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中学生は模試を受けるべき?高校受験に向けた受け方・活用法を現役塾講師が解説

更新日:
高校受験
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塾選ジャーナル編集部

編集部

塾選ジャーナル編集部

大山雅司

ひのき進学教室 三軒茶屋校講師

大山雅司

「中学生の模試って本当に必要?」「高校受験の役に立つ?」「まだ中1だけど受けた方がいいの?」ーそんな疑問を持つ保護者や中学生も多いかもしれません。

実は模試は、高校受験で志望校との距離を測る“道しるべ”のようなもの。受け方や活かし方を正しく知っておけば、合格に向けた戦略が立てやすくなります。

この記事では、中学生が模試を受けるメリットから種類・時期・活用方法、そして受験本番につながる復習法まで、高校受験に役立つ情報をわかりやすく解説します。

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目次

中学生にとって模試とは?【高校受験との関係性】

中学生にとって模試とは

模試の目的は「現在地の把握」と「志望校との距離」

模試は、自分の学力を客観的に測るツールです。定期テストでは見えない弱点や、志望校との偏差値差を知ることができます。

模試と学校のテストとの違いは?

中学生が日頃受けている学校の定期テストと、模試とでは目的や出題範囲、結果の意味合いが大きく異なります。

学校のテスト:範囲が狭く、順位は校内のみ

定期テストは、教科書の決められた範囲から出題されるため、事前に対策がしやすく、高得点も取りやすいのが特徴。順位や平均点もクラスや学年内でのものに限られるため、あくまで「学習内容の定着度」を測るためのテストであり、「校内での位置づけ」しか推し量ることができません。

また、学校のテストは通知表の評価や内申点に反映されますが、テストの点数だけでなく、授業での取組みや提出物の状況などもあわせて評価されます。

模試:広範囲出題で、地域・全国レベルの偏差値が出る

中学生の模試では、学年全体の学習内容や複数単元にまたがる広い範囲から出題されます。

また、採点結果では偏差値や高校受験に向けた志望校判定が示され、自分の学力が地域・全国の中でどの位置にいるのかを把握できます。

このように模試は、校内だけでは見えない「高校受験者全体の中での実力」を測るための重要なテストです。

高校受験に向けて模試が果たす3つの役割

① 志望校選びの指針になる

模試の最大の役割のひとつが、志望校との「距離感」を数値で把握できること。模試では偏差値に加えて、志望校ごとの合格可能性(A〜E判定など)も表示されるため、現時点での自分の立ち位置が明確になります。

たとえば、「偏差値60の高校に対して中3の夏の時点まで偏差値が57でB判定」であれば、今後の努力次第で十分合格が狙える範囲であることがわかります。逆にE判定の場合は、志望校を見直すか、学習ペースを上げる必要があるという判断材料にもなります。

定期テストでは得られない、高校受験での進路判断に必要な“外からの視点”が得られるのが模試の特徴です。

② 弱点発見と学習計画の修正に役立つ

模試を受けると、教科別・単元別の得点データが得られるため、自分の苦手分野やミスの傾向が明確になります。

「関数の応用問題での失点が多い」「社会の記述問題の得点率が低い」など、具体的な分析が可能。こうした情報をもとに、今後の学習計画を見直すことができます。たとえば、次回の模試までに「理科の電流単元を集中強化する」など、効率的に弱点を補強できるようになります。

模試は単に結果を見るだけではなく、“学習の羅針盤”として活用すべきツールです。

③ 時間配分や緊張感で“高校受験の本番慣れ”ができる

模試は「高校受験本番の練習試合」としても非常に重要。特に、限られた時間内で問題を解き切る力や、集中力の持続時間を体感できることは、教室での勉強では得られない経験です。

また、会場受験の模試であれば、知らない場所・知らない人たちの中で試験を受けるという“緊張感”にも慣れることができますよね。これは、入試当日に「いつも通りの力を出す」ためのトレーニングになります。

例えば、時間配分を誤って「最後の問題に手が回らなかった」「見直しの時間が足りなかった」など、うまくいかない経験をするかもしれません。ですが、こういった経験をすることで、「次回の試験では、この問題にかける時間を見直そう」など、具体的な改善アクションをおこせます。

このように、模試は単なる「合格判定」のためだけではなく、受験全体の戦略と実力アップの核となる存在。受けっぱなしにせず、目的を持って取り組むことが、最大限の効果を引き出すポイントです。

