高校のパンフレットにありがちな要注意フレーズ4選!その言葉、信じて大丈夫?


編集部
塾選ジャーナル編集部

ひのき進学教室 三軒茶屋校講師
大山雅司
高校選びの大切な参考資料となる、学校のパンフレットやホームページ。そこに書かれているフレーズをすべて鵜呑みにしていませんか?
「文武両道」「塾いらず」「英語教育に力を入れています」など、よくある言葉には注意が必要です。どの学校にも使われがちで、入学前にイメージしていた内容と一致しないことも。
この記事では、特に見極めたい4つの定番コピーを取り上げ、「なぜ注意すべきか」「何を確認すべきか」を解説します。言葉の印象だけで判断せず、しっかり深掘りすることで、自分に合う学校選びができるはずです。
高校のパンフレットにありがちな要注意フレーズとは?
高校選びで多くの人が参考にするのが、学校のパンフレットやホームページ。これらは学校の魅力を伝える重要な資料ですが、基本的には「よく見せる」ことが目的である点を忘れてはいけません。たとえば「文武両道」や「塾いらず」といったフレーズも、学校によって定義が異なり、イメージしていた様子とはギャップがあることも。もちろん、書かれている内容すべてが誇張されているわけではありませんが、読み解く視点を持つことが大切です。
この記事では、パンフレットでよく見かける4つの定番フレーズを取り上げ、「どこをどう見れば実態がわかるのか」をわかりやすく解説していきます。
① 次世代のリーダーを育成
② 塾いらず
③ 英語教育に力を入れています
④ 文武両道
高校パンフレット 要注意フレーズ①「次世代のリーダーを育成」
高校のパンフレットに限らず、あちこちで目にするのがこのフレーズ。かっこよく聞こえる言葉ですが、考えれば考えるほどツッコミどころが多いワードです。
- どうやってリーダーを育てるのか?が不明瞭
- 全員がリーダー?その実態は?
- 中学生に“リーダー像”が響くのかは疑問
“次世代のリーダー”という言葉だけでは、「誰を」「どのように」育てるかが見えません。それに、クラス全員がリーダーになったら、それはもうリーダーとは言えないのでは?という疑問も湧いてきます。
このフレーズ、どう読み解く?
- 一見ポジティブだが、具体性がないと意味がつかみにくい
- 学校によって定義や内容が大きく異なる
✔ 掘り下げて確認したいポイント
- 明確な育成プログラムやビジョンが示されているか
- 留学や研修など、具体的な育成の場があるか
- 外部団体との連携や成果発表の機会があるか
リーダーといった言葉だけでなく、「具体的にどのような生徒を育てたいのか」、そしてその方針に沿う取り組みがなされているのかを注意深くチェックするのがおすすめ。例えば、都立高校の場合、東京都が取りまとめている「期待する生徒の姿」なども参考になります。
「期待する生徒の姿」は推薦入試の指標という側面が強いものですが、各校、理想の生徒像のビジョンが具体的に言語化されているため、単に「リーダー」と一括りにするよりもイメージが掴みやすいでしょう。
都立高校「期待する生徒の姿」から見る育成方針
高校名 | 本校の期待する生徒の姿 |
---|---|
日比谷高校 | 1 自律的人格を育成し、幅広い学習と教養を目指す本校の教育目標の下、誠実に努力し、高い学力を身に付ける決意を有する生徒
2 将来の進路選択について、明確な目的意識をもって本校への入学を志望する生徒 3 学習成績が優れ、自主的な学習・学校行事・生徒会活動・部活動等に積極的に取り組んだ実績を有する生徒 ※ 特に推薦選抜においては、下記(1)から(5)までの項目に該当する生徒であることが望ましい。 (1) 9教科の観点別学習状況の評価が優れていること (2) 教科学習に関連する分野で、英語検定準2級又は同等の能力を有すること (3) 学校行事・生徒会活動・部活動等において、中心的な役割を担った実績を有すること (4) 学校内外の諸活動(都大会又はそれに準ずるコンクール等)で、優秀な成果を収める程度の能力を有すること (5) 論理的な思考力や考察力、自分の意見を的確に表現する能力を有すること |
