の入試は、学校ごとに内容が大きく異なります。推薦入試では、3教科程度の学力検査や面接、作文などが課されることが多いです。一般入試では、5教科の学力検査と面接を実施する学校が多い傾向にありますが、3教科の学校もあります。志望する私立高校の募集要項を必ず確認しましょう。
公立高校の自己推薦選抜とは?
香川県の公立高校の自己推薦選抜は、各高校が示す「求める生徒像」に合致し、その高校で学びたいという強い意志を持つ生徒が、中学校長の推薦なしで出願できる選抜方法です。
県内公立高校のすべての専門学科・総合学科と、一部の普通科で実施されています。自己推薦選抜で合格できる人数(募集割合)の上限は、以下のように定められています。
学科 | 自己推薦選抜の合格者数 |
---|---|
普通科 | 全定員の30%以内 |
専門学科または総合学科 | 全定員の50%以内 |
検査では、受験生全員に面接が課されます。その他に、各高校が総合問題・作文・適性検査の中から1つ以上を選択して実施します。総合問題は、国語・数学・英語の3教科から、基本的な内容が出題されることが多いです。面接では、自己アピールや口頭試問が行われる場合もあります。
選考は、提出された自己PR書や調査書(内申点)、面接の結果、そして各高校が実施した検査(総合問題・作文・適性検査)の結果などを資料として、総合的に評価して行われます。
自己推薦選抜で不合格となった場合でも、改めて一般選抜に出願することが可能です。
自己推薦選抜は募集枠が限られており、一般選抜よりも倍率が高くなることが多いのが特徴です。そのため、挑戦しても必ず合格できるとは限りません。「絶対に公立高校に進学したい」と考えている場合は、自己推薦選抜が不合格になる可能性も考慮に入れ、一般選抜に向けた学力検査対策もしっかりと進めておくことが重要です。
受験科目と配点
香川県の高校受験では、選抜方法によって受験科目や配点が異なります。
公立高校の受験科目・配点(自己推薦選抜)
募集定員 | 普通科は全定員の30%以内 専門学科・総合学科は全定員の50%以内 |
---|---|
そのほかの検査 | 面接 総合問題・作文・適性検査の中から各高校の判断で1つ以上実施 |
選抜方法 | 自己PR書・調査書・面接・各高校が行った検査の結果から合否を判定 |
自己推薦選抜では、学力検査は必須ではありません。面接は全員に課され、その他に各高校が指定する検査が行われます。総合問題は国語・数学・英語の3教科から出題されます。選考は、提出書類や検査結果を総合的に見て行われます。
公立高校の受験科目・配点(一般選抜)
募集定員 | 定員から自己推薦選抜の合格者を除いた数 |
---|---|
出願 | 原則、第一希望のみで出願 大学科内に小学科が2つ以上ある場合、第一希望以外の小学科を第二希望として出願できる 志願変更は1回のみ可能 |
学力検査 | 5教科(国語、数学、外国語、理科、社会)の学力検査 各教科50分、各教科50点満点で合計250点満点 |
そのほかの検査 | 面接 各高校の判断で適性検査を行う場合もある |
選抜方法 | 学力検査250点満点と内申点220点満点、面接の結果で合否を判定 5段階に分けられた相関表を作成し、合格者が決まる |
公立高校の一般選抜では、5教科の学力検査(合計250点満点)が実施されます。これに内申点(中学3年間分で合計220点満点)と面接の結果などを加えて、総合的に合否が判定されます。
合否判定の際には、学力検査の得点と調査書の評定(内申点)を組み合わせた相関図などが重要な資料となります。この相関図などを参考に合格者の候補が絞られ、さらに調査書の「学習の記録」以外の記載内容(特別活動、行動の記録など)や面接の結果なども考慮されて、最終的な合格者が決定します。
第二志望を出願できる学科は選抜方法の詳細が異なる場合があるため、必ず志望校の募集要項で確認してください。
私立高校の受験科目・配点
出願 | 併願の場合、日程が重ならない限り複数の高校に出願可能 |
---|---|
学力検査 | 推薦入試の場合、3教科(国語・数学・英語)の学力検査を実施する場合がある 一般入試は5教科(国語・数学・英語・理科・社会)の学力検査を実施することが多い 時間配分や配点は各高校で異なる |
