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【2025年最新版】千葉の中学受験はこう変わった!志望校・傾向・準備の“今”を徹底解説

千葉の中学受験は、近年、大きな変化の時期を迎えています。千葉県内には男女別学の学校が少なく「東京との併願」が定着している一方で「千葉県内で完結する受験」も増加しています。東京やお試し受験ができる埼玉など、併願の選択肢が多く、戦略的なアプローチがこれまで以上に求められています。

この記事では、千葉県の中学受験を取り巻く最新の動向と、ご家庭が直面する変化のポイントについて、中学受験指導のプロ・西村創先生が徹底解説。子どもの個性と保護者の希望に合わせた「最善の選択」を見つけるための情報をお届けします。

変化① 多様化する志望校選び―国際系・理系の特色校が台頭

Junior Chiba 2

千葉の中学受験は「人気校が固定的」という特徴があり、20~30年ほど大きな変動は見られていませんでした。

しかし近年は、従来の難関校だけでなく、国際教育や理系教育に特化した学校が注目を集めており、志望校選びがより多様化しています

ここからは千葉県以外の首都圏在住の受験生に「お試し受験」として注目されるトップ校と「特色教育」で差別化を図る中堅校に分けて見ていきましょう。

「お試し受験」としてトップ校の人気が上昇

千葉の入試は、毎年1月20日から開始されます。2月に始まる東京・神奈川よりも早くスタートするため、本番前の「お試し受験」として受験するケースが多く見られます。その代表格が市川中学校や渋谷教育学園幕張です。

市川中学校・高等学校

市川中学校は、毎年3,000人以上が受験する難関校です。実績と人気の高さから、東京や神奈川の難関校を志望する受験生が「腕試し」として選ぶことが多い学校です。

渋谷教育学園 幕張中学校・高等学校

首都圏のトップ校として人気のある学校です。国際教育に特化しており、帰国生を含めたハイレベルな英語教育が特徴。非常に難易度が高く、難関校志望者にとって大きな挑戦の場となっています。

昭和学院 秀英中学校・高等学校

幕張中学校に隣接する進学校で、同じく英語教育に力を入れる学校。幕張中学校と併願で受験するケースも多く、面倒見のよさも魅力とされています。

市川中学校の入試は、幕張メッセを試験会場として利用しており、約2,500名の受験者が広い会場で入試を受ける姿は壮観です。

「特色教育」に力を入れた私立中堅校の登場

一方で、従来の難関校だけでなく「国際教育」や「理系教育」で差別化を図る学校も増えてきました。近年では、特色のある教育を行っている学校が注目されつつあります。

光英VERITAS中学校・高等学校(旧:聖徳大学附属女子中学校・高等学校)

2021年に女子校から共学化し、新校名で再スタートを切った学校です。ネイティブ教員による英語教育に力を入れており、国際教育を前面に打ち出しています。人気がじわじわと高まっており、今後の伸びが期待されます。

芝浦工業大学柏中学高等学校

理系教育に特化した進学校。ICT教育やプログラミング、サイエンス教育に強みがあり、理系志望の受験生から支持を集めています。

東邦大学付属東邦中学校・高等学校

市川中学校の次に人気のある学校で、特に医学系を志望する生徒に人気。理系教育を重視しながらも、進学実績の高さが安定した人気につながっていると考えられます。

専修大学松戸中学校・高等学校

英語教育と理系教育のバランスに力を入れている人気校。中1から週1回の本格的な理科実験を実施するなど、実体験を重視した教育が魅力です。

変化② 「知識量」から「応用力とスピード力」を問う入試へ

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千葉の中学入試は今まで以上に、知識をどう使いこなすかを見極める問題が増えています。背景には、中高一貫校が「大学進学を見据え、6年間で思考力や表現力を鍛えたい」という教育方針があると考えられます。

つまり、これからの受験では「どれだけ覚えたか」だけでなく「どう考え、どう答えを導くか」が重視されるようになっています。

ここでは、実際の出題傾向の変化を具体的に解説します。

基礎知識を活かし「応用力」を試される問題が増加

最近の千葉の入試問題では、基礎知識を前提に「一歩踏み込んだ思考力」を求める問題が多くなっています

例えば、社会では複数の統計グラフや資料を読み比べて、考察する形式の問題が出題されています。理科でも、実験の手順や観察データを示したうえで「そこから何がいえるか」を説明させる問題が主流になっています。

暗記だけでは解けず、「なぜその答えになるのか」を論理的に説明する力が問われている点が特徴です。これは丸暗記型の勉強法では太刀打ちできないため、普段から考えを言葉にする練習が必要といえます。

時間内に処理する「スピード」と「正確さ」が不可欠

もう一つの大きな変化は、問題文の分量が年々増えていることです。国語だけでなく算数でも、一題の文章量が非常に長くなる問題が増加傾向にあります。

一方で、試験時間は従来とほぼ変わらないため、限られた時間で素早く情報を読み取り、必要な部分を整理して答える力がこれまで以上に重要になっています。

そのため、知識の暗記に偏るのではなく、普段から文章や資料を短時間で読み取り、要点をつかむ練習を積むことが不可欠です。

変化③ 「お試し受験」を取り入れた併願戦略

千葉の中学入試は1月20日からと、東京・神奈川の2月よりも早くスタートします。そのため、千葉のトップ校は、県内の受験生にとっては最高峰の目標であると同時に、東京や神奈川の難関校を志望する受験生にとっては、本番前の実力を試す「お試し受験」の場となり、例年多くの受験生を集めます。

