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中学生の定期テストに関わる親は88%!子どもとのベストな距離感とは?

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高校受験
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塾選ジャーナル編集部

編集部

塾選ジャーナル編集部

「中学生の定期テスト、親はどこまで関わるべき?」

テストシーズンを前に、多くの保護者がこの疑問に直面しています。

塾選ジャーナルでは、「中学生の定期テスト」に関する保護者100名へのアンケート調査を実施。その結果、88%の保護者が定期テストに関与しており、勉強計画や復習にまで深く関わるケースも多数あることがわかりました。

子どものやる気や成績を伸ばすには、“保護者の関わり方”が大きな鍵となります。

本記事では、調査結果をもとに、家庭で実践されている声かけ・学習サポートの工夫、親子のベストな距離感について詳しく解説します。

目次

中学生の定期テストに対する保護者の関与度は?

中学生の子どもの定期テストについて、保護者はどれほど関与しているのでしょうか。

①定期テスト結果、②定期テスト振り返り、③定期テスト対策の順に、調査結果を紹介します。

① 定期テスト結果への関与度

定期テストの結果をチェックする保護者が88%

今回の調査によると「子どもが定期テストを受けた後、結果を見ていますか?」という質問に対し、中学生の保護者の88%が「はい」と回答しています。

定期テスト結果への関与度 アンケート結果グラフ

得点や答案だけでなく順位表も確認する家庭が75%

具体的に何を見て結果を確認しているかという問いには、得点一覧が84.1%、返却された答案が83%、学年の順位表が75%と、複数の資料を細かくチェックしている実態が見てとれます。

定期テスト結果のチェック内容 アンケート結果グラフ

②定期テスト振り返りへの関与度

テスト結果の「振り返り」まで関わる保護者も約70%

アンケート調査からは、定期テスト結果の確認にとどまらず、多くの保護者がその後の振り返りまで子どもと一緒に行っていることも分かりました。

定期テスト振り返りへの関与度 アンケート結果グラフ

「本人任せ」は少数派、伴走型サポートが主流

「テスト結果を確認した後は、どのようなことをしていますか?」という質問に対し、「良かった点や頑張りを一緒に確認する(69.3%)」、「得点が取れなかった原因を一緒に確認する(59.1%)」との回答でした。単に得点や順位の確認だけでなく、次に向けた対策まで伴走している実態が分かります。

「特に何もせず本人に任せている」と答えた人はわずか15.9%。残りの8割以上の保護者が、何かしらの形でテストの振り返りに伴走しているのです。

多くの保護者が単に結果や点数を確認するだけでなく、お子さんの学習の過程や弱点克服にまで深く関わろうとしている様子が伺えます。

③ 定期テスト対策への関与度

中学生の定期テスト対策にも保護者の66%が関与

中学生の保護者の多くが、定期テストの結果確認や振り返りだけでなく、実は「定期テスト対策の勉強そのもの」に関わっていることがわかりました。

「お子さまが定期テスト対策をするとき、何らかの形で関わっていますか?」という質問に対し、66.0%の保護者が「関わっている」と回答しました。ここでいう「関わっている」とは、「勉強しなさい」と声をかけることから「勉強の計画を一緒に立てる」といった具体的なサポートを指します。

この調査結果から、子どもが定期テストで良い点数をとれるよう、多くの保護者が積極的に子どもの学習に寄り添おうとしていることがわかります。テスト直前になって慌てて関わるのではなく、日頃から子どもの学習習慣や進捗に目を配り、必要なサポートを提供しようとしていました。

「勉強しなさい」だけじゃない!保護者の幅広い関わり方

定期テスト対策において、保護者の具体的な関わり方を見ていくと、最も多くの保護者が実践しているのは「勉強をするように声をかけている」ことで、実に65.2%にのぼります。

定期テスト対策への関与度 アンケート結果グラフ

さらに、学習の質を高めるためのより具体的なサポートも多数見られます。

「提出物を出しているか確認している(37.9%)」、「勉強の計画を一緒に立てている(36.4%)」、「勉強が計画通りに進んでいるか進捗を確認している(36.4%)」、そして「分からないところを教えるなどテスト勉強を見ている(36.4%)」といった項目が、いずれも3割以上でした。

