経済学部では何を学ぶ?就職事情や向いてる人も徹底解説

「経済学部って、数字が得意な人しか行けないの?」
そんなふうに思っている高校生や保護者の方は少なくありません。
また、
「経済学部ってそもそも何を学ぶの?」
「経済のこと、まったく知らないけど大丈夫?」
といった疑問や不安を感じている方もいるでしょう。
でも実は、経済学部は「社会の仕組みを知りたい」「世の中の動きを読み解きたい」と思っている人にぴったりの学部です。
たとえば、物価の変化や景気のニュース、円安や賃上げの話題など――。
経済を学ぶと、こうした出来事を“なんとなく聞き流す”のではなく、「自分ごと」として理解できるようになります。
この記事では、経済学部で学べる内容や勉強のおもしろさ、卒業後の進路、どんな人に向いているのかなどをわかりやすく解説していきます。

編集部
塾選ジャーナル編集部
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経済学部とは?何を学ぶ?
経済学部は、「お金」「モノ」「人」の動きを理論やデータを使って読み解き、社会の仕組みや課題を考える学部です。
たとえば、
「なぜ物価が上がるのか」
「景気はどうして良くなったり悪くなったりするのか」
といった疑問に対して、理論的に考える力を養います。
ニュースで目にするさまざまな出来事(円安、賃上げ、消費税、財政政策など)の背景には、経済のルールや仕組みが関係しています。経済学部では、そうした社会の動きを理解するために、情報を整理して考える力、データをもとに分析し課題を見つける力を身につけていきます。
経済学部で学ぶ内容
経済学部の学びは、大きく分けて「経済理論」「応用経済学」「統計・データ分析」の3つの柱があります。
経済理論
経済学の基本的な仕組みを理論的に学びます。中心となるのがミクロ経済学とマクロ経済学です。
- ミクロ経済学
家計や企業など、小さな単位の経済活動を扱います。商品の値段がどう決まるか、企業が利益を出す方法を、需要と供給などの理論で学びます。 - マクロ経済学
国全体や世界規模の経済の動きを大きな視点で捉えます。景気の変動、物価の上昇や失業の原因・対策などを、政府や中央銀行の政策も含めて学びます。
応用経済学
基礎理論をもとに、より具体的で実社会に近いテーマを扱います。
- 財政学
税金や国・地方の予算の使い道を考える分野です。社会保障や景気対策、国の借金問題など、身近な政策の背景を学びます。 - 金融論
銀行や株式市場、金利などお金の流れを学びます。金利の変動や日銀の政策が、景気や物価に与える影響も理解します。 - 国際経済
貿易や為替など、国と国の間の経済活動を学びます。円安・円高が輸入品の価格や旅行費にどう影響するかなどを考えます。 - 経済史
経済の仕組みが時代とともにどう変化したかを学びます。戦争やバブル経済、世界恐慌などの出来事と生活への影響を振り返ります。 - 行動経済学
心理学の視点も交え、交渉や競争の場面で有利に行動する方法を考える理論です。
相手の出方を予想して戦略を立てる考え方を学びます。 - ゲーム理論
数字やデータを使って経済を分析し、競争や交渉の場面で、有利に行動するための戦略を考えます。市場調査や予測、グラフ作成などのスキルを身につけます。
このように経済学部では、社会の仕組みを読み解く学びを通して、物事を筋道立てて考える「論理的思考力」、データから現状を把握する「分析力」、そして複雑な問題に向き合う「課題発見力」が身につきます。
こうした力は、ビジネスや行政、金融など、さまざまな分野で、状況を正しく判断し、周囲と連携しながらより良い答えを導くために欠かせない力です。
経済学部を構成する学科の種類
大学によって、経済学部の学科構成はさまざまです。
多くの場合は、基礎となる「経済学科」に加えて、「経営系」「情報系」「国際系」「政策系」など、学びたいテーマや将来の進路に応じた学科を設けています。
たとえば、名古屋大学 経済学部では、「経済学科」と「経営学科」の2学科体制となっており、経済学科では、経済理論や政策分析を中心に、社会や市場の仕組みを学びます。一方、経営学科では、企業経営・会計・マーケティングなど、ビジネス現場で役立つ実践的な知識とスキルを身につけます。
立教大学 経済学部では、「経済学科」「経済政策学科」「会計ファイナンス学科」の3学科を設置し、経済理論だけでなく、社会課題への政策的アプローチや企業の財務活動に関する専門的な学びにも対応しています。
また、法政大学 経済学部では、「経済学科」「国際経済学科」「現代ビジネス学科」の3学科体制で、国際的な経済のしくみや企業の実態を捉える視点など、多様なテーマを経済学の視点から深く学べるようになっています。
このように、経済学部の中でも学科の分かれ方や重点領域は大学ごとに異なります。
「数字に強くなりたい」「国際経済に関心がある」「社会課題を政策で解決したい」など、自分の興味に合った学び方ができる大学・学科を見つけることが大切です。
経済学部での勉強のおもしろさは?
