「宅浪の成功率=低い」は本当?経験者50人の実態調査でわかった、受かる人・落ちる人の決定的な差とは
「宅浪を考えているけれど、周りからやめとけと言われて不安だ」「宅浪の成功率はどれくらいなの?」そんな疑問や悩みを抱えている浪人生は、多いのではないでしょうか。
宅浪とは、予備校や塾に通わず、自宅を中心に独学で受験勉強を進める浪人スタイルのことです。
この記事では、宅浪経験者50人へのアンケート調査をもとに、宅浪のリアルな実態を徹底解説。成功率やメリット・デメリット、実際に宅浪で合格した人のスケジュールや勉強法まで紹介します。
宅浪を検討している人にとって、判断材料となる情報をまとめています。ぜひ参考にしてください。
編集部
塾選ジャーナル編集部
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目次
浪人生の「4人に1人」が選択!意外と多い「宅浪」の現実

予備校や塾に通わず、自宅を中心に自習で浪人生活を送ることを「宅浪」といいます。自由度が高い分、誘惑に打ち勝つ強い意志や自律心、計画性がより強く求められます。
塾選が浪人経験者100人に行った調査では、27人が宅浪を選んでいたという結果もあり、およそ4人に1人が「予備校に通わない」という選択をしていることがわかります。近年はオンライン学習サービスの普及も進み、宅浪という選択肢を取る人は徐々に増えつつあります。

一方で、「宅浪はやめとけ」「宅浪は難しい」といった声があるのも事実です。自分に宅浪が向いているのか、予備校に通うべきなのか、迷う人も多いでしょう。
そこで気になるのが、「宅浪で本当に合格できるのか?」という合格率の問題です。では、実際のところ宅浪の合格率はどれくらいなのでしょうか。
次の章では、宅浪経験者のデータをもとに合格率のリアルを解説します。
「成功率が低い」はもはや古い⁉ データが示す驚きの「72%」

ここでは、宅浪経験者50人へのアンケート結果をもとに、宅浪の成功率を具体的に見ていきます。
塾選が宅浪経験者50人を対象に行った調査では、「宅浪の結果、浪人中に第一志望としていた大学に合格しましたか?」という質問に対し、36人が「はい」と回答しました。
つまり今回の調査では、宅浪の成功率は72%という数値になっています。

今回の72%という数字は、「宅浪=簡単に成功する」という意味ではありません。むしろ、強い意思・計画性・環境づくりができた人は、宅浪でも十分に合格を目指せる可能性があることを示しています。
宅浪は「やめとけ」と言われることも多いものの、実際には適切な環境づくりや計画の立て方次第で、高い成果を出せることがあることもわかりました。
では、宅浪経験者は実際にどの点にメリットを感じ、どの点で苦労していたのでしょうか。次の章では、宅浪経験者50人のアンケート結果をもとに、宅浪のメリット・デメリットを詳しく見ていきます。
宅浪のメリット

