3教科受験ができる文系私立大学21選!穴場学部と合格戦略【2026年対応】

「3教科で受験できる私立大学はあるのだろうか」と悩んでいる文系受験生も多いのではないでしょうか。
結論からいえば、多くの私立大学では文系向けに3教科型入試(英語・国語+1科目)を導入しています。自分の得意科目を選べるため、効率よく学習を進められるのが大きな特徴です。
この記事では、文系3教科で受験できる有名私立大学を一覧で紹介します。あわせて、3教科受験のメリット・デメリットや、実際に合格した受験生の体験談も掲載しているので、志望校選びや勉強戦略の参考にしてください。

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文系3教科で受験できる有名な私立大学一覧
文系の私立大学の入試は、多くが3教科での受験可能です。ここでは、関東と関西に分けて、有名な私立大学を紹介します。
文系3教科で受験できる有名な私立大学【関東】
関東の文系3教科受験に対応している有名な私立大学は、以下のとおりです。
大学名 | 受験科目パターン | 数学の要否 | 偏差値目安 |
---|---|---|---|
早稲田大学 | 英語・国語に加え、数学あるいは地歴・公民 政治経済学部は必須。他文系学部は必須ではないが利用可能 |
政治経済学部は必須。他文系学部は必須ではないが利用可能 | 60.0~70.0 |
慶應義塾大学 | 英語・小論文に加え、数学あるいは地歴 | 必須ではないが利用可能 | 57.5~72.5 |
上智大学 | 英語(TEAPまたはTEAP試験結果を利用)・国語に加え、数学あるいは地歴 | 経済学科は必須 | 52.5~70.0 |
東京理科大学(経営学部) | 英語・数学I,数学A(必須)に加え、もう一つ数学Ⅱ、数学B、数学Cあるいは国語 | 必須 | 57.5 |
明治大学 | 英語・国語に加え、数学あるいは地歴・公民 | 必須ではないが利用可能 | 57.5~67.5 |
青山学院大学 | 英語・国語に加え、数学あるいは地歴・公民 | 必須ではないが利用可能 | 52.5〜65.0 |
立教大学 | 英語・国語に加え、数学あるいは地歴。学部によっては公民も選択可能 | 必須ではないが利用可能 | 55.0〜65.0 |
中央大学 | 英語・国語に加え、数学あるいは地歴・公民 | 必須ではないが利用可能 | 52.5~62.5 |
法政大学 | 英語・国語に加え、数学あるいは地歴・公民 | 必須ではないが利用可能 | 52.5~62.5 |
日本大学 | 英語・国語に加え、数学あるいは地歴・公民 | 必須ではないが利用可能 | 35.0~65.0 |
東洋大学 | 英語・国語に加え、数学あるいは地歴・公民 | 必須ではないが利用可能 | 40.0~57.5 |
駒澤大学 | 英語・国語に加え、数学あるいは地歴・公民あるいは情報 | 必須ではないが利用可能 | 40.0~55.0 |
専修大学 | 英語・国語に加え、数学あるいは地歴政経 | 必須ではないが利用可能 | 42.5~55.0 |
出典:2025年度入学試験要項|早稲田大学、2025年度入学試験要項|慶應義塾大学、2025年度入学試験要項|上智大学、2025年度入学試験要項|東京理科大学、2025年度入学試験要項|明治大学、2025年度入学試験要項|青山学院大学、2026年度入学試験要項|立教大学、2025年度入学試験要項|中央大学、2025年度入学試験要項|法政大学、2025年度入学試験要項|日本大学、2026年度入学試験要項|東洋大学、2025年度入学試験要項|駒澤大学、2026年度入学試験要項|専修大学
こちらで紹介している大学群については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。



文系3教科で受験できる有名な私立大学【関西】
関西にある文系3教科で受験できる有名な私立大学は、以下のとおりです。
大学名 | 受験科目パターン | 数学の要否 | 偏差値目安 |
---|---|---|---|
関西大学 | 英語・国語に加え、数学あるいは地歴・公民 | 必須ではない。一部文系学部では数学の配点が高い受験方式を選択可能 | 50.0~60.0 |
