都立高校偏差値ランキング中堅校を徹底解説! 現役塾講師が教える、自分にあう高校の選び方
編集部
塾選ジャーナル編集部
ひのき進学教室 三軒茶屋校講師
大山雅司
高校受験の志望校を決める際、偏差値以外ではどういうポイントを重視して選んだらいいのでしょうか。今回は、都立高校偏差値ランキングで中ほどに位置する高校についてご紹介します。都立高校偏差値ランキング中堅校は、東エリアで20校、西エリアで14校の計34校。高校の教育方針や特徴、進路指導などは学校ごとに異なります。数ある中で子どもに合う学校を選べるように、各学校の特徴や進学率、選び方のポイントを説明していきます。
都立高校偏差値ランキング中堅校ってどんな学校?
都立高校偏差値ランキング中堅校は、偏差値50以上の都立高校を指しています。校数が多いため、その中でより自分に合った学校がどこなのかを見極めることは志望校選びにおいてとても重要です。
学校のあるエリアはもちろん、校風や部活動への取り組みなどそれぞれ異なるため、どんな学校がどのエリアにあるのか、大まかな特徴をチェックしてみましょう。おすすめの34校を東エリア(23区内)と西エリア(多摩地域)に分けてご紹介します。
【東エリア(23区内)】
江戸川高校
最寄り駅
JR総武線 新小岩駅
特徴
文武両道精神のもと、勉強はもちろん学校行事や部活動がとても盛ん。部活動は全国大会で実績を残す。
科学技術高校
最寄り駅
東京メトロ半蔵門線 住吉駅、または都営新宿線 住吉駅、西大島駅
特徴
スーパーサイエンスハイスクール(SSH)指定校。ロボット工学、バイオテクノロジーなどの分野の教育が行われている。
工芸高校
最寄り駅
JR総武線、都営三田線 水道橋駅
特徴
工芸・デザイン系の専門高校。実践的なスキルを身につけるための設備が充実しており、卒業生はクリエイティブ分野で活躍する人が多い。
江北高校
最寄り駅
つくばエクスプレス 青井駅、東京メトロ千代田線 綾瀬駅
特徴
「進学指導推進校」「英語教育研究推進校」の指定校で、同じランク帯の学校の中でも進学実績が高い学校。部活動も盛んで、特に体育系は全国大会での実績を誇る。
芦花高校
最寄り駅
京王線 千歳烏山駅
特徴
文武両道を目指す校風。特にスポーツが盛んで、充実した設備がある。学習面では進学実績が豊富で、カリキュラムは単位制を導入し、選択授業の選択幅が広い。
鷺宮高校
最寄り駅
西武新宿線 都立家政駅
特徴
生徒一人ひとりの個性を尊重する指導方針で、進学指導も手厚い。軽音楽部が伝統的に盛ん。校舎が建て替えられて新しい。
石神井高校
最寄り駅
西武新宿線 武蔵関駅
特徴
広い校庭と充実した校舎施設と運動設備を持ち、文武両道を目指す。年間18回の土曜授業を実施。進学指導研究校として難関大学現役合格を目指す。チームの一体感を大切にした校風。
杉並高校
最寄り駅
JR中央線 阿佐ヶ谷駅、東京メトロ丸の内線 南阿佐ヶ谷駅
特徴
英語教育研究推進校、国際交流リーディング校に指定され、英語教育に力を入れている。
墨田川高校
最寄り駅
東武線スカイツリーライン 東向島駅
特徴
進学指導推進校に指定され、習熟度別授業と少人数授業を取り入れ、進学指導が手厚い。部活動も活発。行事では”族”という縦割りのグループで行われるため、先輩後輩の交流も多い。
総合芸術高校
最寄り駅
東京メトロ丸ノ内線 新宿御苑前駅、都営地下鉄新宿線 曙橋駅
特徴
都立高校で唯一の芸術科専門高校。音楽、美術、演劇などの芸術分野に特化している。芸術分野での進学や就職を目指す人におすすめ。
田園調布高校
最寄り駅
東急東横線 田園調布駅
特徴
学習先進クラスを1学年に1クラス設定して受験に対応し、独自の進路指導も行う。ICT教育(デジタルを活用した教育)に力を入れている。充実した運動施設を持ち、部活動も活発。
豊島高校
最寄り駅
東京メトロ有楽町線、副都心線 小竹向原駅または千川駅
特徴
特別進学クラスが設置され、進学へのフォローが手厚い。令和3年に全面改築により新校舎が完成。近年では高い倍率が続く。
広尾高校
最寄り駅
JR恵比寿駅、東京メトロ日比谷線 恵比寿駅
特徴
難関大学進学に力を入れていて、近年有名私大の合格実績を伸ばしている。部活動も活発でほとんどの生徒が参加している。
東高校
最寄り駅
東京メトロ東西線 南砂町駅
特徴
全学年の英語で習熟度別授業を取り入れ、特別進学クラスを開設したり、独自のカリキュラムで進路指導に力を入れている。校庭が広く部活動が盛ん。
