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高校受験の小論文対策。合格がグッと近づく書き方&コツ4選!現役塾講師が解説

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高校受験
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高校受験の小論文は特別なセンスがなくても、書き方のコツをつかみ、練習することで着実に力を伸ばせます。

「高校受験で小論文があるけど、どう書いたらいいの?」

書き方で悩む多くの受験生に向けて、本記事では高校受験の指導経験豊富な大山先生が作文との違いから基本ルール、書き方、よく出るテーマ、例文、練習法までわかりやすく解説。自信を持って本番に挑めるよう、しっかり準備を進めましょう。

塾選ジャーナル編集部

編集部

塾選ジャーナル編集部

塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。

大山雅司

監修者

大山雅司

塾講師として中学・高校・大学受験指導を行っている。2020年にYou Tubeチャンネル「ひのき三軒茶屋」を開設し、主に高校受験に関する内容を配信中。2024年8月には都立高校の口コミ・データサイト「都立合格.com(ドットコム)」の運用を開始。“受験を少しでも面白く乗り越える”手助けを行うことを目標に動画制作を行っている。

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目次

高校受験の小論文とは?

高校受験の小論文とは

特に高校受験の推薦入試では、小論文を課されることが少なくありません。

小論文とは「出題テーマに対して理由や根拠を示しながら、自分の意見や考えをまとめたもの」といえます。読み手から見て、内容に筋が通っているかどうかが評価ポイントです。

作文と小論文の違い

「作文と小論文は同じじゃないの?」と思う方がいるかもしれませんが、両者には次のような違いがあります。

作文と小論文の違い

  • 作 文:自分の気持ちや感想、未来への展望などを表現する。
  • 小論文:客観的な事実に基づいて自分の考えを表現する。

大きな違いは「主観的に書くか」と「客観的に書くか」です。

作文は実体験を基に、自分の気持ちや感想をそのまま素直に書いていきます。一方の小論文では根拠となる客観的なデータ・事実や自身の体験などを示しながら、論理的な思考に基づいて自分の意見や考えを述べていきます。

小論文の基本とルール

小論文の基本とルール

制限字数
小論文には文字制限があるため、制限字数を守りましょう。字数は制限を超えても、逆に少なすぎてもNGです。

字数の目安は「〇〇字以内」「〇〇字程度」によって異なります。

  • 〇〇字以内:字数の8~9割以上を書く
  • 〇〇字程度:字数の前後1割以内に収める
    ※あくまでおよその目安であり、明確な基準があるわけではありません。

例えば800字以内の場合は640~720字以上800字まで、800字程度の場合は720~880字以内に書くようにしましょう。

原稿用紙の使い方
原稿用紙には使い方のルールがあるため、事前に理解しておくことが大切です。

  • 段落の始まりは1マス空ける
  • 句読点や「」は1マス使う
  • 行の始めには句読点や」をつけず、前の行の最後のマスに含める。またはマスの下、欄外に打つ。

原稿用紙にタイトルや名前を書く欄がある場合は、所定の欄に書くようにしましょう。

小論文の配点
小論文の配点は都道府県や学校によって異なりますが、推薦入試では学力試験が課されることが少ないため、小論文の割合が高く設定されている傾向にあります。

例えば、都立高校の推薦入試では、学校によって配点が変わります。

以下は2025年度の都立高校推薦入試における、配点例です。

▼2025年度都立高校入試の配点例

学校名 小論文 調査書 面接 小論文の配点比率
日比谷高校 250 450 200 28%
戸山高校 300 450 150 33%
青山高校 500 450 100 56%
西高校 300 360 240 33%
国立高校 300 450 150 33%

青山高校では半分以上の配点比率を占めており、小論文の重要性がわかります。

ここが見られている!評価のポイント

ここが見られている!小論文の評価ポイント

採点者が評価するポイントは、主に次の3つです。

  • 論理的に書けているか
  • オリジナリティがあるか
  • 誤字脱字といったミスがないか

テーマに対して根拠を示しつつ、自分の意見や考えを論理的に書けているかがポイントです。根拠を示さず、ただ自分の意見を書くだけでは評価されません。

小論文には、自分だけのオリジナリティがあるとプラスですが、「具体例」「経験した出来事やエピソード」を根拠に含めていくだけでも十分にオリジナリティは出ます。「人とは違う意見を書かないと」と意気込む必要はありません。

