中学受験|本番直前は学校を休むべき?体調管理・勉強・メンタルの最適バランスを元大手塾講師が解説
受験本番が目前に迫る1月。「インフルエンザやコロナが怖い。私は休ませたいけど、子どもは学校に行きたいと言う…」。
そんな葛藤に胸が締めつけられる親御さんも多いのではないでしょうか。休ませたほうがいいのか、行かせても大丈夫なのか。どちらを選んでも心配は尽きず、この悩みは多くの家庭が抱えているものです。
そこで今回は、早稲アカ・駿台で25年以上の中学受験指導実績を誇る西村創先生に、受験直前期の過ごし方や、登校するかしないかの判断基準を詳しく伺いました。体調・勉強・メンタルの管理とどう折り合いをつけて整えていけばいいのか? そのヒントをお届けします。
編集部
塾選ジャーナル編集部
塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。
監修者
西村 創先生
早稲田アカデミー、駿台、河合塾Wingsなどで指導歴25年以上。新卒入社の早稲田アカデミーでは、入社初年度に生徒授業満足度全講師中1位に輝く。駿台ではシンガポール校講師を経て、当時初の20代校長として香港校校長を務め、過去最高の合格実績を出す。河合塾Wingsでは講師、教室長、エリアマネージャーを務める。現在は、セミナー講演や書籍執筆、「にしむら先生 受験指導専門家」としてYouTube配信(チャンネル登録13万人超)などを中心に活動。著書は『中学受験のはじめ方』(KADOKAWA)など多数。 http://www.youtube.com/@nishimurasensei
目次
“休ませたい親”と“行きたい子ども”の間で揺れる、受験直前の学校どうする問題

【CASE 048】小学6年生・女子
性格:
おっとりしている反面、負けず嫌いで頑固な一面も。友達との関係や学校生活を大切にする、感受性豊かなタイプ。
【今回のお悩み】
ペンネーム:MSさん(小学6年生 保護者)
受験直前期、学校をどこまで休ませるべきか悩んでいます。1月に入るとインフルエンザやコロナの感染リスクが高まるため、体調を優先して1週間ほど休ませる予定です。
夫は「体調管理を最優先に、1月中旬からは休ませるべき」との意見。しかし娘は「ギリギリまで学校に行きたい」と、卒業前のクラスの雰囲気を楽しみたい様子です。本人の意思を尊重したい気持ちはあるのですが、どちらを優先すべきか迷ってしまいます。
中学受験を目前に、学校を休むべきかどうか?判断のポイントは“学校の空気感”
受験直前の1月は、体調管理や勉強時間の確保などを理由に、学校を休ませるべきか迷う家庭が多くなります。その判断を左右する大きな要素が、通っている学校の雰囲気です。
中学受験率の高い地域では、例えばクラス40人中38人が1月から休むこともあり、授業が自習中心になるケースもあります。ほかの受験生もほとんど休むため、自然と「休んで受験に集中する」という流れができます。
一方で受験する子が少ない学校では、「受験していることを知られたくない」「目立ちたくない」といった理由で、直前まで登校を続ける家庭もあります。
このように、“学校でほかの子がどうしているか”は、お子さんの気持ちにも大きく影響します。だからこそ、最終的には、お子さん自身が安心して集中できる環境を優先して決めてあげることが大切です。
学校を休ませるか続けるか。迷ったときはメリット・デメリットを整理
お子さんにこだわりがなく迷う場合には、メリットとデメリットを比較して考えましょう。
学校を休ませるメリット
学校を休ませることで得られるメリットには次のようなことが挙げられます。
・感染症リスクを減らし、体調管理を優先できる
・学習時間を確保できる
・志望校に向けた入試対策に集中できる
1月ともなれば入試目前。志望校合格のために少しでも多くの時間を受験勉強に充てたい時期です。感染症対策だけでなく、入試対策に集中する時間を確保できることをメリットと考え、学校を休む判断をする家庭も多く見られます。