日常の出来事が“経済の目”で見えてくるおもしろさ
経済学を学ぶと、身近な出来事の背景にある「経済のしくみ」が見えるようになります。
たとえば、「なぜこのおにぎりは100円なのか」「ガソリン価格が上がると物価全体に影響するのはなぜか」といった疑問も、ミクロ経済やマクロ経済の視点で考えられます。
価格の決まり方や企業の値付けの理由、広告や商品開発の裏にあるマーケティング戦略など、日常の中に学びの題材があふれています。
普段の買い物やニュースが、そのまま“経済を読み解く練習”になるのは、経済学部ならではの魅力です。
世の中の動きを深く読み解く知的なおもしろさ
経済学は、社会の出来事を「理論」と「データ」で分析する学問です。
ニュースで円安や株価、物価の話題が出たときも、「なぜ起きたのか」「生活や企業にどう影響するのか」を自分の頭で考えられるようになります。
経済理論と現実を結びつけて理解できるようになると、「そういうことだったのか!」という発見が増え、世の中の動きがはっきり見えてくる知的なおもしろさがあります。
正解のない課題に挑むおもしろさ
経済学では、必ずしもひとつの正解があるとは限りません。
たとえば、行動経済学では「なぜ人は損だと分かっていても選んでしまうのか」といった人間のクセを探ります。ゲーム理論では「相手がこう来たら自分はどう動くか」というかけひきを数学的に分析します。
数字や理論を使っても答えがひとつに決まらないことは多く、状況や価値観によって結論が変わります。こうした課題に向き合うことで、自分なりに考え、答えを導く力が身につきます。
経済学部で学ぶメリットや役に立つ場面
経済学部で身につけた知識やスキルは、社会に出たあとにも幅広く活かせる実用性の高いものばかりです。社会のニュースやビジネスの現場を読み解く力、課題を分析して提案する力など、多くの場面でその価値を発揮します。
社会のニュースや出来事を「自分の頭で考える力」
経済学を学ぶと、ニュースや社会の出来事を“なんとなく”ではなく、仕組みや背景まで深く理解できるようになります。
たとえば、「なぜ今、円安が進んでいるのか」「物価上昇が生活にどう影響するのか」といった話題も、背景を踏まえて説明できるようになります。
SNSなどの情報をただ受け取るだけでなく、自分の視点で解釈し判断する力は、社会人にとって大きな武器です。経済やビジネスの知識は、あらゆる職業に必要な“教養”としての価値も高く、学ぶ意義を実感しやすい分野です。
あらゆる仕事に応用できる「分析力」と「論理的思考力」が身につく
経済学部では、データや理論を使って課題を分析し、解決策を考える力を養います。
企業でも「複雑な情報から本質を見抜き、解決策を導く力」が高く評価され、経済学部での学びがその基礎になります。
特に、数字や統計に強く、客観的に物事を捉えるトレーニングを積んだ学生は、企画立案やコンサルティングなど論理的な提案力が求められる分野で活躍しやすいと言われます。
また、多くのデータや仮説をもとに筋道を立てて結論を導く力は、新規事業やマーケティング戦略など、企業の重要な意思決定にも役立ちます。
資格取得にもつながりやすく、キャリアの選択肢が広がる
経済学部で学んだ知識は、各種ビジネス系資格とも親和性が高く、キャリア形成にも有利です。
特に、公認会計士(CPA)、税理士、ファイナンシャルプランナー(FP)、中小企業診断士などは経済学の知識と関わりが深く、学びを活かして専門性の高い職種を目指せます。
多くの大学では、こうした資格の取得を支援する体制が整っており、日商簿記(2級・3級)やFP技能士、宅建、公認会計士・税理士対策講座を学内で受講できます。さらに、広島経済大学のように、資格合格を卒業単位として認定したり、奨励金を支給する制度を設ける大学もあります。
経済学部で学んだことが実際に役立った場面の体験談
経済学部出身の方々にご協力いただいたアンケート調査をもとに、「経済学部で学んだ知識やスキルが実際に役立った場面」についてご紹介します。
投資の判断に学びが役立った
「経済ニュースを見るときに、金利の変動や国際情勢が、企業の業績や個人資産にどのように影響するのかを、背景から理解して読み解けるようになりました。そのおかげで、自分の資産運用でも、感情に左右されず、マクロな視点から冷静に投資判断を下せるようになったと感じています。」(東京国際大学経済学部出身・金融業界勤務)
