2024/03/26
公開

大学受験に向けた高校生の夏休み平均勉強時間|学年別や国公立・私立別に紹介

志望校のレベルにもよりますが、大学受験で合格をつかむためには、夏休みにまとまった勉強時間を確保することが欠かせません。しかし具体的に、1日あたりどのくらい勉強すればよいのでしょうか?今回は夏休みの平均勉強時間を学年別だけでなく、国公立・私立大学別にもご紹介。さらに勉強時間を確保するためのポイントも解説するので、受験勉強の参考にしてください。

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【大学受験生】夏休みの平均的な勉強時間|学年別に紹介

夏休みの平均的な学習時間を知ることで、大学受験に向けた勉強時間を考える材料となるはずです。他の高校生は1日あたりどのくらい勉強をしているのか、まずは学年別にチェックしていきましょう。

高校1年生の平均的な勉強時間

高校1年生は大学受験まで時間がたくさんあることから、「夏休みに勉強しなくても大丈夫だろう」と思うかもしれません。現在の学力や志望校のレベルにもよりますが、夏休み中もまとまった勉強時間を確保することで、目指せる大学の幅がグンと広がります。

1日あたりの平均的な勉強時間は、3時間~4時間ほど。普段の学校の授業がないことを考えれば、3時間~4時間ほどの勉強はさほど苦にならないはずです。4時間続けて勉強する必要はありません。午前中と午後にそれぞれ2時間ずつ分けると、無理なく続けられるでしょう。

高校1年生の1学期は、高校の授業がスタートする時期。中学校とはレベルや進度が異なり、「授業に付いていけない」「定期テストの点数が悪かった」など、つまずきを感じる生徒も少なくありません。

夏休みは1学期の遅れを取り戻せる絶好のチャンスです。1学期の復習をしておくことで、さらに学習内容が難しくなる2学期以降に備えられるようになるでしょう。学校から宿題が出ていれば宿題をしながら、積み上げ式の科目となる英語と数学を徹底的に復習してください。

以下の記事でも、高校1年生の夏休みの過ごし方について解説しています。ぜひ参考にしてください。

【高1】夏休みの過ごし方や勉強法|平均的な勉強時間や受験対策を始めるメリット

高校2年生の平均的な勉強時間

少しずつ大学受験を意識し始めてくる高校2年生では、夏休みに1日当たり4時間~6時間ほどの勉強を目指しましょう。高校3年生になるとさらに長時間の勉強が求められることから、高校2年生のうちから長時間の勉強に慣れておくと良いです。

どうしても4時間~6時間の勉強が難しい場合は、数日に1回だけ4時間~6時間勉強する方法もあります。たとえば普段は2時間~3時間勉強をして、3日に1度だけ4時間~6時間の勉強をしてみましょう。少しずつ長時間学習に慣れていくことが大切です。

ただし早稲田大学や慶應義塾大学といった私立難関大学、受験科目が多くなる国公立大学志望の子どもは、1日4時間~6時間では足りないかもしれません。学習時間と質はある程度比例するため、できれば8時間の勉強を目指しましょう。

勉強する科目は、受験に必要となる科目です。すでに志望校が決まっている場合は入試で課される科目を、まだ決まっていない場合は英語を最優先に取り組んでください。理系志望者は数学も必須です。余裕がある場合は理科や社会も学習しておくと、受験において大きな武器となるでしょう。

高校2年生の夏休みの勉強については、下記の記事でも解説しています。ぜひチェックしてみてください。

【高2】夏休みから受験勉強を始めるのは遅い?有意義な過ごし方や勉強法など紹介

高校3年生の平均的な勉強時間

受験学年となる高校3年生にとって、夏休みは入試本番前の最も長い休暇。思いっきり受験勉強に集中できる時期のため、1日10時間の学習時間を確保したいところです。

夏休み中にほとんど勉強しなかった子どもと、毎日10時間勉強を続けた子どもとの間には、夏休み後の頑張りでは到底埋められない差が生まれてしまいます。可能な場合は、1日10時間以上の勉強も目指しましょう。

ほとんどの高校生は受験校をある程度絞れているはずなので、志望校の入試科目に沿って勉強を進めていきます。英語と数学が課され、なおかつ苦手な場合は、夏休み中の総復習を優先させてください。

また暗記が中心となる理科と社会も、夏休み中にまとめて勉強しておきたい科目です。学校の授業で身につけた基礎知識を総復習し、理解力を深めておきましょう。夏休み以降の問題演習がスムーズに進みます。

高校3年生の夏休みの過ごし方については、下記の記事でも解説しています。ぜひご覧ください。

【大学受験】高3夏休みの過ごし方|勉強法や平均学習時間、計画の立て方を紹介

【国公立・私立大学別】合格者の平均的な勉強時間

国公立大学と私立大学とでは課される入試科目数が異なることから、合格するために必要な勉強時間は異なります。以下で詳細を見ていきましょう。

国公立大学合格者の平均的な勉強時間

国公立大学では受験科目数が多くなることから、必然的に勉強時間も長くなりがちです。合格に必要とされる勉強時間の目安は次のようになっています。

・難関国公立大学・・・3,000時間
・最難関国公立大学・・・3,500時間

たとえば高校3年生の1年間で毎日5時間(夏休み中は10時間)勉強をしても、トータルの学習時間は約1,975時間です。3,000時間や3,500時間には到達しません。
高校3年生からの受験勉強スタートでは間に合わず、高校1年生や2年生のうちからコツコツと勉強することが求められます。

