体験授業できる塾を探す

「塾の体験授業って本当に必要？」「何をチェックすればいいの？」そんな疑問を抱えていませんか？

塾選びは、子どもの学習意欲や進路、そして将来を大きく左右する重要なステップです。

本記事では、塾の体験授業に参加する目的や得られるメリット、失敗しないためのチェックポイントなど実例や調査データを交えながらわかりやすく解説します。

塾の体験授業とは？

塾の体験授業とは、塾への入塾を検討している生徒や保護者に対して、実際の塾の授業を無料、または低価格で体験できる機会のことです。

入塾前に、検討中の塾の“実際の授業”を体感できる貴重な機会として、多くの塾が体験授業を提供しています。これは、塾選びをするうえで非常に貴重な機会であり、パンフレットやWebサイトの情報だけでは分からない塾の雰囲気や講師の教え方などを直接確認できるチャンスです。

実際、塾に通っている生徒の多くも、入塾前の体験授業を経験しています。まずは気軽に体験授業に参加してみましょう。

体験授業の内容や形式は塾ごとに異なります。無料で実施しているところが多い一方で、有料の場合もあるため、事前にしっかり確認しましょう。また、体験授業の回数も塾によってさまざまです。1回のみのところもあれば、複数回参加できるところもあります。

体験授業の目的

塾の体験授業は、授業の進め方や教室の雰囲気、他の生徒の様子、そして講師との相性を実際に体感し、自分に合った塾を見つけることを目的としています。

項目ごとの目的を詳しく見ていきましょう。

授業の進め方や雰囲気を理解する

塾に通おうと思っているほとんどの子供は成績アップや志望校合格を目指しています。それに直結するのが、塾の授業内容です。塾によってカリキュラムや指導方法は異なり、成果を出すためには自分に合った授業を選ぶ必要があります。

体験授業はその授業スタイルや教室の雰囲気が自分に合っているかを知る貴重な機会です。特に重要なのは、「自分に合っていると思っていたコースやカリキュラムが、実は合っていなかった」というケースを未然に防ぐことができる点です。

逆に、思ってもみなかったコースの方が、学習スタイルや理解度にフィットすることもあります。体験授業を通して、事前にその“ズレ”や“発見”を確認できるのは、塾選びでの大きなメリットと言えるでしょう。

他の生徒の様子を知る

集団授業を行う塾では、周囲の生徒の学習姿勢や態度が、自分の学びにも大きな影響を与えます。体験授業中は、他の生徒がどのような雰囲気で授業を受けているかをよく観察してみましょう。

例えば、授業中に私語が多く集中しづらい雰囲気であれば、落ち着いて勉強できない可能性があります。逆に、生徒が講師の話を真剣に聞き、ノートを取り、積極的に発言しているような環境であれば、良い刺激を受けられるでしょう。

また、生徒同士の関係性も見逃せません。友達同士でふざけ合っているような空気か、それとも互いに切磋琢磨しているような雰囲気か。子どもがその環境に溶け込めそうかどうかを判断するためにも、他の生徒の様子を見ることは非常に重要なポイントです。

講師が子供に合っているかどうかを確認する

塾の講師にはさまざまなタイプがいます。子どもに寄り添いながら優しく励ます講師もいれば、厳しく引っ張ってくれるタイプの講師もいます。それぞれにメリットがありますが、大切なのは「その講師がわが子に合っているかどうか」を見極めることです。

たとえ塾のカリキュラムや方針が子どもに合っていたとしても、講師との相性が悪ければ通塾は長続きしません。体験授業では、教え方のわかりやすさだけでなく、子どもが話しかけやすい雰囲気かどうか、緊張せずに過ごせるかなどもチェックしましょう。

また、体験授業を担当した講師が入塾後も継続して指導してくれるかどうかも、面談でしっかり確認しておくことが大切です。

体験授業に参加するメリット

体験授業に参加する最大のメリットは、入塾後のミスマッチを防げる点にあります。塾には、学年別・目標別・学力別など、さまざまな対象設定やカリキュラムが存在しており、それぞれに向いている子ども像が異なります。事前にその塾が自分に本当に合っているかを見極めることは、長期的に通塾を継続する上で非常に重要です。

