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英検S-CBTとは?従来型との違いや大学受験での活用法も解説!

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大学受験
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英検®受験を検討している方や、その保護者の方なら、従来の英検®とは異なる新しい試験形式「英検S-CBT」を耳にしたことがあるかもしれません。そして、「英検S-CBTは普通の英検®と何が違うの?」「自分でも受けられる?」といった疑問を抱いている方も多いでしょう。

英検S-CBTは、全国のテストセンターでパソコンを使って受験する、英検®の新しい形です。年間を通して多くの受験機会が設定されており、都合の良い日程や会場が選べます。従来の英検®にはなかった柔軟性が魅力です。

大学受験や留学に向けて英検®の資格が必要な中高生にとって、英検S-CBTの利用は大きなメリットになります。

この記事では、英検S-CBTと従来型英検®の具体的な違いから、それぞれのメリット・デメリット、そして英S-CBTならではの対策方法までを徹底的に解説します。

自分にとって最適な受験方法を見つける際の参考にしてください。

塾選ジャーナル編集部

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目次

英検S-CBTとは?テストセンターで受ける新たな英検®の形

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英検S-CBTは、パソコンを使用して4技能(リスニング・リーディング・ライティング・スピーキング)すべてを1日で受験できる、英検®の新しい受験方式です。従来の英検®とは異なり、全国の専用テストセンターに設置されたコンピューターを用いて、より効率的かつ快適に試験を受けることができます。

この方式は、年間を通じて複数の試験日程が設定されており、希望する会場や日時を自由に選択できるという点が大きな魅力です。学校行事や仕事など、日常生活のスケジュールに合わせやすく、柔軟性と利便性に優れた試験形態となっています。

また、スピーキングテストは面接官との対話ではなく、パソコンに向かって自分の声を録音する形式で行われるため、対面での緊張が苦手な方にもおすすめです。さらに、解答はすべて画面上で完結し、筆記用具が不要な点もメリットの一つです。

このように、英検S-CBTは、忙しい学生や社会人にとっても受けやすく、継続的に挑戦しやすい仕組みとなっています。以下では、その具体的な仕組みと受験の流れについて詳しく解説します。

テストセンターでだれでも受験が可能

英検S-CBTは、全国各地に設置されたテストセンターで受験できます。

特定の学校や会議室で実施される従来の英検®に比べて、英検S-CBTだと試験会場へのアクセスが容易になったため、さらに英検®が受けやすくなったと感じる受験生が増えました。

テストセンターでは、試験官の指示に従い、指定されたパソコンを使用します。個別のブースが設けられている会場が多く、集中して問題に取り組める点も従来の英検®との大きな違いの一つです。

また、英検S-CBTの受験資格には特別な制限はなく、英検®を受験したい中学生や高校生はもちろん、幅広い年齢層の方が利用できます。

4技能やCSEスコアも測れる点は従来型と同じ

英検S-CBTでは、従来の英検®と同様に、英語のリーディング・リスニング・ライティング・スピーキングの4つのスキルを総合的に測定します。

また、英検S-CBTでは、CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)に対応したCSEスコアも算出されます。CSEスコアは、技能ごとの習熟度を客観的に示す指標であり、合否だけでなく、英語力の詳細なレベルを把握するのに役立ちます。

なお、CSEスコアは、文部科学省が推奨する「英語4技能の総合的な評価」にも対応しており、大学入試における活用も広がっています。

例えば、入試の出願資格として英検®の特定の級の取得に加えて、CSEスコアの基準が設けられている大学も増えています。

さらに、留学を検討している場合にも、CSEスコアは自身の英語力を証明する有効な手段となるでしょう。

受験日程や場所が柔軟

英検S-CBTの大きな特徴の一つは、受験日程や場所の柔軟性です。

従来の英検®が年に3回(おもに、1月・6月・10月頃)と決まった日程で実施されるのに対し、英検S-CBTは、原則として毎週土曜日と日曜日に実施されています。

これにより、受験生は、自分のスケジュールに合わせて日程を選びやすくなりました。

また、試験会場についても、全国各地に設けられたテストセンターからアクセスしやすい会場を自由に選択できます。

自宅や学校に近い会場や、交通の便が良い会場を選べば、移動の負担が軽減されて精神的にもリラックスして試験に臨めるでしょう。

さらに、受験日や会場の選択肢が多いことは、一度不合格になってしまった場合でも、すぐに次の受験機会を得られるというメリットにもなります。

自分のペースで繰り返し挑戦できるので、計画的に英語学習を進められます。

英検S-CBTと従来型英検®の違いは?

