【小学生】集団指導塾の費用は?大人数/少人数の違い、個別指導と徹底比較!
編集部
塾選(ジュクセン)編集部
「小学生の子どもを塾に通わせたい」「個別指導塾は費用が高いので、集団指導の塾を検討している」と思っている親御さんも多いのではないでしょうか。一般的に集団指導塾は個別指導塾よりもリーズナブルなことが多いため、利用を考えている人もいるかと思います。しかし具体的に費用はどのくらい必要なのでしょうか。気になるところですよね。 そこで今回は小学生が通う集団指導の塾費用について、大人数と少人数指導の違い、そして個別指導との違いも含めて徹底比較していきます。
集団指導の塾費用について
集団指導の塾と一口にいっても、1人の講師が指導する生徒数によって大きく2つに分けられます。それは生徒数の違いで、大人数制と少人数制です。それぞれの主な特徴を踏まえて、集団指導の塾費用について見ていきましょう。
集団指導には、大人数制と少人数制の2種類がある
大人数制と少人数制の主な特徴は次の通りです。
集団指導(大人数)の特徴
一般的に大人数制というと、1つの教室に11人以上の生徒が集まって授業を受けるスタイルを指します。1クラス12人程度のところもあれば、20人以上としているところもあるでしょう。イメージとしては学校の授業そのものですね。黒板やホワイトボードの前に講師が立って授業を進めていきます。一緒に授業を受ける生徒数が多いため、子どもによっては高い競争心を持って勉強を続けていけるでしょう。
また学校の授業の延長のようなスタイルであることから、これまでに塾へ通った経験がない子どももスムーズに授業へ入っていけるメリットもあります。
ただし子どもによっては「生徒の数が多すぎて、授業になかなか集中できない」「分からないところがあっても、授業中に質問がしにくい」といったデメリットを感じるかもしれません。
集団指導(少人数)の特徴
少人数制は1クラスあたりの生徒数が10人以下、6人~10人とするのが通常です。イメージとしては大人数制と後述する個別指導の中間といえるでしょう。
最近少人数制を導入している学習塾が増え、中学受験を目的とする多くの進学塾でも少人数制の授業を採用しています。他の生徒との競争心を持ちながら勉強ができること、生徒数は多くないため授業中に質問がしやすい雰囲気であることが特徴です。
また必然的に講師の目が生徒一人ひとりに行き届きやすく、小まめな声かけや配慮が多いことからアットホームな雰囲気となっています。緊張感が高い子どもや、人見知り・恥ずかしがりでなかなか質問ができないような子どもにピッタリです。
集団指導型の塾費用はどのぐらい?
続いては集団指導型塾の費用相場をチェックしていきましょう。
集団指導(大人数制)の費用相場
まずは、11人以上の生徒が集まって授業を受けるスタイルの「大人数制」の費用相場です。
費用項目 | 費用相場 |
---|---|
月の授業料(週2回~3回の受講) | 10,000円~30,000円 |
入会費 | 10,000円~20,000円 |
教材費 | 塾によって異なるが必要なところが多い |
中学受験対策をする塾の場合、小学6年生は他の学年と比べて授業料は高くなります。また塾によっては模擬試験代や、各種講習・講座費用などもプラスで必要な場合もあるでしょう。
集団指導(少人数制)の費用相場
続いては少人数制の集団指導塾の費用相場です。
費用項目 | 費用相場 |
---|---|
月の授業料(週2回~3回の受講) | 15,000円~40,000円 |
入会費 | 10,000円~20,000円 |
教材費 | 塾によって異なるが必要なところが多い |
中学受験対策をする塾の場合、小学6年生は他の学年と比べて授業料は高くなります。
また塾によっては模擬試験代や、各種講習・講座費用などもプラスで必要な場合もあるでしょう。講師1人に対する人件費が大人数制よりも必要となることから、月の授業料も大人数制より高くなります。
個別指導の費用
最後に個別指導の費用相場です。
費用項目 | 費用相場 |
---|---|
月の授業料(週2回~3回の受講) | 25,000円~80,000円 |
入会費 | 30,000円程度 |
教材費 |
塾によって異なるが不要なところもある |
個別指導の場合は中学受験を目的とした利用でも、学年によって費用は変わらないのが一般的です。専任講師が授業をする塾の場合、学生のアルバイト講師がいる塾よりも授業料は高くなる傾向があります。
集団指導と個別指導、それぞれを徹底比較
集団指導の塾費用は個別指導の塾よりもリーズナブルです。ほとんどの家庭にとっては大きなメリットとなるでしょう。しかし料金の安さだけで塾選びはしない方が懸命です。
