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小松川高校と城東高校を徹底比較!都立入試指導の講師が解説【2025年最新】

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高校受験
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東京都の東側を代表する進学校として知られる都立小松川高校と都立城東高校。かつては小松川高校が一強といわれていましたが、近年では校舎改修を経て人気と実績を伸ばす城東高校が急速に追い上げを見せています。

両校はともに共通問題校で都内東側地域でトップランクに位置し、いずれも進学指導指定校に選ばれるなど、進学への意識が高い点が共通しています。一方で、小松川高校は国公立志向・探究型の進路指導が特徴、城東高校は文武両道と部活動実績の高さで知られるなど、その教育や校風には違いが見られます。

本記事では、両校の共通点をはじめ、大学合格実績・教育方針・カリキュラム・校風・向いている生徒像などを都立高校入試の指導実績が豊富な塾講師・大山先生に解説していただきました。ぜひ志望校選びの参考にしてください。

塾選ジャーナル編集部

編集部

塾選ジャーナル編集部

塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。

大山雅司

監修者

大山雅司

塾講師として中学・高校・大学受験指導を行っている。2020年にYou Tubeチャンネル「ひのき三軒茶屋」を開設し、主に高校受験に関する内容を配信中。2024年8月には都立高校の口コミ・データサイト「都立合格.com(ドットコム)」の運用を開始。“受験を少しでも面白く乗り越える”手助けを行うことを目標に動画制作を行っている。

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目次

小松川高校と城東高校の3つの共通点

小松川高校と城東高校の3つの共通点

共通点① 東京の東側に位置する都立進学校 

小松川高校は江戸川区、城東高校は江東区に位置します。近隣の葛飾区、墨田区を合わせた旧第6学区、東京の東側地域内の偏差値ツートップを走るのが小松川・城東です。

共通点② 一般選抜は共通問題校でハイスコアが求められる

どちらも共通問題校であり、そのため試験問題の難易度は独自作成校と比べて低めです。ただその分、一般選抜では高内申、かつ当日試験ではハイスコアが求められます。

都立高校入試の豆知識①💡

「共通問題校」と「独自作成校」とは?

都立高校入試では、一部の都立高校
①進学指導重点校(日比谷、西、国立、戸山、青山、八王子東、立川)
②進学重視型単位制(新宿、国分寺、墨田川)
③国際高校※英語のみ
で、一般選抜において英語・数学・国語の3科目が高校独自の問題になります。理科・社会については共通問題校と同様の問題になります。

上記の高校は独自作成校と呼ばれ、その入試問題の難易度の高さから、それ以外の高校とは異なる入試対策が必要になります。

上記以外の高校は、高校のランク帯を問わず共通の問題が課されます。それらの高校は「共通問題校」と呼称されます。

小松川・城東は「共通問題校の中のトップクラス」であるため、合格のためには当日点で高得点を取る必要があります。

共通点③ 東京都による進学指導指定校

この2校の共通する特徴として、東京都による進学指導における指定を受けている点も挙げられます。

小松川高校:進学指導特別推進校
城東高校:進学指導推進校

小松川高校は例年安定した国公立合格者数を出すなど、東側の公立進学校筆頭として存在感があります。城東高校は「スポーツの城東」と呼ばれるほどスポーツ校としての印象が強いですが、近年、進学指導への取り組みを強化している様子が見られます。

都立高校入試の豆知識②💡

進学指導特別推進校、進学指導推進校とは?

東京都教育委員会から「進学対策に組織的、計画的に取り組む学校」として、「進学指導重点校」「進学指導特別推進校」「進学指導推進校」が指定されます。

進学指導重点校:日比谷、西、国立、八王子東、戸山、青山、立川
進学指導特別推進校:小山台、駒場、新宿、町田、国分寺、国際、小松川
進学指導推進校:三田、豊多摩、竹早、北園、墨田川、城東、武蔵野北、小金井北、江北、江戸川、日野台、調布北、多摩科学技術、上野、昭和

指定期間は5年であり、その間の進学実績や取組みにより、その後の指定が定められます。

進学指導特別推進校が「進学指導重点校に次ぐ大学合格実績をあげる学校」として、進学指導推進校は「進学指導特別推進校に次ぐ大学合格実績をあげる学校の中から」指定されるため、単純に考えれば、進学実績は

進学指導重点校 > 進学指導特別推進校 > 進学指導推進校

の順であると考えられますが、実際には地域性や、都内全体のバランスも考慮した上で指定されるため、特別推進校の中でも重点校に匹敵する進学実績を出す高校もあれば、推進校のなかで特別推進校に並ぶ進学実績の高校もあります。

