スタディーサポートとは?高1向けにテスト内容から結果の使い方まで解説
「高1の新入生テストに"スタディーサポート"と書いてあるけど、これって何?」そう気になる新高1生の方も多いのではないでしょうか。
スタディーサポートとは、ベネッセが提供する学力・学習診断のアセスメントテストです。全国の多くの高校が新入生テストとして採用しており、高1の入学直後に実施されるケースが多いです。
一般的な模試と異なり、難問よりも基礎問題が中心。学力だけでなく、学習習慣や進路適性まで把握できる点が大きな特徴となっています。
この記事では、スタディーサポートのテスト内容から結果の活用法まで詳しく解説します。せっかく受けたテストを「受けっぱなし」で終わらせないために、ぜひ参考にしてください。
編集部
塾選ジャーナル編集部
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目次
スタディーサポートとは?ベネッセの学力・学習診断テスト

スタディーサポートは、ベネッセコーポレーションが提供する学力・学習習慣の診断テストです。個人で申し込むものではなく、学校が導入して実施します。
対象は高1〜高3で、1・2年生は年2回、3年生は年1回受検します。高1の入学直後(3〜5月)の実施が一般的なのは、高校生活のスタート時点で現在地を把握するためです。高2・高3でも継続して受けることで、学力や学習習慣の変化を追うことができます。
同じベネッセが提供している「進研模試」と混同されることがありますが、この2つは目的がそもそも違います。進研模試は合格判定が出る模試、つまり「今の実力で志望校を狙えるか」を測るためのものです。一方スタディーサポートは合格判定のない診断テストで、「今どこでつまずいているか」「どう勉強を改善すればいいか」を明らかにすることに特化しています。
スタディーサポートと進研模試の違い
| 項目 | スタディーサポート | 進研模試 |
|---|---|---|
| 目的 | 現在の学力・学習習慣を把握する | 志望校への合否可能性を測る |
| わかること | どこでつまずいているか・どう改善するか | 現状と目標校との距離 |
| 問題の傾向 | 基礎問題が中心 | 応用・発展問題も含む |
| 活用場面 | 学習方法の見直し・日々の勉強改善 | 受験対策・志望校選定 |
どちらが優れているという話ではなく、役割がまったく異なります。では、スタディサポートでは実際にどんな問題が出るのでしょうか。次のセクションで詳しく見ていきます。
スタディーサポートのテスト内容

スタディーサポートは大きく2つのパートで構成されています。1つは国語・数学・英語の3教科による学力診断、もう1つは学習状況や進路希望を把握する「学習リサーチ」です。それぞれの内容を順に見ていきましょう。
出題科目は国語・数学・英語の3教科
出題されるのは国語・数学・英語の3教科です。各教科はマーク式と記述式の2パートで構成されており、マーク式では「知識・技能」、記述式では「思考力・判断力・表現力」を測ります。
スタディーサポートの問題
| 教科 | マーク式 | 記述式 |
|---|---|---|
| 国語 | 約70分 | 15分 |
| 数学 | 約60〜70分 | 15分 |
| 英語 | 約70分 | 15分(ライティング) |
※試験時間は学年・難易度タイプによって異なります。
また、難易度はα・β・θの3タイプが用意されており、どのタイプを受けるかは学校が決定します。
スタディーサポートのタイプと難易度
| タイプ | 難易度 | 主な対象 |
|---|---|---|
| βタイプ | 高め | 難関校向け |
| αタイプ | 標準 | 多くの高校で採用 |
| θタイプ | 基礎 | 基礎定着重視の高校向け |
参考:スタディーサポート ✖️ Classi|Classi活用支援サイト、令和7年度「高校生のための学びの基礎診断」の認定について|スタディーサポート_基本情報|文部科学省
出題範囲(高1は中学範囲中心)
出題範囲は学年・実施回によって異なります。高1の第1回(3〜5月)は中学校までの学習内容が中心で、いわば中学範囲の総復習です。入学時点での基礎学力を把握することが主な目的となっています。
スタディーサポートの出題範囲の目安
| 学年・実施回 | 出題範囲の目安 |
|---|---|
| 高1・第1回(3〜5月) | 中学範囲を中心とした基礎学力チェック |
| 高1・第2回(8〜10月) | 高1前半までの履修内容 |
| 高2・第1回 | 高1までの履修内容 |
| 高2・第2回 | 高2前半までの履修内容 |
| 高3・第1回 | 高2までの履修内容 |
参考:スタディーサポート ✖️ Classi|Classi活用支援サイト、令和7年度「高校生のための学びの基礎診断」の認定について|スタディーサポート_基本情報|文部科学省
問題形式(マーク式・基礎重視)
スタディーサポートは難問や応用問題を解くテストではありません。基礎的な理解がどこまで身についているかを確認することに特化しており、「どこでつまずいているか」を正確に把握できる問題設計になっています。
一般的な模試では応用・発展問題の比重が高いため、基礎のどの部分が抜けているかが見えにくくなりがちです。スタディーサポートは基礎問題が中心だからこそ、模試ではわかりづらい根本的なつまずきの箇所を生徒自身も担任も把握しやすくなっています。
「難問が解けるかどうか」ではなく、「基礎がちゃんとわかっているかどうか」を測るテストだと理解しておくと、結果の見方も変わってくるはずです。
参考:スタディーサポート ✖️ Classi|Classi活用支援サイト、令和7年度「高校生のための学びの基礎診断」の認定について|スタディーサポート_基本情報|文部科学省
学習リサーチ
3教科のテストが終わった後、「学習リサーチ」と呼ばれるアンケートパートがあります。学力を測るものではなく、普段の学習習慣・学習方法・進路希望などを回答していくものです。
学力テストと学習リサーチを組み合わせることで、「点数は低いけど勉強時間は確保できている」「成績のわりに学習習慣が身についていない」といった、成績だけでは見えてこない部分まで把握できます。また、回答内容をもとに進路適性タイプが導き出され、興味を持ちそうな学問分野や職業もピックアップされます。
つまりスタディーサポートは、学力診断・学習習慣の把握・進路適性の確認が一度にできるテストになっているのです。
スタディーサポート活用BOOKを利用して対策・復習できる
受検の際には「スタディーサポート活用BOOK」という冊子が配布されます。テスト前には事前学習用の問題「スタディーチャージ」に取り組むことで中学範囲の振り返りができ、受検後は結果をもとにした振り返りワークシートや学習アドバイスも収録されています。
テストを受けるだけで終わらせず、この冊子をセットで活用することが、スタディーサポートを最大限に生かすための第一歩です。
スタディーサポートでわかること