また誤字脱字や字数オーバーといったミスがあると、減点対象となってしまいます。

よく出る小論文の4タイプ

小論文で出題されるテーマは、大きく4タイプに分けられます。どのようなタイプがあるのかを理解し、さらに志望校ではどのタイプが出題されやすいかを調べておくと、対策しやすいでしょう。

高校受験でよく出る小論文の4タイプ

データ・図表型

データ・図表型は、上位校で出題されやすいタイプです。提示されたデータや図表をもとに、自分の考えを展開していきます。

令和4年度日比谷高校で出題された小論文の図

参照元:令和4年度 日比谷高校 推薦に基づく選抜 小論文を基に図部分のみを抜粋・加工して作成(実際に出題された図には色付けはありません。)

攻略のポイントは、数値を言葉に直すこと(=解釈)。言葉に直した時点で自分の解釈が入り、その解釈自体が正しいのかどうかが問われます。

実際に令和4年度の日比谷高校の推薦入試で出題された小論文の図表の1つを見てみましょう。

この図を見ると、再生可能エネルギー率が「欧州は約40%」「日本は18%」であることが分かります。これをどのように言葉に直せるでしょうか。

解釈の正解例:図1では、再生可能エネルギー率が欧州は約40%で日本は約18%であり、日本は欧州と比べて、再生可能エネルギーの取り組みが遅れていることが分かる。

大山先生の解説

NG例①:ただ数字を書き写した状態で、そこから読み取れる内容が言葉に直せていない場合。

NG例②:他の図表との関連性・整合性がとれない。

日比谷高校の小論文は、例にあげた図1のほかに図4まで提示され、全ての図をもとに自分の考えを展開していくタイプの問題でした。図表が何個もある場合には、図表1個づつの解釈を決め、それを正しく繋げ、全体を通して正しく解釈ができているかが問われます。

課題文読解型

課題文読解型は一定の文章量がある課題文を読んだ後、問題文に答えていくタイプです。

意図と着眼点を把握するために、課題文の前に設問に目を通しましょう。「要約がメイン」「要約をした上で、自分の意見を述べる」「自分の意見がメイン」など、設問の傾向によって課題文の読み方が変わってきます。

例えば、以下は令和2年度の国立高校で出題された小論文の設問です。この設問の場合、どのように課題文を読めば良いでしょうか。

問1 文章Iの筆者は<対話>的な討論をどのようなものと捉えているか。<対話>的ではない討論との違いが分かるように、説明しなさい。

問2 文章Iの筆者は問題文に続く部分で、現代の日本に<対話>が根付かない理由を述べる中で、文章Ⅱの内容に言及している。文章Ⅱをもとに、日本に文章Iの筆者のいう<対話>が根付かない理由として考えられることを述べなさい。

問1で分かること
・文章Iでは対話について述べられている
・文章Iには、「対話的な討論」と「対話的ではない討論」について書かれている部分があるから、そこは拾わなくてはいけない

問2で分かること
・文章Ⅱから対話が根付かない理由を考えることができる

これらのことから、どちらも筆者の主張をまとめていくタイプ「要約がメイン」の設問であることが分かります。

大山先生の解説

要約のコツは、不要な部分を削ることです。キーワード(くり返し出てくる言葉)をチェックしながら、具体例やエピソードはカットします。カットして残った部分を見ると、筆者の言いたいことがわかります。

筆者の主張を要約した後に自分の意見が求められる場合でも、まずはとにかく「筆者の主張を的確に捉えること」が優先です。

・テーマに対する筆者の主張となる部分に注目し、それを端的にまとめる
・そこから筆者の意見に対する自分の意見を述べる。

ワンフレーズ型

何かひとつの言葉やフレーズが提示され、話しを広げていくのがワンフレーズ型です。

話しの広げ方は様々ですが「どうすればよいのかわからない」といった場合は、まずは曖昧な言葉の意味をはっきりさせてみましょう。

言葉の意味を決めてから(自分なりの定義とする)、これまでの体験談などにつなげて結論(主張)につなげるとスムーズです。

ワンフレーズ型のスムーズな小論文展開

流れとしては言葉の意味(定義)を決め、自分の体験につなげ、結論へとつなげます。

ここでは、平成31年度に出題された都立駒場高校の小論文を例にあげます。

設問:和実生物 同則不継 - 和は実に物を生じ、同はすなわち継がず(調和は万物から生じるが、同調で組織は継続しない)

という言葉について、具体的な体験や例を挙げて、あなたの考えを述べなさい。

このフレーズのなかでポイントになるのは「調和」と「同調」です。設問を見た段階では、「調和」と「同調」の言葉の意味が曖昧な状態ですよね。そこで、まずは言葉の意味を決めるところから始めます。