関西学院大学 | 英語・国語に加え、数学あるいは地歴 | 必須ではないが利用可能 | 50.0~70.0 |
同志社大学 | 英語・国語に加え、数学あるいは地歴・公民 | 必須ではないが利用可能 | 55.0~62.5 |
立命館大学 | 英語・国語に加え、数学あるいは地歴・公民 | 必須ではないが利用可能 | 50.0~67.5 |
京都産業大学 | 英語・国語に加え、数学あるいは地歴・公民 | 必須ではないが利用可能 | 37.5~52.5 |
近畿大学 | 英語・国語に加え、数学あるいは地歴・公民 | 必須ではないが利用可能 | 37.5~65.0 |
甲南大学 | 英語・国語・地歴・公民 | 必須ではない | 45.0~55.0 |
龍谷大学 | 英語・国語・地歴・公民 | 必須ではないが利用可能 | 40.0~55.0 |
出典:入試ガイド2026|関西大学、2025年度入学試験要項|関西学院大学、2026年度入試ガイド|同志社大学、2025年度入学試験要項|立命館大学、2026年度入学試験要項|京都産業大学、2026年度入学試験要項|近畿大学、2026年度入学試験要項|甲南大学、2026年度入学試験要項|龍谷大学
こちらに記載している大学群については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
文系3教科で受験できる穴場の学部
文系3教科で受験できる大学の中には、その大学のブランド力に比べて、合格難易度が一時的、あるいは相対的に低い学部もあります。以下に、穴場の学部をまとめましたので、志望校選びの参考にしてください。
文系3教科で受験できる穴場の学部(2025年度入試を参考)
大学名 | 学部 | どの点が穴場? | 2025年度入試における倍率 |
---|---|---|---|
上智大学 | 文学部史学科 | 倍率が比較的低い | 2.5 |
明治大学 | 文学部史学地理学科アジア史専攻、考古学専攻 | 倍率が比較的低い・比較的マイナーな学部 | アジア史専攻3.4 考古学専攻3.5 |
青山学院大学 | 文学部フランス文学科(個別学部日程A方式) | 倍率が比較的低い | 2.6 |
立命館大学 | 経済学部 | キャンパスへのアクセスがやや悪い・倍率が比較的低い | 2.7 |
出典:2025年度入学試験データ|上智大学、2025年度一般選抜結果|明治大学、2025年度入学者選抜試験結果|青山学院大学、2025年度立命館大学一般選抜入学試験結果データ
3教科で私立文系を受験するメリット
ここでは、文系の私立大学を3教科で受験するメリットを解説します。
「できるだけ効率よく受験勉強を進めたい」「苦手科目を避けたい」と考える受験生にとって、3教科型入試には大きな利点があります。
科目数が少なく勉強の負担を減らせる
文系の私立大学入試では、5教科や多科目を課す国公立と比べると、3教科型は学習範囲を大幅に絞れます。
- 英語・国語・社会(または数学)に集中できる
- 苦手科目を避け、得意科目に時間をかけられる
- 限られた受験期間でも効率的に得点力を伸ばしやすい
特に「数学が苦手だから文系を選んだ」という受験生にとって、3教科で受験できる大学は大きな安心材料になります。
得意科目に集中できて得点力を伸ばしやすい
3教科入試では、自分の得意科目を中心に学習計画を立てられるのが大きな強みです。例えば、英語が得意な受験生であれば、英語を得点源として安定させながら、国語や社会を効率よく伸ばすことで合格点に近づけます。
また、苦手科目に時間を取られない分、得意科目に比重を置いて得点力をさらに磨くことが可能です。特に私立文系の一般入試では基本的に英語が課されるため、英語が得意な受験生ほど3教科型入試は有利に働きます。
併願プランが立てやすく効率的に受験できる
私立大学入試の大きな特徴は、複数の大学や学部を併願できる柔軟さにあります。試験日が重ならなければ、いくつでも出願できるため、受験のチャンスを大幅に増やすことが可能です。
さらに、3教科型で統一しておけば、同じ学習内容で複数校を受験できるため、科目ごとの対策を分散させる必要がありません。結果として、効率的に併願戦略を立てられ、合格の可能性も広がります。
共通テスト利用と組み合わせて出願の幅が広がる
