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「もっと学校を見ておけば…」中学受験を終えた保護者51人に聞いた、志望校選びの後悔と気づき

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中学受験
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塾選ジャーナル編集部

編集部

塾選ジャーナル編集部

中学受験が当たり前の選択肢になりつつある昨今。今回は2025年に中学受験を経験した保護者51人にアンケートを実施し、志望校選びの決め手や家庭でのサポート方法について本音を聞きました。最新の中学受験事情をご紹介します。

目次

私立中学への進学率、東京都では20%を突破

東京都の『令和6年度 公立学校統計調査報告書』によると、小学校卒業者の進学状況は都内中学校等への進学者のうち私立中学への進学者が年々増え続けており、令和5年には20%を上回りました。都外の私立中学への進学者や適性検査を実施する公立の中高一貫校の存在まで考慮すれば、中学受験の経験者は20%よりも上回っていることが予想されます。

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今回は、実際にお子さまの中学受験を経験した保護者51名にアンケートを行いました。中学受験を選んだ理由や後悔しているポイントなど、保護者の本音をご紹介します。

保護者51人に聞いた!中学受験を選んだ理由ランキング

中学受験を始めるきっかけは、家庭によって実にさまざま。親が将来を見据えて決断するケースもあれば、子ども自身が「挑戦したい」と強く希望することも。今回のアンケート調査では、多くの保護者からリアルな声が寄せられました。中学受験に踏み出した理由をテーマ別にご紹介します。

第1位 子ども本人の希望

《アンケートで集まったコメント》
「娘が自主的に挑戦したいと言ってくれた」
「鉄道研究部に入りたいと本人が希望したから」
「英語教育に力を入れている学校に行きたいと言ったので」

など、子どもの興味関心や将来へのビジョンが明確になってきたタイミングで、自ら受験を希望したというコメントが非常に多く見られました。

第2位 教育環境への不安

《アンケートで集まったコメント》
「学級崩壊気味で、真面目に通う生徒が損をしていた」
「地元の中学校の評判が悪く、子どもにもっと良い環境を提供したかった」

といったように、「公立中学校への不安」を感じたことが中学受験の後押しになるなど、教育の質を求める親心が垣間見えました。

第3位 将来を見据えた“長期的視点”の選択

中学受験を「高校・大学受験の準備」として捉える家庭も少なくありません。

《アンケートで集まったコメント》
「高校・大学受験を避けてエスカレーター式の環境で安心して学ばせたい」
「大学系列校で語学力も身につけて将来につなげたい」

このように、中学受験をゴールではなく、将来の進路形成の第一歩として位置付けている傾向が読み取れます。

  第4位 友だちの影響

《アンケートで集まったコメント》
「小学校で友達が中学受験するのを聞いて、自分もチャレンジしたくなった」
「幼稚園から仲の良い友達が受験すると言ったので、うちの子もその流れに」

このように、友人関係が中学受験のきっかけになったという声が多数寄せられました。周囲の環境が子どもの意識を刺激し、自発的な動機づけにつながっているのが特徴です。

第一志望はこう決めた!親子で見つけた“志望校の決め手”とは

第一志望校の決定には、子どもの希望・学校の特徴・家庭の考えが複雑に絡み合います。今回のアンケートでも、「本人の希望」から「校風・通学距離・進学実績」まで、多様な理由が挙がりました。親子が最終的に「この学校に行きたい・行かせたい」と決めた背景を、アンケートで多かったコメント順にまとめました。

第1位 子ども本人の希望を重視した

圧倒的に多かったのは「子どもが行きたいと言ったから」という声。学校見学や文化祭の印象が決定打になることも。

《アンケートで集まったコメント》
「娘がその志望校に行きたいと言ったので、そちらに選びました」
「子どもがそこが良いと言ったから。通わせるにも距離が良い」
「子どもが制服を気に入り、自宅からのアクセスも良かった」

見た目や雰囲気など、感覚的な好みが最終的な決定につながるケースも多数。親は子どもの意見を尊重している様子がうかがえます。

第2位 学習環境やカリキュラムに魅力を感じた

「理系に強い学校」「英語教育が充実」「プレゼン力を伸ばすカリキュラム」など、将来を見据えた選択も。

《アンケートで集まったコメント》
「息子の興味分野である理系教育に力を入れていたから」
「ネイティブの先生の授業が受けられた」
「プレゼン力を身につけられる学校だった」

