【2026年度】東京都の高校受験日程はいつ?受験日までの年間スケジュールを現役塾講師が解説!


編集部
塾選ジャーナル編集部

ひのき進学教室 三軒茶屋校講師
大山雅司
高校受験で第一志望校に合格するためには、計画的な学習が欠かせません。そして、計画的に学習を進めるために大切なのが、「入試日程」と「入試当日までの大まかな年間スケジュール」を把握することです。あらかじめ決まっている入試日程と年間スケジュールを理解することで、どの段階で何を勉強するのか、具体的な学習計画を立てられます。今回は高校受験の入試日程と年間スケジュールをご紹介します。
東京都 高校受験の入試日程と年間スケジュール
高校受験の入試日程と年間スケジュールは、年度や所属している中学校、受験予定の高校、地域などによって異なります。まずは一般的な年間スケジュールと入試日程を見ていきましょう。
高校受験の日程|私立・公立
先述のとおり、高校受験の日程は年度や地域などによって異なります。2026年度の日程は2025年1月時点では公開されていませんでした。例年は5月に公開されています。参考として、2025年度の東京都立高校学力検査と、東京都にあるいくつかの私立高校の出願・試験日・合格発表の日程を見ていきましょう。
東京都立高校学力検査(推薦入試) 日程
日程 | |
---|---|
出願受付 | 2025年1月9日~16日 |
試験日 | 2025年1月26日、27日 |
合格発表 | 2025年1月31日 |
東京都立高校学力検査(一般入試)(第一次募集及び分割前期募集) 日程
日程 | |
---|---|
出願受付 | 2025年1月30日~2月5日 |
試験日 | 2025年2月21日 |
合格発表 | 2025年3月3日 |
東京都にある私立高校の入試日程(一般入試)
早稲田大学高等学院 | 法政大学中学高等学校 | 国際基督教大学高等学校 | |
---|---|---|---|
出願受付 | 2024年12月20日~2025年1月24日 | 2025年1月25日~1月31日17時 | 2024年12月20日~2025年1月26日 |
試験日 | 2025年2月11日 | 2025年2月10日 | 2025年2月10日 |
合格発表 | 2025年2月15日 | 2025年2月11日 | 2025年2月12日 |
私立高校の出願は、早い学校で12月からスタートします。締め切りを過ぎないように、事前にしっかり情報を取得しておきましょう。
東京都 高校受験までの年間スケジュール
受験学年となる中学3年生における、東京都の高校受験までの年間スケジュールは以下の通りです。
時期 | 詳細 |
---|---|
5~6月 | 高校入試の日程の発表 |
6月下旬~7月上旬 | 公立中学校の1学期末試験 |
7月~8月 | 学校見学会 |
8月中旬~下旬 | 多くの人が入試に向けてV模擬などの模試を受け始める時期 |
9月~11月 | 学校説明会 |
11月下旬~12月上旬 | 公立中学校の2学期末試験、三者面談、内申の発表 |
12月中旬 |
私立高校の入試相談 ※三者面談の結果を受けて、中学校の先生が高校に対して行います。 |
12月下旬~1月 | 入試に向けた最後の模試を受ける場合が多い |
1月中旬 | 私立高校の専願推薦入試 |
1月末 | 私立高校の専願入試、都立高校の推薦入試 |
2月10日~ | 私立・国立の一般入学試験 |
3月21日 | 都立高校の一般選抜試験 |
私立高校と国立高校の入学試験は、公立高校よりも早くおこなわれます。日程は高校ごとによって異なるので、それぞれで例年の日程を確認しておくと安心です。
東京都の高校受験に向けた志望校選びのスケジュール
ここでは、志望校選びのスケジュールや、志望校の絞り込み方を説明します。
① 志望校の目標範囲を決める【時期:中3 4~5月】
まず、中学校の内申点や模試の結果と偏差値表を見比べて、現状より大体偏差値10ぐらい上の範囲までの高校をピックアップします。その学校の中から通学可能なエリアを絞り込み、目指したい高校の範囲を決めていきます。成績変化などによって後から目標修正ができるので、まずは「現状目指せそうな範囲でどのような高校があるのか」を知ることが大切です。
② 高校のホームページを見る【時期:中3 4~6月】
