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英語教育はいつから始める?0歳〜小学生の“始めどき”と家庭でできる学習法ガイド

更新日:
中学受験
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塾選ジャーナル編集部

編集部

塾選ジャーナル編集部

「早期英語教育はいつから始めたらいいの?」
「小学校ではどんな勉強をしている?」
「中学受験や高校受験を見越して英検をとった方がいい?

近年、小学校でも英語教育の強化が進んでいます。乳幼児や小学生の子どもを持つ保護者の中には、わが子の英語教育について上記のような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?

実は英語教育の開始時期やおすすめの学習法は、子どもの進路や発達状況によって異なります。学習効率を上げ期待する英語力を身につけさせるためには、子どもに合った時期や方法を見極めることが大切です

本記事では、英語教育を始めるべき時期や英語教育の年齢別注意点を紹介します。

また英検取得の必要性や学習方法の選び方などについても解説しているので、子どもの英語教育開始時期に悩んでいる人や「何から始めていいかわからない」という人はぜひ参考にしてください。

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目次

英語教育はいつから始めるべき?“効果的な始めどき”と考え方の基本

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英語教育を始めるのに最適な時期は、達成したい目的によってさまざまです。

例えば、受験に必要な読み書きや簡単な会話ができるようになってほしいという人と、ネイティブのように流ちょうな英語を使えるようになってほしいという人では、英語教育を始めるべき時期は異なります。

まずは目的に応じた英語教育を始めるべき時期や、早期英語教育が効果的といわれる理由などをチェックしましょう。

目的からわかる、英語教育スタートの“ベストタイミング”

以下の表は、英語教育スタートのベストタイミングを目的ごとにまとめたものです。

目的 おすすめの
開始時期
理由
ネイティブのような発音を育てたい 0~3歳 聴覚が柔軟な時期にたくさんの音に触れることで、
発音やリズムの吸収力が高まるから
楽しみながら英語に親しみを持たせたい 4~6歳 英語を使って簡単なやりとりやゲーム、
おはなしなどが楽しめるようになるから
英文法や単語などの学習を開始したい 7~10歳 簡単な文法であれば理解できるようになるから。
小学校英語の開始時期が近づいてくるから
本格的な英語学習に取り組みたい 11~12歳 「教科」としての学習が始まるから。
中学受験や英検を目指した勉強が本格化するから

なお表中で紹介したおすすめ時期は、あくまで目安です。

特に乳幼児期の子どもの発達には個人差があります。どの時期に開始するのが子どもにとって最適かは、子どもの発達度合いに応じて柔軟に判断するようにしましょう。

早期英語教育が注目される理由とは?“耳の黄金期”と0〜3歳家庭のねらい

0〜3歳は「耳の黄金期」と呼ばれる時期であり、さまざまな音に対する柔軟な感受性を持っているといわれています。英語特有の高い周波数の音(※)が聞き取りやすいこの時期に、たくさんの英語の音に触れることで、自然なリズムや発音を身につける土台を作ることが可能です。(※アメリカ英語は1,000〜4,000Hz。対して日本語の周波数は125~1,500Hzと低い)

この時期の子どもは、言語的なルールを学習するというよりも、環境の中から「自然に吸収」する力に長けています。絵本の読み聞かせ、英語の歌、親子のやり取りを通して「英語は楽しい」「英語が日常の一部」と感じさせることが、将来の学習へのポジティブな姿勢にもつながります。

ただし、個々の発達スピードには差があります。「0歳から始めなければ遅い」と焦る必要はなく、子どもが興味を持ったときが一番の“始めどき”と捉えるといいでしょう。

「英語は早い方がいい」は本当?科学的・言語的根拠

「英語は早く始めた方がいい」と耳にすることがあるかもしれません。その根拠の一つが、「臨界期仮説」と呼ばれる言語習得に関する理論です。

この仮説によると、発音やリスニングなど音に関する言語能力は、ある年齢までが最も身につきやすく、その時期を過ぎると習得が難しくなるとされます。具体的には、5歳〜9歳、あるいは15歳ごろまでが言語習得における「臨界期」とする説があり、明確な結論は出ていないものの、多くの教育現場でその考え方が支持されています。

小さな子どもが英語の歌や絵本を自然に真似できる一方で、大人になるほど苦手意識を感じやすくなるのも、この仮説に基づく現象といえるでしょう。

なお、臨界期を過ぎたからといって英語習得が不可能になるわけではありません。大切なのは、年齢に応じた方法で学び続けることです。

【年齢別】英語教育の特徴とメリット・注意点

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ここでは、子どもの年齢別に英語教育の特徴とメリットを紹介します。

