2024/03/26
公開

「学力」と共に、人としての「倫理観」も高めていく場所に。【開倫塾】

1979年に創業し、今年で43年目を迎えた『開倫塾』。栃木県足利市でスタートして以来、新校舎をオープンすればすぐに定員いっぱいになる地元の人気塾として注目を集めてきました。そこから保護者の方や生徒の「通いたい」に応えるべく校舎を広げ、現在は91校舎を展開するまでに。今回は、43年の学習指導から編み出された勉強方法やここまで大事にしてきた想いについて、校舎運営部長の緒方さんにお聞きしました。

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▼プロフィール
緒方 滋泰(おがた しげやす)校舎運営部長

自動車メーカーでの経験を経て、教育業界に興味を持ち『開倫塾』の講師として新たなキャリアをスタート。教室長として「地域NO.1」教室を次々に生み出し、その後校舎運営部長に就任。現在は、全エリアの教室長の指導・育成に注力している。

講師の励ましが、生徒の“強い意志”につながる

——『開倫塾』について教えてください。

『開倫塾』は1979年に栃木県足利市で創業した進学塾です。小学生から高校生までを対象に栃木県を中心に茨城・群馬・東京に91校舎を展開しています。スタート当初は、複数人の生徒に対し1人の講師が授業を行なう集団での指導を行なっていましたが、時代とともに指導方針に対するニーズも多様化。それに合わせ『開倫塾』の指導も少しずつ変化してきました。
現在では、集団指導に始まり一人ひとりに適した授業を行なう「個別指導」、一流講師の授業を映像にて受講する「映像授業」、さらには集団指導と個別指導のノウハウと映像授業を組み合わせた「自立型個別指導」などから選択が可能。“どの指導方法が最も優れているか”という話ではなく、ご家庭での教育方針やお子さんの学習状況や課題に合った方法での指導が何より大事だと感じています。

——『開倫塾』が考える“成績向上”についてお聞かせください。

私たちが成績向上において重視しているのは、「意志 × 学習方法 × 学習時間」。この3つが掛け合わさることで、生徒の学力が最大化すると考えています。
まず一つ目の「意志」について。大前提ですが、志望校合格に向けて勉強をするのは講師や保護者ではなく、それぞれの生徒ですから、いくら授業が素晴らしかったとしても本人が本気になれていなければ意味がありません。逆をいえば、好きなものであれば生徒はどんどんと夢中になります。

——自ら「やりたい」と思う気持ちと捉えてよいでしょうか。

そうです。過去に英語が大好きな女の子がいたのですが、その子が「単語を見ただけでワクワクする」と話していて、とても印象に残っています。彼女は英単語を無理に覚えようとしなくても、自然と覚えられるんだそうです。これは少し極端な例かもしれませんが、他にも講師の一言によって意志が作られる場合もあるんじゃないかと思っていますね。

——どういうことでしょう?

『開倫塾』に通っていたある男の子から「高校受験のときに、緒方先生から言われた言葉で頑張れた」と伝えられたことがあるんです。
入塾当時、その子の学力は平均ぐらいでしたが少しずつ学力を上げていき、中2・中3の頃には、学年で10位ぐらいまでの成績になったんです。そこからいよいよ高校受験となったとき、その生徒が目指したのは地域のトップ校である「栃木高校」。正直いえば、学力はまだ足りていなかったんですが、そこから一生懸命に努力を重ねて見事合格!「栃木高校」に進学しました。

——緒方さんはどのような言葉をかけられたのでしょうか?

「君なら絶対合格できるよ」と伝えました。ともすると無責任な言葉に聞こえるかもしれませんが、私は本気でそう思っていますし、生徒の可能性を誰よりも信じている。生徒を励まして、自信を持たせることは講師の役割だと思うんです。だから、生徒には「君ならできる」「絶対合格できる」と伝えているんです。

理解・定着・応用。学習の「3段階理論」を活用

——成績向上における「意志 × 学習方法 × 学習時間」の2つ目について教えてください。

「学習方法」についてですが、『開倫塾』では「学習の3段階理論」に基づく授業を行なっています。3段階というのは「理解」「定着」「応用」で、各段階で効果的な学習方法を具体的に示したものになります。

——具体的な学習方法は、どのようなものになりますか?