そのほかの検査 | 面接や作文などを実施することがある |
選抜方法 | 学校・学科によって異なる |
香川県の私立高校では、推薦入試で3教科、一般入試で5教科または3教科の学力検査を実施する学校が多いようです。学力検査以外に面接や作文が課されることもあります。選抜方法は学校・学科によって異なるため、必ず事前に志望校の情報を確認しましょう。
受験スケジュール(2025年・2026年度版)
ここからは、香川県の高校受験のおおよそのスケジュールを確認します。まずは、公立高校の受験スケジュールです。
香川県公立高校入試日程(2026年)
自己推薦選抜検査日 | 2026年2月3日(火) |
---|---|
自己推薦選抜合格発表 | 2026年2月10日(火) |
一般選抜検査日 | 2026年3月10日(火)・3月11日(水)※ |
追検査日 | 2026年3月14日(土)・3月15日(日) |
合格発表日 | 2026年3月19日(木) |
備考 | ※学力検査は3/10、適性検査・面接は3/11に実施 |
香川県公立高校入試日程(2025年)
・自己推薦選抜の場合
出願受付日 | 2025年1月27日(月)・1月28日(火) |
---|---|
検査日 | 2025年2月4日(火) |
合格発表日 | 2025年2月10日(火) |
・一般選抜
出願受付日 | 2025年2月17日(月)・2月18日(火) |
---|---|
志願変更日 | 2025年2月21日(金)~2月26日(水) |
検査日 | 2025年3月11日(火)・3月12日(水)※ |
追検査日 | 2025年3月15日(土)・3月16日(日) |
合格発表日 | 2025年3月21日(金) |
備考 | ※学力検査は3/11、・適性検査・面接は3/12に実施 |
2025年の公立と私立の高校受験スケジュール比較表
日程 | 香川県の公立高校 | 香川県の私立高校 |
---|---|---|
1月7日 | 推薦入試・一般入試の出願開始 | |
1月中旬 | 推薦入試検査日・合格発表 | |
1月中旬~1月下旬 | 一般入試検査日・合格発表 | |
1月27日・28日 | 自己推薦選抜の出願受付 | |
2月4日 | 自己推薦選抜の検査日 | |
2月10日 | 自己推薦選抜の合格発表 | |
2月17日・18日 | 一般選抜の出願受付 | |
2月21日~26日 | 一般選抜志願変更日 | |
3月11日・12日 | 一般選抜の検査日 | |
3月15日・16日 | 一般選抜の追試験日 | |
3月21日 | 一般選抜の合格発表 | |
3月24日・25日 | 第2次募集の出願受付 | |
3月27日 | 第2次募集の検査日 | |
3月31日 | 第2次募集の合格発表 |
(出典:香川県教育委員会「令和7年度公立高等学校入学者選抜要綱について」)
(出典:香川県「令和7年度香川県内私立中学校・高等学校の生徒募集要項について」)
香川県の高校受験における内申点の基本
内申点(調査書点)は、通知表の評定をもとに算出され、高校受験の合否に影響する重要な要素の一つです。内申点の計算方法や対象期間は都道府県によって異なるため、香川県の仕組みをしっかり理解しておきましょう。
内申点の対象期間
香川県の公立高校入試で用いられる内申点は、中学1年生から中学3年生までの成績が対象となります。評価されるのは、国語・社会・数学・理科・英語の主要5教科と、音楽・美術・保健体育・技術家庭の実技4教科の合計9教科です。それぞれの教科の5段階評価の数値が内申点の計算に使われます。
内申点の計算方法
香川県の公立高校入試(自己推薦選抜・一般選抜共通)の内申点は、以下のように計算され、合計220点満点となります。
学年 | 計算方法 | 満点 |
---|---|---|
中学1年生 | 9教科の5段階評価 | 45点満点 |
中学2年生 | 9教科の5段階評価 | 45点満点 |
中学3年生 | 主要5教科の5段階評価×2+実技4教科の5段階評価×4 | 130点満点 |
例えば、中学1年生から3年生までの9教科の評定がすべて「3」だった場合、
- 中学1年生: 9教科 × 3 = 27点
- 中学2年生: 9教科 × 3 = 27点
- 中学3年生: (5教科 × 3 × 2) + (4教科 × 3 × 4) = 30点 + 48点 = 78点