中学生向け 地域ごとの代表的な模試

中学生 地域ごとの代表的な模試

中学生向けの模試と一言でいっても、さまざまな模試があります。実施地域だけでなく、子どもの目的に合った模試を選ぶようにしましょう。

模試名 主催 実施地域 対象校タイプ 目的 特徴・おすすめの使い方
Vもぎ 進学研究会 東京・千葉中心 都立高校・私立高校 都立・私立の志望校判定、実力把握 都立/県立もぎは、それぞれの公立入試に近い出題傾向、東京の場合は、自校作成校を志望する生徒対象の模試もある。
Wもぎ 創育 東京・神奈川中心 都立高校・私立高校 都立・私立両方の対策+模試回数の確保 主な点はVもぎと同様。東京都の場合はスピーキングテスト用の模試も実施している。
全国統一中学生テスト 四谷大塚 全国 公立・私立問わず 模試慣れ・全国レベルでの実力チェック 無料模試。全国偏差値・順位が出るため、初めて模試を受ける中学生におすすめ。
全県模試 各地の模試業者 各都道府県 主に公立高校(地域密着) 地元の入試傾向把握・合格可能性の確認 出題傾向が県立入試に合わせられており、地元公立志望者に最適。併願私立の判定ができる場合もある。
進学研究会模試 進学研究会 全国(一部地域) 公立・私立高校 全国型模試による志望校判定・実力分析 地方では「全県模試」などの形式で提供され、出題・判定精度ともに安定している。

それぞれの模試について、順番に詳しく説明していきます。

Vもぎ

Vもぎとは

Vもぎは、進学研究会が主催する首都圏最大規模の模試です。都立高校の入試傾向に準拠した問題構成で、私立高校の併願判定にも対応しています。毎年中学3年生を中心に多くの受験生が参加し、「本番前の腕試し」として活用されています。

  • 対象地域:東京都・千葉県
  • 対象校:都立高校・私立高校
  • 対象学年:中学3年生のみ(中1・中2は受験不可)

Vもぎの種類・受験料・特徴

種類 受験料 特徴
都立Vもぎ/都立そっくりもぎ 4,900円 都立高校を目指している受験生向け。
8月~翌年1月はより本番に近いそっくり版を実施
都立自校作成対策もぎ 5,700円 独自問題で入試を行う都立高校
(日比谷・戸山・青山・西・八王子東・立川・
国立・新宿・墨田川・国分寺)を目指している受験生向け。
自由英作文や数学での途中式を書かせる問題など、
記述問題をより多く含んでいる。
私立Vもぎ 4,900円 首都圏全域の私立・国立高校を判定できる。
最新の入試傾向に基づいた、やや難度の高い問題が出題される。
県立Vもぎ 4,900円 千葉県公立高校の出題形式を捉えた内容。
8月~翌年1月は、より本番に近い入試そっくり版を実施。

2025年度の開催日程

都立Vもぎ/都立そっくりもぎ・都立自校作成対策もぎ

都立高校受験を目指す中学生向けの「都立Vもぎ/都立そっくりもぎ」「都立自校作成対策もぎ」については、以下の記事で開催日程なども詳しく説明しています。

ぜひご覧ください。

都立高校受験対策 「Vもぎ」はいつから、どう受ける?【2026年度入試】都立高校受験対策 「Vもぎ」はいつから、どう受ける?【2026年度入試】

私立Vもぎ(東京会場)

実施日 Web申込開始日 申込締切日 会場確定日
受験票Web公開日
成績Web公開日
9月14日 (日) 8月20日 (水) 8月27日 (水) 9月5日 (金) 9月19日 (金)
10月5日 (日) 9月10日 (水) 9月17日 (水) 9月26日 (金) 10月10日 (金)
11月2日 (日) 10月8日 (水) 10月15日 (水) 10月24日 (金) 11月7日 (金)
12月7日 (日) 11月12日 (水) 11月19日 (水) 11月28日 (金) 12月12日 (金)

私立Vもぎ(千葉会場)

実施日 Web申込開始日 申込締切日 会場確定日
受験票Web公開日
成績Web公開日
9月14日 (日) 8月20日 (水) 8月27日 (水) 9月5日 (金) 9月19日 (金)
10月5日 (日) 9月10日 (水) 9月17日 (水) 9月26日 (金) 10月10日 (金)
11月2日 (日) 10月8日 (水) 10月15日 (水) 10月24日 (金) 11月7日 (金)
12月7日 (日) 11月12日 (水) 11月19日 (水) 11月28日 (金) 12月12日 (金)