仕事での市場分析や提案に学びが活用できた
「新規事業の市場分析や事業計画の策定において、大学で学んだミクロ経済学・マクロ経済学、そして統計学の知識が非常に役立っています。特に、市場の動向予測や競合分析の場面で、データに基づく論理的な思考力を活かして、説得力のある提案ができました。また、経済指標や金融政策のニュースも背景から理解できるようになり、社会情勢を多角的に捉える視点が養われたと実感しています。」(慶應義塾大学経済学部出身・ソフトウェア・通信(IT)業界勤務)
商品企画の仕事でマーケティングの理論が活かせた
「大学で学んだマーケティングの理論全般が、いまの商品企画の仕事にそのまま活きています。
調査や企画提案を行ううえで、理論に基づいて考えられることが大きな強みです。仕事を始めたばかりの頃は、大学の教科書を読み直して活用していました。また、ゼミでプレゼンの機会が多かったおかげで、社内で企画を通す際のプレゼンスキルも身についていたと思います。」(滋賀大学経済学部出身・ソフトウェア・通信(IT)業界勤務)
経済学部の卒業生の就職事情!何になれる?
経済学部を卒業した人の進路は、銀行や証券会社、保険会社などの金融業界はもちろんのこと、大手メーカー、商社、IT企業、コンサルティング会社、公務員など、多岐にわたります。
経済学部では、統計や会計、金融、マーケティングなどの科目を通じて、「数字を使って物事を考える力」や「ビジネスの仕組みを理解する力」を養います。これらは、どんな仕事にも応用がきく「土台」となる力であり、業界や職種を問わず、幅広い分野で活かすことができます。
ここでは、実際のアンケートデータをもとに、経済学部卒業生がどのような職業に就いているのか、経済学部での経験がどのように活かされているのかを詳しく見ていきましょう。
経済学部の主な就職先
金融業界
銀行・証券・保険・信託などを扱う企業では、マクロ経済・金融政策・統計学といった学びがそのまま実務に活かされます。
たとえば、「金利が上がると住宅ローンは?」「景気の動きが株価にどう影響する?」といった金融の仕組みを理解し、個人や企業にアドバイスする仕事に携わる人も多くいます。
数字に強い力や、経済の流れを読み解く力は、資産運用や法人営業、リスク管理、コンサルティングなどで重宝されます。
また、成果が評価されやすく、年収アップも期待できる安定した業界として、高い人気を誇ります。
メーカー(製造業)
自動車や電機、食品、医薬品などを扱うメーカーでは、営業、企画、経営管理などの幅広い職種で経済学部出身者が活躍しています。
大学で学ぶコスト分析や市場調査の知識は、新商品を出す際の価格設定や需要の見極めに活かされます。
経済学で培った“数字から読み解く力”や“消費者の動きを読む視点”が、マーケティングや経営企画の現場で高く評価されているのです。
小売・流通業界
スーパーマーケットや百貨店、コンビニなど、私たちの生活に身近な分野で、販売戦略や在庫管理、需要予測などに経済の知識が活かされています。
特に最近は、ECサイトやネット通販の拡大により、デジタルマーケティングやデータ分析ができる人材が重宝されています。
「何を・いつ・どのくらい売るか」を考える力は、まさに経済学で学んだ論理的思考や分析力の出番です。
ソフトウェア・通信(IT業界)
理系のイメージが強い業界ですが、プロジェクトマネジメント・営業企画・カスタマー対応といった分野では、文系出身者の活躍も目立ちます。
経済学で身につく論理的思考力や市場を読み解く力は、Web広告の最適化やユーザー行動の分析など、ITサービスを運営・成長させるうえで大きな武器になります。
時代の変化に強い分野で、幅広い知識を活かせる環境があります。
商社(総合商社・専門商社)
資源・製品の輸出入や海外インフラ開発を手がける商社では、国際経済・為替・貿易の知識が欠かせません。
「原材料の価格が上がったら?」「為替レートが動いたら?」といった判断を、世界の経済動向を踏まえて考えられる力が求められます。
さらに、交渉力や提案力といったビジネススキルも実践的に活かせる業界で、若いうちから海外勤務のチャンスもあり、グローバル志向の学生に人気の業界です。
経済学部卒業の女子の就職先は?
