SAPIX小学部に小5の夏期講習から通塾し東京農業大学第一高等学校中等部に合格した方への合格者インタビュー(2)
生徒プロフィール
- 通った塾
- SAPIX小学部
- 住まい
- 東京都練馬区
- 性格
- 活発で積極的。学級委員を務めるなどリーダータイプ。
- 偏差値推移
- 小4:偏差値55
小5:偏差値55
小6:春/偏差値60、夏/偏差値62、冬/偏差値65 - 受験当時の習い事
- バレエ
私の受験ポイント
第一志望は偏差値の+15。チャレンジングな目標がモチベーションに!
受験のプロから教わった“受験テクニック”をしっかり身に付け、実践!
「1日のスケジュール」を30分単位で作成。学校生活と受験を両立!
受験情報
- 受験年度
- 2021年
- 受験校数
- 4校
合否
志望順 | 学校名 | 合格判定 | 受験結果 |
---|---|---|---|
1 | 渋谷教育学園渋谷中学校 | D判定 | 不合格 |
2 | 東京農業大学第一高等学校中等部 | A判定 | 合格 |
3 | 淑徳中学校 | A判定 | 合格 |
4 | 栄東中学校 | A判定 | 合格 |
入試スケジュール
- 1月
- :栄東中学校
- 1月
- :渋谷教育学園渋谷中学校
- 2月1日
- :東京農業大学第一高等学校中等部
- 2月1日
- :渋谷教育学園渋谷中学校
- 2月2日
- :東京農業大学第一高等学校中等部
- 2月2日
- :淑徳中学校
- 2月3日
- :渋谷教育学園渋谷中学校
学校選び
第一志望校は偏差値+15。本人の“行きたい”を重視して選んだ
志望校はどのように決めていきましたか?
受験を考え始めた頃から10校ほどの学校説明会に参加しました。偏差値で絞ることはせず、「少しでも興味があるなら、たくさん見学してみよう」ぐらいの感覚でしたね。その中の一つが、第一志望となった「渋⾕教育学園渋⾕中学校」です。見学会では、教科ごとに先生が授業についてお話をしてくださったのですが、それがとても魅力的でした。
具体的にはどのような?
娘が惹かれたのは、理科の時間です。具体的には生徒が研究をした内容について、実際に実験をしていて、“自分もこういう勉強をしたい”と思ったようです。知識を詰め込むだけでなく、応用していけること、興味を持った分野を追究していけることに面白さを感じていました。
学力の懸念はありませんでしたか?
実は当時の学力と志望校の偏差値を比較すると、その差は大きかったんです。+15ぐらいと、かなりのチャレンジでした。けれど、「本人の行きたい」気持ちを優先し、第一志望に決めました。これはとても良かったと感じています。結果、合格には至りませんでしたが、この学校を目指したことで成績は大幅にアップ。受験が終わるまでモチベーションをキープできた理由の一つだと思っています。
塾について
あえて知り合いのいない塾を。集中できる環境で受験に向き合う
- メインで通っていた塾
- SAPIX小学部
- 指導方法
- 集団授業
- 頻度
- 週4回
- 科目
- 国語、算数、理科、社会
- 通塾時期
- 小5の夏期講習~受験
- 授業時間と費用
-
小5:週3(1回120分~150分)、月5~10万円
小6:週4(1回150分~180分)、月5~10万円
『SAPIX』を選んだ理由について教えてください。
自宅から通いやすい塾をいくつか検討をしたのですが、最終的には少し距離のある『SAPIX』に決めました。自宅から塾までは電車を利用して30分程度ですから、やや遠い印象ではあったのですが、中学受験対策の塾として実績が高かったことと、同じ小学校の同級生がいなかったことも決め手の一つになりました。その当時、小学校のクラスで女子同士のもめごとがあって、知り合いがいない塾に行きたいと本人が言っていて。「学習に集中できる環境かどうか」も重視していたんです。
『SAPIX』に通って良かった点は?
対話型の授業スタイルが、娘の性格にも合っていたようです。たとえば、算数の授業でも解答を淡々と説明するのではなく、こういう解法もあるよね、と講師と生徒で話し合いをしていたり、難問であれば全員で考えてみたり…そういうやり取りを楽しみながら、授業に臨んでいました。
他にも良かった点があれば教えてください。
思っていた以上に子どものことを見てくれていたと感じています。集団授業ですし、そもそも何百人の生徒が通う大きな塾ですから、パーソナルなことはそこまで把握されていないと思っていたんです。ですが、講師との面談では、娘の性格や勉強のクセなども理解した上でアドバイスをくださって、「思った以上に見てくれている」と安心感を覚えました。
改善してほしいと思う点は?
