【高校受験】数学の効率の良い勉強法|出題範囲や対策法、おすすめ塾など紹介


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塾選ジャーナル編集部
数学は公立と私立を問わず、ほとんどの高校受験で課される重要な科目のひとつ。しかし、受験生の中には「数学が苦手で、他の科目の足を引っ張っている」「効率的な勉強法を知りたい」などと悩んでいる子どもも多いのではないでしょうか?
今回は高校受験に向けた、数学の勉強法について解説します。主な出題範囲や効率的な対策法、学年別の勉強法、ジュクセンが厳選したおすすめ塾情報なども一緒に紹介するので、ぜひ参考にしてください。
【高校受験】数学の出題範囲
高校受験で課される数学の出題範囲は、都道府県や学校ごとで異なりますが、中学1~3年生の全学年分が出題範囲となるのが一般的です。
主な特徴のひとつが、中学1年生~2年生で習う項目を理解していないと、解けない問題がたくさんあること。数学は積み上げ式の科目であることから、中学校低学年で習った単元がわからないと、上の学年で習う項目を理解できません。都道府県や学校によっては、中学3年生の前半で習う「関数y=ax²」や「平方根の基本問題」などがよく出題されますが、これらの問題を解くためには中学1年生~2年生における学習理解が必須です。
【高校受験】数学の勉強法|方程式・図形・関数
高校受験の数学で合格点をマークするためには、最初に計算力アップを目指しましょう。数学にはさまざまな種類の問題がありますが、すべてに共通しているのが計算です。正しく計算できる力を身につけておくことで、応用問題にも対応できます。
続いては式の計算と合わせて、多くの受験生が苦手としている方程式・図形・関数それぞれの勉強法を紹介します。
式の計算の勉強法
式の計算はすべての出題範囲で求められる計算力につながるだけでなく、多くの入試問題でも最初の方で出題される重要な項目です。他の単元と比べて難易度が高くない分、確実に得点できるように計算力を高めておきましょう。
計算力を高めるためには、できるだけたくさんの問題を解くことが大切です。計算問題が苦手な子どもは、小学校で習う四則計算が理解できているかどうかを確認してください。四則計算ができるようになったら、正負の数・文字式→式の計算→多項式・平方根と、より難易度が高い問題に取り組みましょう。
方程式の勉強法
方程式の問題を解くコツは式の計算と同じように、とにかく問題演習の量を増やすことです。苦手な場合は、基礎的な問題を何度もくり返し解いてみましょう。基礎的な問題がスムーズに解けるようになったら、少しずつレベルが高い問題にもチャレンジしていきます。
また、方程式の問題には文章題も含まれます。文章に書かれている内容を正確に理解し、「どれをXやYにすべきか」といった判断力も求められるでしょう。さまざまな数字や言葉が出てくることから「難しい」と感じがちですが、実際に使用する公式は限られています。
そのため、問題の規則性やパターンを見抜ければ、思っているほど難しくはありません。規則性やパターンを見抜くためには、やはり問題演習量を重ねることが大切です。何度も類似問題を解いていきましょう。
図形の勉強法
図形の問題は多くのケースで入試配点が高いため、苦手とする場合は他の受験生と大きく得点差が開きやすい分野です。反面、図形で標準問題まで解けるようになっていると、有利になるでしょう。
面積や体積を求める問題は、活用する公式が決まっていることから決して難しくありません。同じような問題を何度もくり返し解くことで、解法パターンを身につけられるはずです。
一方で証明問題は記述が必要となるため、苦手意識を持つ子どもが多いことでしょう。証明問題を解くカギとなるのが、定義・性質・条件の3つです。それぞれの図形が持つ定義と性質、そして各設問で定められている条件を理解すれば、基本的に図形問題は解けます。
3つの要素を理解した上で、実際に問題練習を重ねてください。自分で導いた証明が合っているかどうかがわからない場合、学校の先生や塾の講師など、第3者にチェックしてもらいましょう。
関数の勉強法
一次関数や二次関数といった関数の問題を解くためには、言葉の定義を理解するところからスタートしてください。言葉が示す意味を正しく理解していれば、問題の中で多少形式が変わったとしても混乱せず、解けるようになるはずです。
単に問題を解けるレベルではなく、問題の意味を理解できるレベルにまで高めることが求められます。
高校受験に向けた数学の入試対策
数学の点数をグンとアップさせるためには、いくつかの対策ポイントがあります。主なものを全部で5つ見ていきましょう。
計算力を身につける
前述したように、数学のあらゆる分野で基礎となるのが計算力です。問題を解く途中の計算でミスが生じると減点され、合否に大きく影響を与えてしまうかもしれません。