アンケート調査をもとに、経済学部出身の女子の就職先例をご紹介します。
金融業界
銀行・証券・保険といった金融の世界は、経済学部の女性に特に人気があります。
大学で学ぶマクロ経済や金融政策の知識がそのまま実務に役立つことに加え、大手企業が多いため福利厚生や産休・育休などの制度が整っている安心感も理由のひとつです。
事務系総合職やリテール営業など、ライフスタイルに合わせて働ける職種が選べる点も魅力です。
ソフトウェア・通信(IT業界)
近年、女性の活躍が進んでいるのがIT業界です。
データ分析やマーケティング、ユーザーサポートなど、経済学で培った「数字を読み解く力」や「論理的に整理する力」が重宝されています。
柔軟な働き方ができる企業も増えており、結婚や出産といったライフイベントと両立しやすいのも特徴です。
小売・流通業界
小売や流通の分野でも、経済学部出身の女性は数多く活躍しています。
消費者行動や需要予測を学んだ経験は、販売戦略やマーケティングに直結します。
特に顧客に女性が多い商材なら、同じ女性ならではの感性を活かせるでしょう。
経済学部の就職体験談
アンケートに寄せられた声から、経済学部での学びが実際の仕事でどう活かされているのかをご紹介します。
IT業界に就職した慶應義塾大学経済学部卒の体験談
就職活動でのメリット
「多くの企業、特に金融や総合商社、コンサルティングといった業界では、基礎的なビジネス知識や論理的思考力を持つ経済学部出身者が好まれる傾向があると感じました。」
実際の業務での活用
「現在の職場でWebマーケティングを担当していますが、広告運用の最適化や予算配分を検討する際に、大学で学んだ経済学の考え方や分析手法が非常に役立っています。」
専門士業系に就職した広島大学経済学部卒・男性の体験談
就職活動でのメリット
「金融業界で就職活動するにあたっては、経済や金融に関する基礎知識があるということが伝わりやすいです。特に統計や財務の知識が面接でも武器になりました。」
実際の業務での活用
「学部での授業の一環(延長)として、簿記等の資格取得もできたことで、資格保有というメリットや、仕事での実務理解が深まりました。」
メーカーに就職した日本大学経済学部卒・男性の体験談
就職活動でのメリット
「経済学部で学んだことは業界や職種を問わず応用がきくため、論理的思考力やデータ分析力を強みとして伝えることができました。」
実務での活用
「マーケティングの部署で市場動向を分析する際、大学で学んだマクロ経済や統計の知識が役立ち、説得力のある資料をつくることができています。」
経済学部に向いているのはどんな人?