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英検S-CBTと従来型英検®は、同じ「英検®」でありながら、実施形式にはいくつか違いがあります。おもな違いを、以下の表にまとめました。

  英検S-CBT 従来型の英検®
試験形式 すべてパソコン操作 1次試験:筆記、2次試験:面接(対面)
対象級 3級、準2級、2級、準1級 すべての級
受験日程 原則毎週土・日曜日 年3回(6月、10月、1月頃)
会場 全国のテストセンター(個別ブース形式) 本会場(大規模会場)、準会場(学校など)
試験時間 1日で4技能すべて完結(約2.5~3時間) 1次と2次で別日(1次:約1~2時間、2次:約10分)
検定料 従来型の英検®よりやや高め(7,800円~) 5,000~10,500円

英検S-CBTは「柔軟性」と「利便性」に優れている一方で、従来型の英検®では、対象級の制限がなく、検定料も比較的安く抑えられます。

両者の違いを確認した上で、自分にとってどちらの試験形式が最適か判断しましょう。

英検S-CBTはすべてパソコンで試験が行われる

従来の英検®が筆記と面接で構成されるのに対し、英検S-CBTは、リーディング・リスニング・ライティング・スピーキングのすべての試験をパソコン上で実施します。

リーディングとリスニングは、マウス操作やキーボードで解答を入力。スピーキングは、ヘッドセットを装着してマイクで解答を録音します。

ライティングの試験のみ、解答方法をタイピングか別紙への筆記かを選択できますが、問題文の確認はどのセクションにおいてもパソコン操作が必須です。

タイピング速度が遅いと、制限時間内に解答を書ききれないおそれがあり、ヘッドセットに慣れていないとマイクを通じて解答する感覚に戸惑うかもしれません。

英検S-CBTで受験できる級は限られている

英検S-CBTと従来型英検®では、受験できる級に違いがあります。従来の英検®では、1級から5級まですべての級が受験可能ですが、英検S-CBTで受験できるのは、3級・準2級・2級・準1級の4つの級に限定されています。

この理由は、S-CBTの受験層がおもに高校生や大学生、社会人であることを想定しているためだと考えられます。

小学校の高学年や中学生で初めて英検®に挑戦する生徒の中には、5級・4級から段階的に挑戦したい受験生もいるでしょう。そのような場合は、従来型の英検®を受験する必要があります。

また、最難関である1級の受験を考えている場合も、英検S-CBTでは対応していないため、従来型の試験を選択することになります。

自分が受験したい級が英検S-CBTで対応しているか、事前に確認しておきましょう。

英検S-CBTは1日で4技能すべての試験が行われる

従来型の英検®では、1次試験(リーディング・リスニング・ライティング)と2次試験(スピーキング)が別日に行われます。しかし、英検S-CBTでは、リーディング・リスニング・ライティング・スピーキングの4技能すべての試験が、同日に実施されます。

英検®の試験の所要時間について気になっている方は、英検S-CBTと従来型の英検®で時間に違いがあることを認識しておきましょう。

ちなみに、英検S-CBTの試験は級によって所要時間が異なりますが、午前または午後のいずれかの時間帯に実施され、約2時間半から3時間程度ですべての技能試験を終了します。