テストを受けた後、生徒には個人の結果データが返却されます。学力の到達状況だけでなく、学習習慣や進路適性まで含めた情報が一度に得られるのがスタディーサポートの特徴です。ここでは結果からわかることを具体的に見ていきます。
現在の学力レベル

国語・数学・英語の3教科について、基礎学力がどこまで定着しているかが数値で確認できます。スタディーサポートは基礎問題が中心のため、「なんとなく解けた・解けなかった」ではなく、基礎のどの部分が本当に身についていて、どこが抜けているかをより正確に把握しやすいのが特徴です。
結果はベネッセ独自の学力指標「GTZ(学習到達ゾーン)」で示されます。S1〜D3の15段階で評価され、全国における自分の学力の位置を教科ごとに客観的に把握できます。また、結果をもとに個別の復習問題も提供されるため、返却後すぐに学び直しに取り組める仕組みになっています。
得意・苦手分野
現在の学力レベルがわかるだけでなく、教科の中でどの分野が得意でどこが苦手かも把握できます。例えば「英語は全体的に点数が低いが、文法は取れていてリーディングが弱い」といった教科内の凸凹まで見えてくるのが特徴です。
苦手分野が明確になることで、「とりあえず全部復習する」という非効率な勉強から抜け出し、優先順位をつけた学習に切り替えやすくなります。
学習習慣と勉強スタイル
学習リサーチの回答をもとに、普段の学習習慣や勉強のスタイルについても可視化されます。「毎日勉強しているのに成績が上がらない」「勉強時間は少ないのに点数が取れている」といったケースでは、学力の数値だけを見ていても原因はわかりません。
学力の結果と学習習慣を照らし合わせることで、「勉強時間は確保できているが、やり方が非効率」「そもそも学習時間が足りていない」など、成績に影響している本当の原因が見えてきます。
進路適性や志向性
学習リサーチの回答をもとに、自分の「興味・関心」と「強み(志向性)」が20のタイプに分類されて結果に反映されます。研究家タイプ・社会貢献タイプ・現実重視タイプ・芸術家タイプ・社交家タイプなど、タイプごとに客観的な診断結果と「傾向と今後のアドバイス」が提示される仕組みです。
面白いのは、自分では気づいていなかった興味や強みが見えてくることがある点です。まだ進路が漠然としている高1の段階で、自分がどんな方向に向いているかの手がかりが得られるのは、スタディーサポートならではといえます。
スタディーサポートを受ける意味はある?得られるメリット

