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慶應附属高校3校を徹底紹介!慶應義塾高校・志木高校・女子高校、それぞれの特徴や魅力を解説

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塾選ジャーナル編集部

編集部

塾選ジャーナル編集部

大山雅司

ひのき進学教室 三軒茶屋校講師

大山雅司

慶應義塾大学への内部進学が期待できることから、高い人気を集めているのが「慶應附属高校」です。今回はその中でも「慶應義塾学校」「慶應義塾志木学校」「慶應義塾女子高校」の3校に絞って、特徴や魅力をわかりやすくまとめました。

(注)厳密に言うと附属高校ではなく一貫教育校という呼称が正式ですが、他の記事と揃えるため、この記事内では附属高校と呼称させていただきます。

目次

慶應附属高校 共通のメリット

慶應附属高校 共通のメリット

① 慶應義塾大学への内部進学がほぼ保証される

まず、慶應附属高校のどの学校にも共通する最大のメリットは「慶應義塾大学への内部進学」でしょう。

日本にある私立大学の中で、慶應義塾大学は最難関大学に位置付けられています。偏差値は入試形態や学部・学科などによって変わりますが、60台~70台前半にまで及びます。そのため、大学受験において慶應義塾大学を第一志望とする場合は、相当な勉強時間を確保しなければいけません。

しかし、慶應附属高校へ進学すると、慶應義塾大学への進学がほぼ約束されます。高校生活のなかで受験勉強に追われることなく、慶應義塾大学での学びが約束されるのは大きな魅力です。

もちろん、定期テストで進級に必要な点数を取るために勉強する必要はありますが、受験勉強に費やすはずの時間を、部活動や課外活動、探究学習など、自分の成長に活かすことができるのは大きなメリットといえるでしょう。

② 塾代不要+助成金活用で実質10万円差!コスパが良い

慶應義塾大学を目指す場合、費用面でも「コスパが良い」というメリットがあります。

一般の公立高校から慶應義塾大学を目指すと、塾や受験対策費を含めて最低でも約140万円はかかると言われています。一方、附属校3年間の学費は以下の通りです。

参考値:
・慶應義塾高校:約334万円
・慶應義塾志木高校:約342万円
・慶應義塾女子高校:約314万円

これらを比較すると、年間約60万円の差額ですが、さらに2024年度(令和6年度)からは、東京都の「私立高等学校等授業料軽減助成金」の所得制限が撤廃され、令和7年度は年額最大49万円の助成(※)を受けられるようになりました。居住要件さえ満たしていれば、他県の私立大学に通う場合でも対象になります。
(※ 参照元:公益財団法人東京都私学財団ホームページ 私立高等学校等就学支援金事業)

これらの助成を活用すれば、実質的な年間差額は約10万円程度まで縮小されます。年間10万円の差で受験勉強から解放され、時間を有意義に使える進学ルートとして、慶應附属校は非常に魅力的です。

なお、本記事で紹介する学費は、助成金を加味しておりません。あらかじめご了承ください。

③ 思考力やリーダーシップを養うプログラム

三校共通の建学精神「独立自尊」は、自主性と主体性を徹底的に尊重する教育方針。教科の学びだけでなく、討論やプロジェクト学習を通して「自分で考え、行動し、責任を取る力」を育成。卒業後の社会人基盤となる思考力やリーダーシップを養うプログラムが設置されています。

例:
慶應義塾高校・・2018年の開設70年を機に「日吉協育モデル」と名付けた独自の教育を実践。慶應義塾大学の学部・大学院・研究センターや、慶應義塾以外の法人・団体、そして卒業生などの協力のもと、生徒が自らの関心や知的好奇心を広げ、深める機会を提供している。(※1)

慶應義塾志木高校・・自分の興味・関心や進路に応じて、5科目計10単位の自由選択科目を選択することができる。例年20以上の講座が開講され、講義や演習、実験、プログラミングや作品の制作、合唱に至るまで、バラエティに富んだ授業を受講できる。(※2)

慶應義塾女子高校・・2年次からは豊富な選択科目を設置。選択科目では、生徒各自の進路や知的興味に応じた専門的・学究的な知識と教養を習得することができる。例えば、フランス語や中国語などの外国語や、慶應義塾大学の教員が担当する専門的な内容の授業も履修可能。(※3)

