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「もっと情報収集しておけば…」大学受験を経た保護者79人のやってよかったこと・後悔・費用のかけ方

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大学受験
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塾選ジャーナル編集部

編集部

塾選ジャーナル編集部

大学受験は保護者にとっても一大イベント。後悔しないためには、経験者たちのリアルな声がヒントになります。今回は志望校選びの失敗談から「やってよかったこと」「お金の使い方」まで、保護者へのアンケート調査をもとに大学受験の成功ポイントを探りました。

目次

大学進学率は全国的に増加の一途。東京都では6割超え

全国的にも大学進学率は上昇傾向にありますが、とくに都市部ではその伸びが顕著です。下記のグラフでも分かるように、東京都でも高校生の大学進学率は年々上昇しており、令和5年度には6割を超える生徒が大学へ進学しました。これは全国平均をやや上回っています。

背景には、「大学進学=将来の選択肢を広げる」という意識の高まりや、就職活動における大卒資格の重要性などがあります。このような中、保護者にとっては「大学受験の情報をいかに早く正確に把握するか」がこれまで以上に重要になってきています。

大学進学率の推移グラフ

志望校選びで重視したのは「学問・分野」と「本人の意志」

大学受験の志望校選びは、将来の進路にも大きく影響します。今回の調査では、多くの保護者が「子どもの興味や関心」「将来やりたいこと」を尊重して志望校を選んでいることがわかりました。

学びたい学問・分野を軸に選ぶ

「本人の学びたいことが学べる学科を選んだ」「自分のやりたいことができる学部があった」という声が特に多く、電気工学・法学・外国語・スポーツ栄養学など、具体的な興味に基づいた進路選択が多く見受けられました。

また、「小さな頃から語学に興味があり、仏語や独語を独学で学んでいた。国際問題にも関心を持ち、外国語と国際問題を学べる大学を選びました」「やりたい仕事に直結する学部があった」「スペイン語を勉強したかった」など、将来の職業イメージと結びついた志望校選びをしているケースも多く見受けられます。

本人の意志を尊重する家庭が多数

進学先を決める上では保護者の意向よりも、「本人の希望」「憧れ」「オープンキャンパスでの印象」など、子どもの意向を尊重したという声が数多く寄せられました。

たとえば、「子供の強い希望があり、学力的にも問題なかったから」「オープンキャンパスで参加した授業や学校の雰囲気に興味を持った」「憧れの女子大だった」「本人が行きたいと言っていたから」など、最終的な判断を本人に委ねた保護者が多く見られます。子どもが主体的に進路を選ぶことを後押しする姿勢が、多くの家庭で意識されているようです。

学力・通学・現実的な条件も重要

もちろん、本人の希望だけでなく、学力や通学距離、学費などの現実的な条件も無視できません。

「学力に見合っていて、通える範囲だったから」「共通テストの成績をもとに目指せる最高のランク」といった、合否判定を基準に志望校を選んだという家庭が多く見られました。

また、「授業料が安い国立大学だったため」「実家からも遠くない都市圏の大学だったから」といったように、学費や立地といった現実的な条件を重視したという声も寄せられています。

一方で、「本当は別の学校を希望していたが、家庭の事情で進路を調整した」というケースもあり、進路選びの背景には家庭ごとの事情や制約など、さまざまな要素が影響していることがわかります。

やってよかったと感じたことは「塾通い」や「メンタルサポート」

受験期を乗り越えた保護者の多くが、「これはやっておいて正解だった」と感じている取り組みがあります。学習面だけでなく、心身のサポートや生活習慣の工夫も含めた多角的な準備が、良い結果につながったようです。

塾や通信教育、過去問対策で学習の質を高める

塾や予備校、通信教育の活用は、「やってよかった」と支持する声が数多く寄せられています。

「高校入学前から塾に通い始めた事が、継続的な学習習慣につながった」「お金はかかるが塾に通わせたことはよかった」「夏期講習に通わせたことは役立った」といった声からは、満足感の高さがうかがえます。

また、「ひたすら過去問を解くこと」「繰り返し問題を解いたことが合格につながった」というように、過去問対策や反復学習の効果を実感している保護者も多く見られました。

これらは受験における最も基本的かつ効果的な対策として、多くの保護者が「正解だった」と感じているようです。

面接や小論文対策、模試など本番への準備

総合型選抜や推薦入試では、学力だけでなく面接や小論文への対策も重要です。

実際に、「面接試験の練習を学校だけでなく家でも行った」「論文対策が役立った」というように、学力以外の対策もしてよかったと感じている保護者が多くいました。

また、「模試などを定期的に行ったことで現状の把握が明確になった」など、試験本番に向けたシミュレーションも高評価でした。

メンタルサポート、体調管理も受験生の支えに

受験期はメンタルや体調の安定も非常に重要です。

「体調管理は特に気を付けていました」「栄養のある食事を摂らせることを意識していました」「たくさん食べさせ、健康な体作りができるようにしていた」というように、特に食事面のケアをあげた方が目立ちました。

