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2024/08/31
公開

仮定法とは|仮定法でよくある4パターンの表現を例文付きで簡単解説

本記事は仮定法について図解や例文を用いながら分かりやすく解説をしている記事です。英語を学習している中学生や高校生はもちろん。日常英会話を学ぶ英語学習者にとっても、きっと役立つ内容となっています。ぜひこの記事を参考にしてみてください。

目次

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「仮定法ってぼんやりとしかわからない」

「動詞が過去形や過去完了に変わるのはなんで?」

仮定法は、大学入試でも頻出の文法。しかし「仮定法は独特のルールや和訳の仕方がわかりづらい」と苦手意識を持っている人も多いのではないでしょうか。

さっそくですが、仮定法の基本的なルールは以下のとおりです。

●仮定法の基本ルール

①実際の時制を一つ後ろにずらす

If you came with me,you could meet her.

(もし私と一緒に来れば、彼女に会えるのに)

②助動詞を使って気持ちを表現する

If he were taller,he could reach the shelf.

(もし彼がもっと背が高ければ、棚に手が届くのに→手が届かなくて残念

「あれ?仮定法って If を使うんじゃないの?」中にはこう思った方もいるかもしれませんね。

実は、中学校で学んだ「If を使った構文」は仮定法を使った表現方法の一つでしかありません。

高校では、仮定法の本質についてさらに詳しく学習します。If以外のさまざまな表現も出てくるので、しっかり理解し、より自由に使いこなせるようになりましょう。

この記事でわかること

・仮定法とは?

・仮定法の4つの種類

・仮定法と直接法の見分け方

・仮定法を使った便利な表現

記事内では、理解度をチェックするための練習問題も掲載しています。「わかったつもり」のままにならないためにも、ぜひチャレンジしてみてください。

仮定法の基礎

まずは、仮定法の基礎についておさらいしましょう。

中学校で学んだ内容があやふやになっている方は、特にしっかりと確認しておいてくださいね。

仮定法とは

仮定法とは「〜だったらなぁ」「~だったら…なのになぁ」と、現実とは異なる状況を妄想する時に使う表現方法です。

仮定法を使った文章を作る際の基本的なルールとしては、冒頭でも説明した以下の2点が挙げられます。

●仮定法の基本ルール

①実際の時制を一つ後ろにずらす

②助動詞を使って気持ちを表現する

仮定法にはさまざまな慣用表現がありますが、基本的なルールはどの表現にも共通しています。

まずは、一つずつしっかりと理解しておきましょう。

①実際の時制を一つ後ろにずらす

仮定法では「現実ではありえない妄想のことを言っていますよ」と相手に伝わるように、あえて時制を一つ後ろにずらすことで現実と妄想との心理的な距離感を表現しています。

たとえば、遠方に住んでいる友人に電話で「今日起きた失敗でとても落ち込んでいる」と愚痴をこぼしているとします。

すると、自分の話を聞いた友人は次のように言いました。

I know how you feel.If I were a bird,I could fly to cheer up you.
(あなたの気持ちはわかるよ。もし私が鳥なら、あなたを励ますのに飛んでいけるのに

上の会話の後半部分には仮定法が使われています。

友人が話している2文をよく見比べてみると、後半部分の時制が一つ古くなっているのがわかります。

このように、現在の話をしているのに突然過去形の文章が出てくると、相手は違和感を覚え「これは現実の話をしていないな」と気づけるというわけです。

②助動詞を使って気持ちを表現する

仮定法では、助動詞を使って話し手の気持ちを表現できる点にも注目しましょう。

以下の文章を見てみてください。

・If I were a bird,I could fly to cheer up you.
(もし私が鳥なら、あなたを励ましに飛んでいけるのに)

・If I lived in the city,I could not see such a beautiful scenery.
(もし都会に住んでいたら、こんなに美しい景色は見られないだろうに)

1つ目の文章における事実は「私は鳥ではないので、あなたのところに飛んでいけない」ということ。さらに、主節の部分にcouldをつけることで「飛ぶことができなくて残念な気持ち」まで表現されています。

次に、2つ目の文章はどうでしょうか。こちらは「都会に住んでいないので、このような美しい景色が見られる」という事実を、「優越感ともとれる気持ち」を交えて述べています。

このように仮定法では、現実ではない妄想を文章の裏に隠れた気持ちと一緒に表現できます。

Tips!

