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英検Ⓡの受験は小学生からのスタートが主流に?対策にかけた費用や勉強法を徹底調査

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塾選ジャーナル編集部

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英語力の証明として定着しつつある「実用英語技能検定(英検)」。小学生から高校生まで幅広い層が受験しています。では、英検Ⓡを受験する目的や受験のための学習方法、受験後の満足度には、どのような傾向があるのでしょうか。今回は、英検Ⓡを受験したことのある小学生、中学生、高校生の子どもを持つ保護者を対象にアンケートを行いました。「英検を受験するきっかけ」「対策にかけた時間と費用」「合格者・不合格者の実感」「リアルなアドバイス」などを詳しく紹介します。

目次

英検Ⓡを受けたタイミングと理由は?

初めての英検Ⓡ受験は、小学校6年生・中学1年生が最多

まず、英検Ⓡを初めて受験した時期について質問しました。その結果、最も多かったのは小学校6年生の約18%、次いで中学1年生の約17%でした。小学生全体では約52%、中学生は約37%、高校生は約9%となっており、小中学生が全体の約9割を占めています。

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小学校では5級が中心、中学校では3級、高校では準2級以上が主流

直近で受験した級についても質問をしました。学年別に見ていくと、小学校では5級の受験者が47%と最も多く、英検を初めて受ける児童の多くがこの級から受験していることがうかがえます。5級の受験は中学校では約3%、高校は0%となっており、小学校での英語学習の成果や、早期に資格試験に挑戦するために受けている傾向があるようです。

中学校では、3級の受験者が約50%と半数を占めていました。中学校での英語学習において、3級がひとつの目標として位置づけられていることを示していると考えられます。

高校では、準2級や2級といった上位級の受験者が目立ちます。準2級では高校生の取得割合が37%と最も高く、中学生の約21%、小学生の2%を大きく上回ります。2級でも同様に、高校生の割合は約33%と高く、中学生では約7%、小学生にいたっては1%と、高校生での受験が突出しています。これは大学受験を見据えて準2級以上の級を目標とする高校生が多いことが背景にあると考えられます。

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英検の受験理由は、小学生は「英語学習の習慣化」中学・高校生は「受験対策」

受験の目的については学年ごとに傾向が異なります。小学生の最も多い回答は「英語学習を習慣化するため」が約22%で、英語学習の継続的な取り組みを目的として受験する傾向がうかがえます。しかし、中学生・高校生とも受験目的は「受験で有利になるため」といった受験対策目的と回答した人が20%以上と飛び抜けて多く、英検Ⓡを受験する動機は小学生と、中学・高校生で大きく違うことがわかります。

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対策を始めた時期・勉強方法・かけた費用とは?

英検対策は、学年問わず「試験の半年前」に始める人が最も多い

英検Ⓡ対策を始めた時期として最も多かったのは「試験の半年前」。具体的には、小学生で35%、中学生で約36%、高校生で約29%と、どの学年でも最も多くなっています。次いで多かったのが「3ヵ月前」で、小学生31%、中学生約21%、高校生は約26%という結果に。どの学年でも、比較的早めに準備を始めているようです。

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合格の要因は、”対策開始時期”以外にも

合格者と不合格者別に対策開始時期を比較してみると、約37%が試験の半年以上前から対策を開始していました。ただし、不合格者の中にも「半年前から準備していた」という人が少なくなく、必ずしも「早く始めた=合格」ではない現実も見えてきました。

このことから、合格には「早く始めること」だけでなく、学習の質や継続的な取り組み、そして自分のレベルに合った級の選択が重要であることがうかがえます。

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英検Ⓡ対策の勉強法で一番多いのは「問題集による独学」、次いで「塾」

勉強方法として最も多かったのは「独学(英検®対策の問題集)」が約49%、次いで「塾」が約27%でした。他の対策方法としては、「独学(英語アプリ)」、「独学(YoutubeなどのSNS)」などが続き、携帯やパソコンを使った勉強方法が挙げられました。

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英検Ⓡ対策にかけた費用で最も多かったのは「1万円未満」

費用面では「1万円未満」が最も多く約44%、次いで「1〜4万円」が26%、「5〜10万円」が約12%となっています。塾に通う場合は、ある程度の費用をかけて英検対策を行う方が多いと思われます。

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英検Ⓡを受けてどうだった?受験者の満足度

合格者の約85%が「受けてよかった」と回答。不合格でも前向きな声が多数

子どもが英検Ⓡを受けて「よかった」と答えた合格者は約85%にのぼりました。「達成感があった」「自信がついた」といったポジティブな声が多く、英検Ⓡが学習意欲や自己肯定感の向上に寄与している様子がうかがえます。

一方、子どもが不合格だった保護者からも「学習習慣が身についた」「次に向けた課題が明確になった」といった前向きなコメントが寄せられました。19476 7

小~高校生別、英検取得して良かった理由(推薦入試、学校の成績、自己肯定感など)

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英検Ⓡ対策でつまずいたことは?全体傾向と学年ごとの違い

小中高共通の悩みは「単語の暗記」。高校生では「リスニング対策」が1位に

英検Ⓡ対策で苦労したこととして、全学年の回答の割合を平均して高い順に並べると、全体で最も割合が多かったのは「単語の暗記」の約21%でした。学校のカテゴリー別に見ると小学生は23%、中学生は約19%、高校生は約17%が苦労した項目に挙げています。