例えば、2級の試験の場合は、休憩を挟みながらも、約2時間15分ですべての試験が終了します。

英検S-CBTでは、複数回会場へ足を運ぶ必要がないので、忙しい受験生にとっての大きなメリットと言えます。

しかし、1日に4技能すべての試験に集中して臨むのは、精神的・体力的に負担がかかることにもなります。

特に、ライティングの試験は最後に実施されるため、それまでの他の試験での疲労も考慮して最高のパフォーマンスが発揮できるよう、準備しておく必要があります。

英検S-CBTに挑む際は、試験時間内の集中力を維持する練習や、休憩時間の効果的な活用方法なども考えておきましょう。

英検S-CBTは原則毎週土日に実施されている

従来の英検®は日程が固定されていて、年に3回実施されます。一方、英検S-CBTは原則として毎週土曜日と日曜日に実施されます。

英検S-CBTが頻繁に実施されていることは、多くの受験生にとってメリットです。

例えば、高校生の場合、部活動の大会や定期試験などと日程が重なってしまい、従来型の英検®試験の受験日程を逃してしまうケースが少なくありませんでした。しかし、英検S-CBTであれば、受験日程の都合が悪くなってしまったとしても、別の週に再挑戦したり試験直前の学習状況に合わせて最適な受験日を選んだりすることが可能です。

また、英検S-CBTでは、年間に受けられる試験回数が最大9回と従来型に比べて大幅に増えるため、自分のペースで学習計画を立てやすくなります。

一度不合格になってしまっても、すぐに次の受験日を選んで再挑戦できるシステムは、モチベーションの維持にも効果的です。

ただし、英検S-CBTの受験会場の定員があります。駅や学校の近くの会場は、早めに予約が埋ま早めに埋まるおそれがあるため、注意しましょう。

英検S-CBTは、検定料が高めに設定されている

英検S-CBTの検定料は、従来の英検®と比べてやや高めです。個別ブースの用意や実施回数、全国のテストセンターの維持管理などにかかる運営コストが、理由の一つと考えられます。

具体的には、英検S-CBTの検定料は、従来型の英検®を本会場で受験した場合と比べて、数百円〜1,000円程高く設定されています。年間の受験回数は、検定料の合計金額を考慮に入れて計画しましょう。

ただし、英検S-CBTのテストセンターが、自宅の近くであったり通学圏内で定期券を利用できたりすると、従来型の英検®を受けに行くよりも交通費を節約できる可能性があります。

英検S-CBTのメリットは?|従来型よりも柔軟な受験が可能

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英検S-CBTには、従来の英検®になかった柔軟な受験スタイルという特徴があります。。特に、英検S-CBTの受験形式は、多忙な中高生をはじめ、自分のペースで受けたい受験生にとっては大きなメリットと言えるでしょう。

受験機会が多く設定されている

英検S-CBTの最大のメリットの一つは、受験機会が大幅に増えることです。従来の英検®が年に3回しか実施されないのに対し、英検S-CBTは原則として毎週土曜日と日曜日に実施されます。

英検S-CBTでは、同一期間内(①4月〜7月、②8月〜11月、③12月〜3月)で、同じ級を最大3回まで受験できるチャンスがあります。

このように、受験の機会が多い点は、部活動や学校行事、定期試験、習い事などで忙しい受験生にとって有利です。従来型の英検®の日程が用事と重なった際にも、英検S-CBTなら別の週にずらして試験に挑戦できます。

また、従来型の英検®では、不合格になってしまった際、次の受験日まで少なくとも3ヶ月程度は待たなくてはなりませんでした。しかし、英検S-CBTでは、会場に空があれば、すぐに次の試験を申し込めます。