実際に、塾選の調査では約39％の保護者が「入塾後に不満を感じた」と回答しています。その理由としては、「授業の雰囲気が思っていたものと違った」「講師が期待していたほど熱心でなかった」「教室環境が合わなかった」などが挙げられています。体験授業を受けていれば、こうした“想定外のズレ”を未然に防げる可能性が高まります。

また、体験授業を複数校で比較した家庭ほど、入塾後の満足度が高いという傾向もあります。実際、体験授業を受けた保護者のうち半数以上が2校以上の体験授業に参加してから入塾を決めており、「納得して選べた」「他校との違いがはっきり分かった」といった声も多く寄せられています。

体験授業は、“塾選びで後悔しないための判断材料”として、極めて有効な手段といえるでしょう。

※参考データ出典：
https://bestjuku.com/shingaku/s-article/21978/
https://bestjuku.com/shingaku/s-article/22011/

体験授業の流れ

【STEP 1】予約

体験授業に参加するには、まずは予約が必要です。塾選内の【体験授業の相談】ボタンから申し込みをします。

申し込んだ塾の担当者から連絡が来ます。

その際、「名前・住所・学年・希望日時・希望教科」などを聞かれることが多いため、事前に整理しておくとスムーズです。

また、塾によっては説明会を実施し、その後に体験授業の予約ができるスタイルもあります。

なお、体験授業の実施期間は塾ごとに異なります。随時実施している場合もあれば、特定期間のみ受付している場合もあるため、確認しておきましょう。

【STEP 2】来校

予約日時になったら、塾へ来校します。受付で「体験授業を予約しています」と伝えれば、スタッフが案内してくれます。

お子さまが緊張している場合は、保護者の一言サポートが心強い味方になるでしょう。

【STEP 3】体験授業

体験授業の形式は塾により異なります。

• 集団授業型：ほかの生徒と一緒に授業を受けるスタイル。
• 個別指導型：1対1や1対2で行われる形式。

初めての環境で緊張するお子さまも多いですが、ほとんどの子どもが同じように体験からスタートしています。質問にうまく答えられなくても気にする必要はありません。

【STEP 4】授業後の面談

体験授業の当日または後日に、保護者と塾スタッフによる面談が実施されることがあります。お子さまの授業中の様子や、塾の方針、カリキュラム、料金、入塾後の流れなどを確認できる貴重な機会です。

質問したい内容はあらかじめメモしておくと、スムーズに会話が進められます。入塾を前向きに検討している場合は、具体的なコースや受講日時の相談へと進むこともあります。

授業後の面談で聞くべき内容

授業後の面談は、体験授業では把握しきれなかった情報を確認できる貴重な時間です。以下のポイントを意識して質問することで、より納得のいく塾選びにつながります。

子どもの授業中の様子・態度

体験授業中の子どもの態度や理解度について、講師やスタッフに尋ねてみましょう。例えば、「授業中、どのような様子でしたか？」「積極的に質問していましたか？」といった具体的な質問がおすすめです。

「頑張っていました」といった抽象的な回答ではなく、「講師の目を見て集中していた」「分からない部分をしっかり質問していた」などの具体的な反応が返ってくる塾は、子どもをしっかり見てくれている可能性が高いです。

塾の教育理念・指導方針

成績向上や志望校合格も重要ですが、塾がどのような理念を持ち、どのような指導姿勢で子どもと向き合っているかを確認することも大切です。「どのような子ども像を目指しているのか」「どんな力を伸ばしたいと考えているか」などを聞いてみましょう。

成績や合格率以上に、塾がどのような理念で運営されているかを知ることで、指導姿勢や価値観の相性を測ることができます。

ホームページや資料で分からなかったこと

カリキュラムの進め方、月謝や入会金、教材費の詳細、定期テスト対策の有無、講師の担当継続性など、気になる点は遠慮なく質問しましょう。

特に料金に関しては、授業料のほかに必要となる追加費用についても確認が必要です。たとえば、教材費は月額か一括か、模試代や施設維持費が別途かかるかどうかといった点です。

