保護者が知っておきたい受験・進路情報まるわかり!

お気に入り
メニュー
  1. 塾選(ジュクセン)
  2. 進学
  3. 塾選ジャーナル
  4. 都立高校入試「国語200字作文の書き方」を知って確実に点を取ろう!現役塾講師直伝!

都立高校入試「国語200字作文の書き方」を知って確実に点を取ろう!現役塾講師直伝!

更新日:
高校受験
アイキャッチ画像
塾選ジャーナル編集部

編集部

塾選ジャーナル編集部

大山雅司

ひのき進学教室 三軒茶屋校講師

大山雅司

都立高校入試の国語200字作文は、限られた時間の中で本文を理解し文章を作るため、人によっては時間がかかり過ぎたり、苦手意識を持っていたりする方もいるかもしれません。でも、ポイントを押さえることで確実に点を取ることができる問題です。ここでは、合格点が取れるコツや、実際に書くときの注意点などを詳しくお伝えします。

目次

都立高校入試で200字作文が重要な理由

Image Student

なぜ200文字作文が重要かというと、ずばり配点が高いからです。この問題で点数が取れるか取れないかが合否を分けるといっても過言ではありません。ただ、作文と言っても好きなように書いていいわけではありません。配点のポイントはある程度推察ができるため、それに沿って書く、ということが重要です。

まず知っておきたい国語200字作文の配点

都立高校入試・国語大問4に論説文を題材にした200文字作文作成問題が毎年出されます。

文字数は200字
配点が10点
(問題が高校独自作成校は配点、字数が異なる場合があります。)

漢字の読み書きや論説文が1問・各2~5点の配点の中、作文は1問で10点という高配点です。まず覚えてほしいことは、この作文を白紙で提出するのはかなり痛手だということ。なぜなら、配点10点は総合点に換算すると14点。内申点1点が総合点でいう4.6点分になるため、この200文字作文だけで内申点3点分に相当するということになります。とはいえ、200文字作文に時間をかけてしまい、その他の問題に手を付けられなかったら身も蓋もありませんので、ポイントを押さえて仕上げることが必要です。

型通りに手早く仕上げるのが最大のコツ

200字作文で大事なことは、作文にオリジナリティは必要なくスピード勝負で確実に書き上げること、です。50分の試験時間の中で、漢字の読み書きと文章読解があり、それに加えて200字作文を書き上げるため、どれだけ早く書けるかが合否の分かれ道になります。すごくいいことを書いたとしても点数が上がるものではなく、奇をてらわず基本に忠実なものを手早く仕上げることが、決め手となるのです。

合格点を書き上げる基本の型を知る

Image Etc

論説文を読んで一から文章を組み立てるとなると、誰でも時間がかかってしまいます。そこで重要なのは、文章の「型」を知ること。決まった型に当てはめることで、どんな問題でも大幅な時間短縮が計れ、的を外さない文章を書けます。このあと、基本的な流れと型を紹介します。

200字作文の基本的な流れ

10752 1

200字作文を書きあげるための基本的な流れは上記の4つになります。次の表で詳しく解説します。

1 まず、設問を見て問題の条件を確認します。
今回の問題で何が求められているか、
例えば体験や見聞が求められているのか、
などを最初に確認します。
2 その後に本文の中で「この言葉は使えそうだな」
と思うものを先に目星をつけておくのがいいでしょう。
要は引用するワードを決めておくことです。
3 次に、設問で体験が求められてる場合、
具体的なエピソードを考える必要があります。
ただ、思い浮かばない場合は
本文の中で参考にできる具体例があるかどうか、
探してみてください。
参考になる具体例があれば、
それに類するエピソードを自分の中で探し、
そこから書き始めることが有効です。
4 実際に書き始めますが、
ここでは基本的な型に当てはめて書き進めます。
この後に過去の模範解答例と合わせて
基本的な型を紹介します。

10752 2

200字作文の過去問からポイントをチェックしよう

10752 3

参照元:東京都教育委員会ホームページ 令和6年度都立高等学校入学者選抜 学力検査問題及び正答表 国語 採点のポイント

上記は2024年の模範解答例です。基本の型は、まず自分の体験(グリーン文字)の話を半分ぐらい書き、次に本文の内容(ピンク文字)に触れ、それを踏まえた上で最後に自分の主張(ブルー文字)「私はこれからこうしていきたい」につなげる、になります。注意してほしいのは、この型通りでないと減点になる、ということではありません。ただ、模範解答が毎回この形になっているため、実際に書くときは機械的に型にはめ込んで書くのをおすすめします。