併せて英語教育を行ううえでの注意点についても解説しているので、英語学習の開始時期や学習方法に迷っている人はぜひ参考にしてください。

0〜2歳|”聞く力”がぐんぐん伸びる時期。親子のふれあいが英語の土台に

0~2歳は、音を聞く力が伸びる時期です。この時期に英語に触れることで音を認識する力が養われ、発音や聞き取り能力が育まれるでしょう。

ただしこの時期の英語力向上には、親の働きかけが特に重要です。単に動画や絵本を見せるだけでなく、親が一緒になって歌をうたったり話しかけたりすることで「英語は楽しい」と感じられる経験を増やしましょう。

3〜5歳|語彙と発話が伸びる「アウトプットの芽生え期」

3~5歳は爆発的に語彙力が伸びる時期です。この時期の子どもの脳は「スポンジ脳」とも呼ばれ、身の回りの言葉や言い回しをどんどん吸収します。

また言葉の発達にともない、自分の感じたことを共有したり覚えたことをアウトプットしたりしたいという気持ちが育つ時期でもあります。

家庭では、絵本や歌、ゲームなどを通じて楽しんで英語に触れ「わかる」「できた」という達成感を感じられるように工夫しましょう。

一方で親の希望だけで学習を無理強いすると、英語が嫌いになってしまう恐れもあるので注意が必要です。

小学校低学年|学校英語+家庭学習の“二刀流”が効果を発揮する時期

小学校低学年になると、英語の簡単なルールや単語などが理解できるようになってきます。またこの時期は、学校英語が始まる時期です。

授業では文法や単語の習得というよりも、リスニングやスピーキングなど、英語を使ったコミュニケーションを重点的に学びます。

家庭では、英語教育を学校に任せきりにするのではなく、子どもが英語を使うことに対して苦手意識を持たないようサポートするとよいでしょう。例えば子どもに合った低学年向けの英語教材を探したり、アニメや音楽を使って英語に触れるのもおすすめです。

またこの時期には周囲に「英語教育を始めた」という人が増えてくるでしょう。しかし周りと比べたり学習を押し付けたりすることは、子どものやる気低下にもつながります。保護者は「英語が好き」という感情が育つよう、楽しんで取り組める環境づくりを心がけましょう。

小学校高学年|文法・読解・英検対策のスタートライン。“考える英語”への移行期

論理的に物事を捉える力が育ってくる小学校高学年では「考えて英語を使うこと」を学びます。

学校の授業では「聞くこと」や「話すこと」に加え「読むこと」「書くこと」の学習も始まります。単語のスペルを覚えたり、文法を理解して短い文章を読んだりするようになるのも小学校高学年の時期です。

この時期に小学校で学ぶ内容は中学校での英語にもつながるため、しっかりと習得しておく必要があります。中学受験を考えている場合は、英語教育にしっかり力を入れ「英検」の取得を目指すのもおすすめです。

ただし学習内容が難しくなるため、モチベーションが保てなくなる恐れもあります。アプリやゲームなどを活用し、楽しく学習が続けられるように工夫しましょう。

また小学校高学年にもなると、自分の意志や将来への希望がはっきりとしてきます。そのため英語教育においても、本人の希望を重視することも大切です。

始めたけど続かない…を防ぐ!“英語疲れ”や飽き対策まとめ

英語教育を進めていると「疲れたり飽きたりして長続きしない」という事態が起こることもあります。

英語疲れや飽きが起きたときは、まずその原因を明らかにしたうえで対策を考えましょう。

以下で英語疲れや飽きが起きてしまったとき家庭でできる対策例を、年齢別にまとめているので、参考にしてください。

年齢 考えられる原因 対策例
0~3歳 ・英語に興味が持てない
・集中力が続かない
・親も一緒になって楽しむ
・同じ絵本や歌を使って安心感を与える
・1回の学習時間を短くする
4~6歳 ・英語を楽しいと思えない
・教材に飽きてしまった
・達成感が感じられない
・好きなキャラクターや遊びに英語を取り入れる
・日常生活に紐づけられる内容にしてみる
・簡単なことでもしっかりほめる
7~9歳 ・英語を楽しいと思えない
・教材に飽きてしまった
・達成感が感じられない
・学ぶ内容を子どもの好きなテーマに合わせてみる
・目標を設定して達成感を味わわせる
・友達と学ぶ機会を作る
10~12歳 ・教材に飽きてしまった
・達成感が感じられない
・自分の思いが受け入れられない
・ほかの学習方法や教材を試してみる
・将来の夢や目標と関連付けて考えさせる
・結果だけでなくプロセスもほめる
・子どもの意見を尊重する