三田高校 | 本校は、「教養・探究・立志そして世界へ」のスローガンの下、主体的な学びを通して、自ら考え課題解決を図り、イノベーターとしてすすんで国際社会に貢献できる人間の育成を目標に掲げ、多彩な人材を送り出しています。また、海外との交流の機会を多く確保し、海外帰国生徒・留学生の受け入れ・送り出し等を行い、国際理解教育推進に力を入れています。そこで、次のような生徒を期待します。
1 しっかりした家庭学習の習慣が身に付いており、大学進学への強い意志をもち、積極的に授業に取り組む生徒 2 学業成績優秀であり、総合的な学習の時間等においても、高い課題意識と意欲をもって探究をはじめとした様々な活動に取り組み、入学後もその維持・向上が期待できる生徒 3 部活動や生徒会・委員会活動、ボランティア活動等に自主的に取り組み、入学後も継続して活動が期待できる生徒 4 国際理解に関わる事柄について、強い興味・関心をもって、入学後も意欲的に学習する意志のある生徒 ※ 特に推薦選抜においては、上記2から4までのいずれかに該当する生徒が望ましい。 |
戸山高校 |
東京都立戸山高等学校では、以下に該当する生徒を募集します。 1 文系・理系を問わず幅広い興味・関心をもち、豊かな知識・教養と、未知の状況にも対応できる思考力・判断力・表現力・創造力を併せもつ生徒 2 集団の中で、他者と協働し高め合い、自らの責任で主体性をもって行動し、社会に貢献しようとする強い意志と高い志をもつ生徒 3 本校の特色をよく理解し、社会生活を送るために必要なマナーが身に付いており、充実した高校生活を創造し、自己の目的達成の場として本校を強く志望する生徒 ※ 特に推薦選抜においては、リーダーとして活躍した経験があり、将来にわたり、リーダーとしての資質を伸ばそうとする生徒が望ましい。 |
小山台高校 |
本校は「敬愛・自主・力行(りっこう)」の態度を養うことを教育目標に掲げ、向上心にあふれ常日頃から努力を怠らず、自らの目標を達成できる人材の育成に努めています。そこで、次のような生徒の入学を期待します。 1 大学進学への意欲が高く、また、自らすすんで学業に取り組み、目標を達成しようとする志の高い生徒 2 学校行事や生徒会・委員会活動、部活動等において、中心的な存在であった生徒、もしくは、何事に対しても真剣な態度で臨み、地道な努力を重ねてきた生徒で、入学後も引き続き努力を続けられる生徒 3 諸外国の歴史や文化及び国際交流等に強い興味と関心をもつ生徒 ※ 特に推薦選抜においては、上記2に該当する生徒が望ましい。 |
駒場高校 |
駒場高校は120年を超える歴史の中で、進学指導特別推進校として学業と部活動の両立の下に優れた実績と伝統を築いてきました。そのような本校の良き伝統と校風を理解し、学校生活の様々な場面において意欲的に取り組む生徒を期待しています。具体的には、以下の項目に該当する生徒を望んでいます。 1 難関国公立大学進学等、将来への高い志をもって具体的な目的意識のもと、学習活動に取り組む生徒 2 部活動、生徒会活動、学校行事等の特別活動、ボランティア活動等に積極的に取り組んできた生徒で、入学後もいろいろな場面で活躍が期待できる生徒 3 総合的な学習の時間等において、はっきりとした問題意識や目的意識をもって意欲的に取り組んできた生徒 ※ 特に推薦選抜においては、上記1から3までにおいて、高い意識をもって取り組む意欲のある生徒が望ましい。 |
豊多摩高校 |
本校では、創造性を養い育ててきた伝統や、生徒が自らを律する伸びやかな校風に共感し、向学心をもって自らの可能性や個性を伸長するとともに、すすんで社会に貢献する生徒の入学を期待します。 1 将来の大学進学等、目標に向け各教科の学習に意欲的に取り組む生徒 2 学習と部活動、学校行事、生徒会活動、学級活動が両立できる生徒 3 総合的な探究の時間や選択教科の学習に積極的に取り組む生徒 4 学校外の社会的・文化的活動や自分が興味・関心をもつ分野に意欲的に取り組む生徒 ※ 特に推薦選抜においては、大学進学に強い意欲とその実現に向けた積極的な学習に意欲的に取り組む生徒が望ましい。 ※ 「文化・スポーツ等特別推薦」においては、入学後3年間部活動を継続し、本校の指導方針に従い学校生活のルールを守り、学業との両立ができる生徒が望ましい。「文化・スポーツ等特別推薦」をサッカー部、女子バレーボール部、男子バスケットボール部について実施する。 |