となり、この生徒の内申点は 27 + 27 + 78 = 132点 となります。
内申点を上げる方法
香川県の公立高校入試では、中学1年生からの成績が内申点として評価されるため、早期から対策を始めることが大切です。
内申点を上げるためには、まず定期テストで良い点数を取ることが基本です。提出物も期限を守るだけでなく、内容を充実させることが評価向上につながります。授業態度も重要で、積極的な姿勢を示すことで、意欲があると評価されやすくなります。
特に注目したいのが実技4教科です。香川県の内申点計算では、中学3年生の実技4教科(音楽・美術・保健体育・技術家庭)の評定が4倍になります。これは主要5教科(2倍)よりも比重が大きいため、実技教科の成績アップが内申点全体を大きく押し上げる可能性があります。実技教科には、知識・理解を問う、比較的点数を伸ばしやすいペーパーテストも含まれることが多いです。定期テスト対策をしっかり行い、実技や授業にも意欲的に取り組むことで、効果的に内申点を上げることができるでしょう。
志望校の選び方
高校受験を成功させるためには、早めに志望校を定めることが重要です。目標が明確になることで、学習計画が立てやすくなり、モチベーションの維持にもつながります。
しかし、香川県には様々な特色を持つ高校が多く、どこを選べばよいか迷うこともあるでしょう。ここでは、志望校選びのポイントを解説します。
偏差値だけで決めない!適切な学校選び
高校を選ぶ際には、偏差値や学力レベルだけでなく、学校の校風やカリキュラムもしっかり確認しましょう。
高校ごとに校風は様々です。学校行事が盛んな学校、部活動に力を入れている学校、落ち着いた雰囲気で学習に集中できる学校など、それぞれに特色があります。校風は、パンフレットやウェブサイトだけでは掴みきれない部分もあるため、オープンキャンパスや学校説明会に積極的に参加し、自分の目で実際の雰囲気を確認することをおすすめします。
カリキュラムも重要な確認ポイントです。各高校は独自の教育方針を持っています。例えば、語学教育に力を入れている、理数系の探究活動が充実している、特定の専門分野を深く学べるなど、学びたい内容に合わせて選択肢が変わってきます。特に大学進学を考えている場合は、自分の進路希望に合ったコースや科目が設置されているか、進学サポート体制はどうかなどを事前に確認しておきましょう。
公立高校 vs 私立高校のメリット・デメリット
ここでは、公立高校と私立高校のメリット・デメリットをそれぞれ紹介します。
公立高校 | 私立高校 | |
---|---|---|
メリット | ・費用が安い ・校風や服装などの自由度が高い |
・生徒一人ひとりへのサポートが手厚い ・施設や設備が充実している |
デメリット | ・私立高校より生徒一人ひとりのサポートが手厚くない ・数年ごとに教師が変わる可能性がある |
・費用が高い ・独自の校風がある |
公立高校は、学費が比較的安く、経済的な負担が少ない点が大きなメリットと言えます。様々な地域から生徒が集まることが多く、多様な価値観に触れる機会があるかもしれません。ただし、施設の新しさや教員の異動の有無などは学校によります。
私立高校は、学校独自の教育理念に基づいた特色ある教育を受けられる点が魅力です。施設・設備が充実していたり、大学進学に向けた手厚いサポート体制を整えていたりする学校も多いです。一方で、学費は公立よりも高くなる傾向があり、学校によっては独自の校風や厳格なルールが存在する場合もあります。
それぞれのメリット・デメリットを理解したうえで、自分の学習スタイル、将来の目標、家庭の状況などを考慮し、総合的に判断することが大切です。「自由な校風が良い」「手厚いサポートを受けたい」「特定の分野を学びたい」など、自分が高校生活で何を重視するかを考え、比較検討しましょう。入学後に「思っていた雰囲気と違った」と後悔しないよう、事前の情報収集、特にオープンキャンパスへの参加が重要です。
志望校のオープンキャンパス活用法
志望校を決めるうえで、オープンキャンパスは非常に重要な機会です。できれば複数の高校に参加し、比較検討することをおすすめします。
オープンキャンパスで確認しておきたいポイントは以下の通りです。
教師の雰囲気