仮定法の反対に、事実をそのまま述べる表現のことを「直説法」といいます。
以下は、仮定法で書かれた文章を直説法に直したものです。

●仮定法の文章
If I were a bird,I could fly to you.(もし私が鳥なら、あなたのところに飛んでいくのに)
     ↓
●直説法の文章
As I am not a bird,I can’t fly to you.(私は鳥ではないので、あなたのところに飛んでいけません)

英語を学ぶ際に登場するほとんどの文章は、直説法で書かれています。

仮定法の活用場面

実は仮定法は、日常生活の多くの場面で使われる表現方法です。

仮定法に対して苦手意識のある方は「なんだかとっつきにくい文法だな」と感じているかもしれません。しかし、ここで紹介する例文を見れば、仮定法を身近に感じることができるでしょう。

たとえば、新しいiPhoneが発売された時「お金があったら買うのになぁ」と思ったことはありませんか?

この気持ちを仮定法を使って表すと、以下のような文章になります。

・If I had a lot of money,I would buy a new iPhone.
(もし私がたくさんお金を持っていたら、新しいiPhoneを買うのに)

この時注意したいのは、仮定法で書かれた文章は現実とはかけ離れている妄想であるという点。この場合「実際にはお金がないので新しいiPhoneは買えない」という状況や「買えなくて残念」という気持ちまで理解できれば、ばっちりですね。

ほかにも、準備が十分にできないまま試験当日を迎えた時「今日が昨日ならしっかり勉強するのに」とため息をついたことがある方も多いのではないでしょうか?

こんな気持ちも、仮定法を使えば以下のように表せます。

・If today were yesterday,I would study harder.
(もし今日が昨日なら、もっと一生懸命勉強するのに)

もちろん今日が昨日になることは現実にはあり得ませんが、きちんと勉強しなかったことへの後悔の気持ちがよくわかりますね。

このように、仮定法は日常的にもよく使われる表現方法です。使い方を習得しておけば、英語での表現の幅が広がるでしょう。

1-3.仮定法を使ったよくある慣用表現

仮定法の表現方法は「If ~」だけではありません。

ここではよくある慣用表現として、中学校でも習った「I wish」の使い方を復習しましょう。

I wishは「~ならなぁ」「~だったらなぁ」という漠然とした妄想を表す表現。wishの後ろには、仮定法を使ったthat節(thatは省略されていることが多い)が続きます。

例文としては、以下のような文章が挙げられます。

・I wish I could fly in the sky.
(空を飛べたらなぁ)

・I wish I were 10cm taller.
(あと10㎝背が高ければなぁ)

ちなみにthat節の中に入るのは「If~」の文章でいうと、If節の中に入る部分。そのため、感情を表す助動詞(would、could、shouldなど)は伴いません。

1つ目の例文に出てくるcouldは、単にcanの時制が一つずれて過去形に変化したものと考えましょう。

仮定法の種類

仮定法は、表現する時制によって以下の4つの種類に分けられます。

●仮定法の4つの種類

・仮定法過去
・仮定法過去完了
・仮定法未来
・仮定法現在

それぞれ「いつの時点のことを妄想しているのか」「どの程度の可能性を想像しているのか」という点に注目して、使い分け方を理解しましょう。

仮定法過去

仮定法過去は、現在の出来事について事実に反することを妄想する時に使います。

文章の内容が実際とは異なることを表現するため、時制を現在形から過去形に変換するのがポイントです。

●仮定法過去の例文

・If I were free,I could go shopping with you.
(もし時間があれば、あなたと買い物に行けるのに)→時間がないので買い物には行けない