これらの調査結果からは、保護者が単に勉強を促すだけでなく、学習の進捗管理や内容面でのサポートにも積極的に関与している実態が浮き彫りになりました。

また、「必要な参考書や問題集を準備している(34.8%)」といった学習環境の整備や、「出題されそうな部分を洗い出している(16.7%)」、「出題されそうな部分の問題を作って解かせている(10.6%)」といった、より踏み込んだ対策を講じる家庭も一定数存在することが明らかになっています。

中学生の定期テスト対策に関わるうえで保護者が意識していること

調査結果からは6割を超える中学生の保護者が「定期テスト対策」にも関わっていることが分かりました。

では、保護者は、子どもの定期テスト対策に関わる際、どのような点を意識しているのでしょうか。実際に寄せられたコメントから、多くの保護者が「子どもの自主性を尊重しつつ、必要なサポートを行う」という絶妙なバランスを重視していることが見えてきました。

また、保護者が子どもの成長を信じ、自ら学ぶ力を育んでほしいと願っている一方で、ある程度のサポートは必要だと考えている複雑な心境が読み取れます。

主体性を尊重し、自主性を促す

多くの保護者が、子ども自身が主体的に学習に取り組むことを願っています。そのため、強制的な関わりではなく、子どものやる気を引き出すための工夫がされています。

「あくまでもサポートすることを重要視して、距離感を大事にしています。あまりにも関わりをもつと、嫌々に勉強することになるから

「あまり口を出しすぎるとやる気がなくなる子どもなので、テスト期間の夜には聞かれたら教えるという時間を取っています。」

「本人の主体性を尊重しながら、相談されたら協力するようにしている」

声かけや見守りでやる気を引き出す

ガミガミ言うのではなく、ポジティブな声かけや見守る姿勢で、子どものモチベーション維持に努めている保護者も少なくありません。

「やる気を失わないように、あまりガミガミ言いすぎないようにしています。」

「言い過ぎ、干渉しすぎると反発されるので気をつけている。かといって放っておくと、何もしなくていいと捉えられる可能性があるので、親が気にしている、見守っているというのは感じてもらえるように関わっているつもり。」

「声を掛けられすぎても、本人のやる気がなくなると思うので最低限のポジティブな声掛けを心掛けている。」

具体的なサポートは「必要な時に」

計画立てや分からない部分のフォローなど、具体的なサポートを行う一方で、それを押し付けにならないよう「必要な時に」提供しようとしているようです。

「なるべく子供本人の自主性を尊重しながら、問題集の準備など子供が必要としている手助けをすること。」

「まずは自分で考えさせて、わからないことや計画を立ててほしいなど子供からの要請があったときに手を貸すようにしている。」

「本人が希望すれば口頭で問題を出していくなどしています。できるときは私もそのついでに一緒に勉強しています。」

中学生の定期テスト勉強に関わるうえで感じる難しさ

子どもの定期テスト対策に積極的に関わる保護者が多い一方で、そこには様々な難しさや葛藤も存在するようです。

実際に寄せられたコメントからは、親子の距離感や学習内容への理解、そして子どものモチベーション維持など、多岐にわたる悩みが浮き彫りになっています。

定期テストにおける保護者の関わりは、単なる勉強のサポートに留まらず、子どもの成長を見守り、自立を促すための試行錯誤の連続であることが伝わってきます。

親子の距離感と自主性の尊重

保護者が最も難しさを感じているのは、子どもとの適切な距離感を見つけることです。関わりすぎると子どものやる気を削いでしまうのではないか、という懸念が多く見られます。

「あまりいいすぎることで勉強が嫌にならないように気をつけないといけないところが難しいと思います」

「あまり関わると、勉強嫌いになりそうなのでその程度具合が、非常に難しいです。」

「介入しすぎると良くないし、介入しないのも良くないような…距離感が難しい」

学習内容への対応と指導の限界

中学生の学習内容は、保護者自身の学生時代とは異なり、難易度が増していると感じる声も多く聞かれました。これにより、具体的な指導が難しいという課題も生じています。

「テストに出る内容自体が難しくなっていってるので今後は自分が教えられるか心配です」

「どんどん自分が解ける問題が少なくなってきていることや解き方が自分たちの時と変わってきているところに少し難しさを感じています。」

「私には答えられないような問題について質問してこられること。」

思春期の子どもとの接し方に苦慮する声も

子どものやる気を引き出し、維持することの難しさも、多くの保護者が共通して抱える悩みです。特に思春期の子どもとの関わりにおいては、感情的にならずにいかにサポートするかが課題となっています。