計算力に自信がない子どもは、毎日計算問題に取り組んでみましょう。百マス計や四則計算から始めて、慣れてきたら少しずつ中学校の教科書や問題集に載っている問題にもチャレンジしていきます。毎日計算問題に取り組むのは地味な作業に思えますが、計算力を身につけるためには最適です。
基礎問題を完璧にする
高校受験では応用問題もたくさん出題されますが、応用問題を解くためには基礎問題の理解が外せません。そのため、応用問題へ取りかかる前、基礎問題を完璧に仕上げましょう。基礎問題とは教科書や参考書の各単元の初めに載っている問題や、問題集の基本ページに掲載されているようなものを指します。
目標は一目見ただけで、解き方がわかるレベルにまで高めること。同じような問題をできるだけ多く何度も解いて、解法パターンを頭の中へ叩き込んでください。間違えた問題は解説をよく読み、解けるようになるまでくり返します。
レベルに合わせた問題集をくり返し解く
問題集を使用する際は、子どものレベルに合わせたものを選んでください。たとえば、基礎理解ができていないにも関わらず、難関校を目指しているからといって、レベルの高い問題集に取り組むのはNGです。基礎学力が身についていないため、当然のことながら問題集には太刀打ちできません。失敗体験が重なり、勉強へのモチベーションがなくなってしまうでしょう。
志望校との学力差があっても、まずは子どもの学力に合った問題集から始めることが大切です。1冊をくり返し解いて、完璧に理解できるようになってからよりレベルの高い問題集へ移ります。
さまざまな応用問題に触れる
特に難関校を志望している場合、応用力を身につけることが欠かせません。ほとんどの受験生は基礎問題や、標準問題は解けるのが当たり前。そのため、応用問題が解けるかどうかが合否を左右するといっても過言ではないでしょう。
応用力を身につけるには、さまざまな応用問題に触れることが大切です。基礎固めができたら難しいレベルの問題集を準備して、何度もくり返し取り組んでください。応用問題は一見難しく思えますが、実は基礎事項の組み合わせでできているものも少なくありません。どのような解法パターンが組み合わさっているのかを見極められれば、すぐに問題が解けるようになるはずです。
志望校の過去問を解く
最後の対策法は、志望校の過去問を解くことです。一口に数学といっても、都道府県や学校ごとに大まかな出題傾向は異なります。まったく同じ問題が出題されることはなくても、同じ解法パターンで解ける問題が出題される可能性はあるでしょう。過去問に取り組むことで出題傾向がわかり、入試本番までに勉強すべき内容に目途をつけられるようになります。
過去問は最低でも、3年分は解いてください。時間配分を意識しながら解くことで、より正確な難度がわかります。
【時期別】数学の効率の良い勉強法
積み上げ式の科目であることから、数学はできれば中学1年生の頃から計画的に勉強を進めておきたいところです。学年ごとに一定の勉強をしておくことで、余裕を持って数学の受験対策ができるようになります。
中学1年生・2年生・3年生と、時期別に数学の効率的な勉強法を見ていきましょう。
中学1年生~2年生
まだ受験本番まで日にちがある中学1年生~2年生のうちは、基礎固めに集中しましょう。基礎が理解できていないと、中学3年生以降に習う発展的な学習内容を理解できません。中学3年生以降は学校の授業にプラス、より応用問題に取り組めるよう、中学1年生~2年生の段階で、基礎事項を完璧に理解しておくのが理想です。
学校の定期テストで出題される範囲を区切りとしながら、基礎的な問題を解けるように演習をくり返しましょう。また、計算力を上げるために、毎日一定の計算問題に取り組むのもおすすめです。
中学3年生の夏まで
中学3年生の夏までにやるべきことは、これまでに習った項目の総復習と、苦手分野・単元の洗い出しです。問題集などを一通り解きながら、特に中学1年生~2年生に習った単元を総復習してください。その際は苦手な分野や単元、他の単元よりも点数がすくないところを一緒に理解することが大切です。
不十分な箇所が見つかったら、夏休みが終わるまでの間に克服しておきましょう。夏休み以降は応用問題や過去問に取り組むこととなるため、夏休み終了までにすべての単元で基礎理解していることが求められます。
中学3年生の夏以降
先ほども述べたように、中学3年生の夏以降は応用問題や過去問演習に取り組むのが理想です。もし、基礎固めができていない箇所があれば、基礎に戻ってもう一度復習しましょう。
入試直前は新しい問題集を解くだけでなく、これまでに解いてきた問題集や模擬試験に取り組むのもおすすめ。解ける経験を持つことで、大きな自信につながります。
高校受験に向けたおすすめの数学塾