経済学部では、社会の仕組みや経済の動きを学びながら、数字やデータ、理論を使って「なぜそうなるのか?」を考える力を伸ばしていきます。
一見すると「数字が得意じゃないと向いてない?」と思われがちですが、実は「社会に関心がある」「なぜ?と疑問を持てる」といった好奇心も大きな適性のひとつです。
ここでは、経済学部に向いている人の特徴や考え方をわかりやすくまとめました。
「もしかして自分に合ってるかも?」と思ったら、進路選びの参考にしてみてください。
経済学部に向いてる?を簡単診断
以下のチェックリストに、どれだけ当てはまるかを数えてみましょう。
当てはまる項目が多いほど、経済学部での学びと相性が良いかもしれません。
判定結果
15〜20個該当
経済学部に非常に向いています。数字や理論だけでなく、社会の仕組みを深く理解する姿勢が学びをより充実させてくれるでしょう。将来は多方面で活躍できる力が身につきます。
10〜14個該当
経済学部に向いています。興味のある分野から学びを深めることで、大学生活をより実りあるものにできるでしょう。
5〜9個該当
一定の適性があります。経済学以外にも興味がある学問があれば、比較しながら自分に合った学部を探してみるのがおすすめです。
0〜4個該当
他の学問分野と比較しながら、自分の興味・関心により近い進路を検討してみましょう。
診断のポイント
経済学部で特に大切なのは、「論理的に考える力」「数字に対する柔軟さ」「社会や経済への関心」の3つです。
また、「景気ってなぜ変動するの?」「お金の価値ってどう決まるの?」といった問いに対して、じっくり考える姿勢も大きな強みになります。
これらのポイントに当てはまる人は、経済学部での学びを通じて大きく成長できる可能性があります。
少しでも興味を感じたら、オープンキャンパスや模擬授業などで実際の雰囲気を体験してみるのもおすすめです。
経済学部によくある志望理由
アンケート調査をもとに、実際に経済学部に進学した先輩たちのリアルな志望理由をご紹介します。
どんなきっかけで経済学部を選んだのか、進路選びの参考にしてみてください。
社会や経済の仕組みに興味があったから
「同志社大学の複数学部を受験し、合格した中で一番興味があったのが経済学部でした。社会の仕組みや経済の流れを理論的に学べることに魅力を感じました。」(同志社大学経済学部・女性)
「高校生の頃から、世の中の仕組みや社会現象の裏側にあるロジックに強い興味がありました。特に、ニュースで報じられる経済や政策の変化の背景を深く知りたいと思い、経済学を学ぼうと決めました。(慶應義塾大学経済学部・性別:非回答)」
将来の仕事やキャリアに役立ちそうだから
「経済学を学ぶことは将来に役立つ知識や学力が身につくと思ったからです。」(早稲田大学経済学部・男性)
「金融に関する知識は将来きっと役に立つと思いました。就職後のことを考えると、企業経営の視点を持っておくことが大切だと思い、経済学部なら金融・経営どちらも学べると感じて志望しました。」 (西南学院大学経済学部・女性)
「経済学部と法学部のどちらかを選ぼうと考えていましたが、自分の得意科目や将来の進路を考えた結果、より幅広い選択肢につながる経済学部を選ぶことにしました。」 (広島大学経済学部・男性)
これらの志望理由を参考に、「なぜ経済学部に興味を持ったのか」を自分なりに整理しておくと、入学後の学びへのモチベーションや、将来のキャリア選択にもつながっていきます。
「やめとけ」の声もある理由!経済学部をおすすめしない人は?
経済学部は幅広い分野を学べることから人気の高い学部ですが、一方で「向いていなかった」「思っていたのと違った」と感じた卒業生の声も見られます。
ここでは、実際のアンケートに寄せられた体験談をもとに、「経済学部をおすすめしない理由」をいくつかご紹介します。
1. 専門的なスキルが身につかない
「経済学部での学びはよく言えば間口が広いですが、専門性には少し欠けるような気がしています。」 (福井県立大学卒・女性)
「現職においては活かせていると感じる点が少なく感じます。もっと専門知識が付けられる学部の方が個人としてのスキルが身につくのではないかと思います。」 (中京大学経済学部卒・女性)
2. 就職活動でアピールしにくい
「資格を取得できる学部ではないので、その点は不利だったように感じました。金融以外ではどのようにアピールすればよいか迷いました。」(同志社大学経済学部卒・男性)
「文系学部全般に言えますが、プログラミングやデザインといった明確な専門スキルが身につくわけではないので、専門職志望の学生と比べるとアピールできる『武器』が少ないと感じました。そのため、学生時代に何に注力したかを明確に語れないと、没個性的な印象を与えてしまう危険性がありました。」(東京国際大学経済学部卒・女性)
3. 明確な目的がないと学びがぼやけやすい