「なるべく本人に任せ温かく見守りたいのですが、なかなか勉強に集中できない様子を見ると口出ししてしまい、親子ケンカになることがあり難しいなと思います。」

「口うるさくなってしまうときがあることです。何度も同じ事をいってしまうと気持ちをそいでしまうのは経験上(塾講師)知っていますが、自分の子どもとなるとうまくいきません…」

「一番難しいと感じるのは、やはり子供のやる気を本質的に引き出すことと、干渉しすぎない適切な距離感を保つことです。特に思春期なので、親が細かく口を出すと反発しがちです。」

中学生の定期テスト対策における保護者の上手な関わり方

保護者が中学生の定期テスト対策に関わるなかで、どのようなときに「うまくいった」と感じているのでしょうか。単に成績が上がったときだけでなく、子どもの学習意欲や自主性が育まれたプロセスに喜びを感じる声が多く寄せられました。

テストの点数だけにとらわれず、子どもが自ら学び、成長していく過程をサポートすることが、長期的な成功につながると言えるでしょう。

子どもの自主性を尊重し、見守る関わり方

過度な干渉を避け、子ども自身のペースや意欲を尊重した関わり方が、良い結果につながったと感じる保護者が多くいます。

「あまり口を出さずにやってるんだねーと言った時は自らやって実際成績も良かった。」

「いろいろ聞きすぎてしまうと子どもが嫌な気持ちになると思い、テストが終わった後も『お疲れさま』など言うだけにとどめていたら、子どもから結果やそれについて思った事を話してくれた。」

「本人主体で考えたやり方で、こちらは見守る体制をとることで本人は安心した」

目標を共有し、協力して学習に取り組む

子どもと一緒に目標を設定したり、具体的な学習内容に協力して取り組んだりすることで、学習効果が高まったと感じるケースも見られました。

「お互いに話し合うことで苦手を一緒に克服しようと目的が一致して一緒に参考書を買いに行ったのは上手くいった流れだと思います」

「子どもと一緒にテストまでのスケジュールを立てて、毎日の小さな目標を一緒に確認しながら進めたときです。そのときは、『今日はこれだけ終わればいいよね』と声をかけると、子どもも自分のペースで取り組みやすかったようで、嫌がらずに勉強に向かっていました。」

「数学が苦手で、数学の点数をテスト日までに上げるのが厳しいと思ったとき、暗記科目を徹底的に勉強しよう!と声をかけました。おかげで社会は95点を取れ、自信になったようです。」

具体的なサポートとポジティブなフィードバック

子どもが「わかった」「できた」と感じる瞬間を共有したり、努力を認めたりすることが、次への意欲につながっています。

「2人で一緒に勉強した所が、テストでたくさん出てかなり点数が取れた。」

「わからないところを教えて、『わかるようになった、ありがとう』と子供から感謝のことばが聞けたとき。関わって良かったと思いました。」

「以前、息子が数学の特定の単元に苦手意識を持っており、テスト前も『どうせやっても分からない』と投げやりになりかけていたことがありました。その時、頭ごなしに叱るのではなく、『じゃあ、まずパパと一緒に一番簡単な例題から解いてみようか。どこでつまずくか教えてほしい』と声をかけ、彼の隣で一緒に教科書を広げました。一つ一つ丁寧に確認し、彼が『あ、そういうことか!』と腑に落ちた瞬間を見逃さず褒めたところ、少しずつ表情が明るくなり、自分から応用問題にも取り組むようになったのです。結果的にその単元の点数が平均点を超え、息子自身が『やればできるじゃん!』と自信を持てたことが、私にとって『うまくいった』と思えた一番の経験です。」

