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大学受験|第一志望が新設学部。偏差値もわからないなか、どう対策する?

更新日:
大学受験
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塾選ジャーナル編集部

編集部

塾選ジャーナル編集部

青戸一之先生

東大卒講師・ドラゴン桜公式noteマガジン編集長

青戸一之先生

まだ偏差値も過去問もない――。
新設大学・新設学部を目指す受験は、情報が少ない分、見通しが立てづらく、不安も大きくなりがちです。

「このままの対策で本当に大丈夫?」「何を信じて備えればいいの?」
見通しが立ちづらい中で、どのように情報を集め、準備を進めればいいのか。保護者としてできるサポートのポイントを、大学受験指導のプロ・青戸一之先生に聞きました。

目次

新設学部が第一志望で、偏差値がない!? 見えない情報にどう向き合う?

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【CASE 021】高校2年生・女子
性格:
前向きで努力家。

【今回のお悩み】
ペンネーム:りこ さん(高校2年生 保護者)

第一志望の学部が子どもの受験する年から募集が始まるので、偏差値がわかりません。先生からは「同じ大学の似た学部の偏差値を参考にするように」と言われていますが、どこまで頑張ればいいのか、目指すべき基準が明確でないため困っています。新設学部を受けるにあたって、どのような受験対策をすればよいでしょうか?

新設学部の“受験基準”を聞ける機会がある説明会を最大活用しよう

偏差値がなくても大丈夫!新設校の情報、こう集める

新しく設立された大学や学部を目指す場合、情報が少ない分、どこまで準備すればよいのか不安になりやすいものです。特に「どのくらいの学力が必要なのか」「どのように受験対策すればいいのか」は、受験生にとっても保護者にとっても悩みの種でしょう。

大学側も受験生や保護者の不安を把握しており、こうした問題を解消できるのが大学説明会やオープンキャンパス。気になることは、現地を訪ねて大学職員に直接聞いてしまうのが効果的です。

「どのくらいの学力レベルを想定していますか?」

「模試での目標偏差値はどれくらいですか?」

とダイレクトに質問してOKです。

大学に聞かないと集めるのは難しい情報なので、遠慮せずに訊いてしまいましょう。

独自の判断だけで進めると、対策の方向が大学の意図とズレてしまうこともあります。大学の意向を聞くことで、正しい基準を持って対策が進められるはずです。

もし、その前に学力の目標値を持っておきたいのであれば、併願校として検討している大学の偏差値に、+3を目安にするといでしょう。

オープンキャンパスとは?行くべき理由・体験内容・参加前の注意点までわかりやすく解説オープンキャンパスとは?行くべき理由・体験内容・参加前の注意点までわかりやすく解説

 過去問がなくてもできる!新設校受験の3つの戦略

新設の大学や学部を受験する際は、過去問がなく入試傾向がつかみにくいため、受験対策が難しく感じられるのは当然です。新設校の受験対策で意識したいポイントを3つご紹介します。

1.オープンキャンパスで“想定問題”をチェック

過去問がない新設校では、オープンキャンパスで“想定問題”を配布しているケースがあります。入試傾向を知る貴重な資料になりますので、ぜひ足を運んで確認してみてください。(※すべての大学で実施されているわけではありません)

2.他校の過去問を活用する。目標は高めに設定を

滑り止めとして考えている大学の中でも、より偏差値が高い大学の過去問に取り組んでおくことは、十分に効果的な対策です。ある程度レベルの高い問題に触れておくことで、対応力や思考力を養うことができます。

また共通テストで目標より少し上の得点を目指して勉強し、力をつけておくとよいでしょう。

3. 情報収集は“待ち”ではなく“攻め”の姿勢で

入試に関する最新情報は、受け身でいては得られません。新設校を受験するのであれば積極的に情報を取りに行く姿勢が大切。ホームページをこまめにチェックする、オープンキャンパスや個別相談の機会を活用するなど、能動的に情報収集することを心がけましょう。

卒業後の未来も不安…新設学部の“就職力”を見抜くには

保護者として最も気になるのは、“どんなことが学べるのか”“卒業後の進路は大丈夫なのか”という点ではないでしょうか。たしかに設立前の大学や学部では、就職実績や進路データがまだ公表されていないため、判断が難しいのが実情です。

しかしそうした中でも「どんな大学か」を見極めるヒントはあります。新設校では、他大学から経験ある教員を迎えているケースも多く見られます。教員の経歴や研究内容を知ることで、「どんな分野に強い大学なのか」「将来どんな力が身につくのか」といったイメージがつかめるようになります。そこから、進学する理由や何が就職先へのアピールにつながるかが見えてくるはずです。

受験において、明確な目標を持つことは、勉強へのモチベーションを保つうえでも非常に重要です。トレンド性や新しさだけでなく、将来を広く見据えられるように子どもと一緒に情報を集めてみましょう。「こんな情報もあったよ」と共有しながら進めていくことで、親子で納得感を持って進路を選ぶことができます。

納得感を持って受験に挑むためにも、しっかり準備を

新設校・新設学部は、既存の大学・学部と比べて卒業後の進路や学びの中身が見えにくく、不安を感じることもあるでしょう。しかしこれらの多くは、社会のニーズに応える形で設置されています。特に近年では、データサイエンスやAIといった成長分野に対応する学部が次々と開設されており、実践的な力を身につけやすい点で注目されています。

「新しい学部だから不安」「実績がないから心配」と感じる保護者は少なくありませんが、必要以上に構える必要はありません。大切なのは、子どもが「なぜこの学部で学びたいのか」「将来どんな仕事に就きたいのか」といった目的を持っているかどうかです。先入観にとらわれず、子どもの気持ちに耳を傾け、一緒に考える姿勢が求められます。

情報が少ないからこそ、受け身ではなく、こちらから積極的に動いて情報を取りに行く姿勢が重要です。説明会や個別相談の機会を逃さず活用し、十分な準備を整えて、後悔のない受験に挑みましょう。

成功へ導く賢者からの金言!

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受験は情報戦でもある!
大学の説明会やオープンキャンパスを積極的に活用するべし!

※塾選調べ:
対象:大学受験をする予定の子どもをもつ保護者50名にアンケートを実施
期間:2025年3月5日~12日実施

Onayami Bnr

執筆者プロフィール

塾選ジャーナル編集部
編集部
塾選ジャーナル編集部

塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。

監修者プロフィール

青戸一之先生
東大卒講師・ドラゴン桜公式noteマガジン編集長
青戸一之先生

1983年生まれ、鳥取県出身。地元の進学校の高校を卒業後、フリーター生活を経て25歳で塾講師に転身。26歳から塾の教室長としてマネジメント業を行う傍ら、学習指導にも並行して携わる。29歳の時に入塾してきた東大志望の子を不合格にしてしまったことで、自身の学力不足と、大学受験の経験が欠如していることによる影響を痛感し、30歳で東大受験決意。塾講師の仕事をしながら1日3時間の勉強により33歳で合格。在学中も学習指導の仕事に携わり、現在は卒業してキャリア15年目のプロ家庭教師・塾講師を行う傍ら、ドラゴン桜noteマガジンの編集長を務める。 著書に『あなたの人生をダメにする勉強法 「ドラゴン桜」式最強タイパ勉強法で結果が変わる』(日本能率協会マネジメントセンター)、『家庭教師の技術』(星海社)がある。

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