高校によっては、体験授業が受けられます。どのような雰囲気で授業が進むのかを確認しましょう。
施設の充実度
校舎、体育館、プール、グラウンドのほか、学食や購買の有無など、自分がこの高校でどのようなことをしたいかを想像しながら、必要な施設について考えましょう。またトイレや更衣室の清潔さもチェックしておきたいポイントです。
通学の利便性
通学にかかる時間や、電車の場合は利用経路などを調べておきましょう。自転車や徒歩の場合は、天候が悪い日でも通学しやすいかも考えてみましょう。
学習カリキュラム
文系・理系の決定時期、クラス分けが成績別かどうか、定期テストや大学進学に対するサポートなどは、自分の進路に関わるので重要です。
部活動の様子
部活動の加入率や入りたい部活動があるかなどを確認しておきましょう。
オープンキャンパスは、パンフレットやウェブサイトだけでは分からない、学校の「生」の姿に触れられる貴重な機会です。先生や在校生に直接質問することもできます。入学後のミスマッチを防ぐためにも、気になる高校には積極的に足を運び、自分に合った学校かどうかを見極めましょう。
進学実績・大学合格実績の確認
大学進学を視野に入れている場合、高校選びにおいて進学実績は重要な判断材料の一つです。難関大学への合格者数が多い、特定の分野(医学部、理系学部など)への進学に強いなど、各高校の特色が現れます。
進学実績が豊富な学校は、それだけ大学受験に向けたカリキュラムや指導ノウハウが充実していると考えられます。進学説明会や個別相談、補習授業など、受験生をサポートする体制が整っていることが多いでしょう。また、大学からの指定校推薦枠を持っている高校もあり、利用できれば一般入試よりも有利に進学できる可能性があります。
各高校の進学実績は、学校のパンフレットやウェブサイトで公表されています。オープンキャンパスや学校説明会では、より詳しい情報(コース別の実績、浪人生を含めた合格者数か現役のみか、具体的な進学サポート内容など)を確認できます。自分の目指す進路に合った実績を持ち、適切なサポートが期待できる高校を選びましょう。
塾・家庭教師・オンライン学習の選び方
高校受験に向けて、塾や家庭教師などの利用を検討する人も多いでしょう。どのような学習サポートが自分に合っているか、選ぶ際の参考にしてください。
塾の種類 | 講師1人が指導する人数 | 授業料目安 | カリキュラム | 代表的な塾 |
---|---|---|---|---|
集団指導塾 | 少人数/6~10人 大人数/11人以上 |
約6,000円~約15,000円 ※中学3年生が週1回通塾する場合の月額相場 |
あり | ・学習塾ステップ ・湯口塾 ・啓真館 |
個別指導塾 | 1~3人 | 約6,000円~約36,000円 ※中学3年生が週1回通塾する場合の月額相場 |
オーダーメイド | ・個別教室のトライ ・スクールIE ・明光義塾 |
映像授業の塾 | ー | 3,278円 ※東進オンライン 学校中等部 |
オーダーメイド (ない場合も) |
・東進オンライン学校 中等部 |
オンライン塾 | 1人
(大人数の場合も) |
5,400円 ※そら塾 |
オーダーメイド (ない場合も) |
・トライのオンライン 個別指導塾 ・そら塾 |
高校受験対策を目的とした塾は、大きく「集団指導」「個別指導」「映像授業」「オンライン」などに分けられます。
文部科学省が公表した「令和5年度子供の学習費調査」※によると、公立中学校に通う生徒のうち、学習塾に通っている割合は70.0%、家庭教師や通信教育などを利用している割合は約3割となっています。多くの中学生が何らかの形で学校外での学習サポートを利用していることがわかります。中学3年生に絞ると、その割合はさらに高くなると考えられます。
しかし、塾には様々なタイプがあり、どれを選べばよいか迷うこともあるでしょう。以下で、特に比較されることの多い集団指導塾と個別指導塾の違いを中心に、選び方のポイントを解説します。
※出典:「令和5年度子供の学習費調査」(文部科学省)をもとに筆者作成
集団塾 vs 個別指導塾の違い
塾を選ぶ際、集団塾と個別指導塾のどちらが自分に合っているのか悩む人は多いでしょう。ここでは、それぞれの特徴を詳しく紹介します。
