中学生になると学校の授業レベルがグンと上がり、勉強でつまずく子どもも増えていきます。冬休みは塾の冬期講習へ通っている中学生がいますが、いったいにどのような内容なのでしょうか。 今回は中学生向けの冬期講習を取り上げて、内容や費用、メリットの他、当サイトがおすすめする塾情報も一緒に紹介します。
まずは冬期講習の主な目的について見ていきましょう。中学1・2年生と、3年生に分けて紹介します。
中学1・2年生が冬期講習へ通う目的は、主に次の3つです。
1つ目の目的は1・2学期の総復習と、3学期の予習です。
冒頭でも述べたように中学校で学ぶ学習項目は、小学校と比べて格段に難しくなっています。子どもや科目によっては授業を聞いただけでは内容を確実に理解できず、授業に付いていけなくなる可能性もあるでしょう。
冬期講習の中には1・2学期の総復習に重点を置いているものがあるため、理解不十分の箇所や取りこぼしがあるところをもう一度勉強できます。基礎をしっかり固めて、さらに難しい学習項目へ進んでいけるようになるはずです。また3学期の予習に力を入れている冬期講習もあります。先取り学習をしておくことで、余裕を持って学校の授業に臨めるようになるでしょう。
苦手科目の克服を目的にして、冬期講習へ通う中学生もいます。苦手科目をそのままにしてしまうと、いつまで経っても得点は上がらず、他の科目の足を引っ張ることになりかねないでしょう。
普段は忙しくて苦手科目の勉強に時間を割けなくても、冬期講習を活用して苦手科目の克服に励んでいる子どもも少なくありません。特に個別指導塾では一人ひとりのニーズに合わせて授業をしてくれるため、苦手科目の克服にピッタリです。
最後は高校受験対策です。中学1・2年生はまだ高校受験本番までに時間がありますが、一足早い高校受験対策として冬期講習へ参加する子どもがいます。
特に偏差値の高い難関公立・私立高校や国立高校では、できるだけ早い段階から受験を意識した対策が必須です。早い内から冬期講習へ参加することで高校受験に対する意識付けが図れ、モチベーションを高く保って勉強を続けていけるようになるでしょう。
続いては中学3年生です。中学3年生で冬期講習へ通うほとんどの子どもは、高校受験を意識しています。
まずは志望校の入試対策に合わせた直前対策です。冬期講習が開催されるのは、高校入試の直前。最後の総仕上げとして冬期講習へ通う子どもが少なくありません。塾によっては志望校別にコースを設け、それぞれの入試傾向に合わせた授業や予想問題・過去問題演習などに取り組めます。直前対策を通して、志望校への合格率をグッと高められるでしょう。
一般的に公立高校では5科目、私立高校では3科目が入学試験に課されます。総合得点を基準にして合否判定が行われるため、できるだけ苦手科目を作らないことが大切です。
入試直前で苦手科目を克服するのは、現実的に難しいもの。しかし直前でも冬期講習へ参加してあきらめずに勉強することで、苦手科目を合格に必要な最低ラインまで持っていくことはできます。
続いては中学生向け冬期講習の内容と、主なメリットについてチェックしていきましょう。
冬期講習の内容は、基本的に前述した目的に応じたものとなっています。大手の集団指導塾では多彩なコースを開催しており、1・2学期の総復習や3学期の予習、特定科目のみの集中演習、志望校別の入試対策など、それぞれの目的に合わせた内容を受けられるでしょう。
個人経営の集団指導塾の場合は費用がリーズナブルな反面、開催しているコースの種類は少ない傾向にあります。また個別指導塾では一人ひとりに合わせて学習プランを作成して授業が行われるため、復習や予習、苦手科目の克服、入試問題の演習など、幅広いニーズに対応しているのが特徴です。
中学生が冬期講習へ通うと、いくつかのメリットが生まれます。復習や予習、入試対策ができるだけでなく、塾によっては独自のサービスも受けられるようになるでしょう。詳細は下記の記事で解説しているので、ぜひ一読してみてください。
▼塾の冬期講習について徹底解説!いつから開始?参加メリットや費用など
・冬期講習とは?