最後に高校受験に向けたジュクセンが厳選するおすすめの学習塾を、全部で5カ所紹介します。
おすすめ塾①:九段数理研
小規模授業でライバルに差をつける数学塾が、九段数理研です。
塾の特徴
九段数理研は高校受験生から大学受験生までを対象とする、数学指導専門の学習塾です。
「数理コース」の授業定員は最大4名までと少なく、小人数制できめ細かい指導をおこないます。その他、定員1名の「プライベートコース」もあるので、子どもの学習ニーズに合わせて選ぶとよいでしょう。
問題を見て、問題を解くための道筋を立てる「立式力」、計算ミスをなくす「計算ミス回避力」、難問に対して似たような数式などから答えを導き出す「類推力」の育成を目的に、「すぐに」「じっくり」「納得できるまで」講師に聞ける環境の中で勉強を進めていけるのが特徴です。
料金
九段数理研のホームページによると、「数理コース」に月4回通った場合の月額授業料は、3万1,900円です。無料で4回分の体験授業を受けられるため、気軽に利用してみてはいかがでしょうか。
おすすめ塾②:個別指導塾KMS
個別指導塾KMSは数学に特化した、個別指導をおこなっている学習塾です。
塾の特徴
授業は個別指導でおこなわれます。まずは授業日ごとに生徒と講師が話し合い、当日やるべきことを決定。子どもの状態やその時々の状況に合わせて、時間に関係なくとことん指導してくれるのが特徴です。
それぞれができる部分まで戻り、順序に従って一つずつ勉強をしていきます。また補習や発展学習、受験対策などあらゆる指導をカバーし、高校受験合格を目指します。
料金
個別指導塾KMSのホームページによると、中学生が渋谷教室へ通った場合の月額授業料は1万6,000円です。
おすすめ塾③:TOMAS
3つ目のおすすめ数学塾は、TOMASです。
塾の特徴
TOMASは1対1のマンツーマン指導を特徴とする、個別指導塾です。一つの部屋で講師が生徒の1人のためだけに、板書をしながら授業をしてくれます。
1科目から自由に指導を受けられるため、数学の受験対策をしたい中学生にもおすすめ。一人ひとりに合わせた個人別カリキュラムを通して、それぞれの状況に合わせた指導を受けられます。「筑駒・開成高対策」「早慶附属高対策」など、難関高校対策にも対応可能です。
塾の詳細はこちらの記事でも解説しているので、ぜひご覧ください。
料金
中学3年生が月4回通塾する場合、月額授業料の目安は約3万8,000円です。詳細はこちらの記事でも解説しています。
おすすめ塾④:永野数学塾
東大卒のプロ講師による個別指導を受けられるのが、永野数学塾です。
塾の特徴
永野数学塾では東大卒のプロ講師が、数学・物理・化学を教えてくれます。授業は完全個別指導で、双方向のオンラインが基本です。通塾する負担がないため、部活動と勉強を両立させたい子どもや、スキマ時間を有効活用したい子どもにもぴったり。生徒と会話をしながら授業が進んで行くので、対面式と同じ高品質の学習指導が期待できるでしょう。
特徴のひとつが、生徒一人ひとりに合わせたオリジナルプリントの活用です。子どもが最も効率よくレベルアップできる程度の問題を厳選し、授業や自宅学習の素材として使います。
料金
永野数学塾のホームページによると、「オンライン個別指導コース」の授業料は1コマあたり9,900円です。無料体験授業もおこなっています。
おすすめ塾⑤:数強塾
最後のおすすめ数学塾は、数強塾です。数学が苦手な子どもを対象とし、92%の子どもが成績アップの実績があります。
塾の特徴
授業はマンツーマンのオンライン指導スタイル。小テストや板書を活用し、講師と生徒との会話を交えたライブ授業が特徴です。授業は1回40分~60分。時間で終了とはならず、子どもが内容を理解できるまでとことん付き合ってくれます。
また、いつでも質問できるサポート体制も魅力のひとつです。自主学習などでわからないところがあれば、チャットを使っていつでも質問がOK。質問には必ず回答してくれるため、無駄な時間を過ごす必要がありません。状況に応じて進路や勉強法の相談にも応じてくれるため、受験勉強の心強い味方となるでしょう。
料金
数強塾のホームページによると、中学3年生が週1回授業を受ける場合の授業料は、月1万7,600円です。無料体験授業もおこなっているので、気軽に利用してみてはいかがでしょうか。
まとめ
高校入試の数学は積み上げ式の科目のため、中学1年生~2年生の内容を理解していないと解けない問題がたくさんあります。そのため、問題演習などで解けないところがあったら、必要に応じで理解できていない単元まで戻って復習しなければいけません。
今回紹介した勉強法や塾情報を参考にして、効率的な受験対策を進めていってください。
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