県立Vもぎ・県立そっくりもぎ

実施日 テスト名 Web申込開始日 申込締切日 会場確定日
受験票Web公開日
成績Web公開日
6月1日 (日) 県立Vもぎ 5月7日 (水) 5月14日 (水) 5月23日 (金) 6月6日 (金)
7月13日 (日) 県立Vもぎ 6月18日 (水) 6月25日 (水) 7月4日 (金) 7月18日 (金)
8月31日 (日) 千葉県立そっくりもぎ 8月6日 (水) 8月13日 (水) 8月22日 (金) 9月6日 (土)
9月7日 (日) 千葉県立そっくりもぎ 8月13日 (水) 8月20日 (水) 8月29日 (金) 9月13日 (土)
10月5日 (日) 千葉県立そっくりもぎ 9月10日 (水) 9月17日 (水) 9月26日 (金) 10月11日 (土)
10月19日 (日) 千葉県立そっくりもぎ 9月24日 (水) 10月1日 (水) 10月10日 (金) 10月25日 (土)
11月2日 (日) 千葉県立そっくりもぎ 10月8日 (水) 10月15日 (水) 10月24日 (金) 11月8日 (土)
11月16日 (日) 千葉県立そっくりもぎ 10月22日 (水) 10月29日 (水) 11月7日 (金) 11月22日 (土)
12月7日 (日) 千葉県立そっくりもぎ 11月12日 (水) 11月19日 (水) 11月28日 (金) 12月13日 (土)
12月14日 (日) 千葉県立そっくりもぎ 11月19日 (水) 11月26日 (水) 12月5日 (金) 12月20日 (土)
1月11日 (日) 千葉県立そっくりもぎ 12月10日 (水) 12月17日 (水) 12月26日 (金) 1月17日 (土)

Wもぎ

Wもぎとは

Wもぎは、Vもぎと並ぶ首都圏の代表的な模試で、都立・私立の判定に対応しています。会場や日程の柔軟さからVもぎと併用する生徒も多数います。

  • 対象地域:東京都・神奈川県中心
  • 対象校:都立高校・私立高校(併願含む)
  • 対象学年:中学2年生および中学3年生

Wもぎの種類・受験料・特徴

種類 受験料(税込) 対象地域 対象学年 特徴
都立もぎ/都立そっくりテスト 4,800円 東京 中3 都立高校の入試本番を想定した形式で実施。
都立高校3校、私立・国立高校3校まで合格判定が可能。
内申点を加味した判定を行います。
都立自校作成校対策もぎ 5,500円 東京 中3 日比谷・西・国立などの自校作成問題校向け。
独自作成校の出題傾向に合わせた問題で、
一回の模試で3校まで合格判定が可能。
私立対策もぎ 4,800円 東京・神奈川 中3 首都圏全域の私立高校の入試を想定した模擬試験。
私立・国立高校6校まで合格判定が可能。
内申点は加味されません。
神奈川県入試そっくりもぎ 3,500円 神奈川 中3 神奈川県立・市立高校の入試を再現。
県立・市立高校3校、私立・国立高校3校まで合格判定が可能。
傾斜配点やS1選抜方式、第2次選考にも対応。
特色検査対策もぎ 4,800円 神奈川 中3 神奈川県の特色検査(記述式)実施校向け。
特色検査を含む入試を再現し、
県立高校3校まで合格判定が可能。
2年生対象Wもぎ 2,400円 神奈川 中2 中学2年生向けの模擬試験。
早期に受験対策を始めたい生徒に適しています。

都立もぎ/都立そっくりテスト(東京)

Wもぎの「都立もぎ/都立そっくりテスト」は、都立高校入試の出題傾向に合わせた模擬試験で、実際の入試形式や難易度を体験できます。

特に「都立そっくりテスト」は、本番に近い問題構成で、内申点を含めた志望校の合格可能性も含めて、詳細な成績分析を提供します。これにより、受験生は自身の学力を客観的に把握し、効果的な学習計画を立てることが可能です。

2025年度実施日程・受験料(都立もぎ/都立そっくりテスト)

実施日 申込期間 成績WEB発表
6月8日(日) ~5月29日(木) 6月25日(水)PM
7月13日(日) ~7月3日(木) 7月30日(水)PM
8月31日(日) 2025年6月3日時点では公開されていません。
最新情報はWもぎの公式ホームページをご覧ください。
2025年6月3日時点では公開されていません。
最新情報はWもぎの公式ホームページをご覧ください。
9月7日(日)
9月21日(日)
10月5日(日)
10月19日(日)
11月3日(月・祝)
11月16日(日)
12月7日(日)
12月21日(日)
2026年1月12日(月)