入試や進学、留学などで英検®の資格が必要な場合も、英検S-CBTなら直近で試験日を設定できるため、多くの受験者にとってメリットです。

試験会場を自由に選べる

英検S-CBTでは、全国各地に設置されたテストセンターから、自分の好きな会場を選べます。

従来の英検®では会場が指定されており、決まった施設で集団受験をする必要がありましたが、英検S-CBTでは自分にとって都合の良い場所で試験を受けられます。

会場の選択肢が広がったことにより、遠方への移動の負担や慣れない会場での緊張を軽減できます。

また、各会場の受験席は個別のブースで仕切られていて、周りの受験者を気にすることなく、目の前の問題に集中できる点もメリットです。

試験会場における受験のストレスが減れば、本来の自分の力を発揮しやすくなるでしょう。

ヘッドホンで受験できる

英検S-CBTのリスニング・スピーキングのセクションは、ヘッドホンを装着して受験します。

従来の英検®試験では、リスニング音声がスピーカーから会場全体に流れる形式であったため、環境が大きく変わった点の一つと言えます。

ヘッドホンを使用することで、周囲の音を遮断し、よりクリアな音声を聞き取れます。他の受験者の物音やスピーカーシステムの操作音に邪魔されることなく、問題に集中できるでしょう。

また、スピーキングの試験では、自分の声をヘッドホンで確認しながら発話できるため、発音やイントネーションを把握しやすくなります。

タイピングでライティングの試験が受けられる

英検S-CBTでは、ライティングの試験の解答をタイピングで入力できる点もメリットの一つです。

従来の英検®のように、アルファベットを一文字ずつ丁寧に手書きする負担がなく、問題をテンポよく解答できるでしょう。

また、「急いで書いた文字を読み取ってもらえなかった」というもったいない減点を減らす効果も期待できます。

さらに、ボタン1つで文字を消せるタイピングは、文字数や構成の変更も容易であり、解答時間を大幅に節約できる可能性があります。

ただし、タイピングに不慣れな受験者の場合は、文字を入力するのに逆に時間がかかることが懸念されます。

ライティングの試験では、解答をタイピングするか別紙へ筆記するかを選択できるため、タイピングが苦手な方は、筆記を選択するのがおすすめです。

英検S-CBTのデメリットは?CBT方式ならではの欠点も

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英検S-CBTは、多くのメリットを持つ一方で、デメリットとなり得る要素も存在します。これらの欠点を理解し、適切な対策を講じることが、英検®での成功の鍵となります。

会場の定員人数が少ないことが多い

英検S-CBTの会場となるテストセンターは、従来の英検®の大規模な会場とは異なり、個別のブース形式であるため、一度に受験できる定員人数が少ない傾向にあります。

特に、人気の高い級の試験や学校が休みになる時期の試験は、定員がすぐに埋まる可能性が高いです。

英検S-CBTは、従来型の英検®のように「申し込み期間中に申し込めば確実に受験できる」という状況とは異なります。希望する日程や会場で受験できないリスクがあることを、認識しておきましょう。

直前になって焦らないためにも、受験希望日の数週間前、可能であれば1ヶ月前には、予約状況をチェックしておくことをおすすめします。

1日で4技能を測るため対策が難しい

英検S-CBTでは、リーディング・リスニング・ライティング・スピーキングの4技能すべてを1日で実施することが特徴の一つです。

この試験形式は、複数回会場へアクセスしなくて済むというメリットがある一方、各セクションの個別の対策が難しいといった側面を持ちます。

従来型の英検®は、1次と2次で日程が分かれているため、それぞれの試験に向けて集中的に対策することができますが、英検S-CBTでは、試験本番の1日までに、すべての試験準備を完璧に整えておく必要があります。

特に、最後に実施されるライティングの試験において、持っている能力を最大限に発揮するには、長時間にわたって集中力を維持する能力が求められるでしょう。

英検S-CBTの準備では、より試験の本番を意識した、実践的な訓練が重要になります。

CBT形式に慣れておく必要がある

すでに従来型の英検®を受験したことがある経験者も、これから英検S-CBTに挑むにあたっては、CBT形式に慣れておく必要があります。

英検S-CBT形式と従来型の英検®では、受験形式に大きな違いがあります。従来型の英検®で高得点を取得した経験がある場合でも、パソコン上の操作に慣れていないと、英検S-CBTでは、思うように点数を獲得できない可能性があります。

例えば、英検S-CBTの試験では、タイピングのスピードだけでなく、録音機能を使用するスピーキングセクションでつまづくケースも少なくありません。

従来型の英検®は、面接官との対話の中で解答していく形式ですが、英検S-CBTでは、聞き取った設問への返答をマイクに向かって録音します。そのため、従来型の英検®で返答できていた解答が、難しく感じることがあります。

英検S-CBTの受験では、英語力だけでなく、CBT形式を意識した準備も重要なのです。

英検S-CBTは大学入試や進学でどう活用できる?