次に、絞り込んだ高校のホームページを見て、学校の特徴や学校見学会、説明会、イベント(体育祭や文化祭)の日程などを調べます。学校見学は早い高校だと5月ごろから始まり、学校説明会は大体9月ごとに開催されます。学校見学会や説明会は希望者多数の場合、抽選となる可能性がありますので、早い段階で参加できるよう情報収集をしましょう。
③ 高校の学校見学会に行く【時期:中3 7~8月】
中3の夏休みには、学校見学会へ積極的に参加しましょう。特に推薦入試の場合は、「学校見学会や説明会に来たか?」や「イベントは見たか?どんな感想をもったか?」を聞かれる場合もあります。学校見学会や説明会だけではなく、できるだけイベントにも参加して、校風や雰囲気を肌で感じることが大切です。
④ 高校の学校説明会に行く【時期:中3 9~11月】
具体的な志望校の候補が決まったら、学校説明会へ参加し、教育方針やカリキュラムなどを確認します。私立高校の単願推薦、併願優遇制度を利用する場合は、各校が行う個別相談を通して基準や制度の確認を行います。
⑤ 志望校を絞り込む【時期:中3 9~12月】
中学3年生の2学期までの分を、内申点の判断材料としている高校が多いです。2学期の成績が出るまでのあいだ、「私立高校の個別相談時に伝えたり、模試に記載する内申点」は1学期の成績になります。
そのあと、8月の終わりか9月の頭ぐらいに最初の模試(V模擬など)を受ける人が多い傾向です。模試の結果もふまえ9月、10月ぐらいに具体的な志望校が定まってきて、同時期に受験校の過去問に取り組み始める、という流れになります。
⑥ 中学の三者面談【時期:中3 12月初旬】
志望校決めの一つのポイントになるのが、12月初旬頃に実施される中学校の三者面談です。 この三者面談の前の11月下旬から12月頭に内申点が確定しますので、それを元に志望校の相談をする場になります。ここで重要なのは、私立単願推薦を受ける場合と併願優遇制度を受ける場合の話をすることです。というのも、この三者面談の話を受けて、中学校の先生と高校の先生が私立単願推薦と併願優遇の相談をするからです。要するに、私立の単願推薦の学校と併願優遇の学校はこの時点で決まってくるのです。
下記では東京都内の私立高校が実施している併願優遇制度の仕組みを解説しているので、ぜひ目を通してみてください。
高校受験対策はいつから始めるのがいい?
早い時期から積み上げてきた勉強が、最終的には受験対策へとつながります。たとえば、中学1年生の学習は、毎日長時間の勉強とまではいかなくても、ゆっくりと余裕を持って勉強ができ、結果として受験対策へとつながります。
中学1年生と2年生では、英語と数学の2つを中心に勉強をしてください。どちらも積み上げ式の科目で、習得までに時間がかかるためです。英語と数学の基礎ができた状態で3年生に進級できると、本格的な受験勉強で大きなアドバンテージとなります。
中学3年生からは、現状と課題を客観的に把握した上で、優先順位をつけて学習スケジュールを立てていきましょう。
東京都の高校受験に向けた学習スケジュール
次は受験本番に向けた学習スケジュールを考えていきましょう。一般的には次で紹介するスケジュールに沿って進めていくのがおすすめです。
ただし、具体的なスケジュールややるべきことは、子どもの学力や志望校のレベルなどによって異なります。それぞれの状況に合わせて、細かい部分は調整してください。
【中学2年生 春休み】前学年の復習や苦手分野の克服
春休みは学年を問わず、前学年の復習へ力を入れましょう。勉強は一つひとつの積み重ねです。高校受験だけでなく、新しい学年のスタートに向けて、前学年で習った学習項目をしっかり復習してください。春休みに勉強したかどうかによって、4月以降に成績アップできるかどうかが変わります。
また、苦手分野がある場合は、できるだけ克服に努めましょう。特に英語と数学で苦手な分野があったり、科目自体が苦手だったりする場合、早いうちに克服しておくのがおすすめです。苦手なままにしておくと、新しい学習単元を理解できず、どんどん遅れが生じてしまいます。
【中学3年生 4~7月】基礎固めや検定取得
志望校については、夏までは憧れの高校が1個でも見つかれば十分、という時期。このレベルの高校を目指したい、という大まかな目標があればOKです。比較的時間に余裕のあるこの時期に、受験に向けてやっておいたほうがいい2つのことを紹介します。
基礎固め
4月~7月は、基礎固めがメインです。受験学年となる中学3年生の中には、まだ部活動に取り組んでいる子どももいることでしょう。また、高校入試本番まで時間もあることから、勉強へのモチベーションが大きく上がらないかもしれません。