大山先生の解説

1.言葉の意味(定義)を決める☞「私は調和とは~~な状態、同調とは~~な状態だと考えます。」
例:調和は、それぞれが自分の意見を持っていて、議論が活発な状態
  同調は、自分の意見を持たず、人の意見に乗るだけの人が多い状態

2.体験を書く☞ 1.で決めた定義に続くような、自分の体験を書いていく

3.結論を書く☞ 1.2.につながる結論を書く
例:私は調和を大事にしていきたい

テーマ型

テーマ型は多くの私立高校の推薦入試で課されています。「中学校生活で頑張ったこと」「高校生活で頑張りたいこと」など、何かしらのテーマに沿って書いていくものです。テーマ内容によっては「小論文」ではなく「作文」の括りになります。

ほとんどのケースで生徒自身の体験が求められますが、重要なのは体験の質ではありません。突飛な体験でなくても、自分にとって特別な体験であれば問題ありません。それよりも、体験を述べた後に「体験から〇〇を学んだ」「体験によって〇〇に気づいた」など、解釈のポイントをつくることが大切です。

テーマ型の場合は、流れ(構成)から考えるようにしましょう。

ここでは、令和2年度の都立田園調布高校の作文を例にあげます。

今まであなたが一番誇りに思えた経験を挙げ、その理由とそこから得たことを具体的に書きなさい。(540~600字)

テーマ型のスムーズな小論文展開

大山先生の解説

この例の構成は、問題文のとおりに組み立てるのが良いでしょう。

▼流れ(構成)
導入(結論)☞一番誇りに思えた経験は〇〇です。
体験☞その体験を具体的に説明する。
理由・得たこと☞その体験を誇りに思えた理由と得たことをまとめる

小論文の書き方5ステップ

「小論文が苦手」「小論文の書き方を知りたい」といった中学生は、次で紹介する5つの書き方に沿って練習してみましょう。

小論文の書き方5ステップ

  • ステップ1.考えを整理して結論を決める
  • ステップ2.材料を集めて箇条書きにする
  • ステップ3.構成を決める(序論・本論・結論)
  • ステップ4.文章にしてつなげる
  • ステップ5.読み返す

ステップ1.考えを整理して結論を決める

まずは自分の考えを整理して、結論を決めます。

与えられたテーマをしっかり読んで、何が問われているのかを正しく理解します。問われている内容を正しく理解しないと、いくら書いた文章が良くても、大きく減点されてしまうでしょう。

問われている内容がわかったら、考えを整理したうえで自分の意見・結論を決めます。テーマに対し賛成・反対が問われている内容であれば、賛成なのか反対なのか、どちらでも大丈夫です。

ステップ2.材料を集めて箇条書きにする

結論が決まったら、文章を書くために必要な材料を集めて箇条書きにします。

先で説明したように、小論文で大切なのは「客観的なデータや事実、自身の体験などを示しながら、自分の意見や考えを述べること」です。そのため、自分の意見や考えを裏づける客観的な根拠を示さなくてはなりません。

テレビや新聞などで見た情報や、自分自身の体験などをふり返り、思いついたものをどんどん箇条書きにしてみましょう。

ステップ3.構成を決める(序論・本論・結論)

小論文は「序論・本論・結論」の3部構成が基本です。指定された文字数に合わせて、それぞれの文字数を決めましょう。

「序論:本論:結論=1:7:2」にすると、バランスがとれた内容になります。例えば、800字以内の文字制限がある場合は「序論:本論:結論=80字:560字:160字」が目安です。

序論では与えられたテーマに対して、自分の意見や考え、それにつながる直接的な理由を端的に述べます。また、設問の内容が漠然としている場合、最初に自ら問いを立てて(問題提起)、そこから自分の意見を述べることもあります。

本論は小論文の中核で、序論で述べた自分の意見や結論の根拠となるものを示す部分。「なぜそう思ったのか」を説明するための、客観的な事実や、自身の体験を述べ、説明していきます。

小論文の最後を締めくくるのが、結論です。序論で書いた自分の意見や考えを再度述べますが、単に序論の繰り返しにならないように、表現方法を変えたり、さらに発展的な内容を含めます。