小学校英語はいつから?学習指導要領と授業の現状・課題

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2025年時点で、小学校では3年生からの英語教育が必修化されています。必修化とは、必ず授業で学び修めなければならない科目に含まれるということです。

しかしそれ以前の時期には英語を教えてはいけないわけではなく、実際には1・2年生から英語学習を始めている学校も多く存在します。

ここでは小学校における英語の授業内容や現状、課題などについて解説します。

学習指導要領の変更点(2020年~)と影響

2020年に実施された学習指導要領の改定で、それまで小学5・6年生でのみ必修化されていた英語教育の開始時期が3年生まで引き下げられました。

2025年6月時点では、小学3・4年生は週1回程度の英語教育が行われ、年間35時間の授業時間が割り当てられています。一方小学5・6年生では週2回の授業で、年間70時間の確保が義務付けられました。

学習内容は英語の4領域である「聞くこと」「話すこと」「書くこと」「読むこと」をバランスよく学ぶよう目標を設定し、コミュニケーション能力の強化を図るようになりました。また習得する語彙量が増えたのも変更点の一つで、小学校だけで600~700語の単語を身につける必要があります。

3・4年生=「外国語活動」、5・6年生=「教科」としての英語

小学校で学ぶ英語は、大きく分けて3・4年生の「外国語活動」と5・6年生の「英語」に区別されます。

「外国語活動」は総合や道徳のような「必修科目」です。学習は学校や教師が用意したテキストやプリントなどを使って進められ、成績はつきません。

一方5・6年生で学ぶ「英語」は、国語や算数と同じ「教科」に含まれます。授業では文部科学省で決められた教科書を使い、成績もつくのが特徴です。

教科書通りには進まない?!授業実態

小学校での英語の授業は、必ずしも教科書通りスムーズに進んでいるわけではありません。

英語学習が始まったばかりの低学年では、耳慣れない英語の音や文法に戸惑い、英語に対して苦手意識を持ったまま進級してしまうケースも見られます。

文部科学省が令和6年に実施した「全国学力・学習状況調査」によると「英語の勉強は好きですか」の質問に答えた小学6年生のうち、約30%が「嫌い」または「どちらかというと嫌い」と答えています。また回答状況を経年でたどると、英語教育の必修化が小学3年生に引き下げられた令和3年以降では、調査が行われたどの年も30%近くの子どもが英語に対して否定的な感情を持っていることがわかりました。

学校教育の現場では、こうした子どものフォローや英語学習自体への興味付けに時間を取られるあまり、予定通りの内容を学びきれないという事態も起きています。

保護者が知っておきたい、学校英語の限界と補完の必要性

小学校で英語が必修化されたことで「英語教育は学校に任せておけばいい」と考える方もいるでしょう。しかし高い英語力を身につけるには、学校英語だけでは十分とはいえません。

その理由としては、前項で紹介した「英語嫌いが起きてしまう」こと以外にも、次の2点が挙げられます。

  • 言語を習得するには学習時間が少なすぎるから
  • 小学校の先生自体が英語を話せないから

日本人が英語を習得するのに必要な学習時間は、2,500~4,000時間程度といわれています。しかし小学校4年間での授業時間は210時間、中学高校の授業時間も平均で1,000時間程度と、必要な学習時間を大幅に下回っているのが実情です。

また、小学校の先生が必ずしも英語を流ちょうに使えるわけでない点にも注意しましょう。中にはALT(外国語指導助手)の先生が授業に参加するケースもありますが、毎時間というわけではない学校がほとんどです。

そのため「ネイティブのように話せるようになってほしい」「将来的に高度な英語技能を身につけさせたい」という場合には、授業外の補完が不可欠といえます。

英検は何歳から?中学受験・高校受験への活用方法

子どもに英語教育を受けさせたいと考えている人の中には、英検受験を考えている人もいるでしょう。

ここでは英検対策におすすめの開始時期や、中学受験・高校受験への活用事例などを紹介します。

小学生で英検3級は可能?年齢別の合格目安

英検3級の難易度は、中学卒業レベルです。小学生で英検3級の取得は、難易度はやや高いものの不可能ではありません。

以下の表は、英検を実施している「公益法人 日本英語検定協会」が公表している級別の難易度をまとめたものです。

級数 難易度 出題形式
5級 中学初級レベル ・筆記
・リスニング
・録音形式のスピーキングテスト
4級 中学中級レベル
3級 中学卒業レベル ・筆記
・リスニング
・面接
準2級 高校中級レベル
準2級プラス 高校上級レベル
2級 高校卒業レベル
準1級 大学中級レベル
1級 大学上級レベル