私立大学合格者の平均的な勉強時間

私立大学志望者は入試科目が少なくなるため、国公立大学志望者よりも勉強の負担は少なくなります。

ただし難関私立大学の場合、科目一つひとつの難易度が高くなるため、勉強の深さが必要です。マニアックな問題を出題している大学もあることから、国公立大学志望者と同じ程度の学習時間が求められるでしょう。基本的には前述した、学年別の勉強時間を遵守してください。

【大学受験生】夏休みの勉強時間を確保する方法

夏休みに長時間の勉強が必要だとわかっていても、子どもによってはうまく時間を確保できないこともあるでしょう。続いては夏休みの勉強時間を確保する方法を、全部で4つ紹介します。

生活リズムを整え、朝から勉強に取りかかる

夏休み中は学校の授業がないからといって、ダラダラした生活を送るのは厳禁です。たとえば毎日1時間多く睡眠を取ってしまうと、30日間で30時間もの勉強時間を失うことになります。

一番避けたいのが、夜に勉強時間を増やすこと。たとえば夏休み前は22時まで勉強していたのを、夏休みだからといって0時や2時、朝方まで伸ばすのは止めましょう。いつもは眠っている時間に起きて活動をすると、脳の集中力が働きません。そのため、学校があるときと同じリズムで生活し、勉強をすることが大切です。

就寝時間と起床時間は一定にし、勉強は日中を中心におこないましょう。特に朝は集中力が高まりやすいため、朝食を食べてから勉強に取りかかってください。

隙間時間を有効活用する

部活動や習いごとなどで忙しい場合は、隙間時間を有効活用しましょう。5分や10分程度の学習でも、積み重なっていけば大きな学習成果となります。

部活動へ向かうバスや電車の中、休憩中、自宅に帰ってソファに横になっているとき、お風呂の中など、生活の中で隙間時間はたくさんあるはずです。英語の単語を覚えたり、歴史の年号を暗記したり、一問一答に取り組んだりと、短時間でサッとできる勉強材料を準備しておきましょう。

スマホやテレビなどの誘惑を断ち切る

勉強に集中するためには、集中するための環境整備が欠かせません。身の回りにスマホやテレビ、ゲーム、マンガといった誘惑になるようなものが散乱していると、つい気が散って勉強に取り組めないでしょう。

自室で勉強する場合は、あらかじめ誘惑になるようなものを部屋の外に出してしまいましょう。手を伸ばしても届かない場所に置くことで、自然と勉強に気持ちが向かうはずです。

また周囲の生活音が気になる場合は、ヘッドフォンや耳栓をするのがおすすめ。余計な音をシャットアウトしてくれます。

勉強計画を立てておく

最後は勉強計画を立てておくことです。何も考えずに勉強を始めてしまうと、効率的に進められません。夏休みがスタートする前に、夏休み中の勉強計画を立ててください。

やるべきことが明確になると勉強をスムーズに進み、またモチベーションも大きく向上します。勉強計画については下記の記事で解説しているので、ぜひ目を通してみてください。

【大学受験】夏休みのスケジュールの立て方|勉強計画表を作るメリットなど紹介

大学受験に向けて勉強の質をアップさせるコツ

勉強の質をアップさせるためには、リフレッシュできる時間を持つことがポイントです。四六時中勉強ばかりしていると、次第に勉強へのモチベーションが下がっていき、勉強効率も低くなります。

1日の中で休憩する時間をあらかじめ設けておき、勉強以外でリフレッシュできるようなものを準備しておくとよいでしょう。テレビやマンガ、ゲーム、運動など、勉強から離れて没頭できるようなものがおすすめです。

また時々は、勉強をしない日を作ってみるのもよいですね。友達と遊んだり、家族と一緒に出かけたりすると、大きなリフレッシュにつながります。詳細は以下の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。

【大学受験】夏休みの有意義な過ごし方|やるべきことや学年別の勉強法など紹介

大学受験に向けた高校生におすすめの夏期講習

夏休み中は塾や予備校で開催されている、夏期講習で勉強する方法もあります。カリキュラムは塾やコースによって異なりますが、苦手科目の克服や基礎理解、志望校別の問題演習など、子どもの学習ニーズに沿った形で、夏休みの勉強を進めていけるはずです。

たとえば河合塾で開催された2023年の夏期講習では、「ハイレベル長文読解総合英語」や「国公立大英語総合」「私大英語総合」など、幅広いレベルの講座が充実していました。1講座は90分×5回で完結し、短い期間でも効率的に勉強できるような内容です。学力に合わせて講座を選べるので、さまざまな学習ニーズに対応できるでしょう。

おすすめの夏期講習情報は下記の記事で解説しています。選び方のポイントについても紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。

【大学受験】高校生向けのおすすめ夏期講習11選|塾・予備校の選び方など紹介

まとめ

夏休み中に必要となる1日の勉強時間は子どもによって異なるものの、高校1年生で3時間~4時間、高校2年生で4時間~6時間、高校3年生で10時間ほどです。どれだけ勉強時間を確保したかが志望校合格に影響を与えるため、夏休み中はできるだけ長い時間の勉強を意識しましょう。

今回紹介した勉強する時間を確保する方法も参考にして、大学受験合格に向けた有意義な夏休みを迎えてください。

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塾選(ジュクセン)編集部

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