一方で学校に行かなければ必ず勉強するかは別問題。自宅であれ学校であれ、勉強に集中できる環境づくりは気を配りたいポイントです。
学校を休ませるデメリット
反対に、学校を休ませることで起こり得るデメリット・懸念点も見ていきましょう。
・気分転換ができず、親子ともにストレスになる
・ずっと一緒にいることで、親子関係がギクシャクする
学校で友達と話をしたり授業を受けたりしている時間は自由でいられた子も、家にいるとずっと受験と向き合うことになります。気分転換ができず、気が滅入ってしまうこともあるでしょう。
これは、親も同じです。小学6年生は、思春期・反抗期を迎え、親の言うことを聞かなくなってくる年頃。入試直前は、そうでなくてもお互いに気が張る時期なので、些細なことでぶつかりやすくなります。
学校を休ませると決めたときの工夫と親の関わり方
対策として、できれば塾の自習室を活用するのがおすすめです。同じ塾に通っている友達や講師と会うことで、子どものストレス発散やモチベーションアップにもつながります。
家だとTVや本・漫画の誘惑がありますが、自習室なら勉強するしかありません。一般的な塾であれば13時にオープンするところが多いので、お昼ごはんを食べたら塾に行くなど、生活リズムを決めておくとよいでしょう。
受験の直前期であっても、学校を休んでいるとつい遊びたい気持ちに負けてしまう子も多いもの。「この時間は何をやる」と、細かくタイムスケジュールに落とし込むところまで、親がサポートしてあげることが重要です。
仕事で家にいられない場合は、家の様子を確認できるよう見守り用のカメラを設置して、スマホで中継を見ながら仕事をする家庭も増えています。そこまでは難しいとしても、まだ子どもなので、昼休みなど可能なタイミングで連絡を入れて、定期的に声かけをしてあげてください。
学校を休ませないと決めた場合の注意点
登校を続けると決めたときは、マスクの着用や手洗いをして感染症対策を徹底しましょう。
例えば放課後は早めに帰宅して、集中して勉強する時間をつくるといった工夫の仕方もあります。柔軟な選択肢も視野に入れながら、中学受験の直前期をどう過ごすのか、子どもと一緒に計画を立てるのも有効です。
中学受験の直前期、一番気にしたいのは「子どものメンタルケア」
受験直前期は、体調管理や勉強の追い込みなど、親も子も気が張りやすい時期です。
そんな中で最も大切にしたいのは、お子さんの気持ちが安定しているかどうかです。体調面が気になるとしても、子どもが学校に行きたいと望むなら、それを尊重するほうが安心して本番に臨める場合もあります。
勉強の成果はメンタルに大きく左右されるので、親が神経質になりすぎず、できるだけ普段どおりに接することも大切です。
思うようにいかず、親として不安やイライラが募ることもあるでしょう。そんなときは一人で抱え込まず、塾の講師など第三者の力を借りるのも有効です。親も子も気持ちが揺れやすい時期だからこそ、外からのサポートをうまく取り入れながら、本番まで穏やかに過ごせる環境を整えてあげてください。
成功へ導く賢者からの金言!

体調管理も入試対策も大事だけれど、
何より優先すべきは、子どもの心の安定。
※塾選調べ:
対象:中学受験に関してのお悩みを持つ保護者50名にアンケートを実施
執筆者プロフィール
塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。
監修者プロフィール
早稲田アカデミー、駿台、河合塾Wingsなどで指導歴25年以上。新卒入社の早稲田アカデミーでは、入社初年度に生徒授業満足度全講師中1位に輝く。駿台ではシンガポール校講師を経て、当時初の20代校長として香港校校長を務め、過去最高の合格実績を出す。河合塾Wingsでは講師、教室長、エリアマネージャーを務める。現在は、セミナー講演や書籍執筆、「にしむら先生 受験指導専門家」としてYouTube配信(チャンネル登録13万人超)などを中心に活動。著書は『中学受験のはじめ方』(KADOKAWA)など多数。 http://www.youtube.com/@nishimurasensei

