東北大学で入りやすい学部はどこ?文系・理系・選抜方式別に紹介【2026年度】
「東北大学で入りやすい学部はどこ?」受験生の中には、そう疑問に思う人も多いのではないでしょうか。
一口に入りやすいといっても、その基準はさまざまです。この記事では、特に次の観点から「入りやすさ」を整理します。
|
ただし、本当に大切なのは 「自分が大学で何を学びたいのか」 を考えることです。入りやすさだけで選んでしまうと、「合格したのに、思っていた学びと違った……」というミスマッチにつながることもあります。
自分の興味や将来のイメージも意識しながら、学部選びの参考にしてみてください。
編集部
塾選ジャーナル編集部
塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。
東北大学の大学入試の特徴

東北大学には、どのような入試形態があるのでしょうか。ここでは、多くの受験生が利用する一般入試、総合型選抜について解説します。
東北大学の一般入試
一般選抜は、大学入学共通テストの成績 と 個別学力検査(いわゆる二次試験)、さらに調査書を総合的に評価して合否を判定する入試方法です。東北大学の一般入試は、前期日程 と後期日程の2つに分かれています。
大学入学共通テストで求められる科目は、
- 文系学部か理系学部か
- 前期日程か後期日程か
によって異なります。
個別学力検査では、学科試験などが実施されますが、内容は学部・学科ごとに大きく異なります。受験する学部の傾向をしっかり確認しておきましょう。
参考:令和8年度(2026年度)一般選抜入学試験学生募集要項|東北大学
東北大学の総合型選抜
東北大学の総合型選抜(AO入試)は、学力試験だけでは測れない 学習意欲・探究心・表現力・人間性 を重視し、大学が求める学生像(アドミッション・ポリシー)に合った受験生を選抜する方式です。
高校時代の活動内容や志望理由の質、面接での思考力などが問われるため、受験生の個性が大きく評価される点が特徴です。
東北大学の総合型選抜は、大学入学共通テストを課さないⅡ期と、大学入学共通テストを課すⅢ期の2種類があります。
参考:令和8年度(2026年度)AO入試(総合型選抜)Ⅱ期学生募集要項|東北大学、令和8年度(2026年度)AO入試(総合型選抜)Ⅲ期学生募集要項|東北大学
東北大学の総合型選抜は、以下の学部で設けられています。
| 総合型選抜(AO入試) | 実施学部 |
|---|---|
| Ⅱ期 | 文学部・教育学部・法学部・理学部・医学部(医学科・保険学科)・歯学部・薬学部・工学部・農学部 |
| Ⅲ期 | 全学部 |
参考:令和8年度(2026年度)AO入試(総合型選抜)Ⅱ期学生募集要項|東北大学、令和8年度(2026年度)AO入試(総合型選抜)Ⅲ期学生募集要項|東北大学
東北大学で入りやすい学部【文系】

ここでは、東北大学で入りやすい文系学部について紹介します。特に入りやすい文系学部は以下の2つです。
- 文学部
- 教育学部
文学部
東北大学文学部には現在26の専修があり、多様な専門分野から自分の興味に合った学びを選べます。少人数教育を重視しているため、一人ひとりの関心を深めながら、語学力や幅広い基礎知識も同時に身につけられる点が特徴です。
同学部は「研究第一主義」と「門戸開放主義」という東北大学の理念を体現しており、専門知と基礎知の両方を育てる教育体系が整っています。
また、「東北文化研究室」による地域文化研究、外国人教員・留学生の受け入れ、海外大学との交流など、地域と国際の両面で開かれた環境が整っているのも大きな特色です。
参考:概要|東北大学文学部
東北大学の文系学部の中でも、文学部は共通テストボーダーが比較的低めで、実質倍率も安定している点が、入りやすいと言われる主な理由です。基本情報は次のとおりです。
東北大学文学部の一般入試基本情報
| 学部 | 共通テスト科目(配点) | 個別試験科目(配点) | 2025年度実質倍率 | 共通テストボーダー | 偏差値 |
|---|---|---|---|---|---|
| 文学部 | 6教科8科目(700) | 国(500)・数(300)・英(500) | 約2.2 | 78% | 60.0 |
参考:令和8年度(2026年度)一般選抜入学試験学生募集要項|東北大学、令和7年度入学試験実施状況|東北大学
偏差値目安引用:東北大学偏差値(ボーダーライン)|河合塾Kei-Net https://search.keinet.ne.jp/1050/general/border_rate(2025年12月2日閲覧)
教育学部
東北大学教育学部は、人の一生にわたる「教育」を幅広く研究対象としています。教員養成を主目的とする教育学部とは異なり、学校教育だけでなく家庭・地域社会での学び、子どもの発達、心の問題、障害のある人の支援など、教育に関わる現象を総合的に扱う学部です。
卒業後の進路も多様で、教員免許を取得して学校現場で活躍するほか、教育行政、企業内研修、社会教育、矯正教育、女性支援、心理職など、多方面で専門性を生かすことができます。
こうした幅広い教育現象を学ぶため、教育学部には教育学・心理学・医学・哲学・文化人類学など、多様な分野の教員が在籍しており、学生は理論から実践まで総合的に学べる点が特徴です。
参考:教育学部での学び|東北大学教育学部
東北大学の文系学部の中でも、教育学部は共通テストボーダーが比較的低めで、実質倍率も安定している点が、入りやすいと言われる主な理由です。基本情報は次のとおりです。
東北大学教育学部の一般入試基本情報
| 学部 | 共通テスト科目(配点) | 個別試験科目(配点) | 2025年度実質倍率 | 共通テストボーダー | 偏差値 |
|---|---|---|---|---|---|
| 教育学部 | 6教科8科目(950) | 国(650)・数(450)・英(650) | 約1.9 | 75% | 60.0 |
参考:令和8年度(2026年度)一般選抜入学試験学生募集要項|東北大学、令和7年度入学試験実施状況|東北大学
偏差値目安引用:東北大学偏差値(ボーダーライン)|河合塾Kei-Net https://search.keinet.ne.jp/1050/general/border_rate(2025年12月2日閲覧)
東北大学で入りやすい学部【理系】

