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中学受験|ストレスが家族全体に影響…親が知っておきたい心構えとケア

更新日:
中学受験
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塾選ジャーナル編集部

編集部

塾選ジャーナル編集部

ゆうきゆう

精神科医・ゆうメンタルクリニック総院長・マンガ原作者

ゆうきゆう

中学受験が近づくにつれ、子どもだけでなく親や兄弟にもストレスの影響が出て、家庭全体がピリピリした雰囲気に包まれてしまう…そんな経験はありませんか?
塾選ジャーナル編集部では、保護者にアンケートを実施したところ、「家庭全体が受験ムードに巻き込まれている」と感じる声が多く寄せられました。
そこで今回は、そんな悩みに寄り添いながら、精神科医・ゆうきゆう先生にアドバイスを依頼。親の接し方や子どものメンタルサポート、兄弟姉妹へのフォローなど、家庭に広がる中学受験のストレスを軽減するヒントをお届けします。

目次

中学受験のストレスから家族全体がピリピリ…家庭の平和を守るには?

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【CASE 011】小学6年生・男子
性格:
マイペース。自己中心的な一面もある。

【今回のお悩み】
ペンネーム:ひかり さん(小学6年生 保護者)

生活の中心が、息子の中学受験になってしまうのが悩みです。小学6年生となりいよいよ試験が迫る中で、家の中の雰囲気がピリピリして、家族みんながその緊張感に巻き込まれているのを感じます。受験が終わるまでは、この空気感が続くのかと思うとつらいです。ただ、我慢するしかないのでしょうか。

中学受験のストレスで家族が疲れないための心の持ち方と接し方

受験を特別視しすぎないことで、家庭のストレスはやわらぐ

受験は、親にとっても子どもにとってもストレスがかかるものです。子どものためにと思って頑張っていても、気づかないうちに家の中がピリピリした雰囲気になってしまう…。家族みんなが「受験モード」に巻き込まれて、気が休まらない日が続くと、心の余裕も削られていきますよね。ただ、捉え方を変えるだけでも、気持ちはずっとラクになります。

中学受験を“我慢の連続”にしないための視点と考え方

ストレスをやわらげるためには、視点を変えてみるのが有効です。まずは、子どもの受験を「当然なもの」として捉えてみましょう。「今は季節が秋だ」「今日は買い物に行く日」というくらい、特別ではないイベントとして考えるのです。もちろん、すぐにそう思えるものではありません。ただひとつの考えとして覚えておき、自己暗示を繰り返すことで、少しだけ気持ちがラクになったりします。

中学受験の先にも、学校のテスト、大学受験、就職活動、資格試験など、何度も試練が訪れます。そのすべてが「耐えるもの」では、気持ちが持ちません。

私自身、医師国家試験の前に「このつらさも試験が終わるまでの辛抱」と思っていた時期がありました。そんなとき、友人から「それでは人生がずっと“辛抱の連続”になってしまうよ」と言われ、ハッとさせられました。

確かに、試験や挑戦の場面は今後も続きます。そのたびに「これが終わるまで我慢」と考えていては、人生そのものが“耐えるもの”になってしまいます。

家族の空気がピリピリしないためにできる、ちょっとした工夫

「受験は本人も親もつらいもの」「ストレスの元凶はすべて受験のせい」と決めつけてしまうと、閉塞感を感じて、つらくなってしまいます。家族が我慢している姿を見て、「なんとしても合格しなくては」と、子どもにプレッシャーを与えることにもなりかねません。「この瞬間をなんとか耐え忍ばなければ」という考えを手放して、心の平穏を得ることを優先に考えることが大切です。

同じく受験を控えたママ友と愚痴を言い合ったり、親子でお出かけして息抜きをする日を作ったり。不安やストレスを感じたら、我慢するのではなく発散する方法を探しましょう。

💡 家庭に“ゆるみ”を取り戻す工夫例
  • 同じ立場のママ友と、LINEで気持ちを吐き出す時間を作る
     ちょっとした愚痴や不安も、「わかるよ」と共感してもらえるだけで、心がスッと軽くなります。
  • 日曜の午後は、あえて勉強から離れて親子で近所のカフェや公園に
     「今日はちょっと気分転換しようか」と外に出るだけでも、親も子も気持ちがほぐれます。
  • 夜のテレビタイムは“笑える番組”を家族で決めて一緒に観る
     「この芸人さん面白いね」「それ前も言ってたね!」と笑い合える時間が、家庭の雰囲気をやわらげてくれます。

兄弟姉妹へのフォローも忘れずに!小さな時間が心の支えに

また、もし家族の生活が受験一色になっていて、兄弟姉妹にかまってあげられていないようであれば、意識的に一緒に過ごす時間を作ることも大事です。例えば、受験生の子が塾に通う時間に一緒に買い物に行ったり、受験勉強を見てあげる時間に、一緒に宿題を見てあげたりして、共に過ごす時間を設けるといいでしょう。

「今日のよかったこと」を話すだけで、家庭の雰囲気が明るく変わる

夕食や寝る前に、「今日のよかったこと」を家族でひとつずつ話す時間を作ることも効果的です。受験以外の出来事に目を向けることで気持ちが前向きになり、親にとっても心のクッションになります。
この「よかったこと」の共有は、自己肯定感の土台を育てるうえでも役立ちます。「自分の一日には、よかったことがあった」と言葉にするだけで、本人の心にプラスの印象が残り、前向きな気持ちになれるからです。

ポイントは、親自身も「よかったこと」を話すこと。例えば「お父さんが早く帰ってきたのがうれしかった」「スーパーで美味しいパンが買えたよ」といった、他愛ない内容で十分です。大人が率先して楽しむ姿を見せることで、子どもも構えず自然に話しやすくなるでしょう。

受験に失敗しても大丈夫と伝えて、どっしり構えて

頑張っている子どもを行きたがっている学校に通わせたい、と思うのは当然の親心です。一方で、もし志望校に合格しなかった場合に備えるのも、親の務めです。万が一のときに、「合格しなくても、あなたの素晴らしさが損なわれるわけではない」「志望校に進学しなければ人生が終わりというわけではない」ということを伝えられるよう、どっしり構えてお子さんを応援してあげてくださいね。子どもが受験に向き合えるよう支えると同時に、家庭の空気をやわらげることも、立派なサポートです。今できることから、少しずつで大丈夫。親も自分を追い込みすぎず、穏やかに見守っていきましょう。

成功へ導く賢者からの金言!

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※塾選調べ:
対象:中学受験をする予定の子どもをもつ保護者50名にアンケートを実施期間:2025年1月2日~8日実施
参考記事:親たちの中学受験体験記

Onayami Bnr

執筆者プロフィール

塾選ジャーナル編集部
編集部
塾選ジャーナル編集部

塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。

監修者プロフィール

ゆうきゆう
精神科医・ゆうメンタルクリニック総院長・マンガ原作者
ゆうきゆう

東京大学医学部医学科を卒業。医師業のかたわらマンガ原作者としても活躍。主なマンガ原作に 「マンガで分かる心療内科」(少年画報社)などがある。ゆうメンタルクリニック、ゆうスキンクリニック、ゆうリワークセンター、ゆう訪問看護ステーションを首都圏や関西中心に21拠点展開する。2025年4月にゆうメンタルクリニック名古屋院が開院。(2025年現在)

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