2024/03/26
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【大学受験】夏休みの有意義な過ごし方|やるべきことや学年別の勉強法など紹介

大学受験を予定している高校生にとって、夏休みは最も大切な時期の一つ。夏休みの過ごし方によって、合否に大きく影響を与えるといっても過言ではありません。しかし具体的にどのような点に気を付けて過ごせばよいのでしょうか?今回は大学受験生向けの夏休みの有意義な過ごし方について、やるべきことや学年別の勉強法と一緒に詳しく紹介します。

目次

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【受験生】夏休みの過ごし方①勉強計画を立てる

夏休みに入る前、または遅くても夏休みが始まった直後に勉強計画を立てましょう。勉強計画を立てることでやるべきことが明確になり、勉強の効率もアップします。

まずは夏休み終了後に、どのようになっていたいのかを考えてみてください。「苦手な数学を克服する」「大学入学共通テストレベルの学力を身につける」など、具体的な目標を持つことで、やるべき学習内容も見えてくるはずです。

またスケジュールは1カ月単位ではなく、1日・1週間など細かい単位で立てるようにしましょう。夏休み中の勉強計画の立て方については、下記の記事でも解説しています。ぜひご覧ください。

【大学受験】夏休みのスケジュールの立て方|勉強計画表を作るメリットなど紹介

【受験生】夏休みの過ごし方②やるべきことを把握・実践

勉強計画を立ててやるべきことを客観的に把握したら、後は実践をしていくだけです。勉強の進め方は高校生一人ひとりが抱える学習ニーズや学力、志望校のレベル、入試科目、学年などによって異なります。

以下で主なポイントを紹介するので、それぞれにあてはまるものをピックアップして実践していきましょう。

とにかく勉強量を増やす

夏休み中は、とにかく勉強量を増やすことを意識してください。学校の授業がない分、1日の中で勉強にあてられる時間は十分にあるはずです。

成績アップには限られた時間の中での勉強の質が大切ですが、ある程度の勉強量は質にもつながります。受験学年となる高校3年生では志望校合格の可能性が高まり、また高校1年生~2年生にとっては本格的に始まる受験勉強に備えて、長時間学習の耐性を身につけられるでしょう。

1日の勉強時間の目安は高校1年生で3時間~4時間高校2年生で7時間高校3年生で10時間以上です。ただし個々の学習ニーズによって上下します。一つの目安として頭の中に入れておき、それぞれで調整してください。

志望校の情報を収集|過去問を解く

すでに志望校が決まっていたり、ある程度絞られていたりする場合、志望校の入試情報を収集しましょう。

たとえば同じ入試科目が課されていても、受験する大学や学部・学科によって、具体的な試験内容は異なります。そのため効率良く志望校合格を目指すためには、それぞれの入試傾向に沿って受験勉強を進めていかなければいけません。

入試傾向をつかむには、過去問を解くのがおすすめです。高校1年生・2年生の場合、まだ習っていない学習項目もあることから、過去問にチャレンジしても解ける問題が少ないかもしれません。

しかし問題が解けなかったとしても、入試傾向をつかむだけでもチャレンジする価値があります。高校3年生の場合は解ける問題と解けない問題が明確となり、これから特に何を勉強すれば良いのかがわかってくるはずです。

復習・基礎固めをする

これまでに習った項目の中で、まだ基礎が完成していないと感じたら、夏休み中に復習と基礎固めを優先するようにしましょう。特に難関大学を受験する場合、ハイレベルな問題に対応できる高度な学力を習得しなければいけません。

しかし基礎が不完全なまま難しい問題にチャレンジしても、歯が立たないため、基礎をしっかり固めた上で、少しずつ勉強のレベルを上げていくことが大切です。

基礎ができていない科目や単元をピックアップして、必要に応じて前の学年までさかのぼって復習してください。志望校が決まっていない場合は、英語・数学・国語の3つに力を入れましょう。これらは短期間で学力が定着しにくい科目で、できるだけ早い段階から基礎を作っておく必要があるためです。

苦手科目の克服

すでに苦手科目があり、さらに入試科目にも課されている場合、夏休み中の克服を目指しましょう。苦手科目を克服するためには、ある程度まとまった時間を確保した上で、集中的に取り組まなければいけません。