また、子どもの自主性を尊重する姿勢も、結果としてよい影響を与えていたようです。「子どもが主体的に取り組みたいと言ったことを全力でサポートした」「本人が行きたいという大学に行けるよう応援していた」というように、子どものメンタルケアを第一に接していた方も多いようです。

やっておけばよかった反省点は「情報収集」「勉強スケジュール」

受験を終えた後、多くの家庭が感じるのが「もう少し〇〇しておけばよかった」という小さな後悔です。今回の調査では、大学受験を経験した保護者から、進路選びや勉強面、経済面に関するリアルな”後悔の声”が寄せられました。

もっと多くの大学を見ておくべきだった

「もう少したくさんの学校を見ておけばよかった」「もっと早くからオープンキャンパスに行っていればよかった」といった声が多く、進路の選択肢を広げるための“情報収集”の重要性を実感した家庭が少なくありません。

「高1くらいからもっといろんな大学に見学に行った方が、色々と分かりやすかったと感じる」「受験科目に迷いがあって、志望校がなかなか決まらなかった」というように、早い段階から行動することの大切さが浮き彫りになっています。

もっと早く戦略的に勉強しておけばよかった

勉強に関する後悔も目立ちました。「受験勉強をもっと早く始めれば良かった」「もっと対策しておけばよかった」といった反省は、どのご家庭にも共通するリアルな思いです。

目指す大学のレベルに合った学習計画を立てることができなかったことから「もう少し早くから勉強に取り組んでほしかった」「もっと勉強して国立大学に行って欲しかった」と思っている保護者もいるようです。満足のいく結果につなげるためには、しっかりした準備が必要と言えそうです。

経済的な視点や選択肢の幅をもっと意識すべきだった

大学受験には多くの費用がかかるため、学費に対する準備や理解が不十分だったという声も。「学費を見ていなかったので、受かった後で知ることに。びっくりした」という言葉に見られるように、事前のリサーチが不十分だったと感じている家庭もありました。

また、「私大を受けさせてあげればよかった」と、経済的な理由で希望を叶えてあげられなかったことに申し訳なさを感じている保護者もいるようです。

たとえば、志望校が別にあったにもかかわらず、経済的な事情から断念せざるを得なかったという切実な声。「本当の第一志望校を受験させてあげられなかったことが最大の後悔です」と語る保護者もおり、早い段階から進路選びと家計のすり合わせをしておく必要性が感じられます。

大学受験で「かけてよかった」と思えた費用とは?

大学受験は、精神面・学習面だけでなく金銭面でのサポートも欠かせません。「費用はかかったけれど、かけてよかった」と実感した保護者の声には、費用対効果の高いポイントが見えてきます。

やはり外せない塾・講習の費用

塾代や季節講習は、受験対策の要。多くの保護者が「学力向上につながった」と評価しています。

《アンケートで集まったコメント》
「塾に通いだしてから勉強するようになったのでよかった」
「高校入学前からの対策で塾に通い始めた事が良い結果につながった」
「塾代(授業料、テキスト代)も含め、今までの塾代全般が価値ある投資だった」
「夏期講習は実力もぐっと上がったのでかけて良かった」
「季節講習を利用することで、短期間でしっかり学習できたと感じる」
「季節講習のおかげで休み期間中の学習習慣が身についた」

教材費・書籍代は惜しまなかった

自宅学習や独学にも力を入れていた家庭では、教材費にしっかり投資していたことがわかります。特に、自主性を尊重して教材を揃えたことで、子どもが自ら学習に取り組む姿勢が育まれたという声もあります。

《アンケートで集まったコメント》
「たくさん使った教材費は高くてもよかった」
「子どもが取り組みたいといった市販の参考書はすべて買っていました」
「赤本は惜しまずに何冊も購入しました」

その他の“意外とよかった”出費

受験に向けた環境整備や心のサポートに関する出費にも満足の声がありました。

《アンケートで集まったコメント》
「面接対策の講習にお金をかけたのはよかった」
「受験会場近くに立地の良いホテルを予約。親子別室で過ごすことでリラックスできた」
「自習ルームの利用費。終わってみると結果につながったと思えた」
「受験勉強のための椅子や机も学習効率に貢献した」

大学受験で「無駄だったかも」と感じた費用とは?