私立大学では、一般入試だけでなく共通テスト利用入試を併用できる大学が数多くあります。3教科で挑む一般入試に加えて共通テスト利用で出願すれば、同じ勉強の成果を複数の出願方式に生かせるため、合格のチャンスを広げられます。
また、共通テスト利用は試験日程に左右されないため、一般入試との併願もしやすく、効率的に出願プランを組めます。
3教科で私立文系を受験する前に知っておきたい落とし穴
ここでは、文系の私立大学を3教科で受験する際に注意すべきデメリットを解説します。
効率的に見える3教科受験にも、思わぬリスクが潜んでいることを理解しておきましょう。
倍率が高くなるケースが多い
3教科型入試は、受験生にとって科目数を絞れるため人気が集中します。その結果、募集人数に対して志願者数が増えやすく、倍率が高くなる傾向があります。
特に有名私大(MARCHや関関同立など)では、同じ大学でも「3教科型」より「4教科型」「5教科型」のほうが倍率が低いケースも見られます。
例えば、中央大学の2025年度学部別選抜(一般方式)において、法学部の倍率は以下のようになっています。
中央大学法学部の2025年度学部別選抜(一般方式)の倍率
入試形態 | 受験者数 | 合格者数 | 倍率 |
---|---|---|---|
4教科型 | 720 | 298 | 約2.4倍 |
3教科型 | 4,032 | 1,025 | 約3.9倍 |
つまり、科目数が少ない=難易度が低いとは限りません。
このため、3教科受験を選ぶ場合は「倍率の高さ」や「合格最低点の水準」にも注意して、出願戦略を考える必要があります。
1教科の失敗が合否に直結しやすい
3教科受験では、各科目の比重が大きいため、1教科で大きく失点すると合否に直結しやすくなります。
例えば、英語の長文読解で大きく点数を落とすと、残りの国語や社会だけでは挽回するのは困難でしょう。5教科型であれば多少のカバーが効く場合も、3教科型では失敗のリスクが高くなります。
そのため、3教科受験を選ぶ際は「得意科目をさらに伸ばす」だけでなく、「苦手科目を致命的にならないレベルまで底上げする」意識が欠かせません。
避けた科目が大学での学びに影響することも
3教科入試では、数学や社会を使わずに受験できる大学も少なくありません。しかし、受験で避けた科目が大学入学後の学びや将来の進路に影響する可能性があります。
例えば、経済学部や経営学部では統計学やデータ分析など数学的な素養が求められることが多く、数学を避けて入学した学生が苦労するケースもしばしばです。また、社会科目を学ばずに入学すると、歴史や地理の基礎知識が不足し、授業理解にギャップが生じることもあります。
短期的には「苦手科目を避けられる」という利点がありますが、将来的に必要となる知識まで手放していないかを意識し、志望学部のカリキュラムや卒業後の進路も踏まえて選択することが大切です。
実際に3教科で私立大学に合格した文系受験生は何をした?
ここでは、文系3教科での私立大学合格を目指すための勉強法や戦略について、実際の合格者の声を交えて解説します。
過去問演習を積み重ねる
早稲田大学法学部に合格した受験生の中には、徹底した過去問演習が合格の鍵だったと語る人もいます。
高3から学習開始時の偏差値56の受験生の保護者の合格体験記には、以下のような記述があります。
ニックネーム:クロさん(保護者)
このように志望学部だけでなく同じ大学の他学部の過去問も解き、出題傾向を徹底的に研究することは、難関大合格者に共通する勉強法の一つです。
過去問演習を「単なる練習」ではなく「弱点発見と克服のためのツール」として活用することが、合格への近道となるでしょう。
日々の学習習慣を徹底する
関西大学商学部に合格した受験生の中には、日々の学習習慣を徹底したことが合格につながったと語る人もいます。
高3から学習開始時の偏差値60の受験生の合格体験記には、以下のような記述があります。
ニックネーム:まやんさん(保護者)
このように、日常の学習ルーティンや小テストを活用した反復学習は、合格者に共通する工夫の一つです。特に苦手科目を避けずに粘り強く向き合う姿勢は、3教科受験において得点の底上げにつながる大切な要素だといえます。
文系3教科受験でよくある質問
ここでは、文系3教科受験についてよくある質問を解説します。
文系3教科で受験できる国公立大学はありますか?
