中学受験|勉強しない小4男子に“やる気スイッチ”を入れる計画と声かけのコツとは?

「中学受験を目指して塾に通い始めたのに、家では全く勉強しない」「声をかけてもやる気ゼロで、親の方が疲れてしまう」――そんな小4男子に悩む保護者の声は少なくありません。
中学受験は、まだ“受験”というイメージが薄い小学4年生にとって、計画的に取り組むこと自体が難しい時期。そこで今回は、受験指導のプロ・西村創先生が、“やる気”を引き出すスモールステップの習慣づくりと、親の声かけ・関わり方のポイントを具体的に解説します。

編集部
塾選ジャーナル編集部
塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。

監修者
西村 創先生
早稲田アカデミー、駿台、河合塾Wingsなどで指導歴25年以上。新卒入社の早稲田アカデミーでは、入社初年度に生徒授業満足度全講師中1位に輝く。駿台ではシンガポール校講師を経て、当時初の20代校長として香港校校長を務め、過去最高の合格実績を出す。河合塾Wingsでは講師、教室長、エリアマネージャーを務める。現在は、セミナー講演や書籍執筆、「にしむら先生 受験指導専門家」としてYouTube配信(チャンネル登録12万人超)などを中心に活動。著書は『中学受験のはじめ方』(KADOKAWA)など多数。 http://www.youtube.com/@nishimurasensei

勉強にやる気がない小4男子。どこまで親が管理すればいい?
【CASE 002】小学4年生・男子
性格:
コミュニケーション能力が高い。
頭の回転がはやいタイプである。
【今回のお悩み】
ペンネーム:lattchanさん(小学4年生 保護者)
自分から積極的に勉強しないので、保護者がすべて管理しなければならないことが悩みです。毎日の漢字や計算練習なども、保護者の一声がないと始めません。丸つけを適当にやるので、代わりに丸つけをしており、負担が大きいです。また、保護者の目を盗んで解答を見ていることもあります。中学受験までは保護者が勉強を管理できても、中学生以降は自分で勉強しないと、一気に下降線をたどるのではないかと心配しています。
中学受験に向けた「小4男子」の勉強習慣づくり|親の関わり方がカギ
小4男子が「中学受験の勉強をしない」のは自然なこと
主体的に勉強する子どもはほとんどいません。おそらく99%以上の子どもがこのような状態でしょう。
大人でも、会社から課題を与えられて必要に迫られて勉強することはあっても、業務以外のプラスαで継続的に勉強する人は1%もいないのではないでしょうか。
そもそも子どもは自分から積極的に勉強しないのが普通。基本的に保護者が管理してあげないといけません。
「小学生の勉強計画」は1週間単位で“親子一緒に”立てるのがコツ
ただし、保護者が一方的に押しつけると、子どもは勉強がイヤになってしまいます。そのため、形だけでも良いので、一緒に相談しながら1週間のスケジュールを考えるのがおすすめです。例えば、漢字や計算練習は週に何日、1回あたりどれくらいやるのか子どもに選ばせて、「勉強のスケジュールを決めたのは自分自身」という形にするといいですね。
1週間ごとにスケジュールを決めたら、それを紙に書いて、よく見えるところに貼っておきます。それでも子どもは主体的にやらないと思うので、保護者が毎回、声をかけることが必要です。
よくあまり言い過ぎない方がいいと言われますが、言わないとやりません。「今やろうと思っていた」とか「わかっているって」と文句を言われるかもしれませんが、根気強く声かけをしていきましょう。子どもの自主性に任せていたら、なかなか勉強しませんからね。
「勉強が続かない小学生」には“できたこと”の見える化が効く
1日の目標をクリアしたら、ある程度のごほうびを与えて達成感を味わせるのも効果的です。
子どものためにならないとか、あまり考えすぎず、まずは毎日勉強する習慣をつけさせることが大切です。
📌 モチベーションを保つちょっとした工夫
- 目標をクリアしたら、シールを貼るなどの“見える化”
- タイマーで集中→終わったら短いごほうびタイム
- 成功体験を積み重ねて「やればできる」感覚を育てる
💡 保護者の意識もリセットを
- 「ごほうびは甘やかし」と気にしすぎなくてOK
- 習慣が根づけば、やがてごほうびがなくても続けられるように
イライラしても叱らない。“見守る姿勢”が勉強を続ける支えに
丸つけを適当にしたり、すぐに答えを見てしまったりする場合は、保護者から子どもに解答を渡して「ちゃんと答えを確かめて解説を読んでね」「どうしてこの答えになるのか教えて」と、子どもに頼るスタンスで解答と解説を説明させるといいですね。
子どもの話を聞くときは、「なるほどねー」「そういうことなんだ」と感心してあげることで子どもを優位に立たせると、得意になって、これはこれはと説明してくるでしょう。
解答の丸写しをしても、ちゃんと解き方を理解して説明できるようになれば、次に同じような問題が出たときに解けるようになると思いますよ。
成功へ導く賢者からの金言!
勉強の習慣は、計画と声かけ、そして小さな成功の積み重ねで育つ。
※塾選調べ:
対象:中学受験をする予定の子供をもつ保護者50名にアンケートを実施
期間:2025年1月2日~8日実施
執筆者プロフィール

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監修者プロフィール

早稲田アカデミー、駿台、河合塾Wingsなどで指導歴25年以上。新卒入社の早稲田アカデミーでは、入社初年度に生徒授業満足度全講師中1位に輝く。駿台ではシンガポール校講師を経て、当時初の20代校長として香港校校長を務め、過去最高の合格実績を出す。河合塾Wingsでは講師、教室長、エリアマネージャーを務める。現在は、セミナー講演や書籍執筆、「にしむら先生 受験指導専門家」としてYouTube配信(チャンネル登録12万人超)などを中心に活動。著書は『中学受験のはじめ方』(KADOKAWA)など多数。 http://www.youtube.com/@nishimurasensei