国公立か私立か?小松川高校・城東高校の進学傾向

次に、2025年度の大学合格実績を見ながら2校の傾向を比較してみましょう。

▼2025年度大学合格実績(現役)

  小松川高校 城東高校
東京一科※1 4名 0名
旧帝大※2 3名 2名
国公立全体※3 73名
(うち千葉大学15名)
30名
(うち千葉大学8名)
早慶上理 93名 68名
GMARCH 318名 326名

※1 東京一科 東大・京大・一橋・東京科学大(旧東工大+旧医科歯科大)の合計
※2 旧帝大 北海道大・東北大・名古屋大・大阪大・九州大の合計
※3 大学校を含む
参照元:小松川高校ホームページ城東高校ホームページ

両校ともに千葉大学への進学者数が多く、2025は小松川高校が15名、城東高校が8名の合格者を出しています。立地的な側面が大きいとは思いますが、ランク帯的にも両校の成績上位層が目指す大学として、候補に挙がりやすいという面もあるでしょう。

小松川高校は東大・旧帝大など国公立大学合格者が多数

例年70~90名程度の国公立大学合格者を輩出している点からも、東部地域のトップ進学校としての地位は依然として揺るぎありません。千葉大学への進学者数は、首都圏内でもトップクラス。小松川高校の上位層が目指す大学として千葉大学がひとつのベンチマークになっており、更に上の層が難関・旧帝大を目指していくという構図が通例になっています。

城東高校は近年GMARCH合格者数が急増

国公立大学への合格者数は小松川高校に及ばないものの、GMARCH合格者数が218(2023)→301(2024)→326(2025)と急激に増加しているのが城東高校です。これは新校舎建て替えで人気が上昇して以降、入学者の学力帯が上がったことや進路指導の取り組みが成果を上げていることが要因と考えられます。

小松川高校と城東高校の教育方針を比較

小松川高校は国公立志向で進路指導が手厚い

小松川高校の特色・強みとして打ち出しているのが、進学指導の手厚さです。小松川高校のこだわりを一番に感じる部分で、ホームページの「スクール・ポリシー」には以下の記載があります。

「国立大学の入学者を増やし、社会のリーダー層を輩出するため、文武両道を目指す進路指導計画「ウィンズプロジェクト」を中核とした、予備校に頼らない進学指導を一層推進する。」

学校の方針としての「国立大学」志向。塾や予備校に「頼らない」とはっきりと明言する姿勢。そして進路指導計画の中核となる「ウインズプロジェクト」。いくつか載せられているスクール・ポリシーの中でも、特にこの文言が小松川高校の独自のスタンスを感じさせます。

大山先生

小松川高校の「ウインズプロジェクト」は、進路指導と「総合的な探究の時間」を一体化した独自の進学指導計画です。1年次には「進路探究(職業探究)」の時間を設け、生徒が自らの将来像を考えるキャリア教育を実施。探究的な学びを通じて、自己の在り方や生き方を見つめ、課題解決力を育むことを目的としています。

進路意識を高めるセミナーや第一志望宣言なども含め、生徒が主体的に進路を切り開くための体系的なプログラムです。

また、進路支援としては一例として以下のような独自プログラムがあります。

・スプリングセミナー(新入生対象の進路指導ガイダンス)
ウィンターセミナー(2年生希望者対象・10時間×3日間の集中講座)
第一志望宣言(高い志望を持つ目的で2年生の12月に第一志望校を提出)

さらに、夏期講習では60講座以上が用意され、「共通テストリスニング」「難関私大古文」など、志望大学別の授業を展開。「夏に予備校へ行かずに大学受験対策を完結できること」を目標にしていることが伺えます。

城東高校は文武両道の徹底を掲げている

城東高校は、「スポーツの城東」と呼ばれるほど文武両道を徹底しており、学習と部活動の両立を軸に据えた教育方針を掲げています。

校舎改修(令和元年)と令和6年度の新グラウンド完成により、運動設備は都内屈指。200mトラック、テニスコート4面、芝生サブグラウンド、タータンレーン付きの陸上競技スペースなどが整い、東京都指定のSports-Science Promotion Clubとしても活動しています(バドミントン・硬式野球・バスケットボールの3部活が指定)。