しかし普段学校の授業があるときは予習や復習、課された宿題などで忙しく、腰を据えて苦手科目に取り組む時間が確保できない子どもも多いことでしょう。夏休みは苦手科目の克服にピッタリな時期。まとまった学習時間を確保して対策をしておくことで、入試本番で他の科目の足を引っ張らないようになるはずです。

基礎学力があれば予習をする

これまでに習った学習項目を十分に理解し、基礎学力が完成しているような子どもは、2学期以降の予習をしておくのもおすすめです。受験に必要となる学習範囲をできるだけ終わらせておくことで、受験に特化した勉強時間をより多く確保できるようになります。

また学校推薦型選抜や総合型選抜で志望校合格を目指す場合、学校の定期テストの得点も合否の判断材料となるでしょう。予習をしておくことで、2学期以降の授業内容を良く理解できるようになり、定期テストの得点アップにもつながります。

生活リズムを整える

学校の授業がない夏休みは、子どもによっては生活リズムが乱れやすくなるでしょう。

「毎日遅くまで起きていて、朝はずっと寝ていた」「勉強時間がバラバラになって、集中できなかった」といった状況にならないように、生活リズムを整えることを意識してください。

普段学校があるときと同じように、決まった時間に寝て、決まった時間に起床しましょう。1日の中で勉強する時間を決めておき、午前と午後、夕食後などにバランス良く振り分けておくのも良いです。勉強する時間と休憩する時間を明確にすると、メリハリのある毎日を過ごせるようになるはずです。

【受験生】夏休みの過ごし方③正しい勉強法を身につける

大学受験合格に向けた勉強には、一定のやり方というものがあります。正しい勉強法を身につけることで勉強効率・効果がアップし、最短距離で志望校合格を目指せるようになるでしょう。学年別の勉強方法は次の通りです。

高校1年生向けの勉強法

高校1年生の場合、多くの高校生はまだ志望校が決まっていないかもしれません。文系と理系、そして国公立大学にも対応できるように、夏休み中は英語と数学の勉強に力を入れてください。

英語と数学は積み上げ式の科目といわれており、一つひとつの学習項目が積み重なって次の項目につながっていきます。そのため、一度苦手な箇所ができたり、理解不十分なところが生まれたりすると、その後の勉強にも大きな支障をきたしてしまいます。

英語はこれまでに習った単語と文法を総復習しましょう。1学期に習った学習項目をよく理解できない場合、中学英語の理解が不十分なのかもしれません。つまずいている箇所へ戻って、一つずつ復習してください。

数学も同じです。中学数学の基礎ができていないと、高校数学でつまずきが生じます。中学校の数学教科書をふり返り、掲載されている公式をすべて使いこなせるレベルまで復習しておくとよいでしょう。

高校1年生向けの勉強法について以下の記事で詳しく解説しています。

【高1】夏休みの過ごし方や勉強法|平均的な勉強時間や受験対策を始めるメリット

高校2年生向けの勉強法

高校2年生ではこれまでの復習に力を入れつつ、少しずつ本格的な大学受験に向けた準備を始めていきましょう。苦手科目がある場合は、夏休み中に時間をかけて克服しておくと、後々の受験勉強が楽になります。

志望校のレベルにもよりますが、高校3年生になると長時間の勉強が欠かせません。しかし勉強習慣がない子どもがいきなり長時間の勉強をするのは困難です。そのため高校2年生の夏休みのうちから少しずつ、長時間学習に慣れておきましょう。前述したように、1日7時間ほどの勉強が目標です。

また志望校が決まっていない場合、大学の情報を集めて、少しずつ志望校を絞っていけるようにするとよいでしょう。目標が明確に定まると、勉強へのモチベーションが大きく向上します。気になる大学のイベントやオープンキャンパスなどへ参加して、実際に目で見て確認するのがおすすめです。

高校2年生向けの勉強法については、以下の記事で解説しています。ぜひチェックしてみてください。

【高2】夏休みから受験勉強を始めるのは遅い?有意義な過ごし方や勉強法など紹介

高校3年生向けの勉強法

高校3年生の場合、ほとんどの子どもは志望校がすでに決まっているはずです。入試科目が決まっているので、勉強するべきものも明確になっていることでしょう。

現在の学力がどのくらいあるのか、いまの学力で入試にどの程度対応できるのかを知るためには、模擬試験の受験がおすすめです。

点数が思ったよりも低かったり、合格判定が悪かったりすると、ショックを受けるかもしれません。しかしまだ受験本番までは時間があるので大丈夫です。模擬試験の結果を材料に、夏休み中に勉強するべき内容を検討してください。