「自分自身は『経済について学んで、必ずそれについて活かせる仕事に就く』という想いで学生生活を送っていたので、関連する業界に就職し知識を活かせました。経済学部を選ぶ目的や意思がはっきりしている方はお薦めしますが、なんとなく…や楽そうだから…という理由で選んだ人たちは単位を取ることや就活に苦戦していました。」 (沖縄国際大学経済学部卒・女性)
経済学部をおすすめしない人の特徴
アンケートの声をもとにすると、以下のような人には経済学部はあまりおすすめできないかもしれません。
目的意識がなく、なんとなく進学を考えている人
学ぶ範囲が広く自由度が高い分、自分の興味関心や進路が明確でないと学びの焦点が定まりにくく、途中で迷いや後悔を感じやすくなります。
実務スキルや資格を重視したい人
経済学は理論中心の学問であり、プログラミングやデザイン、専門資格など「目に見えるスキル」を重視する人には物足りなさを感じることがあります。
自分の興味を大切に
経済学部では、社会やお金の仕組みを数字や理論を使って読み解く力を身につけます。学ぶテーマは、物価や景気、雇用、国際経済、企業の戦略など幅広く、自分の興味に合った分野を見つけやすいのが特徴です。
たとえば、ビジネスに関心がある人はマーケティングや経営系、社会課題に興味がある人は公共政策や福祉の分野など、自分の「好き」を学びにつなげることができます。
また、経済学で身につく論理的思考力や分析力は、どんな業界でも役立つ汎用的なスキル。実際に、多様な業界で経済学部出身者が活躍しています。
一方で、「数学が少し多い」「明確な専門職に直結しにくい」と感じる人もいます。こうした声も参考にしつつ、最終的には自分の関心や将来のイメージに合っているかどうかで判断するのが大切です。
迷ったときこそ、自分の「知りたい」「考えたい」という気持ちを大切に。経済学部はその知的好奇心を活かせる学びの場です。
おすすめの経済学部がある大学ランキングTOP3
経済学部への進学を検討している方に向けて、学習レベル・研究実績・進路実績・出願方法の豊富さなどを総合的に評価し、おすすめの大学を国公立・私立に分けてご紹介します。
経済学部が強い!おすすめの私立大学TOP3
1位:慶應義塾大学 経済学部
慶應義塾大学経済学部は、1890年に創設された日本最古の私立経済学部として、長い歴史と伝統を誇ります。1~2年次には、A方式(数理・演繹型)とB方式(歴史・帰納型)という独自のカリキュラムが用意されており、入試科目に応じて自分に合ったスタイルで経済学の論理思考をじっくりと養うことができます。国際性にも定評があり、英語で学位を取得できるPEARL課程や、海外の有名大学とのダブルディグリー制度も充実。財界や政界など、国内外の第一線で活躍する卒業生を多数輩出してきた実績も、慶應ならではの強みです。
2位:早稲田大学 政治経済学部
早稲田大学政治経済学部は、政治・経済・国際の3学科を擁し、経済学を軸にしながら政治や国際関係も横断的に学べる点が大きな魅力です。2010年には英語学位プログラムを導入し、英語のみで学位が取得できる体制を整備。世界中から多様なバックグラウンドを持つ学生が集まり、少人数制の授業と世界水準の教授陣のもとで、思考力と表現力を徹底的に磨ける環境が整っています。英語・日本語プログラムの垣根を越えた学生同士の交流も活発で、キャンパス全体が国際的な刺激に満ちているのも大きな特長です。
3位:上智大学 経済学部
上智大学経済学部は、少人数制ならではの丁寧で行き届いた教育が魅力です。各学年の講義や演習は20〜40名程度に絞られており、学生同士の活発な議論や教員との密なコミュニケーションが日常的に行われています。四ツ谷キャンパスという都心立地を活かし、学内では大手企業や団体による特別講座も多数開催。ビジネスの現場とつながるリアルな学びを体感できます。さらに、成績優秀かつ意欲のある学生には3年での学部卒業が可能な早期卒業制度も用意されており、大学院の早期修了制度と組み合わせれば最短4年で修士号の取得も可能。スマートかつ加速的なキャリア形成を目指す学生にとって、理想的な環境が整っています。
経済学部が強い!おすすめの国立大学TOP3
1位:東京大学 経済学部
東京大学経済学部は、経済・経営・金融を横断して学べる柔軟な学科構成が最大の魅力です。学科の垣根がなく、関心に応じて多様な専門領域を自由に探究できます。少人数ゼミでは、教員との対話を通じて論理的思考力と実証的分析力を養います。明治期から続く伝統を持ち、近代日本の経済政策や学術をリードしてきた多くの官僚・学者・実業家を輩出。理論と実務を両立できる最高峰の学びの場です。
2位:一橋大学 経済学部