中学生の保護者が目指す、子どもの勉強とのベストな距離感とは

中学生の定期テスト対策において、多くの保護者がこれまで培ってきた関わり方を継続しつつも、将来的には子どもの自立を促す方向へとシフトしていきたいと考えているようです。

子どもが高校生になるまでの間はサポートを続け、最終的には子どもが自ら学びの道を切り開けるよう、温かく見守りながら支えていきたいと考えていることが見えてきました。

自主性を育み、段階的にサポートを減らす

多くの保護者が、子どもが最終的に自律して学習できるようになることを目標としています。そのため、現在の関わりを維持しつつも、徐々に手を離していくことを考えています。

「これからも今と同じくらいか、少なめにしようと思っています。勉強が習慣化できているので、足りないところだけ補っていくようにできれば自分でやって出来たという成功体験ができるのではないかと思います。」

「ずっと関わり続けるのではなく、少しずつ自主的に勉強できるようにサポートしていきたいです。高校生になったら、基本的には本人に任せて、相談された時だけアドバイスする形にしていけたらいいと思っています。」

「今後も自分自身に任せて、やりたいことをやらせてあげられるように見守っていきたい。」

目標を共有し、必要な時に寄り添う

子どもと目標を共有し、その達成に向けて必要な時にだけ、具体的なサポートを提供していきたいという声も多く聞かれます。あくまでも「伴走者」としての役割を重視する姿勢が見て取れます。

「今後は、息子が高校生になるまでは、学習計画の相談に乗ったり、勉強の進め方で困っている時にアドバイスをする程度の関わりを続けたいと考えています。具体的には、テスト前に『今回の目標は?』『どんな風に進める予定?』と声をかけ、本人の考えを引き出すことを重視します。理由としては、最終的には彼自身が自律して学習に取り組む力を養ってほしいからです。」

「大学に行くまでは、結果のチェックは行う。必要に応じて、できたところを認めて、本人がやる気をもてるようにする。」

「高校受験が終わるまでは、関わるかなと思います。声がけや問題集など必要なものを揃える程度の関わりだと思います。」

コミュニケーションを重視し、環境を整える

学習内容の指導だけでなく、子どもとのコミュニケーションを大切にし、集中できる学習環境を整えることでサポートを続けたいという意見も寄せられています。

「基本的には、子ども任せという部分はありますが、コミュニケーションを図るためにも、高校受験までは、私自身も勉強して、しっかり関わっていこうと考えます。」

「基本的には何も言わないです。リビングで勉強している時もあるので、その時はテレビなども消して私も何か読んだり勉強するようにしています。集中できる環境を作るためです。」

「学校生活が終わるまで、勉強は親は応援するというかたちで、頑張っていたら夜食を作ってあげるなどしていこうと思います。」

まとめ:定期テスト勉強を後押しする鍵はベストな距離感

今回の調査から、中学生の定期テストにおいて、多くの保護者が子どもの学習状況を把握し、テスト対策に深く関わっている実態が明らかになりました。結果確認や振り返り、そして勉強への声かけや計画立てなど、多岐にわたるサポートが行われています。

そして、「どこまで関わるべきか」「自主性をどう育むか」といった親子の距離感、そして学習内容の高度化への対応に難しさを感じている保護者が多いことも浮き彫りになりました。一方で、コメントからは、子どもの自主性を尊重しつつ、目標を共有し、必要な時に寄り添うことで、子どもが「できた」「わかった」と実感する成功体験を積み重ねている様子も伺えます。

最終的に保護者の多くは、子どもが自立して学習に取り組む力を養うことを目標に、今後も柔軟に関わり方を変えていきたいと考えていました。この「ベストな距離感」を見つけることが、子どもの学びの力を育む鍵となるでしょう。

アンケート調査概要
調査対象:中学生の子どもを持つ保護者(有効回答数100名)
調査時期:2025年5月
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットを使用した任意回答
調査レポート名:「中学生の定期テスト、保護者の関わり方」についての調査

※掲載しているグラフや内容を引用する場合は「塾選調べ:「中学生の定期テスト、保護者の関わり方」についての調査」と明記し、『塾選』(https://bestjuku.com)へのリンク設置をお願いします。

執筆者プロフィール

塾選ジャーナル編集部
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塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。

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