いくら料金が安くても、子ども自身に塾の学習スタイルが合わなければ意味がありません。成績も思ったように伸びず、お金の無駄になってしまいます。集団指導と個別指導、それぞれ特徴の違いを理解し、子どもにピッタリな方が選ぶことが大切です。それぞれの主な特徴などを見ていきましょう。
特徴(メリット・デメリット)
まずは集団指導と個別指導、それぞれのメリットやデメリットを含めた特徴です。
「集団指導」の特徴(メリット・デメリット)
前述したように集団指導は複数の生徒が一緒に授業を受けます。学力や目的に応じてクラス分けがされることが多く、決まった授業カリキュラムに生徒が付いていくのが特徴です。
同じような学力や目的を持った生徒が集まるため、互いに切磋琢磨しながら勉強を進めていけるメリットがあるでしょう。また指導実績や能力の高い講師が授業をすることも多く、高レベルの指導を受けられる可能性もあります。
しかし授業内容に生徒が合わせる必要があることから、学力が見合っていないと授業に付いていけません。分からないまま授業時間だけが過ぎていき、成績がアップするようなこともないでしょう。また他に生徒がいることから子どもによっては質問がしにくく、疑問を残したまま自宅に帰るようなことも考えられます。
「個別指導」の特徴(メリット・デメリット)
個別指導は生徒一人ひとりの課題に合わせて、授業カリキュラムを組んでくれる指導スタイルです。講師1人あたりが受け持つ生徒数はさまざま。1対1の完全マンツーマンから、生徒2人~5人に対して講師が1人付くスタイルもあります。
完全マンツーマンは授業時間中に講師を独占できるため、納得度の高い学習指導を受けられるでしょう。生徒2人~5人の場合、講師は一人ずつ順番にそれぞれの課題に沿った解説をします。他の子どもが講師から解説を受けている間は、問題演習に取り組むのが一般的です。
個別指導のメリットは、オーダーメイドの指導を受けられること。基本的には生徒それぞれの希望や課題に合わせて学習カリキュラムが作成され、普段の授業はカリキュラムに沿って進んでいきます。学校の授業理解から苦手科目克服、中学受験対策など生徒一人ひとりのニーズに合わせて勉強を進めていけるでしょう。
他の生徒と同じ授業を受けることがないため、競争心が生まれにくい特徴があります。あくまでも生徒個々のペースに沿って勉強が進むため、悪い意味でラクをしてしまうかもしれません。
向いている性格・日常生活スタイル
続いては向いている子どもの性格と日常生活スタイルです。
「集団指導」に向いている性格・日常生活スタイル
ライバル意識が強く、他の子どもと競い合うことで勉強へのモチベーションが上がる子どもに向いています。自分と同じような学力や目的を持った子どもが多く集まるため、「友達に負けたくない!「クラスで一番になってやる!」といった強い気持ちを持てる子どもには良いでしょう。
また意思表示をはっきりできる子どもも、他の子どもの前で堂々と質問できるので向いています。
授業は決まった時間に行われるため、クラブ活動や習いごとをしていない子ども、していても時間に融通を付けられるような子どもの生活スタイルにピッタリです。
「個別指導」に向いている性格・日常生活スタイル
個別指導は他の子どもとの競争心が働きにくい子どもや、人見知りの子どもに向いているといえるでしょう。生徒一人ひとりに向けて授業が行われるため、自分だけのペースでじっくり勉強に取り組めます。
講師との距離が近くてコミュニケーションが取りやすいので、人見知りの子どもも安心です。少しずつ講師と信頼関係を構築して、リラックスした状態で授業を受けられるようになるでしょう。質問もしやすい環境です。生徒一人ひとりの都合に合わせて授業スケジュールを組めるため、普段は学校のクラブ活動や習いごとで忙しい子どもの生活スタイルに向いています。
授業時間
1コマあたりの授業時間の使い方にも、集団指導と個別指導で特徴があります。
「集団指導」の授業時間
集団指導と個別指導、どちらも基本的な授業の流れは「単元の解説」「問題演習と答え合わせ」です。集団指導の場合はたくさんの生徒に対して、一斉に単元の解説をします。ある程度は学力によってクラス分けがされていても、子どもによって理解の程度は異なるでしょう。
「もう十分分かったから、早く問題演習に進みたい」「良く分からないので、もう一度説明してもらいたい」など、さまざまな生徒が表れるのはある程度仕方がないことと言えそうです。
授業時間は個別指導と比べて生徒の不満も表れやすい項目ですが、不満をできる限り解消するために集団指導の塾では、一般的にプロの専任講師や指導力が高いと評判のアルバイトが授業を担当します。
「個別指導」の授業時間
一方の個別指導では生徒一人ひとりに単元の解説をするため、集団指導のような不満は表れにくいでしょう。しかし塾によっては学生のアルバイトを講師として採用し、指導経験やスキルがプロの専任講師と比べて見劣るケースもあります。