ここでは、東北大学で入りやすい理系学部について紹介します。特に入りやすい理系学科は以下の2つです。
- 医学部保健学科看護学専攻
- 医学部保健学科放射線技術科学専攻
医学部保健学科看護学専攻
看護が担う「ケア」とは、人の誕生から最期の瞬間まで、一生を通してよりよく生きることを支えるヒューマンケアです。看護学は、病気や障害のある人の療養生活を支援するだけでなく、疾病予防・健康維持・生活改善・セルフケアの方法を探る ヒューマンサイエンス と位置づけられています。
看護学専攻では、対象となる人々を多面的に理解し、幅広い知識と視点を持ってケアに携われる人材を育成しています。
参考:医学部保健学科について|東北大学医学部
看護学専攻は、理系学部の中では共通テストボーダーや偏差値が低めで、実質倍率が安定している点が「入りやすい」とされる主な理由です。
以下に一般選抜(前期)の基本情報をまとめます。
東北大学医学部保健学科看護学専攻の一般入試基本情報
| 学部 | 共通テスト科目(配点) | 個別試験科目(配点) | 2025年度実質倍率 | 共通テストボーダー | 偏差値 |
|---|---|---|---|---|---|
| 医学部保健学科看護学専攻 | 6教科8科目(1050) | 数(450)・理(450)・英(450)・面接(300) | 約1.6 | 67% | 52.5 |
参考:令和8年度(2026年度)一般選抜入学試験学生募集要項|東北大学、令和7年度入学試験実施状況|東北大学
偏差値目安引用:東北大学偏差値(ボーダーライン)|河合塾Kei-Net https://search.keinet.ne.jp/1050/general/border_rate(2025年12月2日閲覧)
医学部保健学科放射線技術科学専攻
放射線技術科学専攻では、医療における放射線利用の中心となる 画像診断・核医学・放射線治療 の3領域を総合的に学びます。超音波・MRI・X線・放射性同位元素などを用いて体内を画像化して診断したり、放射線を用いた治療を行ったりするため、安全性・正確性・高精度 が求められる分野です。
そのため、学ぶ内容は放射線基礎医学、医療機器の理論、診断画像の撮影・解析、放射線治療、放射線生物学、放射線計測・管理など多岐にわたります。
参考:医学部保健学科について|東北大学医学部
放射線技術科学専攻は、看護学専攻と同様に、理系学部の中では共通テストボーダーが低めで、実質倍率が安定している点が「入りやすい」とされる主な理由です。
以下に一般選抜(前期)の基本情報をまとめます。
東北大学医学部保健学科放射線技術科学専攻の一般入試基本情報
| 学部 | 共通テスト科目(配点) | 個別試験科目(配点) | 2025年度実質倍率 | 共通テストボーダー | 偏差値 |
|---|---|---|---|---|---|
| 医学部保健学科放射線技術科学専攻 | 6教科8科目(1050) | 数(450)・理(450)・英(450)・面接(300) | 約1.8 | 72% | 55.0 |
参考:令和8年度(2026年度)一般選抜入学試験学生募集要項|東北大学、令和7年度入学試験実施状況|東北大学
偏差値目安引用:東北大学偏差値(ボーダーライン)|河合塾Kei-Net https://search.keinet.ne.jp/1050/general/border_rate(2025年12月2日閲覧)
東北大学の総合型選抜で入りやすい学部はある?