ここでは、宅浪のメリットについて、リアルな声も交えて解説します。
自分のペースで学習を進められる
宅浪の大きなメリットの一つが、自分のペースで自由に勉強を進められることです。
予備校では決められたカリキュラムに沿って授業を受ける必要がありますが、宅浪であれば、
- 得意科目は効率よく先に進める
- 苦手科目には集中的に時間を割く
- その日の体調や理解度に合わせて柔軟に調整する
といった、自分に最適化した学習スタイルを取ることができます。
特に、「苦手科目を徹底的に克服したい」「授業に縛られず効率的に学びたい」という人にとっては、宅浪は大きなメリットです。
実際、宅浪経験者からも「最大のメリットだった」という声が多く寄せられています。
自分の集中力が最も高い時間帯や曜日に合わせて、科目や学習量を毎日柔軟に調整できることです。予備校のカリキュラムに縛られることなく、模試の結果や過去問の進捗に応じて、すぐに計画を修正し、弱点克服に直結する勉強に時間を投資できたことが最大のメリットだと考えています。(ドクさん・2024年4月に横浜国立大学に合格)
「自分に必要な勉強だけに時間を100%使えること」です。予備校だと、既に得意な科目の授業もカリキュラムに含まれていたり、通学時間がかかったりしますが、宅浪なら苦手科目の克服に一日中費やすことも可能です。自分の理解度に合わせて、無駄なく最短ルートで学習計画を組める点が最大のメリットでした。(もいさん・2023年4月に千葉大学に合格)
自分の苦手分野だけに特化して時間を使える点です。私は世界史が苦手だったので、通史の確認に1日5時間以上使う日もありました。予備校のカリキュラムに縛られず、「今日は徹底的に世界史をやる」といった柔軟なスケジュールを組めたのが勝因だと思います。(ゆうきさん・2024年4月に明治大学に合格)
費用を抑えられる
宅浪の大きなメリットとして挙げられるのが、受験にかかる費用を大幅に抑えられることです。
予備校や塾に通う場合、入学金・授業料・教材費などで年間数十万~数百万円かかることも珍しくありません。一方、宅浪の場合はこうした費用が不要で、必要なのは参考書・問題集・過去問・模試などの実費程度です。
もちろんこれらにもある程度費用はかかりますが、予備校に比べれば圧倒的に安く抑えられるのが特徴です。
実際に、宅浪経験者から以下のような声が寄せられています。
塾と違ってコストがかからない。外に出ての学習だと昼食の用意などでお金も減るが、自宅にいれば好きな時に飲食できてその面倒がない。集中できる場で進めることが出来てよい(ぺすくさん・2021年4月に早稲田大学に合格)
出費の削減(ピカリンさん・2020年4月に上智大学に合格)
お金があまりかからない(アリエスさん・2024年4月に神奈川大学に合格)
さらに、宅浪経験者50人へのアンケートでは、
「年間の宅浪費用はいくらでしたか?」という質問に対し、
- 10万円未満
- 10〜30万円以下
と回答した人が 合計47人 に上りました。
つまり、ほとんどの宅浪生が年間30万円以内で浪人生活を送っているという結果になります。予備校の年間費用と比べると、宅浪がいかに経済的負担を抑えられる選択肢であるかがわかります。
通学時間がゼロで、勉強時間を最大化できる
宅浪は、予備校に通う必要がないため、通学時間をすべて勉強に回せるという大きなメリットがあります。
特に宅浪の場合、朝の準備や移動が不要なため、起床後すぐに勉強へ入れる「スタートの早さ」がメリットになります。予備校に通う場合と比べて、自分にとってストレスの少ない時間割を組みやすいのが宅浪の強みです。
実際の宅浪経験者からは、次のような声が寄せられています。
起きてすぐに何も考えることなく勉学に励むことができたのが一番大きかった。(Saltさん・2022年4月に早稲田大学に合格)
自分の生活リズムに合わせて効率よく勉強できたことです。通学時間や予備校の移動を省けたため、集中して学習でき、理解できなかった問題もじっくり取り組めました。また、家族のサポートが身近にあり、精神的にも安心して勉強できた点も大きなメリットでした。(TMKさん・2023年4月に東京理科大学に合格)
メンタル面の向上を挙げた人も
宅浪は「自由に勉強できること」だけでなく、精神面でのメリットを挙げる人も多くいます。
特に、自宅という安心できる環境で学べたことが、勉強の継続力や集中力につながったという声が目立ちました。
宅浪で最も良かった点は自分の気持ちと向き合う時間が生まれたことでした。まず自宅という安心できる場所で学べたため心が落ち着き勉強を続ける力が自然に湧いてきました。そして自分の生活リズムに合わせて計画を調整できたことが効率の向上につながりました。また他人と比較する時間が減ったことで焦りが薄れ自分の弱点に丁寧に向き合う姿勢が育ちました。このような環境では自分の成長を実感しやすく毎日の勉強に意味を見いだしやすいという魅力がありました。そして静かな空間で集中しやすかったことも大きな利点でした。自宅という場所は一つの拠点のように心を安定させ学習に全力で向かいやすい環境だったと思います。こうした積み重ねが自信につながり最終的に合格をつかめたと感じています。(りおんさん・2023年4月に明治大学に合格)
予備校と違い無駄な人間関係のトラブルがなく自分のペースで勉強できる(浪佐さん・2023年4月に東京理科大学に合格)
宅浪は孤独なイメージを持たれがちですが、「他人の視線や人間関係のストレスがない」「自分の心と向き合う時間ができる」といった、メンタル面でのプラスの効果を感じている人も多くいました。
宅浪のデメリット

