2024/06/25
公開

都立高校受験対策 「Vもぎ」はいつから、どう受ける?

都立高校を受験する中学生にとって、模擬試験は避けては通れません。しかし、どんな模擬試験があるのか、どのように受けたらいいのかよくわからないという方もいると思います。実は、2023年までは都立高校入試のための模擬試験といえば「Vもぎ」と「Wもぎ」という2大模試だったのですが、2024年5月に「Wもぎ」の休止が発表されました。都立高校志望者にとって重要な模試は実質的に「Vもぎ」のみとなるため、今回はVもぎを軸とした模試の受け方について詳しく解説します。

目次

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都立高校受験において模試を受ける意味とは?

高校受験に向けた「模試」は、過去の入試問題をもとに難易度や出題形式を再現し、受験者の実力をはかるためのテストです。受験生が本番前に自分の実力を確認し、志望校への道筋を見直したり、志望校を調整したりするための重要なツールとなっています。

都立高校を志望する場合、模試を受けることは受験対策として欠かせないため、積極的に受験することをおすすめします。

都立高校受験に向けた模試の種類

都立高校受験に向けた模試としては、大きく「Vもぎ」と「Wもぎ」の2つがありました。

両方とも中学3年生を対象とした高校入試ための模擬試験で、それほど大きな違いはありませんでした。しかし、2024年5月にWもぎの休止が発表されました。都立入試向けの模試がVもぎに実質一本化されるため、受験生にも影響を与えることが予想されます。

Vもぎとは

Vもぎは「株式会社進学研究会」が主催する、中学3年生を対象とした高校入試のための模擬テストです。 現在の学力や志望校への合格の可能性を判定するため、年間約38万人が受験しています。

Vもぎの種類

一般的な都立高校の入試では国数英社理の5教科でどの学校も同じ問題が出題されます。しかし、一部上位校の中には、国数英の3教科においてその高校が独自で用意した問題を出題する、いわゆる「自校作成校」があります。

そのためVもぎにおいても、ほぼすべての都立志望生が対象である「都立Vもぎ/都立そっくりもぎ」と、自校作成校志望生を対象にした「都立自校作成対策もぎ」の2種類があります。

●都立Vもぎ/都立そっくりもぎ

都立高校を目指している受験生向けのもぎ。 「都立Vもぎ」は6月から翌年1月まで毎月実施。8月~翌年1月は、より本番に近い入試問題が出題される「都立そっくりもぎ」が実施されている。

●都立自校作成対策もぎ

進学指導重点校である都立日比谷高等学校、都立戸山高等学校、都立青山高等学校、都立西高等学校、都立八王子東高等学校、都立立川高等学校、都立国立高等学校と、都立新宿高等学校、都立墨田川高等学校、都立国分寺高等学校といった、独自問題で入試を行う一部上位校の受験を目指す受験生向けのもぎ。自由英作文や数学での途中式を書かせる問題など、記述中心で難度の高い試験を体験できる

模試に関して今年特に注意してほしいのが、「都立自校作成対策もぎ」の受験を志望している場合です。
「都立自校作成対策もぎ」は通常のVもぎよりも回数が少ないです。昨年までは自身のスケジュールに合わない場合は、Wもぎ実施の方を受けるというスケジュールの立て方も可能でした。今年はVもぎのみの実施となるため、「都立自校作成対策もぎ」を受ける受験生は試験日の事前把握がより重要になります。

Vもぎはいつから受ける?何回受ける?

「都立Vもぎ/都立そっくりもぎ」は例年6月からスタートし、都立高校受験本番まで月1回ペースで開催されます。模擬を受けるメリットは、自分の実力を確認し志望校の合格判定を得られること。試験会場の雰囲気や問題の出題形式を把握できることです。

都立高校受験に向けた模試は、本番までにできれば3~4回受けておけると安心です。受け始める時期は、多くの生徒が部活動を引退して時間に余裕が生まれる9月からがおすすめ。その後、10月、11月、12月と受験すると、無理なく計4回受けることができます。

もっと早い段階から本番に近い環境で試験を受ける経験をしたいという方は、6月、7月から受け始めても良いでしょう。ただし、6月、7月はまだ部活動引退前の受験生も多い時期。無理に早い段階から受験する必要はありません。

Vもぎ受験計画の立て方

①Vもぎの日程を確認

Vもぎのホームページ(https://www.shinken.co.jp/vmogi/entry)では、次回模試のパンフレットや年間実施予定表が掲載されています。これを印刷して見やすい場所に貼っておくと、申し込み忘れを防ぐことができます。

今年の「都立Vもぎ/都立そっくりもぎ」「都立自校作成対策もぎ」の日程はこちらです。

●都立Vもぎ

日時 申込受付期間 成績WEB発表
2024年
6月2日(日)
2024年
5月8日(水)
~5月15日(水)
2024年
6月7日(金)
2024年
7月14日(日)
2024年
6月19日(水)
~6月26日(水)
2024年
7月19日(金)