モチベーションが上がらない中で無理に過去問演習などの受験勉強に取り組んでも、思ったような成果は得られないでしょう。そのため、夏休みまでのあいだは基礎固めに専念するのが得策です。
また、定期テスト対策にもしっかり取り組みましょう。定期テスト対策がそのまま基礎固めにつながること、そして中学3年生の1学期の成績が、志望校選びの検討材料として重要な要素になることが理由です。内申点にも大きな影響を与えるので、定期テスト前は計画的に勉強を進め、本番で高得点をマークできるようにしてください。
検定取得
英検(実用英語技能検定)は3級を持ってない人は中3の第1回検定でマストで取得しておくといいでしょう。理由は、併願優遇・単願推薦で利用できる高校が多いのと、夏を越えると模試や定期試験に向けた勉強が忙しく、検定のための勉強に手が回らなくなってしまう可能性があるためです。英検と漢検(日本漢字能力検定)は年3回試験が実施され、2025年の場合は英検は3月末から、漢検は4月の中旬から申し込みがスタートしますので要チェックです。数学検定(実用数学技能検定)はほぼ毎月試験が実施されていますので、日程を確認してみてください。
【中学3年生 夏休み】総復習や高校受験対策
高校受験勉強の大きな山場となるのが、夏休みです。約1カ月にもおよぶ夏休みに、どの勉強へ取り組んだかによって、志望校の合否を分けるといっても過言ではありません。受験学年となる中学3年生はもちろんのこと、中学1年生~2年生も、しっかり学習時間を確保しておきましょう。
やるべきことは、これまでの総復習です。例えば「ずっと苦手だった教科をこの夏で得意教科にする」と目標を立て、塾や学校のワークを1年生のときから振り返って覚える、などです。2学期以降は苦手科目に腰をすえて取り組めないこともあるので、夏休み中にできる限りの克服をしておきましょう。夏休み中の頑張りが、2学期以降の受験勉強に勢いをつけてくれます。
【中学3年生 8月下旬~9月】最初の模試を受ける
8月の終わりか9月の頭ぐらいに最初の模試を受ける人が多い傾向です。1学期の学校の成績と、模試の結果を考慮して9~10月頃に具体的な志望校を決めていきます。
【中学3年生 10~12月】受験する学校の過去問に取り組む
志望校が決まってきたら、受験に向けた勉強などの具体的なプランニングを作り、受験校の過去問に取り組み始めます。最初のうちは数をこなそうとするのではなく、過去問を通して「自分の苦手な科目や単元」を再度把握し、その都度、問題集や教科書に戻りながら克服するようにしてください。
【中学3年生 冬休み】志望校対策
中学3年生にとって、冬休みは高校受験本番前の最後の長期休暇です。体調管理に気をつけながら、悔いのないように精一杯受験勉強に励みましょう。
ほとんどの子どもはすでに志望校は決まっているはずなので、志望校別の過去問に沿って勉強を進めていってください。本番と同じように時間制限を設けて取り組むと、時間配分の練習にもなります。間違えた問題やわからなかった問題は、必要に応じて参考書や問題集などで内容を確認しましょう。
【中学3年生 1~3月】過去問や予想問題・体調管理の徹底
12月末から1月中旬にかけて、多くの人が最後に受けた模擬試験の結果が出てくる頃になります。都立高校が第一志望の場合は、年明けすぐに入試予想倍率が高校ごとに出されるため、それを考慮に入れながら受験校の最終的な判断をすることもあります。
学習は、冬休みが明けて高校入試本番までのあいだ、演習を積みたい場合は予想問題集や公立模試の過去問集などに取り組むことで、さまざまな問題パターンに触れられるようになるでしょう。ある程度の基礎力と応用力が身についている子どもは、できるだけたくさんの問題パターンに慣れておくことが大切です。
また、体調管理も徹底しましょう。せっかく頑張ったにも関わらず、受験当日に体調をくずしてしまっては努力が報われません。冬は風邪やインフルエンザが流行する季節なので、外出時のマスク着用、帰宅時の手洗い・うがいを徹底させてください。家族から感染することもあるため、同居している家族の体調管理も必要です。
【中学3年生 受験当日】普段通りの気持ちで余裕をもって動けるようサポート
いよいよ受験当日。今まで積み重ねてきたものを出し切れるように、保護者はお子さんが朝から計画的に行動できるようにサポートすることが大切です。次に紹介するスケジュールを参考にしてください。
当日の朝は、遅くとも試験開始3時間前に起きるのがおすすめです。一般的には脳がいつも通り活動できるのは3時間以上たってからと言われています。