参照元:Wもぎ 公式ホームページ

都立自校作成校対策もぎ(東京)

Wもぎの「都立自校作成校対策もぎ」は、都立高校の中でも独自の入試問題を作成する難関校(日比谷・西・国立・戸山・青山・八王子東・立川・新宿・墨田川・国分寺)を志望する中学3年生を対象としてします。合格判定校は3校を選択できます。

各校の入試傾向を分析し、記述式の問題を含む高難度な問題が出題されます。学力上位の受験者層の中での判定結果を通じて、志望校との学力差が明確になります。

2025年度実施日程(都立自校作成校対策もぎ)

実施日 申込期間 成績WEB発表
2025年10月19日(日) 2025年6月3日時点では公開されていません。最新情報はWもぎの公式ホームページをご覧ください。 2025年6月3日時点では公開されていません。最新情報はWもぎの公式ホームページをご覧ください。
2025年11月16日(日)
2025年12月21日(日)
2026年01月12日(月)

参照元:Wもぎ 公式ホームページ

私立対策もぎ(東京)

首都圏の私立・国立高校の入試に対応した模試で、各校の出題傾向に合わせた問題を出題。毎年変わる私立高校の募集形態や最新の合格基準に合わせた判定が可能です。

2025年度実施日程(私立対策もぎ)

実施日 申込期間 成績WEB発表
2025年9月7日(日) 2025年6月3日時点では公開されていません。最新情報はWもぎの公式ホームページをご覧ください。 2025年6月3日時点では公開されていません。最新情報はWもぎの公式ホームページをご覧ください。
2025年10月5日(日)
2025年11月3日(月)
2025年12月7日(日)

参照元:Wもぎ 公式ホームページ

神奈川県入試そっくりもぎ

「神奈川県入試そっくりもぎ」は、中学3年生を対象にした模擬試験で、神奈川県立・市立高校の入試を本番さながらに再現します。

県立・市立高校3校、私立・国立高校3校まで合格可能性を判定。傾斜配点やS1選抜など、各校の選抜方法にも対応し、第2次選考の合否も評価します。実力把握だけでなく、入試形式に慣れる絶好の機会です。志望校合格に向けた戦略的な対策に役立ちます。

2025年度実施日程(神奈川県入試そっくりもぎ)

実施日 申込締切日 成績WEB発表
2025年6月8日(日) 2025年5月29日(木) 2025年6月23日(月)午後
2025年7月13日(日) 2025年7月3日(木) 2025年8月1日(金)午後
2025年8月31日(日) 2025年6月3日時点では公開されていません。最新情報はWもぎの公式ホームページをご覧ください。 2025年6月3日時点では公開されていません。最新情報はWもぎの公式ホームページをご覧ください。
2025年9月21日(日)
2025年10月19日(日)
2025年11月16日(日)
2025年12月21日(日)
2025年1月12日(月・祝)

参照元:Wもぎ 公式ホームページ

特色検査対策もぎ

「特色検査対策もぎ」は、神奈川県の特色検査を実施する公立高校を第一志望とする中学3年生向けの模擬試験。この模試では、特色検査を実施する18校(例:横浜翠嵐、湘南、柏陽など)から最大3校の合格可能性を判定します。

2025年は9月以降の神奈川県入試そっくりもぎと同日に開催され、学力検査後に続けて受験する形式です。記述式の特色検査に対応し、志望者順位や推定志望者順位も把握できるため、実践力の強化と志望校対策に役立ちます。

2025年度実施日程(特色検査対策もぎ)

実施日 申込締切日 成績WEB発表
2025年09月21日(日) 2025年6月3日時点では公開されていません。最新情報はWもぎの公式ホームページをご覧ください。 2025年6月3日時点では公開されていません。最新情報はWもぎの公式ホームページをご覧ください。
2025年10月19日(日)
2025年11月16日(日)
2025年12月21日(日)
2026年1月12日(月・祝)

参照元:Wもぎ 公式ホームページ

2年生対象Wもぎ

「2年生対象Wもぎ」は、神奈川県の中学2年生を対象とした模試。神奈川県立・市立高校3校と私立・国立高校3校までの合格可能性を判定できます。

各高校の傾斜配点や選抜方法(S1選抜など)を考慮し、第2次選考の合格可能性も評価。中学2年生の段階から志望校への適性を把握し、早期に受験対策を始めることができるため、学習のモチベーション向上や目標設定にも効果的です。