●都立そっくりもぎ

日時 申込受付期間 成績WEB発表
2024年
8月25日(日)
2024年
7月31日(水)
~8月7日(水)
2024年
8月30日(金)
2024年
9月1日(日)
2024年
8月7日(水)
~8月14日(水)
2024年
9月6日(金)
2024年
9月8日(日)
2024年
8月14日(水)
~8月21日(水)
2024年
9月13日(金)
2024年
9月29日(日)
2024年
9月4日(水)
~9月11日(水)
2024年
10月4日(金)
2024年
10月6日(日)
2024年
9月11日(水)
~9月18日(水) 
2024年
10月11日(金)
2024年
10月20日(日)
2024年
9月25日(水)
~10月2日(水)
2024年
10月25日(金)
2024年
10月27日(日)
2024年
10月2日(水)
~10月9日(水)
2024年
11月1日(金)
2024年
11月3日(日)
2024年
10月9日(水)
~10月16日(水)
2024年
11月8日(金)
2024年
11月17日(日)
2024年
10月23日(水)
~10月30日(水)
2024年
11月22日(金)
2024年
12月1日(日)
2024年
11月6日(水)
~11月13日(水)
2024年
12月6日(金)
2024年
12月8日(日)
2024年
11月13日(水)
~11月20日(水)
2024年
12月13日(金)
2024年
12月15日(日)
2024年
11月20日(水)
~11月27日(水)
2024年
12月20日(金)
2025年
1月12日(日)
2024年
12月11日(水)
~12月18日(水)
2025年
1月17日(金)
2025年
1月19日(日)
2024年
12月18日(水)
~12月25日(水)
2025年
1月24日(金)

●都立自校作成対策もぎ

日時 申込受付期間 成績WEB発表
2024年
10月20日(日)
2024年
9月25日(水)
~10月2日(水)
2024年
10月29日(火)
2024年
11月17日(日)
2024年
10月23日(水)
~10月30日(水)
2024年
11月26日(火)
2024年
12月8日(日)
2024年
11月13日(水)
~11月20日(水)
2024年
12月17日(火)
2025年
1月12日(日)
2024年
12月11日(水)
~12月18日(水)
2025年
1月21日(火)

②学校行事や受験予定の検定の日程を確認

Vもぎの日程が部活や学校の定期テスト週間や英検などの検定試験と重なっている場合もあります。模試の受験スケジュールを立てる際、まずは模試以外のイベント(部活動・検定試験・定期試験・学校説明会や個別相談など)も併せて予定表に書き込みましょう。その上で「この日に模試を受けられたらベスト」というタイミングを把握することをおすすめします。

昨年までは他の予定と重なってVもぎを受験できない場合は、Wもぎを受けるというスケジュールの立て方も可能でした。今年はVもぎのみの実施となるため、以下のスケジュールと模試の日程を照らし合わせて受験日を決めるようにしてください。

申し込み前に確認したい検定&予定

・英検、数検、漢検などの受験日
・学校の定期テストの日程
・修学旅行、運動会などの学校行事
・部活動の予定

③Vもぎ申し込み時の注意

申し込み時に気を付けたいのが、申し込みのタイミングと申し込み忘れについてです。今年の模試はVもぎのみとなるため「日程を勘違いしていた」「申し込むのを忘れていた」という事態が起きた場合、受けられる模試がなくなってしまいます。そのため、必ず受験できるよう期間内で申し込むことを忘れないようにしてください。

また、試験会場には定員があるため、会場によっては申し込み開始後まもなく満席になってしまうこともあります。希望の会場で試験を受けられるよう、受付スタート後なるべく早く申し込みを行ってください。 締め切り直前の申し込みではサイトにアクセスが集中しサーバーがつながりにくくなるケースも想定できます。余裕をもって申し込むよう注意しましょう。

Vもぎを受けそびれた場合の対応

予定を合わせて申し込みまで完了していても、体調不良や急な日程変更で受験できなくなる場合もあります。その結果、受験本番までに3~4回模試を受けられないケースも出てくるでしょう。予定通りの回数、模試が受けられなくなってしまった場合は、「過去問 」を活用することをおすすめします。過去問は、Vもぎの過去問でも、志望している学校の過去問でも構いません。模試のように分析結果は出ませんが、過去問演習でも自分の成長度合いや弱点の単元を見つけることはできるはずです。

大切なのは、模試を受けるときと同じように本番同様の緊張感をもって5科目受験の訓練を行うことです。模試当日と同じように時間を区切り集中して試験に望むことで、本番でのペース配分の練習をすることができます。万が一、受け損ねてしまった場合でも、やり方を工夫すれば会場模試と似た緊張感を演出できることは、頭の片隅に入れておくとよいでしょう。

関連記事: 中学生向けの都立高校に強いおすすめ塾紹介|受験対策、通う時期についても解説

※参考動画:Wもぎが突然の休止宣言、今年どうなる?

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塾選(ジュクセン)編集部

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