そして、いつも通りの朝食をとること。胃に負担がかからない食事がベストです。
試験会場には30分前には到着しておきましょう。時間ギリギリになると気持ちもあせって、普段のペースが乱されてしまいます。試験開始までは、いままで使っていた暗記ノートを見たり、なるべく普段通りでリラックスするのがいいでしょう。
あとは、とにかくいままで頑張ってきた自分を信じて、試験に臨むだけです!普段通りの気持ちでいられるように、特別なことはせずいつも通りのサポートをしてください。
学習スケジュールを立てる際のポイント
学習スケジュールは単に立てればよいものではありません。主に以下で紹介するポイントに沿って立てることで、より効果的なものへ変わります。
目標を設定する
まずは、何のために勉強をするのか、目標を設定しましょう。例えば、大きな目標として「志望校に合格すること」を設定するとよいでしょう。さらに、「春休み中は苦手な英語を克服する」「次の定期テストは、平均90点をマークする」「夏休み中は総復習をして、基礎固めを終わらせる」などの、中期目標を立ててください。
勉強する時期ごとに中期的な目標を立てることで、いま何に取り組むべきか、細かい勉強内容が明確になってくるはずです。
1日のスケジュールも立てる
1日の学習スケジュールを立てることも大切です。特に長期休暇となる夏休みや冬休みは、学校の授業がなくなることから、ダラダラと過ごしてしまうことも考えられます。
貴重な時間を無駄にしないためにも、そして、効率的に学習の成果を出すためにも、1日の学習スケジュールを作るのをおすすめします。保護者から子どもへのサポートの仕方としては、起床時間や食事の時間など家族としてのスケジュールを決めておき、塾や高校の見学会、模試などの対外的なスケジュールを整理するのを手伝うとよいでしょう。そのほかの時間をどの勉強にあてるかは、子ども本人が主体的に決められるよう促すことが大切です。
優先順位をつけて取り組む
最後は優先順位をつけて取り組むことです。時期や子どもの学力、自分の目標に対する課題などによって、勉強するべき優先順位は変わってくるはず。例えば、都立高校を第一志望とする場合、理科・社会の勉強を後回しにするべきではありません。また、推薦基準に達するために、定期試験や英検・漢検の取得に向けた勉強に比重を置いた方が良い時期もあるでしょう。
状況に応じて何を優先して取り組むべきかを考え、効率的に勉強を進めてください。
勉強法の確立や受験対策に向けて塾に通うのもアリ
効果的に受験勉強を進めていきたい場合、学習塾に通う方法があります。具体的なカリキュラムは塾によって異なりますが、基礎学力の育成や苦手科目の克服、入試問題演習など、子どもが抱えるさまざまなニーズに応じた勉強を進められます。
また、塾によっては勉強法や一人ひとりに合った学習スケジュールを提示してくれるところもあるので、学習の効率性もアップするでしょう。
まとめ
高校受験を終えたばかりの先輩たちがよく言うのが「もっと早く勉強しておけばよかった」です。
この言葉を聞いても、まだ中学3年生に進級したばかりだと、そこまで響かないのが正直なところではないでしょうか。そんな気持ちのまま、気づけばなんとなく夏休みが終わり、いつの間にか冬休みに入って大ピンチ!そうならないように、今からできることや今後のスケジュールを把握し、効率的に受験勉強を進めていきましょう。年間スケジュールを活用しながら志望校を絞り込み、第一志望合格に向けて着実に準備を進めてください。
また、学習塾に通う方法もあります。日々の学習指導だけでなく、進路相談にも応じているところも少なくありません。無料体験をおこなっている塾もあるので、気軽に参加してみるのもよいでしょう。
※参考動画:志望校が決まる1年の流れを解説【高校入試】
ぴったりの塾が見つかる 学習塾検索サイト『塾選』
全国の高校情報受験と学校情報
執筆者プロフィール

塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。
監修者プロフィール

塾講師として中学・高校・大学受験指導を行っている。2020年にYou Tubeチャンネル「ひのき三軒茶屋」を開設し、主に高校受験に関する内容を配信中。2024年8月には都立高校の口コミ・データサイト「都立合格.com(ドットコム)」の運用を開始。“受験を少しでも面白く乗り越える”手助けを行うことを目標に動画制作を行っている。