・I wish I knew her phone number.
(彼女の電話番号を知っていればなぁ)→彼女の電話番号は知らない

1つ目の例文のIf節では、Iに続くbe動詞がwasではなくwereになっている点にも着目しましょう。仮定法で過去形のbe動詞を使う時には、主語に誰が来てもwereを使います。

ただし口語ではwasを使うケースも多いので、テスト時や改まった場面以外ではそこまで気にしなくてもOKです。

仮定法過去完了

仮定法過去完了は、過去に起こった出来事について、実際とは異なる状態や様子を妄想する際に使われる表現です。

仮定法過去完了では、動詞を過去完了形(大過去)に直すことで「実際には起こらなかったことを妄想している」という状態を表すのに使われます。

Tips!

「大過去」とは、過去完了形に含まれる表現方法の一つ。過去から見たさらに過去の出来事を点として表す方法です。

次に、仮定法過去完了の例文をチェックしましょう。仮定法過去との文章構成や和訳の差なども合わせて確認してくださいね。

●仮定法過去完了の例文

・If I had been free,I could have gone shopping with you.
(もし暇があれば、私はあなたと買い物に行けたのに)→暇がなかったので行けなかった

・I wish I had known her phone number.
(彼女の電話番号を知っていたらなぁ)→彼女の電話番号は知らなかった

それぞれの例文は、先ほど仮定法過去の項目で紹介したものを仮定法過去完了に直したものです。

たとえば1つ目の例文では、仮定法過去で「were」となっていたところが仮定法過去完了では「had been」に、「could go」となっていたところが「could have gone」に変化していますね。

このように仮定法では、いつの時点の出来事を妄想しているのかによって動詞の時制を使い分けます。

仮定法未来

仮定法未来を使うと、ほとんどありえない未来の出来事を妄想して言い表すことができます。

基本パターンとして紹介した2つの構文は、起こり得る可能性の低さの程度によって使い分けましょう。

If節の中に「were to」を使う場合、その文章で述べているのは「まず起こらないだろうと予想されること」や「可能性の程度すら考えないただのたとえ話」です。「仮に…だとすれば~」と訳すとわかりやすいでしょう。

一方、If節の中に「should」が出てくる場合、わずかではありますがwere toよりも実現の可能性があると考えられます。「万が一…ならば~」と訳すと、were toとの違いがよくわかるのではないでしょうか。

以下では、実際の例文で細かなニュアンスの違いを確認しましょう。

●仮定法未来の例文

・If the sun were to rise in the west,I would marry you.
(仮に太陽が西から昇るようなことがあれば、あなたと結婚しましょう)→太陽が西から昇ることはまずないので、結婚もあり得ない

・If anyone should visit me,let me know.
(万が一誰かが私を訪ねてきたら、教えてください)→誰かが訪ねてくる可能性はほとんどない

2つの例文を見比べると「were to」を使った文章がまったくのたとえ話なのに対し、「should」を使った文章は今後起きる可能性がゼロというわけではないことについて話しているのがわかります。

また「should」を使った仮定法未来のIf節の後ろには、例文のように命令文が続くことも多いので、パターンとして覚えておきましょう。

仮定法現在

仮定法現在は、まだ現実にはなっていないけれど「~した方がいい/してほしい(実際にはしてないけど)」と思う気持ちを表わす時によく使われます。

なおthatやshouldは省略される場合も多いので注意しましょう。

仮定法現在をとる主な動詞や形容詞には、次の表のようなものがあります。

動詞 形容詞
・recommend(おすすめする)
・propose(提案する)
・suggest(提案する)
・advice(忠告する)
・ask(お願いする)
・demand(求める)
・desire(要求する)
・insist(主張する)
・require(求める) など
・necessary(必要な)
・desireble(望ましい)
・essential(不可欠な)
・important(重要な)
・proper(適当な)
・fair(公平な)
・advisable(賢明な) など