※参考:公益法人 日本英語検定協会公式HP

なお塾選のアンケートによると「直近で受験した英検の級は何ですか?」という質問に対し、約50%の小学生は英検5級と答えている一方、3級を受験した小学生も約20%いることがわかっています。

英検3級は、難関中学校入試や高校入試で加点や優遇などの対象になるケースもあります。将来的な受験を考えている人は、早いうちから対策を始めておくといいでしょう。

英検Ⓡの受験は小学生からのスタートが主流に?対策にかけた費用や勉強法を徹底調査英検Ⓡの受験は小学生からのスタートが主流に?対策にかけた費用や勉強法を徹底調査

英検加点制度を導入している私立・中高一貫校の事例

2025年度入試で英検加点制度を導入した東京都の学校の事例をまとめました。

学校名 対象入試 英検級の取り扱い
豊島岡女子学園中学校 中学受験 「算数・英語資格入試」において
英検級におけるみなし得点を利用
(準1級100点、2級90点など)
広尾学園中学校 中学受験 インターナショナルAGの出願資格として
英検2級以上、または同等レベルの英語力が必要
東京家政学院中学校 中学受験 「英語資格試験A・B」において
所有する英検の難易度に応じて得点化
(準2級以上100点、3級90点、4級80点、5級70点)
青稜高等学校 高校受験 「併願優遇入試」において、
英検準2級以上で5科目内申点に1加算
桜丘高等学校 高校受験 推薦入試で所有級数に応じた加算
(2級2点、準2級1点)

上記以外にも千葉県の渋谷教育学園幕張中学・高等学校や兵庫県の百合学院中学校、大阪府の一部の府立高校など、英検を持っていることが入試に有利に働く学校は全国に存在します。

なお各校の受験制度は毎年見直されるため、詳細については最新の募集要項を確認することをおすすめします。

中学受験を見据えた逆算スケジュールと学習戦略

英検は以下のスケジュールで年間3回実施されます。

  • 5月下旬~6月上旬
  • 9月下旬~10月上旬
  • 1月中旬~下旬

中学受験で英検を利用する場合、スケジュールを逆算して受験勉強が本格化する小学6年生の夏前までに取得を目指しましょう。

英検4・5級の取得に想定される準備期間は、4~6ヶ月程度です。3級以上の取得が必要な場合、小学4年生から受験を見越して段階的に準備を進めましょう。

「英検は必要?」から考える家庭の方針設計

英検が必要かどうか迷った際には、まず子どもの進路に対する家庭の方針を考えましょう。

方針設計を行う際には、以下の点を明確にすると英検の要不要がスムーズに判断できます。

  • 中学受験をするのか?
  • 中学受験(高校受験)の志望校では英検が加点や優遇の対象になっているか?

志望校で英検加算や優遇制度がある場合は、積極的に挑戦し受験を有利に進めましょう。

英語の学び方、迷ったら?家庭・教室・オンラインの違いと選び方ガイド

学校外で英語を学ぶ方法としては、主に「家庭学習」「塾や英会話」「オンライン塾や

オンライン英会話」の3つの方法があります。

ここではそれぞれの学び方の注意点や違い、子どもに合った利用先選びの方法について解説します。

家庭でできること|絵本・動画・アプリ・声かけ

家庭でできる英語教育には、以下のようなものがあります。

  • 絵本
  • 動画
  • 英語教育アプリ
  • 英語教材(問題集、ワークなど)

幼児期や小学校低学年の時期には絵本や歌、動画を使って楽しく英語に触れましょう。またできたことはしっかりほめて、モチベーションが下がらないようにフォローすることも大切です。

高学年になると、アプリや問題集、ワークなども活用しながら勉強を進めます。保護者が過剰に押し付けるとやる気がなくなってしまう恐れもあるため、適度な距離感を持って見守るよう心がけましょう。

英会話教室とオンライン英会話、どちらが合う?