豊島高校 |
本校は、穏やかで落ち着いた雰囲気の学習環境の中で、積極的に考え行動し、自ら進路を切り拓こうとする生徒が集う学校です。また、部活動にも力を入れていて、「文化・スポーツ等特別推薦」を実施しています。 次のような生徒に来てほしいと思っています。 1 大学進学をはじめ将来への目的意識をもち、その達成に向けて学習意欲をもって本校で努力しようとする生徒 2 得意教科の発展的な学習に主体的に取り組んできた生徒及び資格・検定への取り組みに意欲がある生徒 3 部活動・生徒会活動等に積極的に取り組んできた生徒及びこれから取り組もうとする生徒で、特に様々な活動の中でリーダーとしての経験がある生徒 ※ 特に推薦選抜においては、上記1から3までに該当するほか、次の①から③までに該当する生徒が望ましい。 ①全ての教科・科目に興味をもって取り組み、主体性と自学自習ができる強い自立心がある。 ②読解力や論理的な思考力、表現力がある。 ③礼儀正しく規範意識があり、学習意欲とコミュニケーション能力がある。 |
西高校 |
本校は生徒に確かな学力を身に付けさせ、希望進路を実現させるとともに、卒業後も更に伸びる生徒の育成に努めています。そして、生徒・保護者が「ここで学べて」・「ここに入れて」良かったと言える学校であるように、常に改善を重ねています。 次の1から5までが本校の期待する生徒の姿です。できるだけ多くの項目に該当し、学校見学や学校説明会等を通して、本校の教育内容を理解している生徒の入学を期待します。 1 教科と教科以外の活動のそれぞれにおいて、得意な分野をもっている生徒 2 読書を通じて、幅広い教養を身に付けようとする生徒 3 他者のため、集団のために行動することができる生徒 4 自然現象、社会事象、文学、芸術、スポーツ等の分野に、強い興味や探究心をもっている生徒 5 自己の生き方について将来の展望をもち、諦めずに挑戦する意欲の高い生徒 ※ 特に推薦選抜においては、上記1から5までのいずれかの項目で、本校入学後も指導的役割を果たしていこうとする生徒が望ましい。 |
参照元:東京都教育委員会「令和7年度本校の期待する生徒の姿(Ⅰ全日制課程 (1) 普通教育を主とする学科)より抜粋」
具体例で見る「次世代リーダー育成道場」の取り組み
東京都の取り組みのひとつに「次世代リーダー育成道場」というものがあります。
「次世代」「リーダー」の名を冠した事業ではありますが、実はこちら、都立高校・都立中学校・都立中等教育学校の生徒を対象にした 「留学プログラム」 。将来、様々な分野や組織で活躍し、世界や日本の将来を担う次世代の人材になろうという高い志をもった生徒を育成するための取り組みです。
具体的にどのような取り組みを行うのか、例として挙げて見ていきましょう。
概要は次のとおりです。
- プログラム構成:国内事前研修・留学・国内事後研修
- 受講料:基本経費(渡航費や滞在費、学費など)として80万円、他にビザ申請料や留学先での費用などとして60万円ほど
- 募集時期:4月~5月中旬(毎年募集)
参加者は6ヵ月~1年ほどの国内事前研修を受けた後、11ヵ月間の留学へ出発。留学先ではホームステイをしながら現地の高校へ通い、異なる文化や生活習慣の中で見分を広め、様々な活動や学習へ取り組みます。
帰国後は国内事後研修として、成果報告会や成果発表会などへ参加します。
「公立の学校へ通っているけど、留学してみたい」と思っている生徒にとっては、非常に良い内容のプログラムです。
もし、パンフレットやホームページなどで、「リーダーを育成」などと書かれていたら、高校がどのような生徒像を理想とし、具体的な取組みとして、このような実践的な取組みがあるのかチェックしてみると良いでしょう。



高校パンフレット 要注意フレーズ②「塾いらず」
要注意フレーズの2つ目は「塾いらず」です。「塾いらず」という言葉を見ると、あたかも 「この学校なら、塾に通わなくても大丈夫!」 と思ってしまいそうですが、注意しなければいけません。
- 「塾に通う時間がない」状況を「塾いらず」と表現しているだけのケースも
- 個々の学力や目標によっては塾が必要なことも多い
- 実際には高3で通塾率が急増している学校も多数
このフレーズ、どう読み解く?