これらの動詞や形容詞の後にくるthat節でshouldや動詞の原形が出てきた場合は、仮定法現在と判断できます。

以下の例文で、実際の使われ方をチェックしましょう。

●仮定法現在の例文

・I suggested we should prepare presents for her.
(私は彼女にプレゼントを用意すべきだと提案した)

・It is necessary that we get enough sleep.
(私たちは十分な睡眠をとることが必要です)

1つ目の例文の「should」は省略も可能です。

2つ目の例文に出てくる「get」は、現在形ではなく原形である点も確認しておきましょう。

仮定法の練習問題

では、ここまで学んだ内容の復習を兼ねて、練習問題に挑戦しましょう。

【問題】次の文章の()を正しく埋めなさい。

①もし私がディズニーランドの近くに住んでいたら、毎日遊びに行くのに。

If I (  )near Disneyland,I(  )(  )there every day.

②もっと一生懸命練習していれば、試合に勝てたのに。

If I (  )(  )harder,I (  )(  )(  )the match.

③仮にテストで満点をとれば、クラス中のみんなが私を尊敬するだろう。

If I (  )(  )(  )a perfect score,everyone in the class (  )(  )me.

④私は彼に真実を話すべきだと忠告した。

I advised that he (  )the truth.

【解答】

①lived、would、go

「住んでいたら」「遊びに行く」という文脈から、この文章は現在の妄想=仮定法過去と考えられます。そのため、時制を一つ前の過去形にずらし「live→lived」「go→would go」となります。

②had、practiced、could、have、won

「練習していれば」「勝てた」という文脈から、この文章は過去の妄想=仮定法過去完了と考えられます。

そのため、時制を一つ前の過去完了(大過去)にずらし「practiced→had practiced」「won→could have won」となります。

③were、to、get、would、respect

「仮に~」の話の時には、仮定法未来「were to」を使います。

「クラス中のみんなが...」この部分も現実ではない妄想なので、時制をずらし「respect→would respect」とします。

④tell

adviseに続くthat節の中なので「should+動詞の原形」か「動詞の原形」を使います。この場合、()の数が1つなので動詞の原形が入ると判断できます。

仮定法かどうかを見分けるポイント

仮定法と直説法を見分けるポイントは、以下の2つです。

●仮定法と直説法を見分けるポイント

①前後の文章との時制のズレ
②文章中に出てくる助動詞の過去形

「直説法の文章との見分けが難しい」と思われがちな仮定法ですが、ポイントを絞って注意しておけば、案外簡単に区別できますよ。

Tips!

「仮定法=If」と考えるのは危険です。仮定法にはIfを伴わない使い方も多くあるので、注意しましょう。

前後の文章との時制のズレ

仮定法と直説法を見分ける最大のポイントは「時制のズレ」です。

長文読解やリスニングの問題では、前後の文章と比較して明らかに違和感を感じる場合は仮定法が使われていると判断してよいでしょう。

たとえば、以下は2023年度の共通テストに出題された文章です。

Most students come to my school by bus or train.I often see a lot of students playing games on their phones or chatting.However,they could also use this time for reading or doing homework.
(和訳:ほとんどの生徒は、バスや電車で登校します。私はしばしば生徒がスマホゲームをしたりおしゃべりしたりしているのを目にします。この時間を読書や宿題に充てることもできるにもかかわらず、です。

この文章の最後の一文に注目しましょう。

However,they could also use this time for reading or doing homework.

前の2文と見比べると、時制が合っていませんね。

ここがポイントです。

この文章は仮定法であると判断できるので「通学時間を読書や宿題に充てることができるはずなのに、実際はしていない」といっているのがわかるでしょう。

このように、前後に文章がある場合は、時制のズレで仮定法を見つけることができます。

文章中に出てくる助動詞の過去形

仮定法で書かれているほとんどの文章には、助動詞の過去形(would、could、should、mightなど)が入っています。

先ほどの文章をもう一度見てみましょう。

However,they could also use this time for reading or doing homework.