どんなに真剣に準備しても、すべての出費が有意義だったとは限りません。受験が終わってから、「これは不要だったかも」と感じる費用も少なくありません。

使わなかった教材や授業料

教材関連の出費に関する後悔は少なくありませんでした。授業形式との相性によっては、オンライン講習の効果が薄かったという声も。

《アンケートで集まったコメント》
「使わなかった教材費は無駄だったと感じる」
「市販の参考書は自分で選んでいたが、ほとんど使わないものもあった」
「レビューを参考にせず購入した教材があまり参考にならなかった」
「オンライン講習はあまり集中できず、無駄だった」
「映像授業の塾代も結局活かしきれなかった」

受験方式や進路選択によって不要だった出費

受験方式の選択によって、不要になってしまった費用もあるようです。このような後悔は、受験方式や進路の見通しをもっと早く明確にしておけば防げたかもしれません。

《アンケートで集まったコメント》
「指定校推薦を利用したので、振り返って考えると季節講習は不要だったと思う」
「総合型選抜で合格したため、共通テストの受験料が無駄になってしまった」
「併願校のうち、安全校は出願しなくても良かったと思った」

《番外編》その他、つい使ってしまう“チリツモ”出費

小さな出費も、積もると負担に感じるもの。以下のような声もありました。

《アンケートで集まったコメント》
「交通費が意外とかさんだ。付き添いで親の分もかかった」
「受験会場に前泊したが、今思えば不要だったかも」
「高校2年からの塾は、部活が忙しく勉強できなかったので無駄だった」
「受験用の文房具は結局余ってしまった」

大学受験に臨む家庭へ経験者が伝えたいこと4選

大学受験は子どもにとっても保護者にとっても大きな節目となるイベントです。今年受験を終えた保護者たちからは、準備段階での工夫や親の関わり方、後悔しないためのアドバイスが多く寄せられました。

早めの行動と情報収集がカギ

受験の成功には「情報」と「時期」が大きく関係しています。保護者たちは「もっと早く動いていれば…」という後悔の声を多くあげています。

《アンケートで集まったコメント》
「志望校を早めに決めることができなかったのが反省点」
「希望学科のある大学をもっと調べておけばよかった」
「受ける受けないに関係なく、物件や入学金などの下調べはしておくべきだった」
「オープンキャンパスにはもっと行っておけばよかった」

大学や学科の選び方、入試方式、学費、生活環境など、早いうちから具体的にリサーチを始めることで、進路の選択肢が広がります。特にオープンキャンパスや大学見学は、モチベーションアップにもつながる貴重な体験です。

「子どもの意志」を尊重する姿勢を大切に

受験は親子にとって共通のプロジェクトではありますが、最終的に挑むのは子ども自身。多くの保護者が「子どもの選択を尊重してよかった」と感じています。

《アンケートで集まったコメント》
「本人がやるべきことなので親がやっておいて正解だったと思うことはない。親ができることは資金面の調達くらいだと感じる」
「子ども自身が最終的に後悔のないように、自分で学校を選んだことがよかった」
「本人とのすり合わせが大事。親の希望ではなく、本人の意思を尊重すべきだった」
「勉強を無理強いしなかったことが、結果的に良い方向に働いた」

適切な距離感を保ちながらサポートする姿勢が、子どものやる気や主体性を引き出すカギになります。

声かけ・環境づくりが子どもの安心材料に

ちょっとした声かけや学習環境の整備が、子どもの安心や集中につながったという声が多く寄せられました。

《アンケートで集まったコメント》
「もっと声をかけてあげればよかった」
「しっかり食べてしっかり寝て勉強することの大切さを伝えた」
「たくさん食べること、栄養ある食事、体調管理を重視していた」
「受験勉強のために、椅子や机など学習環境を整えてあげた」

受験は長期戦。メンタルや体調のケアを含めた「生活の基盤づくり」が、思っていた以上に大きな成果をもたらすこともあります。

「塾」「教材」以上に大切なのは子どもを信じること

結果として成功につながった保護者の多くが共通して言うのは「子どもを信じて任せてよかった」ということ。

《アンケートで集まったコメント》
「信頼して本人に任せること」
「子どもが主体的に取り組みたいといったものを全力でサポートすることが大事」
「本人が欲しいと言った参考書や問題集はすぐに買ってあげた」

「親が引っ張る」のではなく、「子どもが進む道を支える」というスタンスが、スムーズな受験生活につながったようです。

まとめ

大学受験は、本人にとっても保護者にとっても長くて大きな挑戦です。今回のアンケートでは、早めの情報収集や子どもの意思を尊重する姿勢が重要であること、そして環境づくりや精神面でのサポートが学習意欲につながることが見えてきました。後悔を減らし、満足のいく受験にするためには、親子でしっかり話し合い、準備を重ねることが何より大切です。経験者の声を参考に、家庭に合ったサポートの形を見つけていきましょう。

アンケート調査概要
調査対象:2025年大学入試を終えた子どもを持つ保護者(有効回答数79名)
調査時期:2025年3月
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットを使用した任意回答
調査レポート名:「大学受験」についての調査
※掲載している内容を引用する場合は「塾選調べ:「大学受験」についての調査」と明記し、『塾選』(https://bestjuku.com)へのリンク設置をお願いします。

執筆者プロフィール

塾選ジャーナル編集部
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