映像授業での“学び”を、自分の言葉で解説。だから驚くほど理解が深まる。【大学受験ディアロ】
編集部
塾選(ジュクセン)編集部
「聞いただけ」だと忘れてしまうけれど、「人に教えたこと」は忘れないー。そんなコンセプトで大学受験専門の個別指導塾を展開している『大学受験ディアロ』。現在、東京・埼玉・神奈川・千葉・栃木・静岡に約20教室以上を運営しています。 最大の特徴は、映像授業で学んだ内容を生徒がトレーナーと呼ばれる講師にプレゼンし、質疑応答を繰り返す点。自分の言葉で説明をすることで驚くほど理解が深まり、知識が定着すると言います。具体的な授業内容やその効果について、課長(エリアマネージャー)/人材開発課 課長を務める新田さんにお話を聞きました。
▼プロフィール
新田 和希(にったかずき) ディアロ運営部 課長(エリアマネージャー)/人材開発課 課長
大学在学中より塾の講師として経験を積み、卒業後は大手学習塾で教室長として活躍する。28歳で『大学受験ディアロ』へ。現在は、課長(エリアマネージャー)と人材開発課 課長として活動する。「プレゼン」と「対話」という『大学受験ディアロ』ならではの強みを全国に広げていきたい。
学んだ内容の「プレゼン」と質疑応答の「対話」を重ねる
——『大学受験ディアロ』について教えてください。
『大学受験ディアロ』は、大学受験対策を専門にした個別指導塾です。授業のベースとなっているのは、効率的に学べる「映像授業(Z会の映像)」になりますが、それだけで終わりではありません。目指しているのは、映像授業の内容を自分の言葉で説明できるレベルにまで理解を深めていくこと。「プレゼン」と「対話」という2つのコミュニケーションを取り入れた学習スタイルを実践しています。
——具体的にはどのような授業になるのでしょうか。
大学受験ディアロでは、通常の塾・学校の授業形式とは違い、講師と生徒の立場が逆なんです。ホワイトボードに板書をして、内容を自分の言葉で説明を行うのは、実はトレーナー(講師)ではなく生徒自身。「映像授業」で学んだ内容を「プレゼン」という形で学習に取り入れているのです。
具体的な流れをお話すると、事前にトレーナーからある単元について宿題が出されるので、生徒は「映像授業」を受けて、重要事項や知識をインプットします。そして、トレーニング(授業)ではその単元の重要点について、生徒がトレーナーに解説。ホワイトボードを使って説明をしたり、トレーナーから質問をもらって答えたり…そんな授業を行っています。
——解説は、簡単にできるものなのでしょうか。
もちろん誰でもすぐにできるようになる話ではありません。最初は全く説明ができなかったり、ホワイトボードに何も書けなかったり…多くの生徒がそこからのスタートです。しかし、「次は、説明に根拠を加えて、もう少し長く説明できるように頑張ろう」「このポイントをホワイトボードに書くと分かりやすいね」などトレーナーとのやり取りを経て、少しずつ上達していきます。
——生徒が「プレゼン」することの効果は?
多くの方が経験していることかもしれませんが、「ただ話を聞くこと」と「理解すること」は大きく異なります。授業を聞いているだけでは、必ずしも理解できているとは言えないのです。一方で、自分がプレゼンする場合はどうでしょうか?自分自身が理解していなければ、言葉に詰まってしまいきちんと説明することはできません。
実際に『大学受験ディアロ』でプレゼンをしている生徒も「自分がちゃんと分かっていないことに気づけた」と口にします。自分の頭でしっかり考え言葉を絞り出すことで「ここは理解度が低かったんだな」「あやふやな記憶だったんだな」と認識できるのです。これこそが、理解が深まり、定着するプロセスであり、『大学受験ディアロ』が提案する「ディアロの対話式トレーニング®」の価値だと考えています。
Z会グループの精鋭講師陣による映像授業
——他の強みについても教えてください。
「ノウハウが詰まった映像授業とテキスト」と「毎回のカウンセリング」も『大学受験ディアロ』ならではの強みです。
『大学受験ディアロ』を運営する株式会社ゼニスはZ会グループの企業です。それゆえ、国公立大はじめ難関大学の入試を知り尽くしたZ会グループのノウハウがつまった「映像授業」と「テキスト」で、質の高いインプット学習を進めることが可能です。「映像授業が分かりやすい」「テキストは要点がまとまっていて使いやすい」と生徒からも大変評判です。
——『大学受験ディアロ』には、映像授業だけのコースもあるのでしょうか?
