【2026年対応】3教科受験ができる理系私立大学25選!穴場学部と合格戦略
「3教科で受験できる私立大学はあるのだろうか」と悩んでいる理系受験生も多いのではないでしょうか。
結論からいえば、多くの私立大学では理系向けに3教科型入試(英語・数学・理科)を導入しています。自分の得意科目を選べるため、効率よく学習を進められるのが大きな特徴です。
この記事では、理系3教科で受験できる有名私立大学を一覧で紹介します。あわせて、3教科受験のメリット・デメリットや、実際に合格した受験生の体験談も掲載しているので、志望校選びや勉強戦略の参考にしてください。
編集部
塾選ジャーナル編集部
塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。
目次
理系3教科で受験できる有名な私立大学一覧

理系の私立大学の入試は、多くが3教科での受験が可能です。ここでは、関東と関西に分けて、有名な私立大学を紹介します。
理系3教科で受験できる有名な私立大学【関東】
関東の理系3教科受験に対応している有名な私立大学は以下のとおりです。
| 大学名 | 学部名 | 受験科目パターン | 偏差値目安 |
|---|---|---|---|
| 早稲田大学 | 基幹理工学部、創造理工学部 | 英語・数学・理科 | 62.5~67.5 |
| 慶應義塾大学 | 理工学部、医学部、薬学部、看護医療学部 | 英語・数学・理科(医学部・看護学部は小論文と面接、看護学部は数学と理科が選択) | 57.5~72.5 |
| 上智大学 | 理工学部 | 英語(TEAPまたはTEAP試験結果を利用)・数学あるいは理科 | 57.5~62.5 |
| 東京理科大学 | 経営学部除く全理系学部 | 英語・数学の2科目、あるいは英語・数学・理科の3科目 | 42.5~62.5 |
| 学習院大学 | 理学部 | 英語・数学・理科 | 55.0~57.5 |
| 明治大学 | 総合数理学部、理工学部、農学部、 | 英語・数学・理科 | 57.5~62.5 |
| 青山学院大学 | 理工学部 | 英語・数学・理科 | 52.5~60.0 |
| 立教大学 | 理学部 | 英語・数学・理科 | 55.0〜57.5 |
| 中央大学 | 基幹理工学部、社会理工学部、先進理工学部 | 英語・数学・理科 | 55.0~60.0 |
| 法政大学 | デザイン工学部、理工学部、生命科学部、情報科学部 | 英語・数学・理科 | 52.5~60.0 |
| 日本大学 | 工(福島)学部、生産工学部、理工学部、生物資源科学部、医学部、歯学部、松戸歯学部、薬学部 | 英語・数学・理科 | 35.0~65.0 |
| 東洋大学 | 理工学部、生命科学部、食環境科学部 | 英語・数学・理科 | 45.0~50.0 |
| 駒澤大学 | 医療健康科学部 | 英語・数学・理科 | 47.5~50.0 |
| 工学院大学 | 全学部 | 理科/英語・数学の2科目受験、あるいは英語・数学・理科の3科目受験 | 50.0~57.5 |
| 芝浦工業大学 | 全学部 | 英語・数学、あるいは英語・数学・理科 | 52.5~60.0 |
| 東京電機大学 | 全学部 | 英語・数学・理科 | 37.5~55.0 |
| 東京都市大学 | 全学部 | 英語・数学・理科の3科目受験、あるいは理科/英語・数学の2科目受験 | 45.0~55.0 |
出典:2025年度入学試験要項|早稲田大学、2025年度入学試験要項|慶應義塾大学、2025年度入学試験要項|上智大学、2025年度入学試験要項|東京理科大学、2025年度入学試験要項|学習院大学、2025年度入学試験要項|明治大学、2025年度入学試験要項|青山学院大学、2026年度入学試験要項|立教大学、2025年度入学試験要項|中央大学、2025年度入学試験要項|法政大学、2025年度入学試験要項|日本大学、2026年度入学試験要項|東洋大学、2025年度入学試験要項|駒澤大学、2025年度入学試験要項|工学院大学、2026年度入学試験要項|芝浦工業大学、2026年度入学試験要項|東京電機大学、2026年度入学試験要項|東京都市理工学部/建築都市デザイン学部/情報工学部/メディア情報学部 情報システム学科、2026年度入学試験要項|東京都市大学環境学部/メディア情報学部 社会メディア学科/デザイン・データ科学部/都市生活学部/人間科学部
偏差値目安の引用:河合塾の大学入試情報サイト Kei-Net
こちらで紹介している大学群については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