- 「授業の質が高い」という意味?「学習支援が充実している」という意味?いずれかを確認
- 実態として塾いらずなのかは要確認
✔ 掘り下げて確認したいポイント
- 自分が志望する大学のレベルにどれだけの合格者が出ているのか。
- 志望大学に応じたサポートが受けられるか
- 学校独自の補習・講習体制の充実度
- 高3時の通塾率
以前は公立高校よりも、国立高校や私立高校の進学指導の方が、断然充実していると思われていました。
しかし、最近では長期休暇中に講習をしたり、学校レベルごとの目標に合わせてカリキュラムを整備したりするなど、公立高校でも進学指導が充実しているところが増えてきました。20年ほど前の公立高校とは、完全に別物です。
公立高校の進学指導やカリキュラムが充実してきたのは事実ですが、「塾いらず」は高校側の体制であって、塾が必要かどうかは生徒一人ひとり異なります。例えば、高校がスタンダートな目標として設定しているレベルよりも高い偏差値の大学を目指している生徒や、学力面で極端に遅れがある生徒には、塾が必要かもしれません。
そして「塾いらず」の本当の意味は、「行かない」ではなく「行けない」の可能性もあります。実際には 「塾がいらないというより、塾に行く時間がない」 というケースが多いです。
日本の高校生は、周りが想像している以上に忙しい毎日を送っています。最近は塾の費用だけでなく、時間の問題から「通いたくても通えない」といったケースが見受けられます。
データで見る高校生の通塾実態
「塾へ通っていない子どもの方が、上位の大学へ合格しているよね」といった言葉が聞かれることがあります。もちろん、自分一人で勉強して上位大学へ合格できた生徒もいますが、全員ではありません。
公立高校における「学習塾費への支出率(支出している人の割合)」を調べると、以下のとおりでした。
高1時点の支出率:34.2%
高2時点の支出率:36.3%
高3時点の支出率:45.8%
(参照元:文部科学省 令和5年度 子どもの学習費調査 学習塾費の支出率)
「塾いらず」と言われている高校でも、実際には高校3年生になると多くの生徒が塾に通っています。そして、高校3年生から塾に通い始める生徒は、これまで本格的な受験勉強に取り組んでおらず間に合わないケースが多いのも事実です。
また通塾率が極端に低い高校は、デメリットがある点にも注意が必要です。周りに塾へ通っているクラスメイトがいないため、塾が必要だとしても、塾や予備校の情報がなかなか入ってこないかもしれません。周りを気にして、塾へ通うこと自体をためらってしまう可能性もあります。
「塾いらず」「塾に行かなくても大丈夫!」といったフレーズを鵜呑みにせず、自分に塾が必要かどうかを冷静に判断することが大切です。
高校パンフレット 要注意フレーズ③「英語教育に力を入れています」
グローバル化に対応した人材育成などを目標に、英語教育の充実を図っている高校が増えてきています。その中で「英語教育に力を入れています」といったフレーズにも注意が必要です。
- 「言うだけ」で終わり、内容が伴っていないこともある
- 多くの高校が掲げているため、比較しづらい
- 取り組みの中身によって、力の入れ具合に大きな差がある
- 多くの場合、英語教育=国際理解教育である
「英語教育に力を入れています」といったフレーズは、もはや 「冷やし中華始めました」 と同じくらい、どの高校でも当たり前のように書かれています。
しかし、理系・文系問わず大学入試科目に必須である以上、英語教育に力を入れるのは当然であって、大切なのは 「どのような取り込みを行っているか」 です。単にフレーズとして書かれているだけでは、本当の特色とはいえません。
英語教育の「本気度」や「方向性」は、研修・国際交流・試験対策など具体的な施策で見えてきます。
このフレーズ、どう読み解く?