「単語の暗記」の次に多かったのが「勉強時間の捻出」で約19%。小学生、中学生、高校生どの学年でも共通して、高い割合を占めていました。

高校生では「リスニング対策」の約20%が最も多く、小中学生に比べてリスニングに対する負担感が高いことがうかがえます。加えて、「勉強時間の捻出」が約19%、「リーディング対策」が約14%、「ライティング対策」が約13%、「スピーキング(面接)対策」が約11%と、英検Ⓡ対策の幅広さに苦労していたという声も多く見られました。

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経験者が語る!合格のための“5つのアドバイス”

最後に、これから英検Ⓡを受ける人へのアドバイスを紹介します。アンケートでは、実際の経験をもとにした前向きな声が数多く寄せられました。特に多かった5つのポイントはこちら。

① 学習を習慣にするには、早めのスタートが大切

《アンケートで集まったコメント》
・合格するためには、英語学習を習慣化することが大切です。余裕をもって学習期間を設けて、毎日コツコツと勉強するのがおすすめです。
・英検は早めの対策が大切。単語をしっかり覚え、リスニングは毎日少しでも英語を聞く習慣をつけると良いです。面接対策も忘れずに!

アンケートでは、早期に準備を始めた合格者が多く見られました。特に「半年以上前から少しずつ進めた」という声が最も多く、“短期集中”よりも“長期継続”が鍵だと言えるでしょう。

② リスニング力は毎日の「耳慣らし」から

《アンケートで集まったコメント》
・リスニングの耳は大切なので、NHKの小学生向けのラジオ講座を継続して聞くことをお勧めします。
・リスニングは毎日の積み重ねが大事です。

特に高校生の苦労した項目として「リスニング対策」が上位に挙がっており、日常的に英語を耳にする工夫をしていた人が多いようです。音に慣れることは一朝一夕ではできません。生活の中に「英語を聞く習慣」をどう作るかがポイントです。

③ 過去問を解くことで、出題傾向に慣れる

《アンケートで集まったコメント》
・過去問を繰り返し解いていけば、問題の傾向がつかみやすくなると思います。
・保護者が受けた時代と試験の内容が変わっているので、最新の過去問などで対策をした方が良い。

アンケートでは「最も役に立った学習法」として過去問を解くという声が多く、特に中学生と高校生での支持が目立ちました。試験の形式や出題傾向をあらかじめ知ることで、本番の緊張感が減ったという声も複数ありました。

④ 自分に合った方法を見つけて、続けることが大事

《アンケートで集まったコメント》
・子どもの英語レベルに合わせた勉強法を見つけるのが大切。
・無理に背伸びして難しいテキストやアプリなどを使って勉強しても役に立たない。

「誰かのやり方を真似してもうまくいかなかった」「子どもに合う方法を試行錯誤した」という意見も多く見られました。たとえば、問題集派・アプリ派・塾派など学習スタイルは人それぞれ。“自分が続けやすいこと”を大事にしていた人が、結果的に合格を手にしている印象です。

⑤ 合否にこだわりすぎず、まずはやってみる

《アンケートで集まったコメント》
・不合格だったとしても、やってみる価値はあると思う。あまり合否にこだわらず受けてみたらいいと思いました。
・4級・5級でも合格すれば子どものモチベーションにつながる。

英検が「学習のきっかけになった」「次へのモチベーションにつながった」といったコメントも多く、不合格でもポジティブに捉えている保護者が多くいました。受験自体が「子どもの力を試す機会」や「成長を実感するチャンス」になる、という声が印象的でした。

まとめ

英検Ⓡは、英語力を測るための試験でありながら、学習習慣の定着や自己肯定感の向上といった面でも大きな効果が期待されています。

小学生から高校生まで、受験のきっかけや目的、学習方法はさまざまですが、共通して見られたのは「早めの準備」と「継続的な努力」が合格の鍵であるということ。また、合否にとらわれず挑戦した経験自体を前向きに捉えている声も多く、英検Ⓡが成長のきっかけとなっていることがうかがえます。

英検Ⓡについて、小学生の勉強法や受験対策についてはこちら。大学受験での活かし方はこちらの記事でも詳しくご紹介しています。

これから英検Ⓡの受験を検討している方は、無理のない範囲で子どもに合った学習方法を探りながら、まず一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。

※アンケート調査概要
調査対象:2022年から2024年の期間に実用英語技能検定(英検)を受験した小学生の保護者(有効回答数100名)

2022年から2024年の期間に実用英語技能検定(英検)を受験した中学生の保護者(有効回答数87名)
2022年から2024年の期間に実用英語技能検定(英検)を受験した高校生の保護者(有効回答数94名)
調査時期:2025年3月
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットによる任意回答
調査レポート名:「実用英語技能検定(英検)」に関する調査

※掲載しているグラフや内容を引用する場合は「塾選調べ:『実用英語技能検定(英検)』に関する調査」と明記し、『塾選』(https://bestjuku.com)へのリンク設置をお願いします。

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