ステップ4.文章にしてつなげる

3部構成の内容が固まったら、実際に文章にしてつなげていきます。

文章にする際は、必ず主語を明確にしましょう。また一文が長いと読みにくいため、60字ほどに抑えるのがポイントです。

整理した考えや情報を文章化してみると、意味が通じにくい部分や根拠として弱い部分といった問題点に気がつくかもしれません。読み直しながら、必要な箇所は修正します。

ステップ5.読み返す

結論まで書き終えたら、最初からじっくりと読み返しましょう。誤字脱字や文法の間違い、不自然な言い回しなどがないかを確認します。

残り時間が少ないため大きく内容を変えることはできませんが、誤字脱字といったちょっとしたミスを訂正するだけでも、減点を防げます。

現役塾講師直伝!合格をグッと引き寄せる、高校受験・小論文のコツ4選

これまでに紹介した書き方の基本やルールを守るだけでも、小論文はうまく書けるようになります。さらに以下で紹介するコツを取り入れると、合格をグッと引き寄せられるでしょう。

現役塾講師直伝!合格をグッと引き寄せる、高校受験・小論文のコツ4選

① 具体例やエピソードを入れる

小論文ではデータや事実といった根拠を添えることが大切ですが、即座に該当するデータなどが思い浮かばないことが多いでしょう。その場合、自分自身が体験した具体例やエピソードを入れることでも、根拠として成立するのでおすすめです。

自分の体験談はオリジナリティがあり、他の受験生と差別化を図れます。「以前に〇〇なことがあった」「〇〇した経験から、問題意識を持つようになった」など、過去の体験をふり返りながら、テーマに関連したものを取り入れてみましょう。

②自分の意見をはっきり書く

自分の意見をはっきり書くことも、より良い小論文にするコツです。

テーマによっては、問いの内容が漠然としていて、自分の意見をYES、NOでは決められない場合もあるでしょう。その場合は序論の中で、曖昧な言葉を定義(言葉の意味をはっきりさせること)や問題提起などを行い、そこから自分の意見を述べると自分の意見をはっきりとすることができます。

テーマ例)SNSの普及によって、人間関係が浅くなったと言われます。この意見について、あなたはどう考えますか。

意見の例)私は人間関係とは「身近な友人との関係」を指すと考えられるが、その意味であれば「SNSの普及によって、人間関係が浅くなった」という意見には反対である。

③難しい言葉よりもわかりやすい言葉を使う

小論文と聞くと堅苦しいイメージを持ちがちですが、敢えて難しい言葉を使う必要はありません。誰が読んでもわかりやすい言葉を使うようにしましょう。

ただし「ちょっと」「~みたいな」「なので」といった話し言葉はNGです。代わりに「少し」「~のような」「そのため」といった言葉を用います。

また「食べれる」「見れる」といった「ら抜き言葉」、「コンビニ」「スマホ」といった略語も不適切です。

④時間配分に気をつける

制限時間内に書き終えられるよう、時間配分にも気をつけましょう。

例えば制限時間が60分だった場合、先で解説した書き方ごとの時間配分例は次のとおりです。

  • 考えを整理して結論を決める:5分
  • 材料を集めて箇条書きにする:5~10分
  • 構成を決める(序論・本論・結論):5分
  • 文章にしてつなげる:30分
  • 読み返す:5~10分

時間配分を考えずに取り組み始めると、途中で時間が足りなくなってしまう可能性があります。

よく出る小論文のテーマ

では、小論文ではどのようなテーマが出題されやすいのでしょうか。

近年の入試でよく出題されるテーマを紹介します。

社会問題(環境・AIなど)

まずは環境やAI、少子高齢化社会といった社会問題です。主なテーマとして、次のようなものがあります。

  • 地球温暖化
  • プラスチックゴミ
  • リサイクル
  • AI
  • 少子高齢化社会
  • 食糧問題
  • SDGs
  • 多様性
  • ジェンダーレス社会

社会問題で扱われるテーマは幅広いため、普段からニュース番組や新聞といったメディアに関心を持っておくとよいでしょう。

学校生活や人との関わり

学校生活のテーマも幅広いですが、特に作文では高校入学後の抱負やチャレンジしてみたいことなどを問われるケースが少なくありません。

また他者と協力して成し遂げたことなど、人との関わりについて出題されることもあります。

将来の夢・自己PR

将来の夢や自己PRなど、自分自身のことをテーマにした作文もよく出題されます。

実際の体験談やエピソードを交えながら書くと、よりリアルで論理的な作文となります。

多様なテーマに沿って書くと対応できる幅が広がる

志望校ごとにある程度の出題傾向は決まっていますが、できれば多様なテーマに沿って書く練習をしてみましょう。万が一、想定していたテーマとは違った内容が出題されても、焦らずに対応できるようになります。