- どんなプログラムを実施しているのか?
- ネイティブ教員がいるだけ?海外研修の頻度は?
✔ 掘り下げて確認したいポイント
- GE-NET20や英語教育研究推進校に指定されているか
- カリキュラム上で他と異なる特徴があるか
- 海外研修・姉妹校交流などが実施されているか
- 英検・TOEFL・GTECなどの資格への取得目標が明示されているか
都立高校の「英語教育強化指定校」とは
英語教育強化指定校とは、東京都教育委員会が「都立高校の英語力向上」と「グローバル人材育成」を目的に指定している高校です。
- GE-NET20(旧グローバル10)
- 英語教育研究推進校
「英語教育に力を入れています」といったフレーズの裏付けともいえます。どちらも英語教育に力を入れている高校の目安となりますが、それぞれで以下のような違いがあります。
GE-NET20の特徴
GE-NET20の正式な名称は「Global Education Network 20」です。先進的な取り組みを推進する学校20校を「Global Education Network 20」として指定し、それぞれの特色を生かして、さらに次の3グループに分けています。
具体的な指定校と取り組みの例を見てみましょう。
学問・探求グループ(10校) |
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日比谷高等学校 |
白鷗高等学校 |
深川高等学校 |
富士高等学校 |
西高等学校 |
戸山高等学校 |
大泉高等学校 |
八王子東高等学校 |
南多摩中等教育学校 |
武蔵野北高等学校 |
1.校内での取組 国際交流充実に向け、校内での英語教育推進を図っている。
(1)English Lounge JETと気軽にランチで英会話や放課後に英文添削指導 ハローウィン等のイベントを実施できる部屋を設置
(2)English DJ JETと生徒が放送で、週のトピックス(部活動試合予定、誕生日、イベント紹介等)を英語で校内放送
(3)English Essay 毎週、HP上でEssayを掲載しGrobarizationのバナーを作成
(4)平成30年度9月、1・2年全員でTGG参加
(5)東京体験スクール ホストファミリーの受け入れ、スクールバディとして、授業、部活動、大学キャンパスツアー等に参加
(6)アメリカ語学研修 平成31年3月に10泊12日で希望者40名を対象に、アメリカユタ州で語学研修実施
(7)海外修学旅行 平成32年11月から修学旅行を台湾で実施。台湾にいる英語圏の留学生とグループで市内観光・交流
(8)GTEC全員受験 到達目標(高2:CEFR:B1、高3:CEFR:B2)
(9)平成30年度、1学年でスピーチコンテスト(JET、ALTが審査)
(10)国際理解教育プロジェクト 主幹教諭、英語教諭で組織し、国際交流・国際理解教育推進に向けた取組を行う。
2.国際交流の取組
(1)北京市月壇中学校との交流 生徒、教員が来校し、授業・部活動体験、交流会を実施
(2)ルーマニアブラショフ市交響楽団によるミニコンサート
参照元:東京都教育委員会 TokyoGLOBALStudentNavi 武蔵野北高等学校
対話・理解グループ(7校) |
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小石川中等教育学校 |
三田高等学校 |
三鷹中等教育学校 |
国際高等学校 |
飛鳥高等学校 |
立川国際中等教育学校 |
小平高等学校 |
1.姉妹校等学校交流
(1)North Sydney Boys High School (オーストラリア、姉妹校)
(2)仁川外国語高等学校及びソウル外国語高等学校(韓国、姉妹校)
(3)Atherton High School(アメリカ合衆国、姉妹校)
(4)Lycée Nevers Montpelier及びLycée Sainte-Benoît(フランス、連携校)
(5)ベトナム国家大学附属高等学校(ベトナム、海外修学旅行交流校)
2.長期留学生受け入れ 毎年、海外からの長期留学生1~3名を受け入れています。
出身国は、アジアやヨーロッパ、北米など、多岐にわたっています。
3.国際交流デー 生徒による国際交流委員会が中心となり、都内の大学に在籍する留学生との交流会を実施しています。それぞれ自分たちの文化を紹介したり、ゲームを通じてコミュニケーションを深めたりするなど、楽しいひと時を過ごします。