動詞部分が、助動詞の過去形+動詞の原形の形になっていますね。

仮定法で書かれた文章の多くは、助動詞の過去形を使って話者の気持ちまで表現します。例文内では「読書や宿題をしないことに対する残念な気持ち」まで反映されています。

このように、助動詞の過去形がついている文章を見つけたら「仮定法ではないかな?」と考えるくせをつけておくとよいでしょう。

仮定法の応用表現

高校で学ぶ仮定法には「if ~」以外にも、次のような表現方法があります。

●仮定法の応用表現

・If only
・as if(though)
・If it were not for/If it had not been for
・It is time
・but for/without
・with
・otherwise
・主語、副詞句
・倒置

If以外の慣用表現は、大学入試にもよく出題される箇所です。ここでは使い方と例文をセットで紹介するので、しっかりとポイントを押さえておきましょう。

If only+仮定法過去(仮定法過去完了)

「If only~」は「ただ~でさえあれば(あったら)なぁ」という強い願望を表す慣用表現です。

I wishと似ていますが、より強い願望を表現するのに使います。

●If onlyの例文

If only I had a fever.
(ただ熱さえあればなぁ)

If only I had contacted her earlier .
(もっと早く彼女に連絡しさえすればよかったのだが)

If onlyの後ろは、通常のIf節と同じく感情を表現する助動詞は伴いません。

.as if(as though)+仮定法過去(仮定法過去完了)

「as if(as though)~」は「まるで~の(だったかの)ように」という意味です。

●as if(as though)の例文

・She treats me as if I were a little child.
(彼女は私をまるで小さな子どものように扱う)

・I feel as though I had been dreaming.
(まるで夢を見ていたかのような気分だ)

as if(as though)の後ろも、通常のIf節と同じく感情を表現する助動詞は伴いません。

If it were not for/If it had not been for~、仮定法過去(仮定法完了)

「If it were not for/If it had not been for~」は「もし~がないなら(なかったら)」という意味です。

●If it were not for/If it had not been forの例文

・If it were not for your help,I could not succeed.
(もしあなたの助けがなければ、私は成功できないだろう)

・If it had not been for the discovery,we could not have come to the conclusion.
(その発見がなければ、私たちは結論に到達できなかっただろう)

It is time+(that)+仮定法過去

「It is time~」は、後ろに仮定法過去を伴い「~する時間ですよ(まだしてないけど)」という意味で使います。

なおtimeの前に「about」や「high」が付くことがありますが、これらの場合「It is about time~(そろそろ~する時間ですよ)」「It is high time~(もうとっくに~する時間ですよ)」と訳します。

●It is timeの例文

It is about time you went to bed.
(そろそろ寝る時間ですよ)

It is high time you arrived at the station.
(もうとっくに駅に着いている時間ですよ)

例文には「そろそろ寝る時間→実際にはまだ寝ていない」「とっくに駅に着いている時間→まだ着いていない」というニュアンスが含まれている点にも注意しましょう。

but for/without

「but for/without~」は、「~がなければ」という意味の前置詞。そのため、仮定法の文章を組み立てる際に、「If~」とよく似た表現として使われることがあります。

ちなみに「but for/without」は「If it were not for/If it had not been for~」と置き換えることも可能です。

●but for/withoutの例文

But for a lot of money,I would not buy a new iPhone.

Without a lot of money,I would not buy a new iPhone.

=If it were not for a lot of money,I would not buy a new iPhone.
(たくさんのお金がなければ、新しいiPhoneを買わないだろう)

穴埋め問題を解く際には、()の数に応じて表現方法を書き分けられるようにしておくとよいでしょう。

with

前置詞「with」は、「~があれば」という意味。上で説明した「but for/without~」とは反対の使われ方をします。

●withの例文

With a lot of money,I would buy a new iPhone.