参照元:※1 慶應義塾高校公式ホームページ ※2慶應義塾志木高校公式ホームページ ※3慶應義塾女子高校 2021SCHOOLGUIDE

④ 慶應義塾一貫教育校派遣留学制度を設置

慶應義塾高校では「慶應義塾一貫教育校派遣留学制度」が設置されています。留学にかかる費用を奨学金として給付するとともに、派遣終了後は原則として留年することなく進級できる制度。米国 Ten Schoolsや英国 The Nineの名門ボーディングスクール(寄宿制学校)、それに準じる名門ジュニアボーディングスクールへ1年間留学することができます。
※参加希望者のなかから選抜があります。

上記のほか、短期/中長期の留学制度も豊富です。

⑤ 強力なOB・OGネットワーク

各校独自の同窓会が設置されているほか、慶應義塾大学の卒業生は「慶應連合三田会」を頂点とする居住地域や職場単位での同窓会が組織されています。縦横無尽のつながりが、社会に出てからも新たな人脈と機会の創出に役立つでしょう。

⑥ 給付型奨学金・学費支援制度

三校いずれも、学業・人物ともに優秀で経済的事情により学業の継続が困難な生徒に対し、慶應義塾独自の返還不要の給付型奨学金制度が設置されています。また、東京都育英資金など慶應義塾以外の奨学金制度もあります。経済的理由で進学をあきらめることなく、安心して学業と課外活動に打ち込める支援体制が整っています。

慶應義塾独自奨学金の例:
小泉信三記念奨学金・・年間授業料の全額または半額に相当する額を給付。
2000年記念教育基金・・半期授業料全額を基準に必要度に応じて決定。

慶應附属高校│それぞれの特徴を比較

慶應附属高校 それぞれの特徴を比較

同じ慶應附属高校といっても、それぞれで生徒数や校風、進学傾向といった特徴は異なります。それぞれの特徴を紹介します。

慶應義塾高校 │男子校

慶應義塾高校は、1948年に設立された男子校です。

慶應義塾高校の概要

学校の概要は、次のとおりです。

項目 詳細
正式名称 慶應義塾高等学校
場所 ・神奈川県横浜市港北区日吉4-1-2
・東急東横線・東急目黒線・東急新横浜線
横浜市営地下鉄グリーンライン「日吉」駅から徒歩5分
・慶應義塾大学の日吉キャンパス内にある
校舎 ・歴史的建造物
・慶應義塾大学の施設(図書館・生協・学生食堂・体育会施設)を利用できる
生徒数 ・1年生:723名
・2年生:726名
・3年生:752名
・総数:2,201名
※2024年4月時点
校風 ・制服があるものの、校則は比較的緩い(トイレの個室へ2人以上で入るワンボックス禁止、カーディガン着用禁止といった謎の校則あり)
・文化系30と運動系40、合計80のクラブ活動がある
イベント ・1学年18クラスあり、毎年クラス替えをする
・生徒数が多いため、運動会は1人1種目
・修学旅行ではなく、選択旅行(時期と行き先を選べる)
進学傾向 ・法学部と経済学部への進学者数が多い
・医学部への進学は狭き門(枠は20名ほど)
・学部配属は成績順に決まる(医学部と法学部が人気)
・自由な雰囲気の反面、留年は容赦なく適用
向いている人 ・大人数でわいわい過ごしたい人
・部活やイベントを全力で楽しみたい人

塾高は、慶應義塾大学の日吉キャンパス内にあります。図書館や生協、学生食堂といった大学施設の一部を利用できるため、一足早く慶應義塾大学での学生生活を体験できるのが魅力です。

また3年生の選択科目に高大一貫講座が設けられており、経済学部と商学部で連携を実施。商学部の授業では大学生と一緒に授業を受けて、商学部へ進学した場合は、大学の単位として認定されます。

2024年4月時点の生徒数は2,201名と多く、マンモス校として知られています。生徒数が多いため、修学旅行ではなく選択旅行があるのが特徴です。時期と行き先を、生徒ごとに決定します。

制服着用のルールがあるものの、校則は比較的緩めです。「トイレの個室へ2人以上で入るワンボックス禁止」「カーディガン着用禁止」といった謎の校則もあるそうですが、先生からの干渉は多くありません。その分、成績などが基準を満たさない場合、容赦なく留年が適用される点には注意が必要です。