授業後の質問がしにくい点です。授業後は、先生に質問をするために生徒が並ぶのですが、原則1人1問まで。疑問をしっかり解消できないところが、気になりました。特にうちは自宅が遠かったこともあって、質問できるまで待ち続けるわけにもいかなかったので。ただ、わからないことは友達同士でもフォローし合っていたようです。
受験勉強について
苦手な国語が得意科目に!個別指導をプラスして克服
- 勉強時間
-
小4 塾:なし、自宅:1日30分以下
小5 塾:週3(1回120分~150分)、自宅:1日90分~120分
小6 塾:週4(1回150分~180分)、自宅:1日120分~150分
受験勉強を振り返って「やってよかった勉強法」について教えてください。
塾で教わった受験テクニックをしっかり身に付けていったことです。
もともと国語は得意科目だったのですが、そこからさらに得点を伸ばしていく「記述方法」「解き方のポイント」などを塾で教えてくださって。本人も“得意科目”だと自信を持っているので、教わったことをどんどん吸収してくる印象を持ちました。「アドバイスを素直に聞いて、すぐに実践してみること」は成績アップのポイントだったように思います。
受験勉強での反省点はありますか?
「国語」に対して「算数」は苦労していました。特に苦手な分野が続くと、分からない…できない…の気持ちが強くなってしまい、本人のやる気も下がっていました。けれど、よく見てみると、苦手な単元でも得意な単元と組み合わさると解けているケースもあったので、「得意をきっかけに取り組んでいく」方法を積極的に試せたらよかったなと思っています。
家庭のサポートについて
「1日のスケジュール」を作成。学校と塾の両立を実現
受験を振り返って「やってよかった家庭での取り組み」はありますか?
学校と塾の時間を両立させるために、「1⽇のスケジュール」を一緒に作成しました。学校では学級委員長を務めるようなリーダータイプで、学校行事で忙しくなると上手く時間管理ができなくなってしまったんです。ある日、下校時間になっても帰れず、塾に間に合わなかったなんてこともありました。
そこで、両方とも満足いく形で過ごせるスケジュールを一緒に考え、可視化していく方法を取ったんです。1日のスケジュールを30分単位で書き出して、ここで移動しないと塾に間に合わない、ここで宿題をやらないと時間がないよね…など確認しながら、子どもが混乱せず動けるスタイルを目指しました。
「反省点」はありますか?
自宅での「学習環境」をもう少し整えてあげたらよかったかなと思います。親の目が届いて、常に子どもの様子が分かるという理由でリビングで勉強をしていたのですが、テレビや雑誌など気になるものも多かったかな…と反省しています。時に集中力が続かない場面もありました。
学校生活について
「生物部」での研究が楽しい。将来の夢もみえてきた
- 学校名
- 東京農業大学第一高等学校中等部
- 部活
- 生物部
「東京農業⼤学第⼀⾼等学校中等部」はどのような雰囲気ですか?
「農業大学」ですから、面白い学校イベントが盛りだくさんです。体育祭では“大根リレー”が有名で、大根をバトンにしてリレーをします。他にも、お米を育てたり、醤油や味噌を作ったり…新巻鮭を作るという話も聞きました。娘は生物部に入ったのですが、ここは金魚の品種改良が有名なんだとか。毎日が刺激的で、楽しく学校に通っています。
生徒の様子は?
生徒同士で協力しあう雰囲気が強いと感じていますね。「明日は課題の提出日だよ」「資料忘れていった子がいるから共有するね」などのやり取りも多く、男女関係なくよい関係が築けているのだなと思います。授業参観に足を運んだ際には、友達と勉強を教え合っていて、アットホームな様子を目にすることができました。
思っていたことと違った点は?
授業では、基礎をしっかり取り組むというよりは演習問題が中心のようです。勉強に関しては丁寧にフォローしてくれる感じではなく、自分たちで調べながら学んでいく印象が強いです。得意なものに関してはこのスタイルで問題なさそうですが、苦手な単元にぶつかると、友人たちと協力しながら勉強に取り組んでいくなど工夫が必要ですね。
目指している未来があれば教えてください。
「生物部」に入ったことで、将来は生物に関する研究ができたら…と考えるようになりました。大学もそういった方向に進みたいと思っているみたいです。
取材して
今回取材をさせていただいたのは、東京農業⼤学第⼀⾼等学校中等部に通う娘さんを持つお母さん。お話の中で「私自身、中学受験の経験がないので、勉強内容については塾にお任せをしました。その分、家庭では1日のスケジュールを一緒に考えたり、宿題の進捗を確認したりと、“日々の過ごし方”についてフォローしていきました」との言葉が印象に残りました。受験において、塾と家庭でのそれぞれの役割を決めておくことも、大切なポイントになりそうです。
※上記は、2022年6月時点での取材をもとに作成しています。
この記事はインタビューを基に執筆されました。
文:有藤千夏/編集:塾選(ジュクセン)編集部
通った塾について
あえて知り合いのいない塾を。集中できる環境で受験に向き合う
ココがポイント
- 開成・麻布・武蔵など難関中学への圧倒的合格率!
- 「復習中心の学習法」で本質的な理解を深める
- 少人数制の学力別クラス編成で指導