「理解」とは、なるほど!と分かることです。腑に落ちる、納得するとも言えるでしょう。この状態になるための学習方法としては、まず予習でテキストを読み込み、どこが分からないのかを明確にする。授業では、分からなかった点に集中的に質問をして、講師が強調していることをメモに取る。さらに疑問があれば講師に積極的に質問をして、その場で解消することがポイントです。
「定着」とは、理解した内容を確実に身に付けることです。授業で学んだことも1日たてば半分以上を忘れてしまうものです。自分の力にするためには、くり返しが重要。スラスラ言える、正確に書ける、問題を見た瞬間に答えが出せるレベルまで復習できれば、定着したと言えるでしょう。
「応用」とは、理解し定着した内容を活用して、点数や合格といった成果に結びつけることです。ここでの学習方法は「間違いノート作り」です。教科書やワーク、テストで間違えた問題を記録し、解答や解説を読み、なぜ自分が間違えたのかを赤ペンで書いていくのです。ミスをした原因を特定することで、得点力を高めることが可能になります。

——自ら学ぶスキルは社会人になっても役立ちますね。3つ目の「学習時間」についても教えてください。

これは言葉どおり、「学習する時間をどれだけ確保できるか」になります。
『開倫塾』では、塾生であればいつでも自由に使える自習室を用意しています。エリアにもよりますが最大22時半まで利用が可能です。

——確かに自宅には誘惑が多いです…

もちろん自宅で集中して勉強ができる生徒もいますが、それは珍しいケースです。多くの生徒は自宅にいるとスマホを触ってしまったり、TVを見てしまったり…思ったように学習時間が取れないでいます。
そういう生徒ほど、塾の自習室を上手く活用してもらえたらと思っています。生徒の中には週6日で通う子もいるほど。講師の手が空いていれば質問もできますし、効率的に勉強ができるのも魅力だと思いますね。

高い倫理性を身に付け、未来を切り拓く人材に

——「講師」についてはどのようにお考えでしょうか。

個人的には、塾の良い・悪いは講師にかかっていると思っています。非常に重要な役割を担っている存在ですから、『開倫塾』では毎週2回の講師研修を実施。授業の仕方、教科別の研修などを行なっています。他にも「全国模擬授業大会」を通じて、日々、講師としてのレベルアップをめざしています。

——「全国模擬授業大会」とは?

これは毎年5月に開催している「授業コンテスト」で、『開倫塾』だけではなく他塾の講師も参加して行なっているものです。いろいろな講師と切磋琢磨し、日本全国の塾で教え方のレベルを上げていこうとの考えで始まりました。

——面白い取り組みですね。

コンテストで、予選を勝ち抜いた講師の模試授業を見ていると、本当に学びになります。分かりやすくて、楽しくて、興味が持てて…もっと知りたくなる。お笑いを見ているような感覚で、あっという間に終わってしまうんです。塾の講師に限らず、学校の先生、保護者の方も観客として参加できますから、教育について真剣に向き合う方にはぜひ参加してもらいたいですね。

——最後にこれからの『開倫塾』についてお聞かせください。

少し大きな話ではありますが、『開倫塾』が塾運営を通じて目指しているのは、子どもたちの「高い倫理」「高い学力」「高い国際理解」を高めること。特に1つ目の「高い倫理」とは、『開倫塾』の名前の由来でもあります。いくら学力が高くて超難関大学に進学したとしても、人としての倫理観が低ければ社会には貢献できないと考えているのです。これから先も、この考え方を常に忘れることなく、現在『開倫塾』に通っている生徒、そして生徒と真剣に向き合う講師に対して豊かな時間や人生の充実感を提供していきたい。その結果として、地域社会から評価される塾を生み出していきたいと思いますね。

取材後記

取材の中で、緒方さんが何度もおっしゃっていたのは「倫理観」。高い学力を正しい方向に使うためには、欠かせないのだとのことでした。そして、それは「塾」の枠組みを超えた話であり、なんと『開倫塾』では週1回、刑務所での授業を実施。高卒の資格を取得したいと考える受刑者を対象に授業を行なっているのだといいます。十分な教育を受けられずに罪を犯してしまう現状を少しでも変えられたらとの考えがあるとお話をしてくださいました。

ただ勉強ができればよいわけではない、大切なのは「自分の未来を自分で切り拓いていく力」。『開倫塾』はその力を身に付ける場でありたいという強い想いが感じられる取材でした。                    

【『塾選(ジュクセン)』編集部 有藤千夏】

 

※掲載内容は2022年8月時点の情報です。

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