深川高校
最寄り駅
東京メトロ東西線 東陽町駅
特徴
普通科と外国語コースがあり、国際教育に力を入れている。スポーツ特別強化校として剣道部が実績がある。
本所高校
最寄り駅
東京メトロ半蔵門線、京成線、都営浅草線 押上駅
特徴
英語と国際教育に力を入れている。大学生による学習支援など独自の取り組みを行う。部活動も活発。
向丘高校
最寄り駅
都営三田線 白山駅、東京メトロ南北線 本駒込駅、東京メトロ千代田線 千駄木駅
特徴
年間18回の土曜授業、留学対応、習熟度別授業や少人数制授業などさまざまな学習の取り組みをしている。
武蔵丘高校
最寄り駅
西武池袋線 富士見台駅 、新宿線 鷺ノ宮駅
特徴
穏やかな校風で、自学自習の環境を整え、自ら学ぶ力の育成する指導をする。学校行事にも力を入れている。伝統的に軽音楽部が盛ん。
目黒高校
最寄り駅
東急東横線祐天寺駅
特徴
都心にあり、渋谷などに近くて交通の便がいい。オンラインで予備校レベルの講座を受講することができる。中堅校の中でも国公立大学の合格者数が多く、理数教育に力を入れている。
雪谷高校
最寄り駅
東急池上線 御嶽山駅
特徴
文武両道を目指し一体感を大切にした校風で、野球部の応援は学校全体をあげて行う。校風で、進学指導も充実している。国公立大学への進学に対応したカリキュラムを採用している。
【西エリア(多摩地域)】
清瀬高校
最寄り駅
西武池袋線 清瀬駅
特徴
学業と部活動の両立を重視し、学校行事や地域貢献活動も積極的で紫陽花園が特徴的。特に演劇部や吹奏楽部などの文化部の活動が盛ん。学校の面倒見の良さは評判。
小平南高校
最寄り駅
JR中央線 国分寺駅
特徴
緑豊かな環境に囲まれ、自然との触れ合いを大切にした教育に。学習面と同じくらい学校行事にも熱心に取り組む。
小平高校
最寄り駅
西武新宿線 小平駅
特徴
普通科と外国語コースがあり、グローバルな人材育成に取り組む。国際交流行事や語学研修なども充実している。
狛江高校
最寄り駅
小田急線 和泉多摩川駅
特徴
文武両道の人材育成を行う。生徒の自主性を尊重し、進学指導に力を入れており、多くの生徒が志望する大学に進学。
翔陽高校
最寄り駅
JR中央線または京王線 高尾駅
特性
進路希望に対応した特色型単位制。少人数制の授業で個別指導が充実。進路指導にも力を入れており、大学進学を目指す生徒へのサポートが手厚い。
上水高校
最寄り駅
西武拝島線 玉川上水駅
特徴
単位制高校で、選択科目の幅が広い。国際交流活動が活発で、毎年海外の学校と交流プログラムを実施。部活動の種類が多い。
神代高校
最寄り駅
京王線 仙川駅
特徴
学習・進路活動はもちろん、体育祭、文化祭など行事も重視。学業と部活動の両立を目指す校風。自由さを大切にし、校則は同ランク帯の高校と比較して緩めになっている。
調布南高校
最寄り駅
京王相模原線 京王多摩川駅
特徴
学習面は英語教育に力を入れている。部活動は多様な運動部があり、同好会もあり幅広い選択肢がある。
成瀬高校
最寄り駅
JR横浜線 成瀬駅
特徴
文武両道を指導方針とし、体育祭の「欅(けやき)祭」、文化祭など行事にも力を入れている。部活動も盛ん。
南平高校
最寄り駅
京王線 南平駅
特徴
自然豊かな環境の中で、自主学習化を目指す指導方針を行う。チャイムが鳴らないノーチャイム制を取り入れており、日々の生活も一人ひとりの自己管理が求められている。
東大和高校
最寄り駅
多摩都市モノレール上北台駅
特徴
「スポーツの振興」が教育目標の1つで、部活動に力を入れていて、1年生は全員が加入必須。運動部は全国大会出場の実績もある。
東大和南高校
最寄り駅
西武拝島線、または多摩都市モノレール 玉川上水駅
特徴
近年の進学実績が向上し、進路指導に力を注いでいる。文化祭、体育祭を合わせた楠翔祭など行事にも注力していて、部活動も盛ん。
府中高校
最寄り駅
JR武蔵野線 北府中駅
特徴
近年新校舎に改築され、広い校庭と充実した校舎施設が特徴。数学と英語で習熟度別の少人数授業を行い、基礎学力の定着を目指している。
保谷高校
最寄り駅
西武池袋線 保谷駅
特徴
「英語教育研究推進校」に指定され、グローバル人材の育成に力を注いでいる。部活動は運動部も文化部も活発に活動している。
自分に合った都立偏差値中堅校を選ぶ3つの決め手