都立高校入試の豆知識③💡

Sport-Science Promotion Clubとは

令和3年度まで実施した「スポーツ特別強化校」の後継事業にあたり、科学的トレーニングの積極的な導入等により、短時間で効果が得られるような合理的でかつ効率的・効果的な活動を推進し、都立高校等運動部活動における一層の競技力向上を図ることを目的とした指定です。2025年時点では56部活動(39校31競技)が指定されています。

ちなみに小松川高校のローイング(ボート)部もSport-Science Promotion Clubの指定を受けています。

城東高校では、スポーツ推薦が行われている部活動も多いです。令和6年度では、バスケットボール部(男女)、女子バレーボール部、サッカー部、硬式野球部、陸上競技部、なぎなた部で文化・スポーツ等特別推薦を行いました。

出願の基準としては「運動能力に優れ、都大会レベルの実力がある者」とされていますが、実績を証明する書類等は不要で、調査書+集団面接+実技検査をもとに判断されます。

小松川高校と城東高校のカリキュラムを比較

小松川高校は国公立を視野に入れた構成

カリキュラムは1・2年次で文理選択なしの共通課程で、「古典探究」「数学B・C」「日本史探究」「世界史探究」などを幅広く学びます。ここに関しては小松川だけでなく、特に国公立進学を視野に入れている都立上位校ではスタンダードな構成です。

特筆すべきは、「総合的な探究の時間」を1単位増加している点。これは、先述した「ウインズプロジェクト(生徒が主体的に進路を切り開くための体系的なプログラム)」と連動しています。

※具体的なカリキュラム表を見たい方は小松川高校のホームページの「教育課程」欄をご覧ください。

こうしたカリキュラムからも進路指導の手厚さが見られる小松川高校ですが、それゆえに課題量が多いという声も。都立大学ドットコムに寄せられた口コミでも「小テストが多い」「課題が多くて大変」といった意見がありました。

しかし、小松川高校の経営報告書によると、教科間の課題量調整が進められており、その結果、「課題は進路実現に役立つ」と回答した生徒は、令和4年度:57% → 令和6年度:68%と改善傾向を見せています。
参照元:小松川高校 学校経営報告書

内容の精選と調整を通じて生徒が持つ「やらされ感」を減らしていくことを課題のひとつとして取り組んでいることが報告書の内容から伺えます。

城東高校は習熟度別授業など文武両道への支援が厚い

カリキュラムは小松川高校と同様に、2年次までは文理分けなしの国公立対応型構成です。 1年次では理科基礎3科目(生物基礎・化学基礎・生物基礎)をすべて履修し、幅広い基礎力を養成。2年次は日本史探究と世界史探究がいずれかを選択(小松川高校は両方ともが必修)その分だけ数学Ⅱが4単位で、数学に時間を多くかけていることが分かります。3年次には数Ⅲの有無で理系をさらに2コースに細分化し、志望大学に応じた柔軟な選択が可能です。

※具体的なカリキュラム表を見たい方は城東高校のホームページの「教育課程」欄をご覧ください。

学習面では20大学によるジョイントセミナー(模擬授業)を実施。英語・数学・理科では習熟度別授業、夏期講習は約80講座と非常に多く、部活に打ち込みながらも学習支援を受けやすい環境が整っています。

また、1・2年次から受験に対する早期意識づけが重視され、「進路ロードマップ」を基盤にした段階的な学習支援を実施しているのも特徴です。

カリキュラムとしては国公立対応型の構成ではありますが、現状は国公立大学志望者が少なく、近年はGMARCHといった私大合格者の伸びが顕著。部活動に全力を注いだ後、上位私大に絞って成果を出すパターンが多いことが考えられます。

小松川高校と城東高校の校風を比較

小松川高校は勉強・部活・行事バランスがよい

小松川高校の校風を一言で表すなら「バランス型」です。勉強・部活動・学校行事のすべてを楽しむ雰囲気が根づいており、生徒がそれぞれの分野で主体的に努力する姿勢が見られます。文化祭や体育祭といった行事の自由度が高く、クラスTシャツの制作や後夜祭の盛り上がりなど、生徒の創意工夫が活かされる点も特徴です。

一方で「課題が多い」「小テストが頻繁」といった声もあり、学習面の厳しさが日常に溶け込んでいるのも小松川らしさ。その分、学習習慣の定着や学力の底上げにつながっており、進路実現へのサポート体制も整っています。

まじめな雰囲気がありながらも、行事は全力で楽しむ「メリハリのある青春」を大切にする校風と言えます。

城東高校はエネルギッシュで活気に満ちた校風

城東高校は、「スポーツの城東」と呼ばれる伝統を誇るほど、エネルギッシュで活気に満ちた校風。全国大会常連のなぎなた部や2度の甲子園出場を果たした野球部など、実績は都内屈指です。

また、生徒の自主性を尊重する文化も特徴的で、ポロシャツの導入など学校生活の細部にも「生徒主体」の空気が根づいています。 「何事にも全力で臨む」「仲間を応援する」—そんな文化が学校全体に広がっており、勉強にも部活にも妥協しない姿勢が城東高校の原動力です。

特に「勉強は3年生から一気に追い上げる」という気風も見られ、努力と集中力で結果を出す生徒が多いのも特徴です。

小松川高校と城東高校の盛んな部活動や学校行事を比較

小松川高校は行事が多種多様で自由度大!