慶應義塾高校の学費

以下は、慶應義塾高校の2024年度入学者の初年度の学費です。

項目 金額 備考
入学金 340,000円 初年度のみ
授業料 770,000円 前期と後期に分けて徴収
教育充実費 210,000円 年額
保護者会費 13,000円 年額
生徒会費 8,000円 年額
初年度の合計 1,341,000円  

参照元:慶應義塾高等学校 公式ホームページ

3年間の合計は、3,343,000円です(入学金は初年度のみ計算)。最新の学費については、各自でご確認ください。

慶應義塾高校の進学先

直近3年間の進学先は、次のとおりです。

学校名・学部・学科 年度
2024年度(735名) 2023年度(670名) 2022年度(724名)
慶應義塾大学 文学部 27名 9名 15名
慶應義塾大学 経済学部タイプA 135名 139名 136名
慶應義塾大学 経済学部タイプB 68名 70名 69名
慶應義塾大学 経済学部PEARI 7名 1名 5名
慶應義塾大学 法学部法律学科 112名 112名 112名
慶應義塾大学 法学部政治学科 112名 112名 112名
慶應義塾大学 商学部 95名 70名 93名
慶應義塾大学 医学部 22名 22名 22名
慶應義塾大学 理工学部 109名 86名 102名
慶應義塾大学 総合政策学部 19名 11名 16名
慶應義塾大学 環境情報学部 19名 22名 20名
慶應義塾大学 看護医療学部 0名 0名 0名
慶應義塾大学 薬学部薬学科 1名 2名 5名
慶應義塾大学 薬学部薬科学科 0名 0名 3名
慶應義塾大学以外への進路選択 9名 14名 13名

※2022年度は上記以外に、8月卒業による法学部法律学科への進学者が1名
参照元:慶應義塾高等学校 公式ホームページ

経済学部と法学部、医学部は毎年人数に大きな変化がないことから、所定の枠が埋まっていると想定されます。そのため、これら3学部を志望する場合は、学校内で好成績をとっておくことが大切です。

慶應義塾高校の入試情報

2025年4月入学生向けの入試情報は、以下のとおりでした。

  一般 帰国生 推薦
募集人員 約330名(帰国生若干名を含む)
若干名
約40名
試験科目 ・第1次試験(筆記):国語・英語・数学
・第2次試験(面接)
・第1次選考(書類審査)
・第2次選考(面接・作文)
合否判定 学科試験と面接、出願書類などを総合的に評価し、選考する 面接と作文、出願書類などを総合的に評価し、選考する

参照元:慶應義塾高等学校 公式ホームページ

最新の入試情報は、各自でご確認ください。

慶應義塾高校の入試倍率

2025年度の入試倍率は、次のとおりでした。

  一般 帰国生 推薦
定員 約330名 若干名 約40名
第1次試験の受験者数 1,115名 57名 94名(書類審査)
第1次試験の合格者数 568名 38名 59名
第2次試験の受験者数 554名 37名 59名
最終合格者数 414名 34名 40名
実質倍率 2.69倍 1.67倍 2.35倍

参照元:慶應義塾高等学校 公式ホームページ

一般入試と推薦入試のどちらも、実質倍率は2倍台です。中学校の成績が良ければ、推薦入試と一般入試と、受験できるチャンスが2回に増えるでしょう。

2025年度までは2次試験として面接がありましたが、2026年から一般・帰国生入試では第2次試験(面接)を実施しないことになるそうです。受験生にとっては大きな変化といえます。

慶應義塾志木高校│男子校

慶應義塾志木高校は、1948年に設立された男子校です。

慶應義塾志木高校の概要

慶應義塾志木高校の概要は、次のとおりです。

項目 詳細
正式名称 慶應義塾志木高等学校
場所 ・埼玉県志木市本町4-14-1
・東武東上線「志木」駅から徒歩7分
校舎 ・土地面積は107,345.00㎡と広大
・多くの樹木や野草、森に囲まれた各種競技の専用グラウンドなどを設置
・自然豊かな環境下で、のびのびと過ごせる
生徒数 ・1年生:251名
・2年生:254名
・3年生:233名
・総数:738名
※2024年4月時点
校風 ・私服通学OK
・高校受験組の生徒割合が高く、スタートラインが同じ
言語学習 希望者は24言語から興味のあるものを学べる
課題 レポート課題が多く、探求的な学びが特徴
進学傾向 ・経済学部と法学部への進学者が多い
・医学部の枠は7名ほどと、狭き門ではあるが、学年人数対比で考えると義塾より狙いやすいと考えられる
向いている人 突き抜けた個性派が多いため、自然の中でのびのびと学びたい人におすすめ