はい、ご用意しています。入塾時の学力を見ながら最適なコースを提案していきますが、最初は「映像授業」や「AI教材」(atama+)を活用して、知識・技能の力を磨くことをお勧めしていますね。基礎に関しては“早く・抜けもれなく”がとても重要ですから、「映像授業」や「AI」ととても相性が良いんです。
システムの力を最大限活かし、きちんと基礎を身に付ける。そして、もう一歩深いところでの「思考力・判断力・表現力」が問われる問題に対しては、先ほどご説明した「ディアロの対話式トレーニング®」が有効だと考えています。
——なるほど。「毎回のカウンセリング」についても詳しく教えてください。
『大学受験ディアロ』では、トレーナーによる毎回のカウンセリングを約束しています。
ここまで独自の強みをご紹介してきましたが、実際に受験に取り組む生徒の気持ちがついていかなければ何の意味もありません。大学受験に向けて勉強する中で、思い通りに成績が伸びないことや、スランプに落ちてしまうこともあるでしょう。長い時間コツコツと一人で頑張り続けるのはなかなか難しいものだと理解しているからこそ、『大学受験ディアロ』ではトレーナーとの対話を重視しています。日々の悩みや学習の課題、保護者の方との関係などさまざまな話を聞きながら、しっかりと対話を重ねていく。生徒の伴走者として、合格までを徹底的にフォローする存在です。
双方の関係が深まっていく中で、生徒も「トレーナーに喜んでもらいたい」「信頼を裏切りたくない」…そんな気持ちが芽生えてくるようです。トレーナーが生徒の“やる気”を引き出す存在になっているということだと思います。
偏差値45レベルから、60超えへと急成長
——特に印象に残っている生徒さんはいらっしゃいますか?
静岡でスクールマネージャー(教室長)をしていた頃の話になりますが、ご両親と一緒に相談に来てくれた高校2年生の男子生徒がいました。その子が通っていた高校は全員が大学受験をするわけではなく、短大や専門学校への進学や、就職する子も多かったんです。本人もそこまで大学進学を希望しておらず、勉強にもあまり前向きではなかったんですね。親御さんとしては大学には行ってほしい、中堅私大に進学してくれたら…と考えていらっしゃいました。
入塾当初(高2の冬)、その子の学力は偏差値でいうと45ぐらい。模試を受けてみましたが3割程の得点でした。ですが『大学受験ディアロ』で基礎を固め、半年後(高3夏)に受けた模試では6割程の得点に伸びていました。本人も自信が持てたようで、このあたりからトレーニングにも前向きになり、積極的になっていきました。トレーニングのプレゼンでも、最初はうまく発言できずにいましたが、最終的には英語の文法をホワイトボードに書いて解説をしたり、トレーナーとの質疑応答を繰り返したり…着実に学力を伸ばしていったんです。
——すごいですね。
驚くべき変化はまだ続きます。その後、高3秋の模試では7割の得点を、共通テストの模試では8割、入試本番では9割の得点を取ることができたのですから。志望大学についても、成績の伸びにあわせて明治大学を受験をし、見事合格!偏差値でいうと45ぐらいから60を超えるぐらいまで伸びたことになります。1年ほどでここまで成績がアップできるのかと驚くと同時に、私自身も『大学受験ディアロ』のトレーニングに確信が持てた印象深いエピソードです。
——最後に、今後の展開について教えてください。
現在、関東圏を中心に20の教室を展開していますが、今後はオンライントレーニングにも注力しながら全国展開を視野に入れていきたいと考えています。これまでは講師のいる/いないの問題から、地方と都心ではどうしても教育格差が生まれやすい状況にありました。しかしながら、オンラインであればその課題は解消することが可能です。首都圏のトレーナーとつなぐことで、自宅にいながら効果の高い大学受験対策を形にし、全国に『大学受験ディアロ』の学びを届けていきたいと思います。
取材後記
取材に対応してくださったのは、課長(エリアマネージャー)/人材開発課 課長の新田さん。同塾の一番の特徴でもある「生徒自身がプレゼンを行う話」について聞いていたのですが、難易度が高いように感じてしまい、その疑問をぶつけてみることにしました。すると、「最初から完璧にできる生徒はいないので安心してください。どの生徒も少しずつです。それに、重要なのは、プレゼンをすることで自分の理解度を深めることです。トレーナーからの“どうしてそう考えたの?”“なぜそう思ったの?”の問いかけに対して、自分の頭で考え、自分の言葉で説明しようとする。このプロセスが大事なのです」との言葉。同塾の「プレゼン」「対話」とは、自らが「気づき」を得られる機会なのだと分かりました。
【『塾選(ジュクセン)』編集部 有藤千夏】
※掲載内容は2022年10月時点の情報です。
執筆者プロフィール
塾選(ジュクセン)編集部です。実際に学習塾の運営経験がある者や大手メディアの編集経験がある者などで構成されています。塾選びにお悩みの保護者や学生の方に向けて有益な情報をお届けします。