2025年度実施日程(2年生対象Wもぎ)

2025年6月3日時点では、実施日程は公開されていません。最新情報はWもぎの公式ホームページをご確認ください。

■ VもぎとWもぎのちがい

特に、都立高校を目指す受験生は、「Vもぎ」と「Wもぎ」のどちらを選べばよいか迷う場合もあるかもしれません。

両者の主な違いとして、Vもぎは千葉県の入試にも対応していること、一方、Wもぎは神奈川県の入試にも対応していることがあげられます。都立高校受験向けの模試であれば、どちらを受けても問題ありません。

どちらの模試も都立入試対策として有効ですが、基本的には同一の模試を受け続けるほうが良いです。継続的に同じ模試を受験することで、学力の推移を正確に把握できるためです

全国統一中学生テスト

全国統一中学生テストとは

「全国統一中学生テスト」は、東進が主催する全国規模の無料模試で、年2回実施されます。中学1年生から3年生までを対象に、基礎・標準・難関の3段階で学力を精密に測定し、全国レベルでの自分の位置を把握できます。

成績表「君だけの診断レポート」は最短中5日で返却され、個別の学習課題が明確になります。全国のライバルと競い合うことで、学力向上のモチベーションを高めることができます。

  • 対象地域:全国
  • 対象校:全国の中学校(公立・私立・国立)および中高一貫校の中等部
  • 対象学年:中学1年生~中学3年生

2025年 実施日程(全国統一中学生テスト)

実施日 申込締切日 成績公開日
2025年5月25日(日) 2025年5月22日(木) 2025年5月31日(土)以降
2025年10月26日(日) 2025年10月23日(木) 2025年10月29日(水)以降

参照元:東進 公式ホームページ 2025年度 模試年間スケジュール

全県模試

全県模試とは

「全県模試」とは、各都道府県の中学生を対象に実施される、地域密着型の高校入試対策模擬試験です。主に中学3年生を対象とし、各県の公立高校入試の出題傾向や形式に即した問題が出題されます。これにより、受験生は本番さながらの環境で実力を試すことができます。

ここでは、例として、神奈川県の全県模試を取り上げます。

神奈川全県模試

「神奈川全県模試」は、神奈川県内の中学3年生を対象に実施される、県内最大級の高校入試対策模試です。年間を通じて複数回開催され、累計で約35,300人の受験生が参加しています。

この模試では、公立・私立高校の志望校に対する合格可能性を判定し、内申点や学力検査の結果をもとに詳細な分析が提供されます。また、特色検査対策模試や入試直前Web判定模試など、受験生のニーズに応じた多様な模試も実施されています。

  • 対象地域:神奈川県全域
  • 対象校:神奈川県内の中学校(公立・私立・国立)および中高一貫校の中等部
  • 対象学年:中学1年生から中学3年生まで

神奈川県全県模試の種類・受験料・特徴

模試名 対象学年 受験料
(税込)
特徴
神奈川全県模試(中3) 中学3年生 5,060円 神奈川県内最大級の合格判定模試で、県内の中学3年生の約半数が受験。
最新の志望校動向に基づいた正確な判定が可能で、学力診断表により弱点単元が一目で分かる。
神奈川全県模試(中1・中2) 中学1・2年生 3教科:3,630円

5教科:4,730円
中学1・2年生向けの模試で、基礎学力の定着度を測定。
3教科受験の場合、合格判定は行われない。
特色検査対策模試 中学2・3年生 2,640円
(神奈川全県模試とセット受験)
神奈川県の一部公立高校で実施される特色検査に対応した模試。
教科横断型の総合問題で、思考力・表現力を測定。
神奈川全県チャレンジ 新中学2・3年生 2,970円 新学年に進級する前の3月に実施される模試で、現学年の学習内容の総復習と新学年の学習への橋渡しを目的とする。

参照元:神奈川全県模試(株式会社伸学工房)公式ホームページ

2025年度実施日程(神奈川県全県模試)

中学3年生
実施回 実施日 申込期間
第1回 2025年5月25日(日) 2025年4月1日(火)~5月19日(月)
第2回 2025年7月6日(日) 2025年4月1日(火)~6月30日(月)
第3回 2025年8月24日(日) 2025年4月1日(火)~8月18日(月)
第4回 2025年9月28日(日) 2025年4月1日(火)~9月22日(月)
第5回 2025年10月26日(日) 2025年4月1日(火)~10月20日(月)
第6回 2025年11月30日(日) 2025年4月1日(火)~11月24日(月)
第7回 2025年12月14日(日) 2025年4月1日(火)~12月8日(月)
第8回 2026年1月11日(日) 2025年4月1日(火)~2026年1月5日(月)