宅浪のメリットについて解説してきましたが、ここからは宅浪のデメリットについて見ていきます。
孤独感が強くなりやすい
受験勉強をしていると、思うように成績が伸びなかったり、合否のプレッシャーに押しつぶされそうになったりと、精神的に不安定になる場面が多くあります。現役生や予備校生であれば、日々顔を合わせる仲間や講師がいますが、宅浪は基本的に一人で勉強に向き合う環境です。
励ましてくれる友人も相談できる相手もおらず、勉強の孤独とメンタルケアの両方を自力で担わなければならない点が大きなハードルになります。
実際に、宅浪経験者からは次のような声が挙がっています。
一番の課題は孤独と自己管理です。特にモチベーションが下がった時に支えてくれる仲間がいないことがつらく、サボり癖が出やすい環境でした。また、勉強の成果がすぐには見えず、焦りや不安を感じることも多かったです。客観的に自分の弱点を判断してくれる人がいないので、模試や参考書の使い方を試行錯誤しながら進める必要がありました。(けーとさん・2024年4月に岡山大学に合格)
やはり孤独感が強かったことです。模試の結果が悪かった時や勉強が思うように進まない時、相談できる相手がほとんどおらず、不安が大きくなりました。(ひまりさん・2021年4月に関西大学に合格)
情報の少なさと孤独感です。予備校なら入ってくる「出願の戦略」や「最新の傾向」を自分から取りに行かなければなりません。また、話し相手がいないため、一日誰とも口をきかない日もあり、精神的に塞ぎ込みやすくなる点がデメリットでした。(RAKUさん・2023年4月に明治大学に合格)
生活リズムが乱れやすく、自己管理ができないとサボりやすい
宅浪では、すべての時間を自分で管理する必要があります。 そのため、生活リズムが乱れやすい・サボりやすいという大きな課題があります。
特に、誰からも指示されない環境では、
- 朝起きる時間が不規則になる
- スマホやゲームの誘惑に負ける
- なんとなく勉強を先延ばしにしてしまう
といった問題が起こりやすく、学習効率が大きく低下してしまいます。
実際の宅浪経験者からは、次のような声が寄せられています。
自己管理の難しさから来る生活リズムの崩壊です。誰も監視していないため、朝起きられなかったり、スマホなどの誘惑に負けてしまったりすることが多く、学習効率が極端に落ちてしまった点です。(サトシさん・2023年4月に早稲田大学に合格)
孤独感や不安に襲われやすく、モチベーションを維持するのが難しかったことです。また、自分で計画を立てて実行する必要があり、自己管理の甘さがそのまま学習効率に直結する点も大変でした。(TMKさん・2023年4月に東京理科大学に合格)
やはり監視する人がいないので、誘惑が多かった(Saltさん・2022年4月に早稲田大学に合格)
正しい勉強法や受験情報が得にくく、不安になりやすい
宅浪では、予備校のように講師から最新の受験情報が入ってきたり、友人と勉強法を共有したりする環境がありません。
そのため、「自分の勉強方法が本当に正しいのか」「受験校の出題傾向が変わっていないか」といった点がわからず、不安を抱えたまま勉強を続けることになりやすいのがデメリットです。
勉強の仕方が合っているのかわからない。(アリエスさん・2024年4月に神奈川大学に合格)
受験情報の収集がすべて自己責任となることです。特に共通テストの出題傾向や各大学の二次試験の最新情報を自分でインターネットや赤本から集める必要があり、情報が正しいか常に不安を感じていました。(ドクさん・2024年4月に横浜国立大学に合格)
入試の情報があまり入らないこと。(こぐまさん・2023年4月に藤田医科大学に合格)
合格者に聞いた宅浪を成功させるポイント