MARCHとは?5校の偏差値、序列、最近の動向は?合格者の声も紹介
日東駒専とは?4校の偏差値・特徴・序列やGMARCHとの比較も
四工大とは?序列・就職・偏差値を徹底解説!特徴や合格者の声も
理系3教科で受験できる有名な大学【関西】
関西にある理系3教科で受験できる有名な私立大学は、以下のとおりです。
| 大学名 | 学部名 | 受験科目パターン | 偏差値目安 |
|---|---|---|---|
| 関西大学 | 環境都市工学部、化学生命工学部、システム理工学部 | 英語・数学・理科 | 50.0~60.0 |
| 関西学院大学 | 理学部、工学部、生命環境学部、建築学部 | 英語・数学・理科 | 50.0~55.0 |
| 同志社大学 | 理工学部、生命医科学部 | 英語・数学・理科 | 55.0~62.5 |
| 立命館大学 | 食マネジメント学部、情報理工学部、理工学部、生命科学部、薬学部 | 英語・数学・理科 | 50.0~57.5 |
| 京都産業大学 | 理学部、情報理工学部、生命科学部 | 英語・数学・理科 | 42.5~50.0 |
| 近畿大学 | 工(広島)学部、建築学部、情報学部、理工学部、生物理工(和歌山)学部、産業理工(福岡)学部、農(奈良)学部、医学部、薬学部、看護学部 | 英語・数学・理科 | 37.5~65.0 |
| 甲南大学 | フロンティアサイエンス学部、知能情報学部、理工学部 | 英語・数学・理科 | 45.0~50.0 |
| 龍谷大学 | 先端理工学部、農学部 | 英語・数学・理科 | 40.0~45.0 |
出典:入試ガイド2026|関西大学、2025年度入学試験要項|関西学院大学、2026年度入試ガイド|同志社大学、2025年度入学試験要項|立命館大学、2026年度入学試験要項|京都産業大学、2026年度入学試験要項|近畿大学、2026年度入学試験要項|甲南大学、2026年度入学試験要項|龍谷大学
偏差値目安の引用:河合塾の大学入試情報サイト Kei-Net
こちらに記載している大学群については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
理系3教科で受験できる穴場の学部
理系3教科で受験できる大学の中には、その大学のブランド力に比べて、合格難易度が一時的、あるいは相対的に低い学部もあります。以下に、穴場の学部をまとめたので、志望校選びの参考にしてください。
理系3教科で受験できる穴場の学部(2025年度一般入試を参考)
| 大学名 | 学部 | どの点が穴場? | 2025年度入試における倍率 |
|---|---|---|---|
| 上智大学 | 理工学部 | 倍率が比較的低い | 2.1 |
| 明治大学 | 理工学部 | キャンパスが都内にないためやや人気が低い・倍率が比較的低い | 2.4 |
| 日本大学 | 生産工学部 | キャンパスが都内にないためやや人気が低い・倍率が比較的低い | 1.6 |
| 日本大学 | 工学部 | キャンパスが都内にないためやや人気が低い・倍率が比較的低い | 1.3 |
| 近畿大学 | 理工学部理学科化 学コース(一般入試・前期A日程・高得点科目重視方式) | 高得点科目重視方式を利用すれば最高得点科目が2倍になる・倍率が低め | 1月25日 2.8 1月26日 2.7 |
| 立命館大学 | 情報理工学部(共通テスト併用方式・情報活用型) | 共通テスト「情報Ⅰ」と数学・英語の個別試験で判定するため負担が小さい | 13.2 |
出典:2025年度入学試験データ|上智大学、2025年度一般選抜結果|明治大学、入学試験状況 (一般選抜)|日本大学、令和7年度近畿大学一般入試・前期(A日程)、2025年度立命館大学一般選抜入学試験結果データ
3教科で私立理系を受験するメリット

ここでは、理系の私立大学を3教科で受験するメリットを解説します。
「できるだけ効率よく受験勉強を進めたい」「苦手科目を避けて得点を伸ばしたい」そんな受験生にとって、3教科型入試は努力の方向を明確にできる入試方式です。
科目数を絞るため負担も減らせる
理系の私立大学入試は、5教科を求める国公立大学と比べて、学習範囲を大幅に絞れるのが特徴です。
3教科型では、主に
- 英語
- 数学
- 理科(基本的に物理・化学・生物のいずれか)
に集中できるため、勉強の方向性が明確になります。
また、
- 苦手科目を避け、得意分野に時間をかけられる
- 限られた期間でも得点力を効率的に伸ばせる
- 模試や過去問演習を重点的に行いやすい
といった点も大きな利点です。