結論として、東北大学の総合型選抜で「特に入りやすい」と言える学部はありません。募集人数が少なく、倍率も高くなりやすいため、総合型選抜全体の難易度は高めと考えておくべきです。
ただし、これは「どの学部も合格が難しい」という意味ではありません。総合型選抜では、一般選抜とは異なる次の要素が重視されるため、事前準備次第で十分に勝負できます。
- 志望理由書・学びの計画書の完成度
- 探究活動・課題研究・部活動など、高校での取り組みの一貫性
- 志望分野への強い興味と、東北大学で学ぶ明確な理由
- 面接・口頭試問での論理性や自己表現力
- 東北大が求める人物像とのマッチング
募集人数は少ないため、倍率だけを見ると入りやすいとは言えません。しかし、一般入試とは違う強みをアピールできるため、しっかり準備すれば合格の可能性は十分にあります。
東北大学に合格した人の体験談

ここでは、塾選に寄せられた東北大学に合格した人の合格体験記を紹介します。
日々の積み重ねを重視した
東北大学教育学部に合格した受験生の中には、派手な勉強法ではなく、日々の積み重ねが合格の決め手だったと話す人もいます。
高2から学習開始時の偏差値50の受験生の保護者の東北大学教育学部の合格体験記には、以下のような記述があります。
ニックネーム:パートミさん(保護者)
このように、教育学部の合格者の中には、
- 日々の努力を継続すること
- 仲間との学習環境をうまく活かすこと
- わからない部分をそのままにしない姿勢
といった堅実な学習スタイルが結果につながったと振り返る受験生もいます。
主体的な学びを心掛けた
東北大学文学部に合格した受験生の中には、自分のペースで主体的に学びを進めたことが合格の要因になったと振り返る人もいます。
高1から学習開始時の偏差値48の受験生の保護者の東北大学教育学部の合格体験記には、以下のような記述があります。
ニックネーム:タニアンさん(保護者)
このように、自分でスケジュールを管理し、興味のある科目から積極的に取り組むといった主体的に学ぶ姿勢が、合格につながったと感じる受験生もいます。
東北大学の特徴

ここでは、東北大学の特徴を紹介します。
東北大学の概要
・キャンパスと最寄り駅
東北大学のキャンパスは片平、川内、青葉山、星陵にあります。それぞれのキャンパスの最寄り駅は、以下です。
東北大学のキャンパスと最寄り駅
| キャンパス名 | 最寄駅 |
|---|---|
| 片平 | 青葉通一番町駅(仙台市地下鉄東西線)より徒歩約10分 五橋駅(仙台市地下鉄南北線)より徒歩約10分 仙台駅(JR)より徒歩約10分 |
| 川内 | 川内駅(仙台市地下鉄東西線)より徒歩0分 国際センター駅(仙台市地下鉄東西線)より徒歩5分 |
| 青葉山 | 青葉山駅(仙台市地下鉄東西線)より徒歩0分 |
| 星陵 | 北四番丁駅(仙台市地下鉄南北線)より徒歩約15分 |
・創立年
東北大学は、1907(明治40)年に創立しました。日本で3番目の帝国大学です。
東北大学の特色
東北大学は、「研究第一」「門戸開放」「実学尊重」を建学の理念としています。変革を価値としており、日本ではじめて女子学生の入学を許可したのも東北大学です。その考えは今も大切に受け継がれており、常にチャレンジをする大学であることを大切にしています。
また2024年11月に国内ではじめて「国際卓越研究大学」として認定されました。「国際卓越研究大学」とは、国際的に卓越し、経済社会に影響をもたらす研究成果の活用が見込まれる大学を認定する制度です。認定されると、大学ファンドによる助成が受けられます。
国立、私立合わせて10校が応募したところ、基準を満たしたのは東北大学のみとされ、唯一選考に進み、認定を受けています。
そのことからもわかるように、研究に強い大学です。特に材料科学、スピントロニクス、未来型医療、災害科学の4領域で強みを持ち、世界最高の材料科学研究拠点を形成しています。
まとめ 自分に合った東北大学の学部を選ぶために大切なこと

東北大学は、学部ごとに入試方式や試験科目、難易度が大きく異なります。そのため、「入りやすさ」の基準も一律ではありません。文系では文学部・教育学部、理系では医学部保健学科の一部専攻など、比較的ボーダーや倍率が落ち着いている学部もありますが、基本的にはどの学部も一定の学力と準備が求められます。
また、総合型選抜も実施されていますが、募集人数が少なく倍率も高くなりやすいため、どの学部でも丁寧な対策が欠かせません。
しかし、「入りやすさ」だけを基準に学部を選んでしまうと、入学後に「イメージしていた学びと違った」というミスマッチが起こることもあります。自分の得意科目との相性や、大学で何を学びたいのかという視点も大切にしながら、総合的に判断することが後悔しない学部選びにつながります。
この記事で紹介した情報を参考にしつつ、「入りやすさ」と「自分の興味・適性」をバランスよく考えることが、後悔しない学部選びにつながります。東北大学での学びが、あなたの将来の可能性を広げる第一歩となることを願っています。
執筆者プロフィール
塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。