参照元:神奈川全県模試(株式会社伸学工房)公式ホームページ

中学1年生/中学2年生(神奈川全県模試)
実施回 実施日 申込期間 備考
第1回 2025年8月24日(日) 2025年4月1日(火)~8月18日(月) 中学1年生は3教科のみ受験可能。
合格判定なし。
第2回 2025年12月14日(日) 2025年4月1日(火)~12月8日(月) 中学1年生も5教科受験可能。
3教科受験の場合、合格判定なし。

参照元:神奈川全県模試(株式会社伸学工房)公式ホームページ

新中学2年生/新中学3年生(神奈川全県チャレンジ)
実施日 申込期間 受験料
(税込)
備考
2026年3月22日(日) 2025年4月1日(火)~2026年3月16日(月) 2,970円 特色検査対策模試(希望者のみ):2,640円(税込)※特色検査対策模試は5教科の受験が必要です。

参照元:神奈川全県模試(株式会社伸学工房)公式ホームページ

塾や予備校独自の模試

塾や予備校が独自に実施する模試は、各教育機関の指導方針やカリキュラムに基づいて作成され、特定の志望校や学力レベルに合わせた出題が特徴です。

これらの模試は、学力の現状把握や志望校への適性評価に役立ち、受験戦略の立案や学習計画の調整に活用されます。また、模試の結果をもとにしたフィードバックや個別指導が行われることもあり、受験生の学力向上をサポートします。

多くの塾では、定期的に模試を実施し、成績推移を追跡することで、効果的な学習指導を行っています。

一例を紹介します。

模試名 主催塾・予備校 対象学年 受験料(税込) 特徴
駿台中学生テスト(駿台模試) 駿台予備校 中学1~3年生 中3:3教科6,400円 5教科6,700円
中1~2:3教科5,700円
国公私立難関高校を対象とした全国規模の模擬試験としては最大規模。
入試への応用力を問う問題を中心に記述式問題も多く出題。
サピックスオープン SAPIX中学部 中学1〜3年生 5,500円 難関高校を目指す生徒向けの公開模試。最新の入試動向を反映し、知識量や思考力を測定。
志望校への適性や合格可能性を判定する。
難関高校オープンテスト 栄光ゼミナール 中学3年生 無料 難関高校の入試問題を分析して作成された実践的な問題に取り組む模試。
大学キャンパスで実施され、本番さながらの環境で受験できる。
都県立シミュレーションテスト 栄光ゼミナール 新中学2年生・新中学3年生 無料 都県立高校の入試をシミュレーションした5教科の模試。
内申点や志望校に応じた合格判定が行われる。

中学生が無料で受験できる模試

中学生の無料模試

すでに紹介した模試も含めて、中学生が無料で受験できる模試をピックアップしました。

模試名 主催機関 対象学年 実施時期 特徴
全国統一中学生テスト 東進ハイスクール 中学1〜3年生 年2回
(5月・11月)
全国規模で実施される無料模試。
英語・数学・国語の3教科で、基礎・標準・難関の3レベルに分かれた問題構成。
最短5日で成績表が返却され、全国順位や都道府県別順位が確認できる。
進研ゼミ 合格可能性判定模試 ベネッセコーポレーション 中学2~3年生 中2:年1回(1月)

中3:年3回(4月・8月・11月)3回
進研ゼミ受講者向けの無料模試。
自宅で受験可能で、県内・地域ごとの順位が出るため、公立高校志望者に適している。
EXオープン模試 ティエラコム 中学1〜3年生 年3回(春・夏など) 全国9地域(富山/石川/福井/岐阜/兵庫/山口/福岡/長崎/熊本)で実施されている模試。
累計80万人以上のデータから学力を分析し、志望校との距離を把握できる。
受験後には解き直し会が開催され、分からなかった問題を解説付きで復習可能。
難関高校オープンテスト 栄光ゼミナール 中学3年生 年1回
(例年6月)
難関高校の入試問題を徹底分析した実戦的な問題に取り組む無料模試。
立教大学池袋キャンパスで実施され、本番さながらの環境で受験できる。
受験後には「難関高校攻略セミナー」も開催される。
都県立シミュレーションテスト 栄光ゼミナール 中学1・2年生 年1回
(例年12月~1月)
1都3県の公立高校入試の頻出単元から出題される無料模試。
模試結果と通知表評定を基に、志望校3校までの合格判定が可能。
受験後には個別面談や保護者セミナーも実施される。