=But for(=Without) a lot of money,I would not buy a new iPhone.
(たくさんのお金があれば、新しいiPhoneを買えるのに)

例文のように、主節部分に「not」をつけたりとったりすることで、but forやwithoutと同義の文章を作ることもできます。

otherwise

「othewise」は「もしそうでなければ」という意味です。

●otherwiseの例文

・I trust you;otherwise I would not tell you such a thing .
(あなたを信頼しているよ。そうでないとこんなことは話さないでしょう。)

・We had to go then;otherwise we could not have caught the train.
(私たちはその時行かなければならなかった。そうでないと電車に間に合わなかったでしょう。)

otherwiseを使って2文をつなぐ際、1文目の終わりにはカンマ(,)ではなく、セミコロン(;)をつける点には注意しましょう。

主語・副詞句

主語や副詞を伴った句(副詞句)が、If節と同じ役割をすることがあります。

直説法との区別はかなり難しいですが、助動詞の過去形を目印に見分けられるようにしましょう。

●主語・副詞句を使った仮定法の例文

・A wise man would not ask such a stupid question.(賢い人ならそんな馬鹿げた質問はしないだろうに)・I would have been happy to meet her again.

(彼女に再会できれば嬉しかったのですが)・10 years ago,we could not have done such a thing.(10年前なら、そんなことはできなかっただろうに)

1つ目の例文は、主語に助動詞の過去形をつけることで仮定法的な意味の文章になっています。

残りの例文は副詞句を使った文章です。副詞句とは、動詞を修飾する単語のかたまりで、主語や述語を含まないもの。

副詞句にはこれ以外にもさまざまなパターンがあるので、問題演習などで見かけたら、その都度チェックしておくようにしましょう。

倒置

If節の主語と動詞の順番を入れ替える(倒置する)ことで「If」を省略することもできます。

●倒置の例文

・Were I free,I could go shopping with you.

=If I were free,I could go shopping with you.
(もし時間があれば、あなたと買い物に行けるのに)

・Were I rich,I could travel abroad many times a year.

=If I were rich,I could travel abroad several times a year.
(もし私がお金持ちなら、1年に何度も海外旅行に行けるのに)

倒置の文章を作る場合、例文のように「If+主語+動詞~」の並びを「動詞+主語~」に変えます。

仮定法の倒置は、特に日常会話ではよく出てくる言い方です。

高校英語を効率的に勉強する方法

高校英語を効率的に勉強する方法としては、以下の5点が挙げられます。

・定期テスト対策は事前に学習計画を立てる

・単語や熟語は毎日コツコツ覚える

・文法は「わかったつもり」にしない

・問題演習は繰り返し行う

・専門家からのサポートも検討する

高校英語では、中学生のころと比べてさらに難易度の高い文法を学びます。また覚えるべき単語の数もぐっと増えるので、成績を伸ばすためには効率のよい勉強法を身につけることが重要です。

定期テスト対策は事前に学習計画を立てる

定期テスト対策を行う前には、まず学習計画を立て、それに沿って学習を進めていきましょう。

無計画に対策を行うと、特定の箇所だけに時間をかけすぎてしまったり、試験日までにすべての範囲を終わらせられなかったりするおそれもあります。

次に紹介する手順で計画を立案し、効率的な学習を目指しましょう。

●学習計画の立て方

①目標を立てる
②やるべきことをすべて洗い出す
③1日単位でやることを割り振る

学習計画を立てる際、まずは具体的な目標を立てることが大切です。「80点とりたい」「15点アップしたい」など、実現可能な範囲で明確な目標を立てましょう。

試験対策としてやるべきことは、試験範囲表などを参考にしながらすべて洗い出すことです。大きな紙に書いていくなどして、漏れのないように注意しながら行いましょう。

最後に、やるべきことを1日単位で割り振っていきます。「単語を覚える」「問題を解く」といった漠然とした内容ではなく「〇章の単語を覚える」「〇~〇ページの問題を解く」など、具体的に決めておくことが重要です。

なお英語で高得点をとってライバルとの差を広げたいのであれば、テストの3週間前からの対策開始をおすすめします。

進捗目安としては、以下の表を参考にしてください。

●学習の進捗目安

時期 やること
テスト3週間前~ ・試験範囲全体を再確認する
・苦手分野を把握する
・過去の出題傾向を確認する
テスト2週間前~ ・苦手分野を克服する
・問題演習に取りかかる
テスト1週間前~ ・間違った問題を繰り返し解く