・【小中高別】冬期講習の平均費用と相場はどのくらい?
・冬期講習の目的とは?受験の有無で塾での対策が変わる
・冬期講習のメリットとは?4つのポイント
・冬期講習に参加する際の注意点とは?塾やコースの下調べが重要
・冬期講習の時期はいつから?
・冬期講習だけを受けることはできるの?
・冬期講習の参加を断りたい場合
さまざまなメリットがある冬期講習ですが、気になるのが費用です。具体的な費用は冬期講習ごとで違いますが、大まかな費用相場はあります中学1・2年生と3年生に分けて、費用相場を見ていきましょう。
まずは中学1・2年生向け冬期講習の費用相場です。
集団指導塾 | 個別指導塾 | |
---|---|---|
中学1・2年生 | 20,000円~30,000円 | 40,000円~60,000円 |
塾によっては上記費用の他に教材費や模擬試験の受験料、諸経費などが必要になります。
一般的に集団指導塾は人件費の関係から、個別指導塾よりもリーズナブルです。
個別指導塾は授業1コマあたりで費用が設定されているため、受講コマ数が多くなればなるほど、費用も高くなっていきます。また講師1人に対する生徒数が少なければ少ないほど、1コマあたりの費用も高くなるのが通常です。
続いては受験学年となる中学3年生の費用相場です。
集団指導塾 | 個別指導塾 | |
---|---|---|
中学3年生 | 40,000円~70,000円 | 80,000円~100,000円 |
塾によっては上記費用の他に教材費や模擬試験の受験料、諸経費などが必要になります。受験対策としてカリキュラムが密になるため、中学1・2年生と比べると費用は高くなりがちです。
個別指導塾では1コマあたりの受講費用は中学1・2年生と変わらなくても、受験直前対策として受講コマ数が多くなることから、トータルの費用相場も高くなっています。中学1・2年生と共通しますが、できるだけ費用を抑えるためには、受講する科目を絞ることが大切です。苦手科目や自主学習ができない科目を受講し、得意科目は自主学習で対応するようにしましょう。
せっかく冬期講習へ参加するのであれば、より効果的なものにしたいはず。費用も決して安くはないため、子どもにとって有意義な内容にしたいものです。
冬期講習をより効果的なものにするためには、目的意識を持って参加するようにしましょう。子どもにとって何が必要なのか、何を達成するために冬期講習へ参加するのかを明確にしてください。冬期講習に参加する目的や学習ニーズは同じ学年でも子どもによって異なりますが、以下で一般的な学年別の注意点を紹介します。
中学1年生で大切なのは、1・2学期の総復習です。小学校から中学校へ進学して、レベルアップした授業内容に付いていけなくなる子どもは珍しくありません。
中学1年生の学習項目で苦手があると、2年生へ進級した後で確実に苦労します。進級前にできる限り苦手を克服しておくことで、スムーズに勉強を進められるようになるでしょう。また学年末テストは1・2学期の内容が範囲となるため、冬期講習で復習しておくことで、高得点を狙えます。
中学2年生で意識したいのが、苦手科目の克服です。中学3年生になると毎日の授業や部活動の他に受験対策なども加わり、苦手科目の克服に十分な時間をかけられる時間が少なくなります。中学1年生から積み重なった苦手を、短時間で克服するのは大変です。時間に余裕がある中学2年生の冬期講習で、できるだけ克服しておくようにしましょう。
特に数学と英語が苦手な子どもは要注意。数学と英語は一つひとつの学習項目が積み上がっていくため、他の科目と比べて短期間での克服は困難です。数学や英語を苦手な場合、最優先で学習に取り組むようにしてください。苦手科目がない、基礎が身に付いているのであれば、3学期以降の予習をするのもおすすめです。余裕を持って授業に臨めます。
受験間際の中学3年生では、志望校の入試傾向に合わせた対策をするのが大切です。多くのケースですでに基礎力は身に付いているはずなので、志望校に合わせた対策で無駄のない勉強を進めていきます。冬期講習によっては志望校別にコースを設けているため、上手に活用すると良いでしょう。
冬期講習へ参加する場合、いくつかの注意点があります。事前に理解しておくことで、スムーズに冬期講習を受けられるようになるでしょう。
詳細は下記の記事で解説しています。
▼塾の冬期講習について徹底解説!いつから開始?参加メリットや費用など
・冬期講習とは?