模試の実施時期や詳細については、各主催機関の公式サイトをご確認ください。

中学生の模試はいつ受ける?【おすすめ時期とスケジュール】

中学生 模試のおすすめ時期_スケジュール

中1・中2の模試は「学習習慣の定着」として活用

中学1・2年生のうちから模試を受けておくことで、定期テストでは測れない広範囲の学力を確認できるのはもちろん、模試特有の問題形式や時間配分にも慣れることができます。とくに大規模な模試では、全国・地域単位の偏差値が出るため、早いうちから自分の位置づけを客観的に把握できます。

塾に通っている場合は、その塾で実施される模試で偏差値や学力の伸びを確認できるケースが多いため、まずはそちらを活用すれば十分です。一方で、塾に通っていない場合は、外部の模試を受けることで自分の実力を知る機会を意図的に設けることが大切です。

また、模試の復習を通じて弱点を早期に発見し、基礎力の抜け漏れを防ぐ習慣をつけることができます。まだ受験本番まで余裕がある中1・中2だからこそ、「受けっぱなし」にせず、復習→修正→次の学習計画へというサイクルを意識すると効果的です。

中3は年間4〜6回が目安

中学3年生になると、本格的な高校受験対策が始まります。模試の受験目安としては、年間4〜6回程度が推奨されます。時期ごとの模試の目的は以下のとおりです。

  • 春(4〜5月):新学年の学力レベルを把握。現状を見直す絶好のタイミング。
  • 夏(7〜8月):夏期講習後の成果確認。弱点を洗い出して基礎固めへ。
  • 秋(9〜11月):志望校ごとの合格可能性を正確に判定。出題範囲も広がり、より入試に近い内容に。
  • 冬(12〜1月):最後の追い込み。時間配分や得点力の最終調整に最適。

志望校判定の精度が上がるのは秋以降

模試による志望校判定は、出題範囲が広がる秋以降に特に精度が高まります。春や夏の模試では、未履修の単元が多いため、出題範囲が狭いという点で、入試本番とは条件が異なります。しかし秋以降は、出題範囲がほぼ全単元に及ぶため、本番に近い実力判定が可能になります。

模試の結果をもとに、志望校の変更や学習方針の修正を行うことで、無理のないチャレンジができるようになります。早めに受けて慣れつつ、秋冬の模試を最大限に活用しましょう。

中学生が模試を受ける際の注意点と準備

中学生が模試を受ける際の注意点と準備

前日〜当日の準備

模試本番で実力をしっかり発揮するためには、前日と当日の準備が重要です。まずは、必要な持ち物を忘れずに準備しましょう

  • 筆記用具(予備の鉛筆・消しゴムも)
  • 腕時計(会場に時計がないことも)
  • 受験票・本人確認書類(模試によって異なる)
  • 飲み物
  • 昼食や軽食(長丁場の模試では必須)

当日の朝は時間に余裕を持って行動し、会場で焦らないようにしましょう。

服装は体温調整しやすいものを

模試会場の空調は場所によって差があり、寒すぎたり暑すぎたりすることがあります。温度変化に対応できるよう、脱ぎ着しやすい服装(パーカーやカーディガンなど)がおすすめ。集中力を維持できるよう、体温を快適に保てる服装を選びましょう。

時間配分・マークシート練習も忘れずに

模試では「時間内にすべての問題を解き切る」ことも大切なスキルです。日ごろから、時間配分を意識した練習や、解く順番の戦略を立てておくと安心です。

また、マークシートの塗り間違いやズレも要注意。普段の勉強では意識しづらい部分なので、模試前に形式に慣れておくことが必須です。マークするたびに指差し確認をするなど、自分なりのミス防止策を持ちましょう。

メンタル面の対策も重要

模試はあくまで「力試し」の場。とはいえ、初めての受験会場や、周囲の受験生に圧倒されて緊張してしまう人も多くいます。そんなときは、「今回は試し」「今の自分の実力を知るための機会」と捉えて、リラックスすることも大切です。