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英検S-CBTは大学入試や進学でどう活用できるのでしょうか。ここでは具体的に活用できるケースについて解説します。

総合型選抜や推薦選抜で出願資格や加点対象になることも

英検S-CBTは、総合型選抜(旧AO入試)や推薦入試で高く評価されることがあり、出願資格や加点対象となるケースが多く見られます。

例えば、明治大学商学部では「英語4技能試験利用方式」の選抜において、英検®2級以上のスコア(英検S-CBT含む)を有していれば出願資格が認められる仕組みとなっています。

参考:「2025年度明治大学一般選抜要項」|明治大学

立教大学では、文学部日程を除く全学部の大学入学共通テスト利用入試において、英検®CSEスコア2300点以上(英検S-CBTスコア含む)を取得していると、共通テストの英語が85%相当の得点に換算されます。

参考:2025年度 大学入学共通テスト利用入試|立教大学

このように、英検S-CBTのスコアが高ければ、総合型選抜や推薦型入試における合格可能性が大きく高まります。

出願を有利に進めるためにも、志望校がどのように英語資格を評価しているか、英検S-CBTが利用可能かどうかを、事前にしっかり確認しておきましょう。

志望大学の英検S-CBTスコアの扱い方をチェックしよう

英検S-CBTのスコアが大学受験で利用できるかどうかは、大学ごと、そして学部ごとに方針が異なります。そのため、出願前には必ず志望校の最新の入試要項を確認することが重要です。

近年では、大学側が新たに英語外部検定試験を導入するケースも増えており、最新情報の把握が合否を左右することもあります。

2025年度以降の慶應義塾大学文学部では、一般選抜の外国語科目に「英語(外部試験利用)」が新設されることになっています。

この方式では、英検®CSEスコア2500点以上(英検S-CBTも対象)を取得していれば、大学側が外国語の得点として換算します。

参考:2025年度以降の慶應義塾大学「一般選抜」の変更点について|慶應義塾大学

英検S-CBTを大学受験に活用するには、「いつ、どの大学で、どのように使えるのか」を正確に把握することがポイントです。

特に以下のような人は、英検S-CBTのスコアを大学側がどのように取り扱っているかについて、重点的に確認しておきましょう。

  • 総合型選抜や推薦型選抜を検討している人
  • 英語に自信があり、スコアで差をつけたい人
  • 出願に使える英語資格を早めに確保しておきたい人

英検S-CBTが利用できる大学については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

英検®S-CBTは大学受験で使えない?活用法から使えないときの対処法までを徹底解説英検®S-CBTは大学受験で使えない?活用法から使えないときの対処法までを徹底解説

英検S-CBTの対策は?CBT方式特有の対策が重要に

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英検S-CBTで高得点を目指すには、英語の知識に加えて、CBT方式ならではの対策が不可欠です。パソコン操作への慣れや時間配分の意識など、試験形式に特化した準備をすることで、実力を最大限に発揮できます。

CBT形式に慣れておく

英検S-CBTの試験は、すべてパソコン上で行われるため、試験内容の学習だけでなく、CBT形式の操作にも慣れておくことが大切です。特に、以下の点に注意して練習を進めましょう。

  • 画面操作に慣れる
  • ヘッドセットの操作
  • タイマー表示の確認
  • 本番に近い環境での練習

CBT形式では、まず基本操作として、問題文のスクロールや選択肢のクリック、解答の入力など、マウスとキーボードを使った一連の操作をスムーズに行うことが必須です。

また、リスニングやスピーキングのセクションでは、ヘッドセットを使用するため、装着方法やマイクの位置、音量調整なども事前に確認してください。

試験中は、常に画面上に表示される制限時間を意識する必要があります。個別ブースで実施される英検S-CBTの試験では、他の受験者の様子がわからないため、自分のペース配分で黙々と解答を進める練習をしましょう。