「スタディーサポートって意味ないのでは?」と感じている人もいるかもしれません。しかし結果をきちんと活用すれば、その後の勉強の方向性が大きく変わります。ここでは具体的なメリットを見ていきます。
高1は入学時点の学力レベルを正確に把握できる
高校入試を経て入学してきたとはいえ、中学時代の学習定着度には個人差があります。「なんとなく解けていた」という感覚的な理解のまま高校の授業が始まると、基礎の抜けが後々響いてくることも少なくありません。
入学直後のスタディーサポートで自分の現在地を客観的に把握しておくことで、「高校の授業についていくために何を補強すべきか」が入学早々に明確になります。スタートダッシュを切れるかどうかが、その後の高校生活の学習リズムを左右することも多く、このタイミングで現状を把握できる点は大きなメリットです。
学習習慣と成績のズレを明確にできる
「毎日勉強しているのに点数が上がらない」「あまり勉強していないのになぜか点数が取れる」、そういった感覚を持っている人は少なくないはずです。スタディーサポートは学力と学習習慣を同時に診断するため、この2つのズレを客観的な数値で確認できます。
勉強時間は確保できているのに成績が伴わない場合は、学習の質や方法に問題がある可能性があります。逆に学習習慣が身についていないのに点数が取れている場合は、今後難しくなる高校の内容に対応できなくなるリスクのサインかもしれません。自分では気づきにくいこのズレを早い段階で把握できるのは、スタディーサポートならではのメリットです。
自分に合った勉強方法を見つけるきっかけになる
スタディーサポートでは、学力の結果だけでなく志向性タイプや学習習慣のデータをもとに、自分に合った学習のポイントがアドバイスとして提示されます。「なんとなくこのやり方で勉強してきた」という人にとって、自分の勉強スタイルを見直す具体的なきっかけになります。
高1の段階で自分に合った勉強法を見つけられるかどうかは、その後の3年間の効率に直結します。やみくもに勉強時間を増やすより、自分に合ったやり方で取り組む方が成果につながりやすいのは言うまでもありません。
向いている職業など進路の方向性が見える
志向性診断の結果では、自分のタイプに合った学問分野や職業がピックアップされます。高1の時点では「まだ進路なんて考えられない」という人がほとんどですが、スタディーサポートの結果が進路を考える最初のヒントになることがあります。
自分では気づいていなかった興味や強みがタイプとして示されることで、「こういう方向もあるのか」という視野の広がりにつながります。進路を決めるのはまだ先でも、早い段階で自分の傾向を知っておくことは決して無駄にはなりません。
スタディーサポートの結果を生かす方法

結果が返ってきてからが、スタディーサポートの本番です。数値を眺めて終わりにするのではなく、日々の勉強に具体的に落とし込んでいくことで初めて意味を持ちます。
学習習慣と成績の関係を分析する
結果が返ってきたら、まず学力の数値と学習リサーチの結果を並べて見ることが大切です。成績が振るわなかった教科について、「そもそも勉強時間が足りていないのか」「時間はかけているのにやり方が合っていないのか」を切り分けて考えましょう。
原因によって対策はまったく異なります。勉強時間の問題であれば学習習慣の改善が先決ですし、やり方の問題であれば時間を増やしても成績は上がりにくいです。この分析を飛ばしてすぐ「苦手科目を勉強しよう」と動き出しても、根本的な改善にはつながりにくいので注意が必要です。
自分の苦手な分野を重点的に補強する
学習習慣と成績の関係を分析したら、次は苦手分野の補強に取りかかります。スタディーサポートの結果では教科内のどの分野が弱いかまで把握できるため、「英語が苦手だからとりあえず英語を全部やり直す」という非効率な勉強を避けられます。
苦手分野が複数ある場合は、すべてに手をつけようとせず、特に基礎が抜けている部分から優先的に取り組むのがポイントです。基礎が固まることで、その上の応用問題にも対応しやすくなります。
また、公式の弱点補強用の動画講義教材を活用するのもいいでしょう。
参考:スタディーサポート プラスアルファ学習講座 1年生第1回|ベネッセ
優先順位を決めて学習計画を立てる
苦手分野が明確になったら、優先順位をつけて学習計画に落とし込みましょう。すべてを一度に解決しようとすると中途半端になりがちです。「まずこの単元を何週間で仕上げる」という具体的なスケジュールを立てることが大切です。
以下は高1の第1回受検後を想定したスケジュール例です。
高1・スタディーサポート第1回受検後を想定したスケジュール例
| 時期 | やること |
|---|---|
| 結果返却直後(1週間) | 学力と学習習慣の結果を照らし合わせて分析する |
| 結果返却後1〜2週間 | 最も基礎が抜けている単元の補強に集中する |
| 結果返却後3〜4週間 | 2番目・3番目の苦手分野に取り組む |
計画を立てる際は完璧を目指しすぎないことも重要です。まず1つの苦手を潰すことに集中し、小さな成功体験を積み重ねていきましょう。
次のテスト・模試に向けた目標を設定する
学習計画を立てたら、次の目標を明確にしておきましょう。スタディーサポートは高1・2年生は年2回実施されるため、第1回のGTZをもとに「第2回までにこの教科のゾーンを上げる」という具体的な目標が立てやすいテストです。
漠然と「英語を頑張る」と決めるより、GTZという共通の指標で目標を持つ方が日々の勉強の方向性がぶれにくくなります。また、スタディーサポートだけでなく学校の定期テストや進研模試の結果と照らし合わせながら目標を調整していくと、より精度の高い学習改善につながります。
まとめ スタディーサポートは勉強のやり方を見直せるテスト

スタディーサポートは、学力・学習習慣・進路適性を一度に把握できるベネッセのアセスメントテストです。難問を解く試験ではなく、「いまの自分の現状を正確に知る」ことに特化している点が最大の特徴です。
大切なのは結果が返ってきた後です。数値を見て落ち込んだり安心したりするのではなく、「じゃあ次の勉強をどう変えるか」を考えるための材料として使いましょう。
高1の入学直後にここまで多角的に自分を把握できる機会はそう多くありません。そのひと手間が、3年後の結果を変えるかもしれません。
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