また理科や社会が入試に必要な場合、学校によってはまだ入試範囲まで終わっていない可能性があります。授業のペースに合わせていると勉強が遅くなってしまうので、夏休み中に自分で勉強を進めておきましょう。

高校3年生向け夏休みの勉強法については、以下の記事で解説しています。ぜひ参考にしてください。

【大学受験】高3夏休みの過ごし方|勉強法や平均学習時間、計画の立て方を紹介

【高3理系】夏休みの過ごし方|数学や英語の勉強法、やるべきことなどを解説

【大学受験】夏休みを有意義に過ごすためのコツ

大学受験に向けて夏休みを有意義に過ごすためには、いくつかのコツがあります。主なものを全部で3つ見ていきましょう。

誘惑を断つ

自宅で勉強をする場合、誘惑になるものをできるだけ遠ざけるように工夫してください。

自分の部屋で勉強する場合は、スマホやマンガ、テレビ、ゲームといったものを、あらかじめ部屋の外に出しておきましょう。手に届かない場所へ遠ざけることで、勉強に集中できるようになります。またずっと同じ場所で勉強すると飽きてしまうこともあるため、同じ家の中で場所を変えてみるのも有効です。

さらに図書館や学校の自習室なども、夏休み中の勉強におすすめの場所。誘惑するものがなく、他にも受験勉強をしている子どもが集まるため、モチベーションを高く保って集中できるようになります。

朝・昼・夜をバランスよく勉強する

朝・昼・夜と、バランスよく勉強するのもポイントです。1日の中で同じ時間勉強する場合、長時間続けて勉強するより、途中に休憩をはさんで勉強をした方が一般的には効率性が上がります。

たとえば1日7時間勉強するなら、午前中と午後に3時間ずつ、夕食後に1時間とバランスよく時間配分してみましょう。特に午前中から勉強をスタートさせることで生活リズムが整い、いい流れのまま午後の勉強につなげられるようになるはずです。

リフレッシュできる時間をあらかじめ確保しておく

メリハリをつけて勉強をするためには、リフレッシュする時間を確保することも大切です。テレビを見たり、ゲームをしたりする時間を適度にはさんでおくと、リフレッシュしながら最後まで途切れずに勉強を続けられるようになります。

ただし最初に決めた時間以上に休憩するのは止めましょう。一度許してしまうと、どんどんだらけていってしまいます。

【大学受験】夏期講習は参加したほうがいい?

塾や予備校の多くでは夏期講習を開催しています。他の友達が参加している姿を見ると、「自分も参加した方がよいのかな?」と思うかもしれません。夏期講習へ参加するべきかどうかは、個々のケースによって異なります。自宅学習のみで志望校に合格している高校生も、たくさんいるためです。

ただし夏期講習に参加することで、「苦手科目を効率的に克服できる」「最新の受験情報に沿って、受験対策ができる」といったメリットが生まれるのも事実です。自分一人では苦手科目の勉強ができない子ども、夏休み中のスケジュール管理ができない子どもなどは、夏期講習への参加を検討してみるとよいでしょう。

おすすめの夏期講習情報は、下記の記事で解説しています。ぜひ夏期講習選びの参考にしてください。

【大学受験】高校生向けのおすすめ夏期講習11選|塾・予備校の選び方など紹介

まとめ

大学受験を予定している高校生にとって、夏休みの過ごし方は合否を左右する重要な要素の一つ。まずは夏休み中の勉強計画を立てましょう。また高校1年生・2年生も、できるだけ学習量を増やすように努力してください。長時間勉強する耐性が身につき、本格的な受験勉強に備えられます。

一人では苦手科目の勉強ができない子どもや、スケジュール管理ができない子どもは、夏期講習へ参加するのもおすすめです。講習によってカリキュラムや費用などは大きく異なるので、いろいろと比較検討してみてください。

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塾選(ジュクセン)編集部

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