自分のペースで問題に向き合えるよう、深呼吸やポジティブな自己暗示など、緊張を和らげるルーティンを事前に用意しておくとよいでしょう。

模試の成績の見方と活用法【偏差値・志望校判定】

模試の成績の見方と活用法

判定に一喜一憂しない!最終的に「A判定」を目指せばいい

模試の結果でまず目に入るのが「偏差値」ですが、それだけを見て一喜一憂するのは避けましょう。偏差値はあくまでその時点での受験者の中での相対的な位置を示しているにすぎません。今がA判定だからといって志望校合格が約束されたわけでもありませんし、反対に今E判定だからといって合格の見込みがまったくないわけでもありません。

たとえば、前回より偏差値が下がったとしても、苦手分野の得点が上がっていれば、それは明確な成長の証。逆に、全体的に高得点でも得意科目に偏っていれば、弱点補強が必要になります。

高校受験 志望校判定のABC評価とは?

模試では、各高校に対して「A〜E判定」が提示されます。これは合格可能性を示す指標で、以下のように分類されます。

  • A判定:合格圏内(80%以上の合格可能性)
  • B判定:やや安全圏(60〜79%)
  • C判定:努力次第で届く(40〜59%)
  • D判定:挑戦圏(20〜39%)
  • E判定:再検討が必要(19%以下)

高校受験での志望校判定が仮にD判定やE判定だとしましょう。結果を見て、「ガッカリ」という気持ちを抱いてしまうかもしれませんが、模試を受け始めた最初の段階からA判定である必要はありません。願書提出までに判定結果を良くしていきましょう。

得点だけでなく「分析」が重要

模試の最大の価値は、得点そのものよりも「どこで失点したか」を知ることにあります。次の模試や高校受験の本番に向けて具体的な対策が立てることが大事

次に、具体的な分析のやり方と復習のステップを紹介します。

成績表の分析のやり方・復習のタイミング【大山先生直伝!】

模試結果の分析のやり方

①:「間違えた問題の特徴」と「正答率」を確認

解けなかった問題の正答率を見て、ミスの原因(理解不足・ケアレスミス・時間配分など)を分析しましょう。原因別に復習方法を変えるのが効果的です。

②:足を引っ張っている科目を確認

偏差値が低い科目=他の受験生より差がある分野です。すぐに復習を始め、重点的に取り組むことで得点力アップにつながります。

③:次回への対策を立てる

成績表にある志望校の合格基準点との差を確認し、重点的に対策すべき分野を明確にしましょう。得点が届かない原因を洗い出すことが合格への近道です。

模試復習の効果的なタイミング

模試の復習は当日中に行うのがベスト。記憶が鮮明なうちに見直すことで、迷った問題やミスの原因を正確に把握できるため、復習効率が大幅に上がります。学習内容の定着にも効果的なので、「模試当日の解きなおし」を習慣にしましょう。

大山先生がおすすめする「科目別の復習方法」は、以下の記事をご覧ください。

高校受験の模擬試験はどう活かす? 成績表の見方や復習のポイントも伝授高校受験の模擬試験はどう活かす? 成績表の見方や復習のポイントも伝授

模試を通じて見えてくる成長のサイン

偏差値以外の成長ポイントも見逃さない

模試の成果は偏差値だけでは測れません。問題を読むスピードが上がった見直しでミスに気づけた長時間集中できたといった変化も、立派な成長の証です。点数に表れないこうした「実力の土台」が、入試本番の得点力に直結します。

過去の自分との比較を忘れずに

模試は「他人との競争」だけでなく、「過去の自分との比較」にも役立ちます。前回より得点が上がった教科は?ミスの数は減った?—こうした振り返りが、自信と次の目標につながります。

継続して模試を受けることで、自分の成長を実感しやすくなります。

まとめ|模試は「合格力」を育てるツール!

模試は、合否を決めるものではなく、合格に近づくための戦略材料です。
大切なのは、受けた後に何を学び、次にどう活かすか

正しい受け方・活かし方を身につけていけば、模試は着実にあなたの力になります。積極的に活用しましょう。

執筆者プロフィール

塾選ジャーナル編集部
編集部
塾選ジャーナル編集部

塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。

監修者プロフィール

大山雅司
ひのき進学教室 三軒茶屋校講師
大山雅司

塾講師として中学・高校・大学受験指導を行っている。2020年にYou Tubeチャンネル「ひのき三軒茶屋」を開設し、主に高校受験に関する内容を配信中。2024年8月には都立高校の口コミ・データサイト「都立合格.com(ドットコム)」の運用を開始。“受験を少しでも面白く乗り越える”手助けを行うことを目標に動画制作を行っている。

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