小松川高校でも部活動が活発に行われています。特に有名な部活動がローイング(ボート)部で、インターハイ常連、10年で4回の全国大会優勝の強豪校。高校の近くに活動場所(旧中川)があり、都内では非常に恵まれた立地と言えます。

また、小松川高校には、体育祭・小松川祭(文化祭)・合唱祭・球技大会など多種多様な行事があります。

体育祭では応援合戦が最も盛り上がる種目だそうです。文化祭ではクラス、個人、有志団体ごとの出し物がメインで、クラスTシャツを作り、後夜祭も盛り上がるとのこと。行事の自由度は高く、満足度が高い印象です。

修学旅行先が、令和6年度より台湾になっている点も魅力のひとつです。

大山先生

小松川高校というと、進路指導の手厚さ、合格実績など勉強面がフォーカスされがちですが、生徒目線で見た場合、このような各種行事も小松川高校を形作る重要な要素であり、それらを通して青春を謳歌している点もポイントでしょう。

城東高校は部活動が学校文化の中心

「スポーツの城東」の名の通り、部活動が学校文化の中心にあります。

部活動の実績が高く、2度の甲子園出場を果たしている野球部や、全国大会の常連であるなぎなた部が有名です。そして、野球部やなぎなた部以外も成績優秀。10回出場の陸上競技部、他にもバスケットボール部(男女)、バドミントン部、女子バレーボール、女子硬式テニス部などが関東大会出場を果たしています。

城東高校の教育活動において部活動が果たす役割は大きく、「部活動に本気で打ち込む」という伝統から生まれる活発な校風が、城東高校の中核のイメージを担っています。そこから「何事にも全力で臨む」「頑張っている仲間を心から応援する」という文化が作られています。

体育祭・城東祭(文化祭)・合唱コンクール・球技大会・水泳大会・マラソン大会など、スポーツ文化が根強い高校だけあって運動系の行事が多め。運動部の生徒が多い分、体育祭は非常に白熱するそうです。

城東祭は各クラス、部活動別の企画・出し物がメインで、中夜祭では有志団体によるダンスや演奏などが行われ、非常に盛り上がるそうです。

大山先生

城東高校でも行事は生徒主体で行われ、満足度が高い印象です。何事にも全力で取り組むという城東高校の校風は行事においても発揮されています。

小松川高校と城東高校はどんな生徒が向いている?

ここまで2校を様々な角度から紹介してきました。各校、特徴を整理した上で、どのような生徒が向いているのかをまとめました。

▼小松川高校と城東高校の特徴一覧

項目 小松川高校 城東高校
大学合格実績 ・国公立73名(うち千葉大15名)、早慶上理93名、GMARCH318名。 ・国公立30名(うち千葉大8名)
・近年はGMARCH合格者が急増(326名)。
教育方針 ・「予備校に頼らない」がモットー
・「ウインズプロジェクト」を中核とした体系的な進路指導を展開。
・勉強にも部活動にも全力で向かう。
・学校は学習と部活動の両立をサポート
カリキュラム ・国公立対応型の共通課程(文理分けなし)。
・「総合的な探究の時間」を1単位増やし、進路探究を重視。
・課題量は多いが、年々調整が進み「進路実現に役立つ」と回答する生徒が増加(68%)。
・理科3科目を1年次に履修し、幅広い基礎力を育成。
・3年次に理系を2コースに分化。
・習熟度別授業や夏期講習(約80講座)など文武両道の支援体制が充実。
校風 ・勉強・部活・行事バランスがよい ・部活動が非常に盛ん
・妥協なく文武両道を突き詰める校風
部活動・行事 ・ボート部が全国大会常連(旧中川で活動)。
・体育祭の応援合戦が盛り上がる。
・文化祭、合唱祭、球技大会など行事の自由度が高い。
・修学旅行は台湾。
・野球部(甲子園出場2回)、なぎなた部・陸上部など全国常連。
・水泳・マラソン大会などスポーツ系行事が多い。
・行事は生徒主体で運営。
・新グラウンド完成で運動環境は都内屈指。
その他 ・創立110周年を迎える伝統校。 ・校舎が新しく、運動設備が都立屈指の充実度。