日本英語検定協会が提供しているS-CBTの公式サイトには、英検S-CBTの操作方法を解説した動画や、実際の試験画面を体験できるシステムが用意されています。

これらのツールを積極的に活用し、本番さながらの環境で練習しておくのがおすすめです。

タイピングスキルを向上させておく

英検S-CBTでは、パソコンのタイピングで解答を入力します。そのため、タイピングの速度や正確性によって、得点が左右されます。

ライティング試験では、指定された語数内で自分の意見を論理的に記述することが求められますが、タイピングの速度が遅いと、考える時間に十分な余裕がなくなり、焦ってしまいがちです。

試験時間内に納得のいく解答を完成させるには、日頃からタイピング練習を行い、スムーズなキーボード操作を習得しておくほうが有利でしょう。

タイピングの具体的な練習方法としては、以下を参考にしてください。

  •  ゲーム感覚で続けられるタイピングの練習ソフトを活用する
  • 英文や英単語を、手書きではなくタイピングして覚える
  • SNSのやり取りにパソコンを使用する

英検S-CBTで高得点を目指すには、日頃からパソコンを触るようにして、タイピングに慣れておくことが重要です。

スピーキングは時間切れに注意

英検S-CBTのスピーキングテストでは、時間切れに注意が必要です。

従来型の英検®では、面接官との対話形式でスピーキング試験が実施されるため、多少の詰まりがあっても対応してくれることがあります。しかし、英検S-CBTでは、制限時間が来ると自動的に次の問題に移ってしまうことを認識しておいてください。

英検S-CBTのスピーキング対策では、以下の点に配慮しましょう。

  • 各設問の時間配分を意識する
  • 間延びせずに話す練習をする
  • 簡潔に答えることを意識する
  • 模擬試験を活用する

解答する際には、「えー」「あー」などの間延びをなくし、スムーズに発話することが大切です。

また、最初にはっきりと答えを提示し、あとから伝えたいポイントを簡潔にまとめて話す訓練も有効です。

日本英語検定協会のWebサイトには、スピーキング試験の体験版コンテンツも用意されています。実際の試験の流れを体験し、時間を意識した練習を繰り返しておきましょう。

英検S-CBTについてよくある質問

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ここでは、英検S-CBTについてよくある質問を解説します。

英検S-CBTのスコアは受験で使えますか?

英検S-CBTのスコアは、大学入試や高校入試、留学、単位認定などで利用できる場合があります。

英検S-CBTは、従来の英検®と同じく、公益財団法人日本英語検定協会が実施する公式な試験です。取得した級やCSEスコアは、従来の英検®と同様に扱われ、各種の優遇措置や出願資格として認められています。

特に、近年は大学入試において英語4技能の評価が重視される傾向にあり、英検®の級やCSEスコアを入試に活用できるケースが増えています。

例えば、出願条件として特定の級の取得が求められたり、CEFRに基づいてCSEスコアが評価されたりすることがあります。

出願予定の学校が英検S-CBTのスコアに対応しているか、またどのような条件で利用できるかは、志望校の募集要項や入試ガイドで確認しましょう。

英検S-CBTと従来型の英検®はどちらが難しいですか?

英検S-CBTと従来型の英検®は、試験形式が異なるだけで、難易度自体に大きな違いはありません。また、どちらの形式も、出題される問題のレベルや採点基準は同じです。

合否判定も、CSEスコアを基準に行われるため、英語力そのものが問われる点に変わりはありません。

しかし、受験者によって、得意・不得意な形式があるため、難易度に違いを感じる場合があります。自身の学習スタイルや得意な形式に合った受験方法を選択することが重要です。

英検S-CBTはどう申し込めばよいですか?