また様々なテーマを題材に書く練習をすることで、正しい書き方やコツをつかめるようにもなります。

小論文の練習方法

小論文の書き方や注意点などがわかったら、実際に書いて練習しましょう。主な練習方法は次のとおりです。

過去問を使って何度も練習する

過去問を使って、何度も書いて練習しましょう。

例えば東京都教育委員会では、高校ごとに過去数年分の小論文のテーマを公表しています。過去3~5年分ほどを見ると大まかな出題傾向がつかめるため、実際に出題されたテーマに沿って練習しましょう。

詳細は後で述べますが、小論文のタイプは全部で4タイプあり、実際に出題されるタイプに合わせて練習する必要があります。

しかし、中には「データ・図表型」なのに、重要なデータや図表が過去問として公表されていない高校もあるでしょう。その場合は、同一タイプの小論文を課す高校の過去問で練習するのがおすすめです。

参照:東京都教育委員会「都立高等学校入学者選抜における推薦に基づく選抜で実施した集団討論、小論文・作文、実技検査のテーマ等一覧

本番形式で練習する

小論文は本番形式で練習することが大切です。時間制限を設け、時間配分をしながら書いてみましょう。

最初は時間内に書き終えられなかったり、焦ってしまったりするかもしれません。しかし、本番形式で何度も練習することで、次第に時間配分がうまくなり、記述スピードもアップしていきます。

ニュースや社説を要約する

学校によっては、時事問題や社会問題を小論文のテーマに挙げているところがあります。

例えば令和7年度入試において、都立井草高校ではAIの使用によるメリット・デメリットについて、都立町田高校ではオーバーツーリズムについてがテーマとして出題されました。

ニュースや社説の中から、特に話題になっているものや気になるものを取り上げて、記事の内容を要約してみましょう。小論文を書く練習になるだけでなく、要約によって知識も身につきます。

参照:東京都教育委員会「都立高等学校入学者選抜における推薦に基づく選抜で実施した集団討論、小論文・作文、実技検査のテーマ等一覧

書いたら音読する

書き上がったものは声に出して音読をします。

文章は書く人によって癖があり、場合によっては読みにくくなってしまいます。音読をすると不自然な言い回しや言葉の重複などに気づき、より読みやすい文章を書けるようになるでしょう。

先生にも見てもらう

一人で小論文の練習をする場合は、書いたものを先生に見てもらいましょう。

自分で書いたものは、客観的な目でチェックしてもらうことが重要です。論理的に展開されているかどうかや誤字脱字などを見てもらうだけでなく、他者の視点から新しい切り口やアイデアがもらえます。

よくある質問(FAQ)

最後に高校受験の小論文で、よくある質問を紹介します。

塾に通うべき?塾や添削サービスを活用すべき?

「小論文が苦手」「小論文の配点比率が高い」といった場合は、塾や添削サービスを活用するのがおすすめです。学校では小論文の書き方を教えてもらう機会は少ないため、苦手とする子どもは少なくありません。

指導実績を豊富に持つ塾や添削サービスを使えば、一人ひとりの力や志望校の出題傾向に合わせて、小論文対策ができます。

小論文800字を書けるようになるまでどのくらい時間がかかる?

合格ラインに届く800字の小論文を書けるようになるための時間は、現在の国語力などによって異なります。

小論文が苦手な子どもの場合、基礎を身につけて書けるようになるまで、1~2カ月ほどかかるでしょう。

まとめ 高校受験の小論文はコツをつかめば練習量で伸びる!

高校受験の小論文には一定の書き方があり、特別なセンスはいりません。書き方のコツを学んだ後は、実際に文章を書いて練習していきましょう。

多くの推薦入試では学力試験が課されず、その分、小論文の配点比率が高くなりがちです。合格ラインに届く小論文を書けるようになるまでには1~2カ月ほどかかるため、余裕を持って対策する必要があります。

今回紹介した小論文の書き方などを参考に、高校入試対策を進めていってください。

執筆者プロフィール

塾選ジャーナル編集部
編集部
塾選ジャーナル編集部

塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。

監修者プロフィール

大山雅司
ひのき進学教室 三軒茶屋校講師
大山雅司

塾講師として中学・高校・大学受験指導を行っている。2020年にYou Tubeチャンネル「ひのき三軒茶屋」を開設し、主に高校受験に関する内容を配信中。2024年8月には都立高校の口コミ・データサイト「都立合格.com(ドットコム)」の運用を開始。“受験を少しでも面白く乗り越える”手助けを行うことを目標に動画制作を行っている。

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