また、季節講習（夏期講習・冬期講習・春期講習など）の参加が必須かどうか、費用の目安、通常授業との重複有無についても事前に聞いておくことで、あとから「そんなはずじゃなかった…」と後悔するリスクを防げます。

気になることは遠慮せずに聞き、必要があればメモしておくと、聞き漏れや誤解を防げて安心です。

体験授業についてのよくある質問（FAQ）

Q.体験授業には、親も同行していいの？

親が同行できるかどうかは塾によって異なりますが、基本的には問題ないと考えてよいでしょう。特に小学生の場合は、ぜひ保護者も一緒に同行し、可能であれば授業の様子を見学することをおすすめします。

小学生はまだ判断力が十分に備わっていないことが多く、「授業が楽しかった」と言っていても、実際は講師や友達とのおしゃべりが楽しかっただけ、ということもあります。保護者が同席することで、客観的な視点で塾の様子を見極められます。

中学生や高校生になると、ある程度自分で塾の雰囲気や授業のスタイルが合っているかを判断できるようになります。そのため、授業への参加は一人でも問題ありません。ただし、授業後の面談には必ず保護者も参加するようにしましょう。

コース内容、費用、今後の学習スケジュールなど、細かい内容について説明を受けた上で、家庭内で納得した判断ができるようにすることが大切です。

Q.入塾の断り方は？

体験授業が終わった後、塾側から入塾するかどうかを聞かれるのがほとんどです。しかし中には「体験授業を受けてみたけど、雰囲気が合わなかった」などの理由で入塾を断りたいケースもあることでしょう。

執拗に入塾を促されるようなことはないので、入塾する意志がなければ素直に断ってしまって構いません。ただし、いきなり断るのは気が引けてしまうため、まずは体験授業に参加させてもらったお礼を述べてから断ると良いですね。

「本日は授業に参加させていただいて、ありがとうございました。とても良い授業でしたが、子供のレベルには合っていないように感じました。せっかく授業を設定していただいて申し訳ありませんが、今回はお断りさせていただきます」といったように伝えると、角が立ちません。

「ちょっと考えます」「他の塾と迷っていますので」など、入塾する意志がまったくないのに曖昧な返答をするのは止めましょう。やんわりと断ったつもりでも、塾にとってみれば断ったうちには入らず、体験授業終了後も勧誘の連絡が来る可能性があります。

Q.体験授業は何か所ぐらい参加するのがよい？

最低でも2か所の塾で体験授業を受けて比較するのが理想的です。1校だけでは気づけなかった塾の強みや弱みが見えてきたり、自分に合った指導スタイルを見極めやすくなったりします。

実際に複数の塾を比較した保護者の多くが、「思っていたより相性が良かった塾に出会えた」「2校目でようやくしっくりきた」といった声を寄せています。こうした比較が、後悔しない塾選びにつながります。

ただし、多ければ多いほど良いわけではありません。あまりにも多くの体験授業に参加すると、子どもにとって心身ともに負担になったり、かえって選択肢が増えすぎて決めきれなくなるケースもあります。

無理のない範囲で、目的を持って体験授業を比較することが大切です。

体験授業チェックリスト（保存版）

塾選びで後悔しないために！体験授業を上手に活用しよう

塾の体験授業は、入塾を検討しているお子さまにとって、“実際の塾”を知る絶好のチャンスです。授業の進め方や教室の雰囲気、他の生徒の様子、そして講師との相性などを体感することで、継続して通えるかどうかを見極める貴重な機会となります。

最近では、平日夕方や週末に加えてオンラインでの面談を実施している塾も増えており、忙しいご家庭でも参加しやすい環境が整っています。

まずは1校からで大丈夫。後悔しない塾選びに向けて、第一歩を踏み出してみましょう。