テスト前日は早めに就寝し、本番に備えることも大切です。「前日になって慌てて一夜漬け...」とならないよう、計画的な学習を心がけましょう。

単語や熟語は毎日コツコツ覚える

英単語や熟語は、テストの有無に関わらず毎日少しずつ覚えていきましょう。

高校で覚えるべき英単語数は、なんと1,800~2,500語。定期テストや模試の前に一気に詰め込んだとしても、定着せず、受験前にまた一から覚え直す羽目になりかねません。

費やした時間を無駄にしないためにも、定着率アップを心がけることが大切です。

おすすめは、隙間時間を活用した暗記。

高校1年次や2年次は、部活や生徒会活動と学業の両立に苦戦している人も多いでしょう。しかし、登下校中や休憩時間などに暗記カードやアプリを使って学習すれば、わざわざ時間を確保する必要もありません。

「電車の中の時間は必ず暗記に使う」などルーティン化し、継続的に学習を進めていきましょう。

文法は「わかったつもり」にしない

学んだ文法を「わかったつもり」のまま放置しないことも、効率的に英語を学ぶためには大切なことです。

「授業で解説を聞いたり教科書を読んだりして、しっかり理解していたはずなのに、試験本番では思ったように得点できなかった」という経験をしたことはありませんか?

学習において「わかること」と「それを使って解けること」はイコールの関係ではありません。

学んだ内容が身についているかどうか確認するためにも、インプット同様アウトプット学習に力を入れるべきです。

並べ替えや英作文、和訳など、さまざまな問題パターンをこなし、習熟度アップを目指しましょう。

問題演習は繰り返し行う

問題演習で間違えた箇所は、正答できるようになるまで繰り返し解きましょう。

「同じ問題を何度も解くことに意味はないのではないか?」と思う人もいるかもしれません。しかし、実は繰り返し学習は非常に効率的な勉強方法です。

まずは一とおり問題演習をし、答え合わせのタイミングで間違った箇所をマーク。その後マークをした箇所だけを解き直します。

再度解き直した箇所を答え合わせし、さらに間違えた箇所を解く...という方法で学習を進めましょう。

こうすると、違う問題をたくさん解くよりも、自分が理解できていないポイントに素早く気づけます。またすでに理解している問題を何度も解く必要がないので、時間の無駄遣いも防げるでしょう。

ポイントは、間違えた箇所はそのたびに解説を読み込み「何を間違えたのか」をしっかり理解すること。

間違えやすい箇所を把握しておけば、本番のテストで同じような問題が出てきた時、より慎重に解くことができます。

専門家からのサポートも検討する

頑張って英語の勉強をしてもなかなか結果につながらない時は、塾などを利用して学習の専門家からサポートを受けるのも一手です。

勉強に時間をかけても点数が伸びない原因としては「学習方法が自分に合っていないこと」や「自分では気づかない弱点があること」などさまざまな点が考えられます。

しかし、考えられる対策を一つずつ試していくには膨大な時間が必要なため、現実的ではありません。

塾を利用すれば講師から客観的なアドバイスが受けられるので、生徒一人ひとりに合った効率的な学習方法を習得するのにも役立つでしょう。

まとめ

仮定法は、動詞の時制をずらすことで「現実とはかけ離れた妄想」を表現できる文法です。

この記事では、仮定法の基本的な使い方から応用表現までを解説しました。

一見難しそうに思えますが、ルールに当てはめて考えれば、意外とシンプルな作りになっているのがおわかりいただけたでしょうか。

また、記事後半では英語の勉強方法についても紹介しました。

英語は、一つの単元で学んだ知識がその後の学習にも生かされる「積み重ねの教科」です。

「まだ大学受験までには時間があるから」と過信せず、日頃から学習を続けることで、効率的な実力アップを目指しましょう。

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塾選(ジュクセン)編集部

この記事を執筆した執筆者

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