・【小中高別】冬期講習の平均費用と相場はどのくらい?
・冬期講習の目的とは?受験の有無で塾での対策が変わる
・冬期講習のメリットとは?4つのポイント
・冬期講習に参加する際の注意点とは?塾やコースの下調べが重要
・冬期講習の時期はいつから?
・冬期講習だけを受けることはできるの?
・冬期講習の参加を断りたい場合
最後に当サイトがおすすめする、冬期講習を開催している塾の中からいくつかピックアップして紹介します。
まずは進学個別指導のTOMASです。首都圏を中心に数多くの教室を持ち、完全1対1のマンツーマン指導を強みとしています。個別指導でありつつも進学塾をうたっており、ハイレベルな指導を通して難関校の受験対策も可能です。授業は発問と解説が中心。生徒の理解度を逐一確認しながら進められ、また活発な議論を取り入れて思考力の育成も図ります。
2023年度は12月23日~1/8まで冬期講習が開催されます。授業は1回80分で、週1回・1科目から自由に回数を設定できます。単元先取りや模擬試験の復習、二学期の総まとめ、高校受験の志望校対策など、希望に合わせてカリキュラムを組んでもらえるでしょう。
個別教室のトライでは33万人から厳選された「生徒それぞれにぴったりの専任講師」による丁寧な完全マンツーマン授業と「トライ式AI学習診断」に裏打ちされた精度の高いオーダーメイドカリキュラムが提供されています。
冬期講習もオーダーメイドなので、開始時期や授業の回数も自由に決めることができます。もちろん通常授業と同じ完全マンツーマン×オーダーメイドの"超"個別指導が受けられるため、部活動や習い事と両立しながら効率的に結果を出したい中学生にもおすすめです。
明光義塾は全国各地に教室を持つ、個別指導塾です。個別指導でありつつもテスト本番で問題が解けるように、「つきっきり」ではない指導を意識しています。また講師と生徒の対話を大切にし、より深い学びや本質の理解を目標としているのが特徴です。
個別指導のため冬期講習でも、受講曜日や時間、科目の選択は自由自在。一人ひとりの都合に合わせて受講できるため、部活動や習いごとなどで忙しい中学生も両立できます。
城南コベッツは全国展開している個別指導塾。生徒2人に対して講師が1人付き、それぞれの学力や個性に合わせて指導をしてくれます。50年以上にわたる独自の指導メソッドを持ち、逆算型のカリキュラムで目標達成を目指すのが特徴です。
2023年度は12月22日~1月5日にかけて、冬期講習が行なわれます。苦手単元克服・前学年復習・応用力養成・各種検定試験対策など、一人ひとりの高校受験の形式に合わせて、冬期講習での効率的な実力アップを目指せます。また、質問ができる自習コーナーも利用できるので、授業がない日や授業の合間に自習したい子どもにもおすすめです。
北海道から九州まで、全国各地に教室を持ち、一人ひとりに合わせて受講する教科や曜日、時間を自由に調整できるのが個別指導塾スタンダードです。
2023年度の冬期講習は2023年12月18日〜2024年01月08日にかけて実施されます。教室が開いている時間帯ならいつでも自由に使える自習室もあるため、授業の合間や自宅では勉強に集中できない子どもにピッタリです。
こちらで中学生向け冬期講習の特徴や費用、上記以外のおすすめ冬季講習情報も掲載していますので、併せてチェックしてみてください。
中学生が冬期講習へ参加する目的はさまざま。学校の授業を復習したり、苦手科目を克服したり、受験対策をしたりと多岐にわたります。
講習によって内容やカリキュラム、主に対象とする子どもが異なるため、いくつかの講習を比較検討してみると良いでしょう。
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