英検S-CBTの申し込みは、インターネットを通じて行います。以下の手順で進めましょう。

  1. 日本英語検定協会の公式サイトにアクセスする
  2. 受験希望級と受験会場・日時を選択する
  3. 氏名・生年月日・住所など、受験者の個人情報を入力する
  4. クレジットカード決済やコンビニエンスストア決済などを指定し、検定料を支払う
  5. 申し込み完了後、確認メールを受け取る

なお、申し込みにあたっての注意事項などは、公益財団法人日本英語検定協会の公式サイトで確認しましょう。

英検S-CBTの結果はいつ頃届きますか?

英検S-CBTの合否結果は、試験日から約20日後に、オンライン上で確認できます。郵送による合否通知や個人成績表は、オンラインでの結果発表から数日後に届くことが一般的です。

従来型の英検®では、1次試験と2次試験の結果発表日が分かれているのに対し、英検S-CBTでは、結果が1度に開示されます。

大学入試などで合否結果の提出が必要な場合は、発表までに日数がかかることを考慮して、余裕を持って受験計画を立てることが重要です。

また、出願にあたって成績証明書が必要な場合は、オンラインでの結果確認後に、証明書の発行手続きを手早く進めましょう。

英検S-CBTは大学で使えないと聞いたのですが……

結論からいえば、英検S-CBTが大学受験に使えるかどうかは、志望する大学や学部によって異なります。

大学側が利用を認めていない場合、英検S-CBTのスコアを出願資格として使うことはできません。

例えば、大学によって以下のような違いがあります。

  • 早稲田大学:文系学部の多くで英検S-CBTを出願資格として認めている。例:文化構想学部、国際教養学部など
  • 同志社大学:推薦型では利用可能だが、一般選抜では英検®自体を利用不可。

参考:2025年度入学試験要項|早稲田大学、2025年度入学試験の主な変更点について|同志社大学

このように、英検®の取り扱いは大学・学部ごとに方針が異なるため、必ず志望校の入試要項で最新情報を確認しておきましょう。

とはいえ、英検S-CBTを利用できる大学の多くでは、従来型英検®と同等の評価基準で扱われているのが一般的です。

スコアの有効性や基準点も共通であるケースが多く、「受験の利便性」を理由に英検S-CBTを選択する受験生も増加しています。

以下の記事も併せてご覧ください。

英検®S-CBTは大学受験で使えない?活用法から使えないときの対処法までを徹底解説英検®S-CBTは大学受験で使えない?活用法から使えないときの対処法までを徹底解説

英検S-CBT対策として塾に通う必要はありますか?

従来型の英検®については、日本英語検定協会の公式サイトで過去問を閲覧できるため、自学自習が得意な人であれば塾や家庭教師を利用しなくても十分に対策できます。

ただし、英検S-CBT対策は、独学での対策が難しい場合があります。従来型とは

「英検®に特化した専門的な指導を受けたい」「試験の形式に慣れておきたい」と考えている場合は、塾や家庭教師を活用するのも一つの手です。特に、スピーキングの実践的な対策をしたい場合には、マンツーマン指導やオンライン英会話を利用するのも効果的でしょう。

【15選】英検対策のおすすめ塾!安い/短期対策/オンライン対応可能など特徴別に説明【15選】英検対策のおすすめ塾!安い/短期対策/オンライン対応可能など特徴別に説明

まとめ 英検S-CBTを利用して受験を有利に進めよう

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本記事では、英検S-CBTについて、その特徴や従来型の英検®との違い、メリット・デメリット、そして効果的な対策方法について詳しく解説しました。

英検S-CBTは、受験の日程や場所を柔軟に選べる点が大きな魅力です。また、パソコンでのタイピングやヘッドホンの使用など、CBT形式ならではの特長もあります。

一方で、会場の定員に限りがあることや、本番の1日までに4技能すべての準備を整えなくてはならないこと、CBT形式への慣れが必要なことなどは、注意すべき点でもあります。

英検S-CBTにおける、これらのメリットとデメリットを理解した上で、自身の学習状況や得意なスタイルに合った最適な受験形式を選ぶことが重要です。

計画的に準備を進め、進学や大学入試、留学など、将来の目標の実現に英検®を活用してください。

執筆者プロフィール

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