夢や興味に合った学校を選ぶことで、子ども自身が主体的に学ぶモチベーションにもつながっているようです。

第3位 校風と子どもの相性が合っていた

自由な校風・のびのびした環境・学びを尊重する姿勢など、「学校の雰囲気がうちの子に合っていると感じた」という声も多くありました。

《アンケートで集まったコメント》
「自由な校風で自分の学びを尊重してくれる学校だから」
「校風が本人に合っていて進学実績もよいので」
「実際に学校説明会や文化祭に行って娘が校風に強く惹かれた」

実際に足を運んで得た“肌感覚”も含め、校風が志望校決定の重要な材料となっています。

第4位 アクセスの良さや無理のない通学時間を重視した

毎日の通学を考えると「通いやすさ」も欠かせない要素。朝早くから始まる部活や帰宅後に通う塾や習い事も考慮して、無理のない距離を重視する家庭も多く見られました。

《アンケートで集まったコメント》
「家から近い学校だったため」
「アクセスの状況と、スポーツが充実しているところだった」
「偏差値から考えると第二志望が適切だったが、第一志望はアクセスが良かった」

近さや交通の利便性が、志望校選びの現実的な判断材料になっています。

第5位 進学実績や系列校が魅力的だった

将来を見据えて「大学進学実績の良さ」や「エスカレーター式での進学」も理由に挙がりました。

《アンケートで集まったコメント》
「難関私大の系列校で、ストレートに大学まで上がれるから」
「公立で偏差値も高く進学実績がよかった」
「中高一貫で、高校受験を回避できるのが良かった」

中学受験を“未来への投資”として捉える家庭が、進路の幅や将来の安定性を見越して選択しています。

志望校選びで後悔しないポイントは?成功の秘けつは学校説明会への参加

志望校選びで後悔しないためには、実際に学校を訪れて自分の目で見ることが非常に大切です。多くの保護者が、「もっといろんな学校を見ておけばよかった」と感じていますが、アンケートによれば、学校説明会への参加は3校以下で済ませてしまった人が多数派。一方で、小学3年生頃から情報収集のために学校説明会に参加し始めた家庭もあり、早期の行動が後悔の少ない志望校選びにつながっていることがわかります。選択肢を広く持つことで、偏差値や校風のバランスが取れた併願校選びも可能になります。

後悔の声に学ぶ「もっと見ておけばよかった」

志望校を絞りすぎてしまった結果、あとから「もっと比較検討すべきだった」と感じている方もいるようです。アンケートでも「もう少しいろんな学校を見ればよかったかも」「もっと色んな学校と比較すればよかったと思いました」といった声が多く寄せられました。

中には「第一希望と第二希望に偏差値の落差があったので、中間を探せばよかったかなと思いました」という方もおり、志望校を決める際は、間接的な評判や印象だけで決めず、複数校の学校説明会や文化祭に足を運び、雰囲気や教育方針を肌で感じることが重要です。

後悔している保護者が多い志望校選びの時期。早い保護者は小学校3年生から始めている

「もっと早くから準備しておけばよかった」──これは、中学受験を終えた保護者がよく口にする後悔のひとつです。中学受験は単なる学力勝負ではなく、志望校選びの段階から、家族としての価値観や将来のビジョンも問われます。早めに動くことで、進学説明会やオープンスクールに無理なく参加でき、親子で志望校について対話する時間も確保できます。

小学3年生から説明会に参加した家庭も

実際に、早い家庭では小学校3年生の段階から説明会に参加し始めていました。こうした家庭は余裕を持って選択肢を広げ、親子で納得できる志望校を選んでいます。

一方で、「もっと早く始めれば良かった」「併願校の選び方に迷ってしまい、直前まで決まらず焦ってしまった」など、スタートの遅さが不安や焦りにつながったという声も少なくありません。情報収集は「思い立ったときがベストタイミング」。興味を持った学校は、なるべく早く足を運ぶようにしておきましょう。

第一志望校合格者の保護者は「モチベーションアップ」と「信頼関係」を重視

中学受験を成功させたご家庭には、共通して「子どもの意思を尊重した」「子どものサポートに全力を尽くした」という姿勢が見られます。勉強の方法や志望校選びも大切ですが、最終的に大きな支えになるのは、子どもの気持ちを理解し、応援する家族の姿勢でした。