ここでは、合格者に聞いた宅浪を成功させるポイントについて解説します。
朝は7時に起床してスケジュールを固める
宅浪は自由度が高い一方で、生活リズムが乱れやすく、だらけてしまうリスクがあります。 そのため、「毎日ほぼ同じ時間に起きて、決まったスケジュールで勉強する」ことが、合格者の共通点として最も多く挙がりました。
今回の調査でも、朝は7時前後に起床して勉強を始めていたという声が多数を占めています。
以下では、実際の合格者が行っていた1日のスケジュール例を紹介します。
7:00起床
8:00英語(文法・長文)2時間
10:00世界史(通史・一問一答)2時間
12:00昼食
13:00現代文1時間
14:00英語長文1時間
15:00世界史演習1.5時間
16:30休憩
17:00過去問2時間
19:00夕食
20:00暗記系復習
22:30就寝(みぞれさん・2023年4月に明治大学に合格)
7:00 起床
8:00~12:00 数学(問題演習と復習)
13:00~16:00 英語(長文・英作・単語)
16:00~18:00 理科(物理・化学を日替わり)
19:00~21:00 日本史・現代文
23:00 就寝
午前は苦手科目を集中して取り組み、夜は負担の軽い科目で整えるようにしていました。(しゅうさん・2023年4月に名古屋大学に合格)
7:00起床、
8:00~12:00が英語と現代文
13:00~17:00が選択科目
18:00~20:00が復習
22:30就寝
という生活リズムでした。1日の勉強時間は平均9~10時間程度で、午前中に暗記系、夜に復習を回すようにしていました。(みなみさん・2024年4月に同志社大学に合格)
スマホ・ゲームなどの誘惑対策を徹底する
宅浪を成功させるうえで欠かせないのが、スマホ・ゲーム・SNSなどの誘惑を断つ工夫です。宅浪は誰からも監視されないため、一度気が緩むとスマホを触る時間が増え、集中力が途切れ、勉強リズムが崩れやすくなります。
実際、合格者の多くが「誘惑対策を徹底したことが勝因のひとつだった」と答えています。
宅浪では環境を自分でつくる必要があるため、「触れない仕組みをつくる=最強の自衛策」だといえるでしょう。
実際に寄せられた具体例を見てみましょう。
スマホはアプリを大幅に削除し、勉強中はリビングに置くルールにしました。ゲームは封印し、SNSは受験アカのみ残しました。勉強部屋には机と椅子以外のものを置かず、視界に余計なものを入れないようにしました。(みぞれさん・2023年4月に明治大学に合格)
勉強中はスマホを別の部屋に置き、電源をオフにしました。また、集中力が必要な教科の学習時には図書館を利用することで、環境的に誘惑を減らしました。ゲーム機も勉強中は見えない場所にしまいました。(さくらさん・2024年4月に早稲田大学に合格)
スマホの電源を切り、図書館のロッカーに入れて勉強中は触れないようにしていました。自宅では、親にスマホを預け、21時以降しか触らないというルールを徹底しました。SNSを見ると大学生になった同級生が遊んでいる姿が見えてしまうので、インスタグラムのアプリは削除しました。(ゆうきさん・2024年4月に明治大学に合格)
孤独を防ぐために誰かとつながる仕組みをつくる
宅浪は他人の目がない分、集中できるメリットがある一方で、孤独になりやすく、気持ちが沈むと怠けやすいというデメリットもあります。そのため、合格者の多くは意識的に「他者との接点」をつくり、一人で抱え込みすぎない環境づくりを行っていました。
宅浪成功者の共通点は、孤独になりすぎない工夫を、最初から仕組み化していたという点です。
以下では、実際の合格者の声を紹介します。
秋頃、模試の判定が思ったより伸びず、第一志望がとても遠く感じて不安が強くなりました。その時期は精神的に辛かったですが、毎日10?15分だけでも家族と話をする時間を作り、一人で抱え込まないようにしました。また、勉強内容を細かく分けて「これだけはやる」という最低ラインを決めることで、モチベーションの低下を防ぎました。(ひまりさん・2021年4月に関西大学に合格)
友人には定期的に会うようにしていました。(河内慎太郎さん・2022年4月に大阪大学に合格)
SNSで同じような人のアカウントを見て共感すること(くままるさん・2020年4月以前に武蔵野美術大学に合格)
わからないところをそのままにしない手段を作っておく
宅浪では、質問できる講師や仲間が近くにいないため、疑問点を放置すると理解が欠けたまま勉強が進んでしまうというリスクがあります。 そのため合格者の多くは、あらかじめ 「わからないところを必ず解決する仕組み」 を自分でつくっていました。
参考書・動画・SNS・Q&Aサイトなど、複数の手段を持っておくことで、行き詰まってもすぐに解決へ進める環境を整えていたのが特徴です。
以下に実際の合格者の取り組みを紹介します。
まず参考書や解説を読み直し、自分で納得できるまで考えました。それでも分からない場合は、Twitterの受験アカウントや知恵袋を検索し、同じ疑問への回答を探しました。また、Z会の解説動画やYouTubeの大学受験チャンネルも活用して、理解を深めていました。(みぞれさん・2023年4月に明治大学に合格)
参考書やネットを調べた後、それでも解決できない場合はオンライン講座や予備校の単科講師に質問しました。友人や浪人生のSNSコミュニティで相談することもあり、複数の視点から解決法を探しました。(KTTさん・2024年4月に東京理科大学に合格)
参考書の解説をまず徹底的に読み、それでも理解できない場合は、YouTubeの講義動画や学習サイトの解説記事を活用していました。また、模試の復習時には、解説だけでなく他人の解法と比較するようにして、考え方の幅を広げる工夫をしていました。(みなみさん・2024年4月に同志社大学に合格)
宅浪でよくある質問(FAQ)