志望校を選ぶとき、まずやってほしいのは「どんな生活を送りたいか」をイメージすることです。偏差値だけで決めてしまうと、入学したあとに「想像と違った…」となってしまう場合があります。具体的には、学習面は何を優先したいか、部活動はどのくらい頑張りたいか、友達とどう過ごしたいたいか、など3年間の過ごし方をイメージし、それに合った学校を絞り込んでいくのがポイントです。
ここでは3つの目的に沿って、おすすめの高校をピックアップしたのでぜひ参考にしてくださいね。「こんな高校なら毎日通いたい!」と思える高校を選んでみてください。
①合格実績と学習面でのサポート
目指したい大学や、大学受験に重きを置いている人は、大学の合格実績を確認して選ぶことがおすすめです。特に、行きたい大学がある人は、その大学の合格実績が高い学校を選ぶことで、目標に一歩近づくことができます。また、学校ごとにカリキュラムや教育方針が異なるため、学習面のサポートも各校それぞれです。進学指導に特化した学校、専門的な知識のコースが選択できる学校など、各学校の特徴を事前に確認しておきましょう。
まずは都立高校偏差値ランキング中堅校の主な大学への2024年の合格実績を見ていきましょう。
国立大学 | 早慶上理 ※1 | GMARCH ※2 | 成成明治 ※3 | 日東駒専 ※4 | |
---|---|---|---|---|---|
南平高校 | 19 | 11 | 222 | 59 | 202 |
狛江高校 | 29 | 16 | 196 | 56 | 194 |
小平高校 | 21 | 29 | 140 | 42 | - |
目黒高校 | 26 | 11 | 153 | - | - |
清瀬高校 | 3 | 13 | 141 | 38 | 153 |
深川高校 | 12 | 15 | 133 | 43 | 244 |
神代高校 | 6 | 15 | 131 | 59 | 162 |
石神井高校 | 4 | 10 | 126 | 44 | 242 |
雪谷高校 | 14 | 12 | 120 | - | - |
東大和南高校 | 12 | 7 | 101 | 44 | 152 |
江戸川高校 | 7 | 5 | 86 | 35 | 250 |
豊島高校 | 15 | 8 | 83 | 33 | 167 |
田園調布高校 | 4 | 9 | 63 | 42 | 151 |
小平南高校 | 6 | 14 | 52 | 17 | 169 |
成瀬高校 | 7 | 3 | 62 | 22 | 109 |
調布南高校 | 11 | 0 | 64 | 24 | 138 |
墨田川高校 | 19 | 10 | 53 | 29 | 129 |
江北高校 | 26 | 8 | 46 | - | 160 |
広尾高校 | 2 | 8 | 41 | 25 | 132 |
武蔵丘高校 | 2 | 4 | 45 | 19 | 147 |
東高校 (令和4年度実績) |
1 | 2 | 42 | 13 | 170 |
保谷高校 | 3 | 6 | 35 | 19 | 83 |
向丘高校 | 4 | 3 | 30 | 22 | 143 |
翔陽高校 (既卒者含む) |
4 | 2 | 28 | 17 | 38 |
府中高校 | 5 | 1 | 27 | 19 | 78 |
上水高校 | 4 | 1 | 26 | 9 | 83 |
本所高校 | 2 | 0 | 27 | 1 | 84 |
芦花高校 | 7 | 1 | 23 | 21 | 101 |
杉並高校 (令和3年度実績) |
2 | 3 | 21 | 19 | 68 |
東大和高校 | 4 | 2 | 17 | 14 | 70 |
科学技術高校 | 16 | 5 | 8 | 2 | 27 |
鷺宮高校 | 1 | 1 | 11 | 6 | 56 |
工芸高校 | 9 | 0 | 2 | 0 | 15 |
総合芸術高校 | 20 | 0 | 2 | 1 | 9 |
※1…早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、東京理科大学
※2…(G)学習院大学、(M)明治大学、(A)青山学院大学、(R)立教大学、(C)中央大学、(H)法政大学
※3…成蹊大学、成城大学、明治学院大学
※4…日本大学、東洋大学、駒沢大学、専修大学
合格数は各学校のホームページより。現役合格数のみの数字になります。