集団塾は、複数の生徒が同じ教室で授業を受けるスタイルです。学校と同じように講師が前に立ち、一斉に指導を行います。年間カリキュラムが決まっており、学力や志望校に応じたクラス編成がされるのが一般的です。塾によっては模試の結果を掲示し、生徒同士の競争意識を高める工夫をしているところもあります。
ライバルと切磋琢磨しながら学びたい人や、決まったスケジュールで効率よく勉強を進めたい人には、集団塾が向いています。
個別指導塾では、講師が1~3人の生徒を担当し、それぞれの学力や目標に合わせた指導を行います。個別カリキュラムで進められるため、苦手分野を重点的に学習しやすく、自分のペースで取り組めるのが大きなメリットです。さらに、講師との距離が近いため、疑問があればすぐに質問しやすい環境が整っています。
じっくり理解を深めながら学習したい人や、きめ細やかなサポートを受けたい人には、個別指導塾がおすすめです。
どちらの指導スタイルが合っているかを考え、最適な塾を選ぶことで、高校受験の準備を効率的に進めましょう。
オンライン学習の活用法
高校受験の対策を効率的に進めるには、オンライン学習を活用がおすすめです。
オンライン学習は、インターネット環境があればどこでも受講できるため、通塾の必要がありません。移動時間を省けるため、勉強に集中できる時間を増やせるでしょう。また、部活動や習い事と両立しながら、自分のペースで学習を進められる点もメリットの一つです。
さらに、オンライン授業では、有名講師による質の高い指導を受けられることがあります。特に映像授業は繰り返し視聴できるため、苦手分野の克服に役立ち、理解を深めやすいのが特徴です。
ただし、高校入試の出題傾向は地域ごとに異なるため、オンライン学習だけではカバーしきれない場合もあります。地域密着型の塾のほうが、志望校に沿った指導を受けられるケースもあるため、塾を選ぶ際は合格実績や指導内容を事前に確認するとよいでしょう。
模試の活用法
高校受験の準備において、模擬試験(模試)を効果的に活用することは非常に重要です。模試を受けることで、現在の自分の学力レベルや、志望校に対する立ち位置、苦手な単元などを客観的に把握できます。これにより、今後の学習計画をより具体的に立てることが可能になります。また、定期的に模試を受けることで学習の成果を確認でき、モチベーションの維持にもつながります。
ここからは模試の活用方法を紹介します。
主要な模試の種類(香川県統一模擬試験)
香川県の高校受験に対応した模試は、「香川県統一模擬試験(かとうもし)」です。
模試の判定結果の見方
模試の結果で特に気になるのは、志望校の合格判定ではないでしょうか。A判定やB判定が出ると安心してしまう人もいますが、高評価だからといって必ず合格できるわけではありません。
模試の判定は、あくまで現時点の学力をもとに算出された指標であると認識することが大切です。直近の模試の結果が思わしくなくても、学習計画を見直し、適切な対策を続ければ合格の可能性を高められます。一方で、よい判定が出ても油断すると、本番で思うような結果を出せないこともあるでしょう。
模試を効果的に活用するには、結果を分析し、間違えた問題を丁寧に復習することが不可欠です。苦手分野を明確にし、重点的に学習することで、より効率的に学力を向上させましょう。
高校受験を成功に導くために大切なこと
香川県の高校受験は、公立高校と私立高校で入試制度が異なります。まずは、自己推薦選抜や一般選抜といった入試の種類、学区制、内申点の計算方法など、基本的な仕組みを正確に理解することが合格への第一歩です。
また、早期に志望校を定めることも重要です。偏差値だけでなく、各高校の校風、カリキュラム、進学実績などを比較検討し、オープンキャンパスなどを活用して実際に学校の雰囲気を確認することで、自分に本当に合った高校を見つけやすくなります。
受験勉強を進める上で、塾やオンライン学習などを利用する人も多いでしょう。集団指導、個別指導、映像授業など、それぞれにメリット・デメリットがあります。体験授業などを通して、自分の学習スタイルに合った学習環境を選ぶことが、効果的な学力向上につながります。
そして、模試を定期的に受験し、その結果を分析して学習計画に活かすことも忘れないでください。
この記事で解説した情報を参考に、しっかりと準備を進め、自信を持って高校受験に臨んでください。