志木高校は慶應義塾高校と異なり、1学年約250名の少人数制を特徴としています。生徒と先生との距離が近く、一人ひとりのバックグラウンドに応じたきめ細かいサポートを受けられます。

都会の喧騒から離れた場所にあり、落ち着いて勉強に集中できる環境下。池袋駅からは急行で約19分、志木駅から徒歩7分で到着する好立地で、ほどよい距離の学び舎です。

慶應義塾高校と慶應義塾女子高校は、どちらも内部進学組と高校受験組の割合が1:1ほどですが、慶應義塾志木高校は、ほぼ高校受験組です。そのため、高校受験から入学した生徒も、他の生徒と同じスタートラインに立って高校生活を始められるでしょう。

慶應義塾志木高校でしか学べない魅力的な授業が、24言語にも及ぶ語学です。週1回の「語学課外講座」と、2年次に週2回実施される「総合的な探究の時間」にて、希望者は興味のある言語を学べます。アラビア語や古典ラテン語、スワヒリ語といった普段学ぶ機会が少ない言語もカバーしており、具体的な言語や文化に触れながら世界に目を開いていけます。

慶應義塾志木高校の学費

以下は、2024年度の慶應義塾志木高校 入学生の学費です。

項目 金額 備考
入学金 340,000円 初年度のみ
授業料 770,000円 前期と後期に分けて徴収
教育充実費 210,000円 年額
PTA会費 12,000円 年額(一括損害保険料3,064円を含む)
生徒会費 5,500円 年額
諸費用 30,000円 年額
初年度の合計 1,367,500円  

参照元:慶應義塾志木高等学校 公式ホームページ

諸費用は、学校行事の費用や副読本等の購入費用としてあらかじめ預かるもので、卒業時に精算してもらえます。

3年間の合計は、3,422,500円です(入学金は初年度のみ計算)。最新の学費については、各自でご確認ください。

慶應義塾志木高校の進学先

直近3年間の進学先は、次のとおりです。

慶應義塾志木高校 卒業生の進学先

学校名・学部 年度
2024年度(228名) 2023年度(235名) 2022年度(237名)
慶應義塾大学 文学部 4名 10名 13名
慶應義塾大学 経済学部 80名 80名 80名
慶應義塾大学 法学部 74名 74名 74名
慶應義塾大学 商学部 18名 18名 20名
慶應義塾大学 医学部 7名 7名 7名
慶應義塾大学 理工学部 41名 40名 33名
慶應義塾大学 総合政策学部 2名 1名 2名
慶應義塾大学 環境情報学部 1名 3名 5名
慶應義塾大学 看護医療学部 0名 0名 0名
慶應義塾大学 薬学部 0名 1名 0名
慶應義塾大学以外への進路選択 1名 1名 3名

参照元:慶應義塾志木高等学校 公式ホームページ

進学先の割合は塾高とほとんど変わらず、経済学部と法学部が多くなっています。経済学部・法学部・医学部は直近3年間で人数が変わっていないため、枠が埋まっていることがわかります。

慶應義塾志木高校の入試情報

2025年度の慶應義塾志木高校の入試概要は、以下のとおりです。

  一般 帰国生 自己推薦
募集人員 約190名(帰国生若干名を含む) 約40名
試験科目 ・第1次試験(筆記):国語・英語・数学
・第2次試験(面接)
・第1次選考(書類審査)
・第2次選考(面接・作文)

参照元:慶應義塾志木高等学校 公式ホームページ

最新の入試情報は、各自でご確認ください。

慶應義塾志木高校の入試倍率

2025年度の入試倍率は、次のとおりです。

  一般 帰国生 推薦
定員 約190名 若干名 約40名
志願者数 1,126名 61名 123名
第1次試験の合格者数 527名 39名 79名
最終合格者数 337名 30名 48名
志願者数に対する倍率 3.34倍 2.03倍 2.56倍