●大学の合格者数が多い高校
・南平高校
・狛江高校
・小平高校
・目黒高校
・清瀬高校
・深川高校
・石神井高校
・江北高校
表からわかるように、早慶上理(早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、東京理科大学)とGMARCH(学習院大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)の合格者数が多いのは、南平高校、狛江高校、小平高校、目黒高校、清瀬高校、の5校です。中でも南平高校と狛江高校は特に合格者数が多くなっています。南平高校は自主学習を推進していて、個別指導できめ細やかにフォローする体制になっています。同じように、狛江高校は生徒の自主性を尊重した指導がメインになっています
成成明治(成蹊大学、成城大学、明治学院大学)と日東駒専(日本大学、東洋大学、駒沢大学、専修大学)まで含めると、深川高校、石神井高校が合格者を多く出しています。
また、江北高校は、「進学指導推進校」に指定され、国公立大学合格者が20人以上います。同ランク帯の学校と比べて進学指導に力を入れていて、生徒も勉強を頑張りたい人たちが集まっている印象です。
目指す大学が決まっている人は、各高校が発表している合格者数を参考にして志望校を絞り込むと、目標達成への近道になるでしょう。
●英語教育に力を入れている高校
・深川高校
・小平高校
グローバルな人材を育成するために、英語教育に力を入れている高校があります。深川高校と小平高校はどちらも外国語コースがあり、入試の募集時点で普通科とは別の括りになっています。
深川高校は、英文法や読解などの基本科目に加え、コミュニケーション力など様々な科目が設定され、英語漬けになれる合宿も実施しています。小平高校は、外国語コースは1学年に2クラスあり、英語のほかに第2外国語も選択可能。留学制度を使って長期・短期留学に行く人もいます。
●専門分野が学べる高校
・科学技術高校
・工芸高校
・総合芸術高校
普通科と違い、カリキュラムの中にも専門学科があり、将来的に専門性を極めていきたい人におすすめの3校です。科学技術高校は、理系大学進学を前提とした科学技術科の専門高校です。大学レベルの充実した研究設備も整っています。工芸高校は、工芸・デザイン系の専門高校です。普通科の授業に加えて、専門的な知識と技術を学べるカリキュラムになっています。総合芸術高校は、美術科、舞台表現科、音楽科の3つの学科があり、都立高校で唯一の芸術科専門学校です。
●単位制を採用している高校
・墨田川高校
・翔陽高校
・上水高校
単位制を取り入れている中堅校は3校あります。単位制とは、学年ごとにカリキュラムを分けずに、決められた単位を修得すると卒業ができる高校のことです。
墨田川高校は、単位制かつ、少人数授業や習熟度別授業を多く設置し、大学進学に向けた学習ができる体制が整っています。翔陽高校と上水高校は、興味がある科目をある程度自由に選べ、様々な進路実現のために履修を組み立てられるのが大きな魅力です。翔陽高校は、文系・理系に偏りなく多くの選択科目が設置され、自分の進路に合わせた選択ができます。最近は大学進学をより重視した教育方針になっています。上水高校も進路に応じた科目が充実していて、「表現科目」など独自の選択科目があるのも特徴です。
②学校行事や部活動への取り組み方、校風
学校行事や部活動への取り組み方、校風は、高校生活を充実させる上で大事な要素です。部活動は、学校によって種類は様々で、1年生は全員入部が必須の学校や、実績の高い部がある学校などもあります。校風は、生徒の自主性を重んじるのか、ある程度規律がしっかりしているのか、で学校の雰囲気は変わってきます。どのくらい部活動や行事に力を入れているか、校風は自分のイメージに合っているか、を確認してみてください。
ここでは学校の雰囲気や校風に特徴がある、また行事や部活動に力を入れている学校をピックアップします。のびのび3年間を過ごしたい、中学からの部活を続けたい、などと思っている人は要チェックです。
●私服通学がOKな高校
・井草高校
・江戸川高校
・田園調布高校
・神台高校
・府中高校
・総合芸術高校