参照元:東京都教育委員会 TokyoGLOBALStudentNavi 国際高等学校
実施・協働グループ(3校) |
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大田桜台高等学校 |
千早高等学校 |
町田工科高等学校 |
生徒の国際交流について
1.ベトナム・ビジネススタディーツアー(ベトナム社会主義共和国・ホーチミン市)
2.ベトナム・ダナン・ホテルインターンシップ(ベトナム社会主義共和国・ダナン市)
3.英国研修(ウェールズ)
4.駐日ベトナム大使館職員・ベトナム人留学生との交流
姉妹校交流について
1.国家ベトナム国際大学(ベトナム社会主義共和国・ホーチミン市)(Vietnam International University Ho Chi Minh City)
2.私立FPT大学(ベトナム社会主義共和国・ダナン市)(Vietnam Private FPT University Da Nang City)
学校と駐日大使館との交流について
1.駐日ベトナム社会主義共和国大使館との交流
2.駐日パラオ共和国大使館との交流 参照元:東京都教育委員会
TokyoGLOBALStudentNavi 千早高等学校
日比谷高校や戸山高校、国際高校など、指定されている高校のラインナップを見る限りでは、後述する英語教育研究推進校よりも力の入れ具合の強さがわかります。また大田桜台高校や千早高校といった、ビジネスコミュニケーション学科も含まれているのが特徴です。
英語教育研究推進校の特徴
英語教育研究推進校は、英語によるコミュニケーション能力の向上を図るために、英語教育の推進を目的として指定された30ヵ所の高校です。学校数が多いため、間口の広さが伺えます。
英語教育研究推進校一覧(令和4年度~6年度) |
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江北高校 |
青山高校 |
竹早高校 |
上野高校 |
両国高校 |
城東高校 |
小松川高校 |
小岩高校 |
杉並高校 |
調布北高校 |
狛江高校 |
小山台高校 |
町田高校 |
成瀬高校 |
松が谷高校 |
日野台高校 |
翔陽高校 |
立川高校 |
昭和高校 |
国立高校 |
小金井北高校 |
保谷高校 |
多摩科学技術高校 |
福生高校 |
国分寺高校 |
※両国高校は、高校段階での募集を停止しています。
参照元:東京都教育委員会 特色ある教育活動を行う学校の紹介 P.37
・日本人教師と外国人教師による大学入試や英検等のエッセイ添削
・オックスフォードリーディングクラブ(ORC)による多読指導(通年)
・実用英語技能検定試験対策(通年) ※令和5年度校内受験者数775人(前年732人)
・ TOKYO GLOBAL GATEWAY(東京都英語村)への全員参加(2年)
・オンライン英会話の実施(1年)
・次世代リーダー育成道場※英語圏の国に1年間の留学(希望者)
参照元:東京都立江北高等学校 令和7年度入学生用 学校案内
具体的な取り組みの内容は学校によって異なるものの、海外研修や留学プログラムなどを含んでいるところが多いです。各校の具体的な取り組みをチェックするようにしましょう。
高校パンフレット 要注意フレーズ④「文武両道」
「文武両道」もよく見かけるフレーズで、一般的には勉強とスポーツの両方において優れていることを指します。
- ほとんどの高校が掲げているため差別化にならない
- 実際に力を入れている部活動がパンフレットでは分かりにくい
- 「両立」が理想でも、現場ではどちらかに偏りがち
「文武両道」というフレーズは、もはや「親の顔より見た」というレベルでどの高校も使っています。あまりに使われすぎていて、逆に使っていない方が特色になるんじゃないかと思ってしまうほどです。
このフレーズには様々なバリエーションがあり、以下は例です。
- 「文武二道」(都立西高校)
- 「妥協なき文武両道」(都立城東高校)
- 「高いレベルでの文武両道」(都立日野台高校)
- 「二兎を追い、二兎を得る」(都立昭和高校)
- 「三兎を追え」(都立青山高校)
都立西高校では「文武二道」という独自の表現を使っていますが、これには 、卒業生曰く「文武両道とは違う哲学がある」 とのことです。
では、どこを掘り下げて確認すべきかを見ていきましょう。
このフレーズ、どう読み解く?