時間割と振替授業について
時間割と振替授業の特徴は次の通りです。
「集団指導」の時間割と振替授業
集団指導の場合は「毎週月曜日の17時から算数」「毎週水曜日の18時から国語」といったように、時間割はあらかじめ決まっています。もし学校の用事や習いごとなどと重なって授業を欠席しても、基本的に振替授業はありません。
ただし塾によっては欠席した授業のプリントを配ったり、個別に質問を受け付けたりしているところもあります。
「個別指導」の時間割と振替授業
個別指導は時間割が決まっておらず、個々の生徒の都合に合わせて時間が設定されます。
授業を欠席した場合は事前連絡をすることで、別日に振替授業をしてくれるところも少なくありません。
授業進度について
最後は授業進度についてです。
「集団指導」の授業進度
集団指導はカリキュラムがあらかじめ固定されているため、カリキュラムに沿って授業が進んでいきます。学力や目的に合わせてクラス分けがされていますが、子どもによっては「授業がもの足りない」「授業スピードが速すぎる」と感じるかもしれません。
「個別指導」の授業進度
個別指導は生徒一人ひとりの希望や課題、目的に合わせてカリキュラムが設定されます。
「基礎が身に付いている子どもは、どんどん問題演習を進めていく」「基礎ができていない子どもは、じっくり時間をかけて理解を深めていく」など、一人ひとりのペースに合わせて勉強ができるでしょう。
小学生の場合、塾に通う必要がある?
小学生の子どもを持つ親の中には、「小学生で塾に通う必要はない」と思っている人も少なくありません。しかし本当に意味はないのでしょうか。
最後に小学生が塾に通うメリットとデメリット、そして通塾を始めるべき時期について紹介します。
小学生が塾に通うメリット・デメリット
小学生が塾に通う大きなメリットの一つがつまずきをなくして、高度な学習の土台を築けることです。小学校で習う授業内容はどれも大切なもの。中学校や高校で学ぶより高度な学習の土台となるものです。学校の授業で分からない部分を放置してしまうと学習の土台が形成されず、その後の学習成果にも悪い影響をおよぼしかねません。塾へ通って学習指導を受けることで、疑問点を解消して学習の土台を築けるようになるでしょう。
また中学受験を検討している場合は通塾が必須といわれています。入試では小学校の授業では習わない高度な問題が出題されるため、出題傾向に沿った上で専門的な指導を受けなければいけません。
デメリットは子どもによっては負担が大きくなることです。クラブ活動や習いごとへ積極的に取り組んでいる子どもが通塾をすると、体力的・精神的な負担になるかもしれません。
ストレスが大きくなって塾だけでなく、勉強自体を嫌いになってしまう可能性もあるでしょう。塾へ通わせることで大きな負担とならないかを検討し、もし通わせるのであれば負担とならないようなスケジュール調整をするようにしてください。
小学生が塾に通い始める時期
小学生が塾に通う始める時期は、中学受験をするのかしないのかによって異なります。
例えば難関中学校の受験をする場合、小学校3年生の2月から通い始める子どもが少なくありません。多くの進学塾で中学受験に向けたカリキュラムがスタートするためです。そして難関中学校以外の学校を受験するのであれば、小学校4年生~5年生にかけて通塾を始めるのが一般的となっています。受験をしない子どもの場合は、「学校の授業が難しくて付いていけない」「テストの成績が下がった」と思った時が通い始めるべき時期です。
学習に不安を感じた時に塾でフォローしてもらうことで、大きくつまずかずに勉強を進めていけるようになります。
まとめ
集団指導の塾にかかる費用は塾によって異なります。おおまかな相場は大人数制の塾の場合だと、月1万円~3万円、少人数制の塾だと月1万5000円~4万円です。講師1人にかかる人件費が個別指導塾よりも抑えられる分、個別指導塾よりも一般的にリーズナブルな価格となっています。
また同じような学力や目的を持った子どもが多く集まり、お互いに切磋琢磨できるのが大きなメリットといえるでしょう。ぜひ参考にしてみてくださいね。
・関連記事 ~この記事を読んだ方は、こちらの記事も読んでいます。
【小学生】おすすめのオンライン塾11選!塾ごとの特徴も徹底解説
【中学受験】小学生の塾費用は?トータル料金や私立学費についても解説!
小学生向けのおすすめ学習塾10選!特徴・費用・サポート体制も比較チェック
執筆者プロフィール
塾選(ジュクセン)編集部です。実際に学習塾の運営経験がある者や大手メディアの編集経験がある者などで構成されています。塾選びにお悩みの保護者や学生の方に向けて有益な情報をお届けします。