英会話教室とオンライン英会話で迷う際には、それぞれのメリットデメリットを考慮して判断しましょう。

英会話教室とオンライン英会話の主なメリットデメリットは、以下の表の通りです。

  メリット デメリット
英会話教室 ・学習のリズムがつく
・学習仲間ができる
・学習相談にのってくれる場合もある
・費用が高額な傾向がある
・時間や場所に制約がある
・グループレッスンでは自分のペースで進められないことも
オンライン英会話 ・費用が比較的安価
・時間や場所の自由度が高い
・たくさんの講師から選んで受講できる
・モチベーションの維持が難しいことも
・通信環境を整える必要がある
・講師の質にばらつきがある

英会話教室に向いているのは「英語学習の習慣をつけたい人」や「仲間と一緒に英語を学びたい人」といえます。

一方「身近に希望する英会話教室がない人」や「なるべく費用を抑えて英会話を習得したい人」は、オンライン英会話の方が利用しやすいでしょう。

塾の英語 vs. 学校英語|目的に合った使い分け

塾の英語と学校英語は、どちらかのみに力を入れるのではなく、目的に応じてバランスよく使い分けましょう。

学校の授業では、主に初歩的な英語学習を行います。そのため、基礎的な学習の場として活用するのがおすすめです。塾で英語を学ぶ際は、中学受験や英検対策、学校での学習内容のフォローアップなど受講理由を明確にして利用しましょう。

またどちらの授業においても、わからないことが出てきた際には放置せず、質問するなどして早めに解決することで効率的な英語力アップが期待できます。

家庭環境・性格・予算に応じた学習スタイルの選び方

英語教育を長く続けていくには、家庭のライフスタイルや子どもの性格、そして無理のない予算設定がカギになります。

「共働きで時間が取れない」「人前で話すのが苦手」「あまりお金をかけずに始めたい」など、ご家庭によって事情はさまざま。ここでは、そうした状況に合わせた学習スタイルを整理しました。

英語学習のスタイルは、家庭や子どものタイプによって向き不向きがあります。次の表では、それぞれのケースに応じたおすすめスタイルを整理しています。

子ども・家庭のタイプ おすすめの学習スタイル 補足ポイント
共働きなど保護者が忙しい家庭 ・家庭学習
・オンライン英会話
・オンライン英語塾
通学不要でスキマ時間に対応しやすい。
学習習慣の定着がカギ。
保護者が英語に自信がない家庭 ・英語塾
(通学/オンライン)
・英会話スクール
発音や指導に不安がある場合はプロに任せるのが安心。
保護者が積極的に関われる家庭 ・家庭学習
・英語塾
(通学/オンライン)
・英会話
(通学/オンライン)
自宅での補助+外部サポートの併用が効果的。
引っ込み思案な子ども ・家庭学習
・個別指導の英語塾
/英会話
安心できる環境が第一。
少人数制や1対1指導がおすすめ。
社交的な子ども ・家庭学習
・集団指導型の英語塾
/英会話
仲間との刺激がモチベーションに。
楽しさを重視して選ぶ。
マイペースな子ども ・家庭学習
・個別対応型の英語塾
/英会話
自分のペースを尊重できる環境が◎。
集団より個別がおすすめ。
費用を抑えて始めたい家庭 ・家庭学習
・オンライン英会話
・英語学習アプリ
初期投資が少なく始められる。
教材選びと継続がポイント。

「英語学習って、実際いくらかかるの?」と気になる方も多いのではないでしょうか。
無理のない範囲で続けるためには、費用面もあらかじめ把握しておくことが大切です。
ここでは、主要な学習スタイルごとの月額目安をご紹介します。

学習スタイル 月額目安(税込) 特徴・補足
家庭学習
(絵本・アプリ・ワーク)
0〜2,000円程度 教材費のみで始められる。
継続には親の関与も必要。
オンライン英会話 2,000〜8,000円程度 自宅で受講可能。
週1回〜毎日などプラン多彩。
オンライン英語塾 5,000〜10,000円程度 通常の英語塾と同様の指導内容が
オンラインで受けられる。
英語塾(通学) 7,000〜15,000円前後 コースや地域により差がある。
進度に応じて費用も変化。
英会話スクール(通学) 8,000〜20,000円以上 ネイティブ講師・グループ
/個別で料金に大きな差がある。

※費用は一例であり、地域やサービス内容によって異なります。

どのスタイルが合うか迷ったら、まずは「試してみる」ことから始めましょう。

  • 無料体験を行っているオンライン英会話や塾を試す
  • 教室見学や1日体験で子どもの反応を見る
  • 家庭学習教材やアプリを1週間使ってみる

「これなら続けられそう」と思える方法を見つけたら、そこから少しずつ学びを深めていけばOKです。家庭の状況とお子さんの個性に合った選択を重ねることで、英語が“自然な習慣”として根づいていくでしょう。

よくある質問Q&A|保護者の不安にお答えします

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最後に、子どもの英語教育についてよくある質問をまとめました。

ほかの家庭は何歳から始めてる?周りと比べて遅い?