一橋大学経済学部は、日本で初めてゼミナール教育を取り入れた伝統を持ち、今もすべての学生が少人数ゼミに所属し、対話と議論を通じて専門性を深めています。学部在学中に大学院科目を先取りし、学部4年+大学院1年の5年間で修士号を取得できる「5年一貫教育システム」や、英語で経済学や各国の経済事情を学ぶ「グローバル・リーダーズ・プログラム」など、多彩な制度が整っているのも大きな魅力です。さらに、法学部の授業を体系的に学べる「法学副専攻プログラム」も用意されており、複眼的な視点を育む環境が整っています。商科大学としてのルーツを持つ一橋ならではの実践的な学びからは、多くの政策立案者や実務家が生まれています。
3位:横浜国立大学 経済学部
横浜国立大学経済学部は、実学重視の理念のもと、現代のニーズに応じた教育改革を続けています。統計分析やプログラミングを活用した“経済×データサイエンス”教育に力を入れ、5つの専門モデル(グローバル経済、現代日本経済、金融・貿易、経済数量分析、法と経済社会)から、自分の関心に合わせた学びを選択可能です。地域課題に取り組むフィールドワーク型の実習では、実社会とつながる経験を積むことができ、英語での専門講義や協定校との交換留学制度も充実。デジタル社会で通用する分析力と、国際感覚を兼ね備えた実践的な経済人を育成しています。
経済学部のその他の注目大学
TOP3以外にも、「この大学ならでは」の制度や学びのスタイルで存在感を放つ経済学部もあります。
神戸大学 経済学部
神戸大学経済学部は1902年創立の神戸高等商業学校を前身とし、日本で最も伝統ある経済学研究拠点の一つです。関西の国立大学では最大、全国的にも有数の規模の講座数・教員数を誇り、開講分野も経済理論・経済史・統計・財政・金融・産業・労働など極めて幅広いのが特徴です。専門領域の充実度と教員陣の層の厚さは国内トップクラスで、学生は多角的な視点から経済を学べます。
大阪大学 経済学部
大阪大学経済学部は、今注目を集める行動経済学の分野で、日本の最前線を走る存在です。学内には、日本初となる「行動経済学研究センター」が設置されており、この分野の第一人者のもとで、理論と実証の両面から深く学ぶことができます。また、日経ビジネススクールと連携したオンライン講座では、学部生のうちから実務に直結する知見を学べるのも大きな魅力です。学部・大学院の枠を超えた研究環境の中で、経済理論と人間行動を組み合わせ、データ分析・政策立案・マーケティングといった多彩なフィールドで活躍できる力を育てています。
日本大学 経済学部
日本大学経済学部は、日本最大規模の総合大学ならではのスケールメリットを活かし、充実した教育プログラムを展開しています。特に魅力的なのが、2年次から全員が参加する100以上の少人数制ゼミナールです。学生は自分の関心に合った専門分野をじっくりと学び、教員や仲間との密な議論を通じて視野を広げ、自身の将来像を具体的に描くことができます。
また、企業や官公庁でのインターンシップ制度も整っており、在学中に実社会で経済学の知識を実践的に活かせる点も大きな強みです。さらに、公認会計士や税理士などの資格取得を目指す学生には、資格講座の受講料を補助する制度など、手厚いサポート体制が用意されています。
まとめ
経済学部は、社会や経済のしくみを理解し、論理的に考える力やデータを読み解く力を育てる学部です。
金融業界はもちろん、IT、メーカー、公務員、商社など幅広い業界で、その知識やスキルを活かすことができるため、就職の選択肢も多彩です。
一方で、学びの内容は理論的で抽象度が高く、自分の興味や目標が明確でないと、学ぶ意義を見失いやすい面もあります。
だからこそ、「なぜ経済を学びたいのか」「将来どんなことに役立てたいのか」といった視点を持って学ぶことが、学生生活を充実させるカギになります。
今回ご紹介した内容を参考にしながら、自分の興味や将来のイメージと照らし合わせて、経済学部への進学をぜひ前向きに検討してみてください。
経済学部での学びは、どんな業界・職種にも通じる“社会を読み解く力”を育む、将来につながる貴重な経験になるはずです。
少しでも気になった方は、ぜひオープンキャンパスや模擬講義に参加して、リアルな学びの雰囲気を体感してみましょう。
アンケート調査概要
調査対象:経済学部出身の20代~40代(有効回答数40名)
調査時期:2025年7月
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットを使用した任意回答
調査レポート名:「経済学部卒業生の大学時代の学びの活用状況」についての調査
※掲載しているグラフや内容を引用する場合は「塾選ジャーナル調べ:「経済学部卒業生の大学時代の学びの活用状況」についての調査と明記し、『塾選ジャーナル』の記事(https://bestjuku.com/shingaku/s-article/28966/)へのリンク設置をお願いします。
執筆者プロフィール

塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。