国公立大学の一般入試では、大学入学共通テストの受験が必須です。そのため、完全に3教科だけで受験できる国公立大学は基本的にありません。
ただし、二次試験が文系3教科に限定されている国公立大学は存在します。例えば、東京都立大学の法学部(前期日程)では、二次試験を国語と地歴で受験が可能です。
このように「共通テスト(5教科以上)+二次試験(3教科)」という組み合わせであれば、実質的に文系3教科の力を重視して挑める国公立大もあります。志望校を検討する際は、共通テストと二次試験の両方の科目配分を必ず確認しましょう。
MARCH受験で必要な3教科は何ですか?
MARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)の文系入試では、基本的に「英語・国語・地歴・公民」の3教科が必要です。
ただし、大学や学部によっては、地歴・公民の代わりに数学を選択できる場合もあります。例えば、経済学部や経営学部などでは数学を課す入試方式が多く、受験生の選択肢は広がっています。
そのため、MARCHを志望する場合は「社会科目で受験するか」「数学を選択するか」を早めに決め、得意科目に合わせて受験方式を選ぶことが大切です。志望学部の配点や選択科目の有無は毎年変わる可能性があるため、必ず最新の募集要項で確認しましょう。
共通テスト利用でも3教科で出願できますか?
大学によっては共通テスト利用入試でも3教科型を設けている場合があり、3教科で出願が可能です。
例えば、多くの私立大学では「英語・国語・地歴・公民(または数学)」の3教科を課す共通テスト利用型を導入しています。受験生の得意科目に合わせて選択できるのが特徴です。
ただし、共通テスト利用は倍率が高くなりやすい傾向があるため、合格の可能性を見極めながら一般入試と併用して出願するのがおすすめです。出願前には必ず、志望大学の最新の募集要項を確認しましょう。
数学なしで受験できる私立大学はありますか?
基本的には「英語・国語・地歴・公民」の3教科で受験できる私立大学が多く、特に文学部・法学部・社会学部などで広く採用されています。
一方で、経済学部や経営学部などでは数学を必須とする入試方式が多いため、学部ごとの受験科目には注意が必要です。数学が苦手な受験生は、社会科目を活用できる学部や方式を選ぶことで、自分の得意分野を生かした受験が可能になります。
最終的には、志望大学の学部ごとの入試要項を確認し、数学が必須かどうかを確認することが大切です。
文系3教科受験に強い塾はありますか?
「3教科で私立大学に合格したい」と考えている受験生には、塾を活用するのがおすすめです。
塾に通うことで得られるメリットには、次のようなものがあります。
- 英語重視のカリキュラムに対応できる
- 国語や社会の効率的な勉強法を指導してもらえる
- 入試方式ごとの出題傾向や配点に即した戦略指導を受けられる
- 志望校に合わせた併願プランの相談ができる
こうしたサポートは独学では得にくいため、特に効率よく得点力を伸ばしたい人にとって大きな助けになります。
おすすめの塾や予備校については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
まとめ 文系3教科で受験できる大学を戦略的に選ぼう
文系の私立大学受験では、3教科型入試を活用することで、得意科目を生かして効率的に学習を進められます。ただし、倍率が高くなりやすいことや、1教科の失敗が合否に直結しやすいといったデメリットもあるため、戦略的に出願校を選ぶことが欠かせません。
大学や学部ごとに受験科目や配点は異なるため、志望校の最新の募集要項を必ず確認し、自分の強みを最大限に生かせる受験方式を選択することが合格への近道です。
ぜひ、自分の得意科目を武器に、文系3教科で受験できる大学を賢く選び、納得のいく進路を実現してください。
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