宅浪はどのような人に向いていますか?
宅浪は自由度が高い反面、自己管理が必要な学習スタイルです。そのため、次のようなタイプの人が特に宅浪に向いています。
- 自分で計画を立てて実行できる人
- 孤独や一人での勉強が苦になりにくい人
- 弱点科目にじっくり向き合えるタイプ
- 自律性が高く、毎日同じスケジュールをこなせる人
- 他人との競争より、自分の成長に集中できる人
実際に、宅浪を経験した合格者からも、「宅浪に向いているタイプ」 として次のような声が挙がっています。
①自分で計画を立てて実行できる人 ②孤独が苦になりにくい人 ③弱点科目にじっくり向き合える人(みぞれさん・2023年4月に明治大学に合格)
強い意志で毎日決まったスケジュールをこなせる自律性の高い人、自分で学習計画を立ててそれを実行できる計画性がある人、そして他人との競争意識よりも自己成長に意識を向けられる人が向いていると思います。(ドクさん・2024年4月に横浜国立大学に合格)
自分の弱点を把握できている人、受験日から逆算して必要なことをあぶり出し計画を立てて実行できる人、負けず嫌いな人(みうさん・2021年4月に金沢大学に合格)
宅浪の勉強場所としておすすめなところはありますか?
宅浪では、自宅だけで勉強を続けるのが難しいと感じる人も多く、今回の調査では、宅浪経験者50人からさまざまな勉強場所が挙げられました。
特に多かったのは、
- 図書館
- 予備校の自習室(単科受講)
- 自宅+外の環境を組み合わせるスタイル
など、「誘惑を避けつつ集中できる環境をどう作るか」を重視する声でした。
自宅にいるとどうしてもスマホやベッドの誘惑に負けてしまうため、「午前中は必ず近所の図書館に行く」というルールを決めました。人の目がある環境に身を置くことで、強制的に勉強モードに入るようにしました。また、スタディプラスなどの学習管理アプリで勉強時間を記録し、SNSで他の浪人生と共有することでモチベーションを維持しました。(もいさん・2023年4月に千葉大学に合格)
予備校の自習室の利用を前提とした単科講座を契約し、半強制的に毎日外出して勉強する環境を作る工夫をしました。(サトシさん・2023年4月に早稲田大学に合格)
浪人生はバイトしても大丈夫ですか?
結論として、浪人中にバイトをしながら合格している人は少なくありません。塾選が「浪人を経験して大学受験に合格した本人または保護者(※仮面浪人・医学部浪人を除く)」100人を対象に行った調査では、「浪人期間中、アルバイトをしていましたか?」という質問に対し、100人中17人が『はい』と回答しました。
割合としては決して多くはありませんが、浪人生の約2割弱(17%)がバイトを経験しながらも合格していることになります。
ただし、このデータは「バイトをしても絶対に大丈夫」という意味ではなく、
- バイトが負担にならないよう工夫していた
- 週数回・短時間の勤務にとどめていた
- 学習時間を優先し、無理のない働き方をしていた
といったケースが多いことには注意が必要です。
詳しくは、以下の記事をご覧ください。
まとめ 宅浪は正しく取り組めば、第一志望合格も十分に目指せる

宅浪は、強い意志と自分を管理する力が求められる、決して簡単ではない学習スタイルです。ただし、その前提を理解し、適切な環境づくりや学習習慣を整えれば、予備校に通わなくても第一志望に合格している人は実際にいます。
本記事では、宅浪のメリット・デメリット、成功率、合格者のスケジュール、そして宅浪を成功させるためのポイントを紹介してきました。
宅浪が自分に向いているかどうかを見極め、生活リズムや勉強環境を整え、継続して取り組める仕組みを作ることが大切です。
正しい方法を積み重ねていけば、宅浪でも十分に合格は狙えます。迷っている方は、今回の内容を参考に、自分にとって最適な学習スタイルを検討してみてください。
アンケート調査概要①
調査対象:浪人を経験して大学受験に合格した本人または生徒の保護者(有効回答数100名)
調査時期:2025年11月
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットを使用した任意回答
調査レポート名:浪人を経験して大学受験に合格した本人または保護者向けアンケート(「仮面浪人」「医学部浪人」は除く)
アンケート調査概要②
調査対象:過去5年以内に宅浪を経験したことがあるという方(有効回答数50名)
調査時期:2025年12月
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットを使用した任意回答
調査レポート名:過去5年以内に宅浪(自宅浪人)を経験したことがあるという方へアンケート
執筆者プロフィール
塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。