- 自分が入部したい部活動の様子はどうなのか?
✔ 掘り下げて確認したいポイント
- スポーツ推薦制度の有無(部活ごとの本気度の指標)
- 特定部活動の大会実績や注力状況
- 東京都「Sport-Science Promotion Club」の指定校かどうか
「文武両道」を掲げている高校でも、部活動へどのぐらい力を入れているかは、高校ごとの部活動によって異なります。
特にどの部活動へ力を入れているかは、高校のパンフレットだけではよくわかりません。基本的にどの高校も、パンフレット上では各部活動に優劣をつけず、平等になるように掲載しています。
参考になるもののひとつが、スポーツ推薦の有無です。「スポーツ推薦を実施している=高校側が実績を求めて、募集までしている」といえるため、学校として特に力を入れているとわかります。
例えば、都立高校の中でスポーツ推薦を実施しているところは、それぞれで硬式野球やバスケットボール、サッカーといった種目ごとに募集人数を設定しています。各学校・各種目で設定された基準をクリアしておく必要がありますが、スポーツ推薦がある部活動は、特に力を入れている部活動と考えてよいでしょう。
スポーツ推薦を受けるつもりはなくても、部活動に力を入れたい子どもは、事前にチェックしておくのがおすすめです。
他には、東京都教育委員会が39校56部を指定している「Sport-Science Promotion Club」や、各高校の部活動の成績、口コミサイトのコメントなどを参考にするのもよいでしょう。
Sport-Science Promotion Clubとは、「東京都教育委員会 運動部活動の在り方に関する方針」に則り、科学的トレーニングの積極的な導入等により、短時間で効果が得られるような合理的でかつ効率的・効果的な活動を推進する「Sport-Science Promotion Club」を指定し、都立高校等運動部活動における一層の競技力向上を図るものです。
まとめ:高校パンフレットのキャッチコピーに惑わされず、実態を調べよう!
今回紹介した4つのフレーズは、高校のパンフレットに書かれているだけでは実態が分からないものばかりです。そのため、それぞれのフレーズに出会ったときは、フレーズそのもののキャッチコピーに惑わされず、実態を確認しましょう。
志望校選びでは、パンフレットのフレーズをそのまま信じるのではなく、“本当の学校の姿”を見極めることが、後悔しない選択につながります。
※参考動画:高校のパンフレットにありがちだけど要注意なフレーズ4選
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執筆者プロフィール

塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。
監修者プロフィール

塾講師として中学・高校・大学受験指導を行っている。2020年にYou Tubeチャンネル「ひのき三軒茶屋」を開設し、主に高校受験に関する内容を配信中。2024年8月には都立高校の口コミ・データサイト「都立合格.com(ドットコム)」の運用を開始。“受験を少しでも面白く乗り越える”手助けを行うことを目標に動画制作を行っている。