参照元:慶應義塾志木高等学校 公式ホームページ

公式ホームページ上で第1次試験の受験者数が公表されていないため、上記の倍率は志願者数に対するものです。

一般入試の倍率は3.34倍と、高い数値です。中学校の成績が良ければ、推薦入試と一般入試と、受験できるチャンスが2回に増えるでしょう。

慶應義塾女子高校

慶應義塾女子高校は、1950年に設立された女子校です。

慶應義塾女子高校の概要

学校の概要は、次のとおりです。

項目 詳細
正式名称 慶應義塾女子高等学校
場所 ・東京都港区三田2-17-23
・都営地下鉄 「三田」駅から徒歩8分、JR「田町」駅と東京メトロ・都営地下鉄「白金高輪」駅から徒歩10分、東京メトロ・都営地下鉄「麻布十番」駅と都営地下鉄「赤羽橋」駅から徒歩20分
・慶應義塾大学三田キャンパスに近く、中等部に隣接している
生徒数 約576名(2023年度の学則定員1学年192名)
校風 情報が少ないが、生徒会が作成した受験生向けサイトが参考になる
行事に対する熱量が高く、生徒が自主的・活発に取り組んでいる
イベント ・演劇会と運動会、十月(かんな)祭の三大行事
・特に演劇会は、入学直後にクラスで団結して取り組む
国語教育 ・国語教育に力を入れている
・国語科三大課題として、白居易の漢詩暗唱や小説執筆などが課される
進学傾向 ・医学部・法学部・経済学部が人気
・特に医学部志望者が多いため、内部でも競争は激しい
向いている人 ・国語が好きで文学的な教養を高めたい人
・イベントで団結し、親睦を深めたい人

慶應義塾女子高校は東京都港区三田にあり、複数の路線を利用できる好立地が特徴です。慶應義塾大学三田キャンパスが近く、中等部に隣接しています。

具体的な生徒数は公式ホームページ上で公表されていませんが、2023年度の学則定員が1学年192名のため、3学年合わせて約576名が在籍していると思われます。1学年あたり200名以 下と少なく、少人数の中で落ち着いて勉強できる環境です。

慶應義塾女子高校に関する情報はインターネット上で少ないものの、生徒会が作成したサイト「慶應義塾女子高校生徒会」が参考になります。

国語教育に力を入れており、国語科三大課題として「小説創作」「長恨歌暗誦」「国語科レポート」があります。また高大連携科目もあり、3年生は放課後、日吉キャンパスで開講されている指定された講座を受講できるのも特徴です。

慶應義塾女子高校の学費

2024年度入試における学費は、次のとおりです。

項目 金額 備考
入学金 340,000円 初年度のみ
授業料 710,000円 前期と後期に分けて徴収
教育充実費 210,000円 年額
保護者会費 5,000円 年額
生徒会費 10,000円 年額
初年度の合計 1,275,000円  

参照元:慶應義塾女子高等学校 公式ホームページ

3年間の合計は、3,145,000円です(入学金は初年度のみ計算)。最新の学費については、各自でご確認ください。

慶應義塾女子高校の進学先

以下は、2023年度卒業生の進学先です。

慶應義塾女子高校 2023年度卒業生の進学先

学校名・学部・学科 人数
慶應義塾大学 文学部 12名
慶應義塾大学 経済学部 60名
慶應義塾大学 法学部法律学科 27名
慶應義塾大学 法学部政治学科 27名
慶應義塾大学 商学部 16名
慶應義塾大学 医学部 5名
慶應義塾大学 理工学部 24名
慶應義塾大学 総合政策学部 14名
慶應義塾大学 環境情報学部 17名
慶應義塾大学 看護医療学部 5名
慶應義塾大学 薬学部薬学科 0名
慶應義塾大学 薬学部薬科学科 0名