子どもの「やる気」がすべての原動力

多くの保護者が、子どものやる気こそが受験成功の鍵だったと語っています。

「子供のモチベーションが続くように常に気をつけていました」「塾に通わせるのも大事ですが、一番は本人のやる気だと思います」というように子どもの自主性が大切と痛感した保護者が多くみられました。

「中学受験は本人のやる気がすべてです。行きたいと言い出さなければすべきではありません」というように、親がどんなに熱心でも、本人の意思が伴わなければ長い受験生活を乗り越えるのは難しいのです。

子どもの意思を尊重する姿勢が、親子の信頼を育てる

子どもの意思が何より大切と感じた保護者からは「まだ子供だからと意見をスルーしないように気をつけるべき」「中学受験は本人の意思や希望を優先させるべきで自分で決めさせることが大事」という声があがっています。

「子供のやる気を大事にしたほうが伸びる」という意見からも、子どもの意見をしっかりと聞き、尊重することが重要だと伝わってきます。子どもの気持ちを受け止める姿勢が、やる気や信頼関係を育てる第一歩となっているようです。

親は「伴走者」としての覚悟が必要

「中学受験は親も二人三脚で頑張らないといけない」「子供のペースにシンクロした保護者の行動が必要」というように、保護者と子どもが同じ熱量で受験を乗り越えられると安心です。

合格者の家庭では、親が「見守るだけ」ではなく、一緒に悩み、励まし、支える姿勢を大切にしていました。「途中子供の反抗期にもあい、なかなか思うようにはいか ないが、最後までやり切る覚悟を親子で持つことが大事」という声からも分かるように、ときには反抗期といった壁にぶつかることもあります。「伴走者」として子どもと走り切る保護者の覚悟が、合格への支えになったという家庭も多いようです。

中学受験成功のカギは「メンタルケア」と「個性の尊重」

精神的な支えだけでなく、日々の生活や健康管理、学習のペース配分まで、保護者の「見えないサポート」が子どものパフォーマンスを引き出します。

生活リズムとメンタルケアのバランスが大切

《アンケートで集まったコメント》
「子供に勉強に対するストレスを与えないようにしていくことが重要」
「勉強は勉強、遊びは遊びと割り切った生活するようにした方が、子供もストレスなく、勉強できると思います」
「健康管理は何よりも大切であると思います。しっかりと睡眠時間を確保させることと栄養のある食事を摂らせることは基本的なことですが、とても大切だと思いました」

受験勉強が続くと生活が不規則になりがちですが、健康管理とメンタルサポートがパフォーマンスの土台になります。生活のバランスを保つことが、集中力ややる気を支えるのです。

子どもの「得意」を伸ばす方針が合格に繋がる

《アンケートで集まったコメント》
「子供が苦手な科目を沢山勉強させる事も大事ですが、得意をもっと伸ばし武器にすると良いかなと思っています」
「子どもの好きなこと、得意なことを最大限伸ばしてあげることが良いのではないかと思います」
「子どもの個性や興味を尊重し、親子で目標を共有することが大切です」

得意を伸ばすアプローチは、子どもの自信とやる気を引き出す近道。苦手を補うだけでなく、個性や強みを活かす視点が合格へと導く鍵となっていました。

まとめ

中学受験は、子どもだけでなく保護者にとっても大きな挑戦です。今回のアンケートからも、多くの保護者が「子どもの意思を尊重すること」と「親としてのサポートのあり方」を非常に重要視していることが分かりました。合格という結果を出すために努力するのは子ども自身、その努力を支えるのが保護者の役割です。無理をさせないよう、子どもの気持ちに寄り添いながら、長期的な視点で受験を見守る姿勢が求められます。

また、 子どもにとって居心地の良い学校、成長できる環境を一緒に探し、共に目指す姿勢も大切です。中学受験は、単なる「進学のための試練」ではありません。親子で乗り越える「人生の節目」として捉え、受験の過程そのものがかけがえのない成長の機会につながるようサポートしましょう。

アンケート調査概要
調査対象:2025年中学入試を終えた子どもを持つ保護者(有効回答数51名)
調査時期:2025年3月
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットを使用した任意回答
調査レポート名:「中学受験」についての調査
※掲載しているグラフや内容を引用する場合は「塾選調べ:「中学受験」についての調査」と明記し、『塾選』(https://bestjuku.com)へのリンク設置をお願いします。

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