具体的な採点項目と減点項目は下記のとおりです。

<採点項目>

※採点項目は「Vもぎの採点基準」を元にしたものであり、あくまで自己採点の際の参考にしてください。

採点項目 点数
自分の意見、主張がある +4点
本文の主張を踏まえている +3点
具体的な体験や見聞がある +3点

<減点項目>

減点項目の明確な配点等は公表されていません。

以下では参考までに「新教育研究協会(Wもぎ・H29年度)の採点基準」をもとにした減点項目を紹介します。あくまで自己採点の際の参考としてください。

減点項目 点数
本文の抜き出しや要約になっている 不可:0点
論旨に一貫性がない −2点
101字以上150字以内 −2点
100字未満 または 200字以上 不可:0点
最後の一文が途中で終わっている −1点
常体と敬体の不一致 −1点 ※最大−2点まで
書き言葉としてふさわしくない −1点 ※最大−2点まで
語句の意味や用法・文法上の誤り −1点 ※最大−2点まで

特に「不可:0点」となっている減点項目は、減点ではなく0点(得点なし)となってしまう可能性もありますので、注意が必要です。

また、上記の採点基準には含まれていませんでしたが、以下も自己採点項目に含めてチェックできると良いでしょう。

原稿用紙のルールに合っていない
(改行時1マスあけていない/
句読点が文頭に置かれている)
−1点 ※最大−2点まで
主語述語の関係がおかしいなど
不適切な箇所がある
−1点 ※最大−2点まで

200字作文のよくあるつまずきと解決策

3771 4

いざ書き始めるときに具体的にどうしたらいいか、ありがちなつまずきに基づいてポイントをご紹介します。

10752 4

体験具体例部分の「自分の体験談が思いつかない」というお悩みはよく聞きます。この解決方法は日頃からネタをストックしておくことです。特別なネタでなくても大丈夫です。例えば、勉強や部活動、地域活動などのボランティアなど。委員会活動や学校行事、友人や家族との関わりについてもおすすめです。

そのときのコツは、より具体的に読み手にイメージが伝わるように書くことです。例として、勉強の話の場合、ただ「勉強」と書くのではなく「期末テストのための数学の勉強」と教科まで触れたり、部活動の話の場合は、部活動だけではなく「部活動のサッカーの放課後の練習」のように詳細を説明することで、読み手により具体的なイメージを伝えることができます。

10752 5

本文部分がまるで設問だけ読んで書いたような文章も減点の対象です。そうならないためには、本文中の単語を拾ってくる、というのが解決法です。どの単語を使うのかは、筆者の主張の中にある言葉だったり、本文中に繰り返し出てくるキーワードに注目することです。注意点は、一文全部を抜き出してしまうと大幅な減点になる可能性があるため、必ず単語単位で拾うようにしてください。

また、拾ってきた単語を本文とは異なる意味で使用しないように、どのような内容で使用されているのかを本文でよく確認することが大切です。

10752 6

主張部分が多くて文字数オーバーしてしまうのは、割と書くのが得意な人ほど陥りやすいものです。テーマを見て「これを伝えたい」という気持ちになったときほど慎重になってください。最初にお伝えしましたが、すごくいいことを書いても加点されるものではありません。また、思いを伝えるには200字では収まらないのがほとんどで、文字数オーバーは大幅な減点になります。書くコツは、具体的に主張を書くというよりは、簡潔にまとめることを心がけながら、「~したい」と将来の展望や、「~しようと思う」と未来志向で締めくくるのがおすすめです。

200字作文は5分で仕上げられるように練習しよう!

Image Student


いいことを書く必要はなく、型にはめて短時間で仕上げること。
200文字作文は、型にはめてポイントさえ押さえれば難しい問題ではありません。200字は思っている以上に短いもので、どれだけスピーディに書けるかが勝負です。目標は”5分で仕上げる”です。作文に時間をかけず短時間で仕上げることで、他の問題にじっくり取り組むことができます。そのためには練習あるのみ。時間を意識して作文を書く練習を重ねてみてください。ここで紹介したポイントを押さえて、満点を目指しましょう!

➤詳しい内容は以下の参考動画もチェック!
※参考動画:【都立入試】200字作文(国語)の書き方

執筆者プロフィール

塾選ジャーナル編集部
編集部
塾選ジャーナル編集部

塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。

執筆者プロフィール

大山雅司
ひのき進学教室 三軒茶屋校講師
大山雅司

塾講師として中学・高校・大学受験指導を行っている。2020年にYou Tubeチャンネル「ひのき三軒茶屋」を開設し、主に高校受験に関する内容を配信中。2024年8月には都立高校の口コミ・データサイト「都立合格.com(ドットコム)」の運用を開始。“受験を少しでも面白く乗り越える”手助けを行うことを目標に動画制作を行っている。

関連記事

が選ばれる 3

掲載をお考えの学習塾様へ

初期費用無料で掲載可能 
お気軽にお問い合わせください

塾選で塾を探す