特に、渋谷教育学園幕張や市川学園などといった人気校は、東京・神奈川の中学校を本命にする受験生の「実戦練習」の場としても受験者を集めます。そのため倍率は高くなる傾向ですが、受験生全員が第一志望というわけではありません。倍率の数字だけを見て「狭き門」と考えすぎないことも大切です。

変化④ 塾・教材・学習環境も多様化

千葉の中学受験を取り巻く学習環境は、ここ数年で著しく変化しています。かつては大手進学塾に通うのが一般的でしたが、現在ではオンライン教材や個別指導塾など、学習の選択肢が格段に増え、多様化が進んでいます。

ここでは、「塾選びの新たな基準」や、利用者が増えている「オンライン学習の現状」について詳しく解説します。

塾選びは"ブランド"から"子どもとの相性"重視に

一昔前の中学受験では「有名な大手塾が一番」という考え方が主流でした。最近では、お子さんの個性や目標に合わせ、面倒見のよい個別指導塾やアットホームな地域密着型の塾を選ぶ家庭が増えています

特に重視されるようになったのが、「お子さんと塾との相性(マッチング)」です。単に偏差値が上がるかどうかだけでなく、「講師との信頼関係を築けるか」「落ち着いて勉強に集中できる環境か」など、お子さんが意欲的に通い続けられるかという点が、塾選びの重要な判断基準となっています。

共働き家庭や遠方在住向けに「オンライン学習」拡大

共働きのご家庭や、近くに通える塾がないエリアにお住まいのご家庭を中心に、オンライン学習の需要が急速に高まっています。

最近では、早稲田アカデミーや四谷大塚といった大手有名塾もオンラインコースを設立しており、自宅で質の高い授業を受けられる環境が整っています。

塾への移動時間がなくなることで、家族と過ごす時間や休息にゆとりが生まれる点も、オンライン学習が選ばれる大きな理由です。お住まいの地域による制約を受けずに、首都圏の難関校受験に挑戦できるチャンスが広がったといえます。

変化⑤ 家庭の関わり方も"親主導型"から"伴走型"へ

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かつての中学受験では、保護者が情報を集めて子どもに進むべき道を示す、いわば「親が主導する」形が主流でした。しかし最近では、お子さん本人の気持ちを大切にし、親子で目標を共有しながら一緒に走り抜ける「伴走型」のサポートへと移行しつつあります。

ここでは、このような家庭での関わり方の変化と、情報があふれる現代ならではの注意点について解説します。

「ママだけが抱え込む」時代は終わりつつある

少し前まで、中学受験は母親が送迎から学習スケジュールの管理、志望校選びまでを一手に引き受けるのが当たり前とされていました。しかし、共働き家庭の増加などを背景に家族のあり方が変化し、父親も積極的に関わるケースが目立ってきています

例えば、父親が平日の夜の学習サポートを担当したり、夫婦そろって学校説明会に足を運んだりと、中学受験を「家族一丸で取り組むプロジェクト」としてとらえるご家庭が増えています。

このような協力体制は、母親の心身の負担を軽減するだけでなく、お子さんにとっても「家族みんなが応援してくれている」という大きな心の支えとなり、学習意欲や精神的な安定にもよい影響を与えるでしょう。

SNSやYouTubeでの"情報疲れ"に注意

現代の中学受験では、SNSやYouTubeを開けば、合格体験記から塾の評判、具体的な勉強法まで、有益な情報を誰でも簡単に入手できます。

しかしその一方で、あまりにも多くの情報に触れることで、「ほかのご家庭はあんなに頑張っているのに、うちは大丈夫だろうか」と、かえって不安や焦りを募らせてしまう「情報疲れ」に陥るケースも少なくありません。

大切なのは、世の中の情報が「本当に自分のお子さんに合っているのか」を冷静に見極めることです。もし情報収集に疲れたり、周りと比べて焦りを感じたりしたときは、一度スマートフォンから距離を置き、我が家のペースを再確認することをおすすめします。

千葉の中学受験、これからどうなる?

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近年、千葉県の中学受験では、これまで「安全圏」と見なされていた学校でも競争が激化する傾向が強まっています

かつては「この学力なら確実に合格できる」とされていた学校でも、受験生が集まりやすくなっており、その影響で志望校のランクを一段下げて受験を検討する家庭も増えています。この現象は、単なる偏差値の変動だけでなく、各中学校の入試難易度そのものが上昇していることを表しています。

また、全国的な少子化が進んでいる一方で、都市部では子どもの数が大きく減少しているわけではありません。教育熱心な家庭も増えており、むしろ中学受験の参加率は高まっています。

これらの背景から、千葉県の中学受験は今後もしばらく志願者数が減ることは考えにくく、競争の先行きがさらに読みにくくなる可能性があります。そのため、志望校への合格を勝ち取るためのハードルは、いっそう高まっていくと予測されます。

変わる中学受験、変わらない大切なこと

千葉県の中学受験は、東京や埼玉との併願に加え、国際教育や理系教育といった特色を打ち出す学校の台頭により、志望校選びは、かつてよりも選択肢が広がりました

また、入試問題も知識の暗記だけではなく「思考力」「発想力」を重視する方向にシフトし、塾選びや家庭の関わり方も多様化しています。

しかし、どのように環境や受験スタイルが変わっても、中学受験の本質は「偏差値の高い学校に入ること」ではありません。大切なのは、子どもが安心して学び、自分らしく成長できる学校を見つけることです。

家庭の軸を大切にし、子どもに適した環境で学べることが、今もこれからも変わらず重要であるといえます。

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