参照元:小松川高校ホームページ城東高校ホームページ

小松川高校に向いている生徒

「国公立大学を目指すためのサポートを期待している」
「勉強・部活・行事をバランスよく高校生活を楽しみたい」

小松川高校は、共通課程による幅広い学びや、進路探究に力を入れたカリキュラムが特徴。学習環境が整っており、「予備校に頼らない進路指導」に惹かれる生徒にとっては最適な環境といえます。また、応援合戦や文化祭など行事も活発で、バランスの取れた高校生活を送りたい生徒に向いています。

城東高校に向いている生徒

「全力で部活動に打ち込む校風に惹かれる」
「運動設備の整った高校に進学したい」

城東高校は、全国大会常連の部活動が複数あり、新グラウンドの整備も相まって、スポーツ面での環境が整っています。行事も生徒主体で自由度が高く、主体性や協働性を育む機会が豊富。「文武両道」を本気で実現したい生徒にとって、魅力的な選択肢と言えるでしょう。

大山先生

令和元年の時点で城東高校の校舎改修が終わり、それ以降倍率上昇が続いた影響で、現在都立小松川高校が一強であった東部地域に変化が起こりました。2025年の校長会志望校予定調査時点での新教育研究会(Wもぎ)が出した偏差値は小松川63、城東62(※1)です。そして、志望倍率では城東高校が小松川高校を0.5以上上回っています。(※2)
※参照元:※1※2 新教育研究会 2025年度 都立高入試東京都校長会「志望校予定調査」による最新合格基準

現状では、実質第6学区では小松川高校と城東高校のツートップ状態であり、入学難易度はほぼ互角と見てよいでしょう。

これまでは、やはり「学習面が強い小松川」「運動・スポーツが強い城東」というイメージが根強かったですが、入学難易度において肩を並べたことで、それぞれの高校が持っている課題と向き合う現状も垣間見えます。

その中でどちらを選べばよいかという問いに対しては、現時点ではやはり、国公立進学で選ぶなら小松川。部活動の活発さや設備面で選ぶなら城東。というのがひとつのわかりやすい指標にはなりそうです。

小松川高校と城東高校の所在地・生徒数・応募倍率

最後に、各高校の所在地など基本情報を紹介します。

▼小松川高校と城東高校の基本情報

高校名 小松川高校 城東高校
所在地 東京都江戸川区平井1-27-10 東京都江東区大島3-22-1
最寄り駅(例) JR 総武線「平井駅」から徒歩12分
都営バス 「小松川3丁目」から徒歩5分
都営新宿線 「東大島駅」から徒歩20分
JR総武線 「亀戸駅」から徒歩6分
東武亀戸線 「亀戸駅」から徒歩12分
都営地下鉄線 「西大島駅」から徒歩8分
都営バス 水神森・大島三丁目。五ノ橋より各約6分
生徒数(令和6年度時点) 947名 990名
推薦選抜応募倍率(2025) 2.22 3.97
一般選抜受検倍率(2025) 1.14 1.42

まとめ:国公立志向の小松川、文武両道で躍進する城東

本記事では、東京都の東側地域の都立トップランク小松川高校と城東高校について、進学実績や校風、学びの特色を比較してきました。

切磋琢磨し合うことで高校の魅力が高まり合う、そんないい状況が第6学区トップには生まれているといえるのではないでしょうか。ライバル関係でもある2校ですが、それぞれに異なる強み・伝統があります。

受検校を選ぶ際は、単に偏差値だけで判断せず、自分の性格や将来の目標、学びたい内容と照らし合わせることが大切。この記事が、志望校選びの一助となれば幸いです。

執筆者プロフィール

塾選ジャーナル編集部
編集部
塾選ジャーナル編集部

塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。

監修者プロフィール

大山雅司
ひのき進学教室 三軒茶屋校講師
大山雅司

塾講師として中学・高校・大学受験指導を行っている。2020年にYou Tubeチャンネル「ひのき三軒茶屋」を開設し、主に高校受験に関する内容を配信中。2024年8月には都立高校の口コミ・データサイト「都立合格.com(ドットコム)」の運用を開始。“受験を少しでも面白く乗り越える”手助けを行うことを目標に動画制作を行っている。

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