特に「国語や社会が苦手だから理系を選んだ」「暗記よりも思考型の勉強が得意」という受験生にとって、3教科で受験できる大学は心理的にも大きな安心材料となります。
得意科目に集中でき、得点力を伸ばせる
3教科入試では、自分の得意科目を中心に学習計画を立てられるのが大きな強みです。
例えば英語が得意な受験生なら、英語を安定した得点源として確保しながら、数学や理科の学習に力を注ぐことで、全体の得点バランスを整えることができます。
苦手科目に時間を取られないため、得意分野に集中して実力を高められるのも3教科型の魅力です。得意科目を軸に勉強を進めることで成績の伸びを実感しやすく、自信を持って受験本番に臨めるようになります。
併願プランが立てやすく効率的に受験できる
私立大学入試の大きな特徴は、複数の大学や学部を柔軟に併願できることです。試験日が重ならなければ、いくつでも出願できるため、受験のチャンスを大きく広げられます。
さらに、3教科型で統一しておけば、同じ学習内容で複数校を受験できるのも強みです。
科目ごとに対策を分ける必要がなく、勉強の効率を高く保てます。その結果、無理のない併願計画を立てやすくなり、合格の可能性も自然と広がっていきます。
共通テスト利用と組み合わせて出願の幅が広がる
私立大学では、一般入試だけでなく共通テスト利用入試を併用できる大学が多くあります。
3教科で挑む一般入試に加えて共通テスト利用で出願すれば、同じ学習成果を複数の方式に活かすことができ、合格のチャンスをより広げられます。
さらに、共通テスト利用は試験日程の制約を受けにくい点も魅力です。
一般入試との併願がしやすく、出願プラン全体を効率よく組み立てることが可能になります。
3教科で私立理系を受験する前に知っておきたい落とし穴

ここでは、理系の私立大学を3教科で受験する際に注意すべきデメリットを解説します。効率的に見える3教科受験にも、思わぬリスクが潜んでいることを理解しておきましょう。
倍率が高くなるケースが多い
3教科型入試は、少ない科目で受験できる手軽さから、毎年多くの受験生に人気があります。
その結果、募集人数に対して志願者が集中しやすく、倍率が高くなる傾向が見られます。
科目数が少ない分、誰もが受けやすい方式となるため、実際の競争は想像以上に激しくなる場合もあります。「3教科だから合格しやすい」とは限らない点を理解しておくことが大切です。
1教科の失敗が合否に直結しやすい
3教科受験では、各科目の比重が大きいため、1教科での失点が合否に直結しやすくなります。
特に数学で大きく点を落とすと、残りの英語や理科だけで挽回するのは難しいでしょう。
5教科型入試であれば、ほかの科目でカバーできる場合もありますが、3教科型では1教科の影響がより重くなります。
そのため、3教科受験を選ぶときは「得意科目をさらに伸ばす」だけでなく、「苦手科目を致命的にならない水準まで底上げする」意識が欠かせません。
社会や国語を避けることで将来の学びに制約が出るおそれ
3教科入試では、社会や国語を使わずに受験できる大学も少なくありません。
ただし、受験で避けた科目が、大学入学後の学びや将来の進路に影響する可能性があります。
例えば、大学の一般教養科目では社会系・人文系の知識を求められることも多く、
国語力や論述力が不足していると、レポート作成やプレゼンテーションでつまずくことがあります。
短期的には「苦手科目を避けられる」という利点がありますが、将来に必要な知識まで手放していないかを意識することも大切です。
志望学部のカリキュラムや卒業後の進路を確認し、長い目で見た選択を心がけましょう。
私立理系は学費が平均的に高くなる傾向
受験科目数とは関係ないですが、知っておきたいポイントとして理系は学費が高くなる傾向があります。
文部科学省の調査によると、初年度の平均額は文系で約120万円、理系で約153万円。4年間では、文系が約410万円、理系は約540万円が目安とされています。
医歯系学部になると、6年間で2,000万円を超えることもあります。
参照:文部科学省「令和5年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金等平均額(定員1人当たり)の調査結果について」
学部別に見ると、理系では実験設備や材料費の関係で学費が高くなる傾向があります。
2年目以降の授業料だけでも、年間100万円を超える大学は珍しくありません。
進学を検討する際は、初年度の納付金だけでなく、在学中にかかる費用全体を見通しておくことが重要です。奨学金制度や分納制度の活用も視野に入れ、家庭の状況に合った現実的な進学プランを立てましょう。
大学の学費については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