参照元:慶應義塾女子高等学校 公式ホームページ

入学試験を受けて他大学へ進学する生徒もおり、千葉大学医学部や順天堂大学医学部などへの合格実績があります。

慶應義塾女子高校の入試情報

2025年度入試概要は、以下のとおりです。

  一般 帰国生 推薦
募集人員 約70名(帰国生若干名を含む) 約30名
試験科目 国語・英語・数学・作文 書類審査・適性検査・面接

参照元:慶應義塾女子高等学校 公式ホームページ

最新の入試情報は、各自でご確認ください。

慶應義塾女子高校の入試倍率

2025年度の入試倍率は、次のとおりです。

  一般 帰国生 推薦
定員 約70名 若干名 約30名
受験者数 395名 27名 110名
合格者数 148名 8名 32名
補欠合格者数 5名 0名 -
実質倍率 2.58倍 3.37倍 3.43倍

参照元:慶應義塾女子高等学校 公式ホームページ

慶應義塾女子高校の実質倍率は一般入試で2.58倍、推薦入試で3.43倍です。特に推薦入試は倍率が高く、競争の激しさがわかります。中学校の成績が良ければ、推薦入試と一般入試と、受験できるチャンスが2回に増えるでしょう。

慶應義塾女子高校は女子校の中でも最難関に位置付けられているため、インターネット上で「女子にとってはお買い損」といわれることがあります。「最難関高校に合格できる学力があるなら、大学受験で難関国立大学を目指した方がよい」「高校受験で進学先を決めてしまうのはもったいない」という意見があるためです。

もし高校受験の段階で慶應義塾大学へ行きたいという希望が強いのであれば、特に気にする必要はありません。女子高へ進学すれば、基本的には慶應義塾大学への推薦をもらえます。

一方で「医学部を希望している」といったように、大学名以上に学部に対する志望が強い場合は、大学受験で複数の大学を受験する方が附属校を経由するよりも叶いやすい場合があります。

慶應附属高校3校の魅力ポイント一覧

これまで紹介した3校の魅力と特色を以下の表にまとめました。

学校名 校風 生徒数 特色 向いている人 3年間の学費目安
慶應義塾高校
※男子のみ
自由で活気がある 2,201名
※2024年4月時点
・大学施設を利用できる
・生徒数が多いマンモス校
・大学生活を体験したい人
・にぎやかな中で高校生活を送りたい人
3,343,000円
慶應義塾志木高校
※男子のみ
自然豊かで探求的 738名
※2024年4月時点
・私服通学OK
・24言語を学べる
・高校受験組の割合が大きい
・自然の中で学び、探求したい人
・高校進学後、他の生徒と同じスタートラインに立ちたい人
3,422,500円
慶應義塾女子高校
※女子のみ
少人数で行事が熱い 約576名 ・三大行事で団結できる
・国語教育に力を入れている
・行事で団結したい人
・国語が好きな人
3,145,000円

今回紹介した3校の中で、慶應義塾高校と慶應義塾志木高校は男子のみ、慶應義塾女子高校は女子のみが対象です。そのため、男子は慶應義塾高校と慶應義塾志木高校のどちらかを選べますが、女子は慶應義塾女子高校一択となります。

結局のところは慶應附属高校に限らず、他の高校も含めて「どんな高校生活を送りたいか」で選ぶのが一番です。大学受験を青春のひとつに組み込むのか、それとも内部進学で時間に余裕を持ちながら充実した高校生活を送るのかなどを、ぜひじっくりと考えてみてください!

まとめ:自分らしい進学ルートを選ぼう

慶應義塾大学へ進学できるとあって、高い人気を集めているのが慶應附属高校です。入試の偏差値や倍率は高いですが、合格すれば大学受験勉強から解放されるのはメリットといえます。

それぞれで生徒数や校風、特徴などが異なります。充実した高校生活を送るためにも、自分に合ったところを選ぶことが大切です。

※参考動画:【慶應附属】義塾・志木・女子高の特徴を解説

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執筆者プロフィール

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監修者プロフィール

大山雅司
ひのき進学教室 三軒茶屋校講師
大山雅司

塾講師として中学・高校・大学受験指導を行っている。2020年にYou Tubeチャンネル「ひのき三軒茶屋」を開設し、主に高校受験に関する内容を配信中。2024年8月には都立高校の口コミ・データサイト「都立合格.com(ドットコム)」の運用を開始。“受験を少しでも面白く乗り越える”手助けを行うことを目標に動画制作を行っている。

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