上にあげた6つが私服通学か可能な学校です。井草高校と江戸川高校は比較的自由な校風ですが、学習面でも自主自立が求められています。田園調布高校も、自主性をメインとした自由な校風の学校です。4校の中でも神代高校は自由度が高い校風になります。府中高校はほがらかな雰囲気と落ち着きのバランスを大事にしよう、というスタンスです。総合芸術高校は、制服ではなく「標準服」と呼ばれる、式典など指定された日に着るものはありますが、普段は私服通学になっています。
●部活動や学校行事が盛んな高校
・江戸川高校
・狛江高校
・石神井高校
・雪谷高校
・東高校
・東大和高校
・東大和南高校
・鷺宮高校
・杉並高校
・武蔵丘高校
江戸川高校は自由な雰囲気の中、行事に全力で取り組んでいる学校です。部活動は兼部する生徒もいるため加入率100%を超えます。狛江高校も部活動と行事に注力する校風。石神井高校は「チーム石神井で文武二道の両立を!」をスローガンに掲げ、行事などに生徒一丸となって取り組んでいます。同じような雰囲気なのが雪谷高校で、こちらもチーム感が強く、行事にも積極的に参加しています。東高校は行事が多く、校庭が広いので部活動が活発な印象です。東大和高校、東大和南高校はスポーツマンシップが強く、体育祭(東大和高校は体育大会)が有名で、熱心な生徒が集まります。
鷺宮高校は軽音楽部と和太鼓部、杉並高校は吹奏楽部、武蔵丘高校は軽音楽部、とそれぞれが活発に活動している様子です。
③立地や環境の利便性
中学校とは異なり、通える範囲がぐっと広がるのが高校です。ただ、毎日通うとなると、通学が長時間になってしまうと想像以上に大変です。部活動で朝が早い、帰りが遅くなる。塾や予備校に通う。など生活パターンを予想して、通学時間や最寄り駅の利便性を考慮して3年間無理なく通える学校を選ぶのが大切になります。
また、校舎が綺麗で設備が整っていることも、日々生活する上で外せない要素です。ここでは立地の利便性と環境・設備が整っている学校をピックアップして紹介します。
●立地が良く利便性のいい高校
・広尾高校
・本所高校
・狛江高校
・調布南高校
・東大和南高校
広尾高校は、最寄り駅はJR恵比寿駅ですが渋谷駅や代官山駅も近く、都心の中で利便性はかなりいいほうです。本所高校は、最寄り駅が東京メトロ半蔵門線、京成電鉄、都営浅草線の3本が乗り入れた押上駅で、駅から徒歩10分圏内のアクセスしやすい場所にあります。西エリアだと駅から学校の距離が離れていることが多いのですが、狛江高校、調布南高校、東大和南高校は駅から徒歩10分圏内で比較的近いのが魅力です。
●校舎が比較的新しい高校
校舎が近年建て替えられて新校舎になっている学校を紹介します。
府中高校
完成時期
2024年
特徴
2024年12月に引っ越しが予定されている最新校舎。天文ドームも併設され、落ち着いた学習環境に。
豊島高校
完成時期
2021年
特徴
グラウンドは2023年に完成したばかり。共用施設が充実し、雨の日でも部活動ができる工夫も。
神代高校
完成時期
2019年
特徴
自習用の設備やデジタル要素も取り入れた学習しやすい環境に。屋上庭園もある。
江北高校
完成時期
2019年
特徴
図書館や図書学習室、自習室のスペースが充実。広いグランドやテニスコートも新設された。
小平南高校
完成時期
2017年
特徴
緑豊かな環境の中にあり、校内にも中庭がある。校舎は木とガラスでできていてのびのびと過ごせる。
まとめ
志望校選びで大切なことは、どんな高校生活を送りたいか、をまず考えることです。これまで紹介してきた都立高校偏差値ランキング中堅校の特徴から、イメージに合う学校を見つけてみてください。早めに志望校選びを始めて目指したい高校が見つかれば、学習への意識が高まるメリットがあります。「都立高校偏差値ランキング中堅校」のほかにも、進学指導重点校を含む8校の「上位校」、進学指導特別推進校と進学指導推進校に指定されている「中上位校」を紹介している記事もありますので、こちらもぜひチェックしてください。
執筆者プロフィール
塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。
執筆者プロフィール
塾講師として中学・高校・大学受験指導を行っている。2020年にYou Tubeチャンネル「ひのき三軒茶屋」を開設し、主に高校受験に関する内容を配信中。2024年8月には都立高校の口コミ・データサイト「都立合格.com(ドットコム)」の運用を開始。“受験を少しでも面白く乗り越える”手助けを行うことを目標に動画制作を行っている。