実際に3教科で合格した理系受験生の体験談

ここでは、理系3教科で私立大学合格をつかんだ受験生の勉強法や戦略を紹介します。
実際の合格者の声をもとに、どのように学習を進めれば成果が出やすいのかを見ていきましょう。
過去問演習を積み重ねる
早稲田大学基幹理工学部に合格した受験生の中には、過去問演習を積み重ねた人もいます。
高2から学習開始時の偏差値55の受験生の合格体験記には、以下のような記述があります。
ニックネーム:さやさん(生徒)
この受験生のように、早い時期から過去問に取り組み、出題傾向を分析することが合格への近道になります。過去問演習を重ねることで、問題形式への慣れや時間配分の感覚が磨かれ、実戦力が確実に上がります。
特に3教科受験では、科目ごとの得点差が合否に直結しやすいため、過去問を通じた弱点補強が効果的です。
集中力を保つ環境づくりを心がける
関西学院大学理工学部に合格した受験生の中には、集中力を保つ環境づくりを心がけた人もいます。
高卒生から学習開始時の偏差値50の受験生の合格体験記には、以下のような記述があります。
ニックネーム:もけさん(生徒)
この受験生は、勉強と休憩の切り替えを明確にし、集中を妨げる要素を徹底的に排除していました。このように、勉強の質を上げるには「時間の管理」と「環境づくり」が欠かせません。
特に浪人生や自宅学習中心の受験生にとって、集中できる環境を整えることが学力向上の第一歩になります。
理系3教科受験でよくある質問(FAQ)

ここでは、理系3教科受験についてよくある質問を解説します。
理系3教科で受験できる国公立大学はありますか?
実質的に、理系3教科で受験できる国公立大学は存在します。例えば、横浜市立大学理学部(前期日程B方式)では、共通テストで数学・理科・英語の5科目を課しますが、個別学力検査(二次試験)では外国語・数学・理科が出題され、実質3教科での受験が可能です。
また、会津大学コンピューター理工学部(前期日程A方式)では、共通テストで理科・情報のうち1科目、個別学力検査(二次試験)では数学・理科が出題され、3教科での受験が可能です。
参考:2025年度入学者選抜要項会津大学コンピュータ理工学部
国公立大学では、共通テストと二次試験の科目配分が大学・方式ごとに異なるため、出願前に必ず確認しておきましょう。
MARCH受験で必要な3教科は何ですか?
MARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)の理系入試では、基本的に「英語・数学・理科」の3教科が課されます。多くの学部でこの3教科を中心とした試験方式が採用されており、理科は物理・化学・生物のいずれかを選択するケースが一般的です。
ただし、学部ごとの配点や選択科目の有無は年度によって変更されることがあります。
出願前には、必ず各大学の最新の募集要項や入試方式を確認しましょう。
理系3教科受験に強い塾はありますか?
「3教科で私立大学に合格したい」と考えている受験生には、塾や予備校を活用することをおすすめします。
塾に通うことで得られるメリットには、次のようなものがあります。
- 英語重視のカリキュラムに対応できる
- 数学や理科の効率的な勉強法を指導してもらえる
- 入試方式ごとの出題傾向や配点に即した戦略指導を受けられる
- 志望校に合わせた併願プランの相談ができる
こうしたサポートは独学では得にくく、効率よく得点力を伸ばしたい受験生にとって大きな助けとなります。
おすすめの塾や予備校については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
まとめ 理系3教科で受験できる大学を戦略的に選ぼう

理系3教科で受験できる私立大学は多く、自分の得意科目を活かして合格を目指せる入試方式です。一方で、倍率の高さや学費負担、科目バランスなど、見落としやすい注意点もあります。
大切なのは、情報を整理しながら「自分に合った大学と入試方式を見極めること」です。得意科目を軸に戦略を立てつつ、苦手分野も最低限カバーしておくことで、安定した得点が期待できます。
また、過去問演習や共通テスト利用、塾のサポートなど、限られた時間で成果を最大化する工夫も欠かせません。受験の準備を進めるときは、学費や出願方式、併願パターンなども含めて総合的に検討しましょう。
3教科受験は、努力の方向を明確にし、自分の力を最大限に発揮できるチャンスです。しっかりと情報を集め、「戦略的な受験計画」で理想の進路をつかみ取りましょう。
執筆者プロフィール
塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。