英語教育の開始時期は、各家庭によりさまざまです。早期英語教育には多くのメリットが期待できますが「何歳になったら手遅れ」というリミットが明らかになっているわけではありません。

また英語教育の効果を上げるためには、どれだけ継続して学べるかという点も重要です。

家庭では子どもの希望や発達状況に合わせて、英語学習の開始時期を見極め、継続できるよう適切にフォローをするようにしましょう。

英検は受けた方がいい?受験に本当に必要?

英検を受けたほうがいいかどうかは、子どもの中学受験の有無や志望校によって異なります。

中学受験を考えている場合、英検は加点や優遇の対象になるケースがあります。また学校外で試験を受ける練習にもなることから、受験のメリットはあるといえるでしょう。

ただし、必ずしも中学受験に英検が必要というわけではありません。特に英検が加点や優遇の対象になるかどうかは年度によって異なる場合もあるため、まずは志望校の募集要項で確認してみましょう。

英語が続かない・飽きるときはどうすれば?

実は一口に「飽きた」といっても、その原因はさまざまです。「英語を始めたものの長続きしない」というときには、子どもの年齢や考えられる原因に応じて対策をとる必要があります。

例えば、以下のことを試してみましょう。

  • 英語学習に飽きたとき:教材や学習方法を変える
  • 英語に興味が湧かないとき:子どもの興味の範囲内で英語を取り入れる
  • モチベーションが上がらない:小さな成功もしっかりほめる、相性のいい先生を探す

単に学習にマンネリを感じてしまっているときは、使っている教材や学習方法を変えてみるのがおすすめです。

英語自体に興味が湧かない場合は、子どもの興味の範囲内で英語が使えるように工夫しましょう。幼児であれば好きなキャラクターが出てくるコンテンツを使ったり、お気に入りの絵本の英語版などを活用するのもおすすめです。小学生になると、アプリを使ってゲーム感覚で楽しめるようにすると、好奇心が刺激されやすいかもしれません。

また頑張ってもうまくいかず、モチベーションが下がっていることも考えられます。この場合は、小さなことでも保護者がしっかりほめることで、やる気を引き出しましょう。相性のいい先生を探すのも一手です。

いずれにしても、子どもの様子をじっくり観察し、原因に合った対策をとることが挫折防止につながるでしょう。

親が英語が苦手でも、子どもの学習をサポートできる?

「親が英語が苦手」という場合、無理に英語を教えようとするのではなく「子どもが楽しく続けられるサポートをする」ことが大切です。

例えば「今日どんなことをしたの?」と質問して自然にアウトプットの機会を引き出したり、一緒になって子どもが習ってきた英語の歌やゲームを楽しむことで、復習の機会を作るといいでしょう。

英語が得意な子の家庭は、何が違う?

英語が得意な子の家庭の特徴としては、以下の2点が挙げられます。

  • 小さいころから英語に触れられる環境がある
  • 「間違えても大丈夫」という雰囲気づくりをしている

例えば英語の歌が流れていたり、簡単なフレーズを日常会話で使ったり、目につくところにアルファベットの一覧が貼ってあったりと、自然に英語に馴染めるように工夫されている家庭の子どもは、英語が得意になりやすいといえます。

また、間違いを怒ったり細かく指摘したりしないこともポイントです。「間違えること=恥ずかしいこと」という思い込みを防ぐことで、英語を積極的にアウトプットできるようになるでしょう。

まとめ|英語教育は「いつから」より「どう続けるか」

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英語教育に“これが正解”という方程式はありません。子どもの性格や生活スタイル、目標に応じて、ぴったりなスタートと継続の方法を見つけることが大切です。

そのためには、まずは「家庭でどこまで関われそうか」「どんな学習スタイルが合いそうか」を具体的に整理してみましょう。

■ すぐできる次の一歩

  • 体験できる英語教室やアプリを1つ試してみる
  • お子さんに「英語ってどう思う?」と聞いてみる
  • 学校の先生や塾の講師に、英語力の現状について相談してみる

小さな一歩でも、「うちの子に合う方法」が見えてくるはずです。

執筆者プロフィール

塾選ジャーナル編集部
編集部
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塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。

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