【高校受験】理科の勉強法|出題範囲やよく出る単元、時期別の対策法、おすすめ塾など解説


編集部
塾選ジャーナル編集部
高校受験生の中で、「理科が苦手で、他の足を引っ張っている」「克服するための勉強法を知りたい」などと思っている子どもはいませんか?暗記科目の印象が大きい理科ですが、暗記だけでは点数アップが見込めません。しかし、正しい勉強法に沿って対策をしていくことで、成績が上がりやすいのも特徴です。
今回は高校受験に向けた理科の勉強法について、出題範囲やよく出る単元、時期別の対策法、おすすめ塾情報などと一緒に解説します。
【高校受験】理科の出題範囲やよく出る単元
高校受験の理科の出題範囲やよく出る単元の詳細は、都道府県や学校ごとで異なります。物理・化学・生物・地学の4分野から出題され、それぞれ25%ずつの割合となっているのが一般的です。そのため、苦手な分野が一つでもあると、大きな失点へつながってしまうかもしれません。
また、最近では「図表やグラフ、資料などから情報を読み取る問題」や「複数の分野にまたがった、融合的な問題」「教科書に掲載されていない、新しいテーマの問題」などが出題されるところもあるでしょう。
各分野でよく出る単元は、次の通りです。
- ・物理:「力と運動」「磁界」「電気・電流」
- ・化学:「化学変化」「原子・分子」「気体と水溶液」「電気分解・イオン」
- ・生物:「植物」「細胞分裂」「生殖・遺伝」「消化・吸収」
- ・地学:「地層」「地震」「天気」「天体」
特に「電気・電流」と「原子・分子」「天体」などは、苦手とする中学生が少なくありません。勉強する際は注意してください。
【高校受験】理科の分野別勉強法|苦手な単元の学習のコツも紹介
高校受験の理科は物理・化学・生物・地学の4分野から出題されるため、まんべんなく勉強しなければいけません。それぞれの勉強法と、多くの受験生が苦手とする単元の学習のコツは次の通りです。
物理の勉強法
物理の勉強で欠かせないのが、公式を正確に覚えることです。「なぜ、そうなるのか?」といった意味と一緒に、各単元の基本公式を理解しましょう。基本公式をその意味と一緒に理解できたら、実際に問題を解いてみます。基礎問題なら、スラスラと解けるようになっているはずです。その後、標準問題や応用問題と、少しずつレベルをアップしていきましょう。
「電気・電流」の単元は、電流と電圧の違いを理解するところから始めてください。その後はオームの法則を覚えて、回路図を自分で描く練習をします。複雑な回路の問題では、「並列回路と思ったら、実は直列回路だった」といった勘違いが少なくありません。いったん自分で回路図を描いてみることで、複雑な問題も理解しやすくなります。
化学の勉強法
化学は元素記号や化学式といった、基本的な知識を暗記するところからスタートします。物質や性質の特徴や違いは、自分で表を作ってまとめてみるとよいでしょう。基礎的な知識をマスターした上で計算力を高めれば、化学分野で高得点が期待できます。教科書や参考書に載っている基本問題が解けるようになったら、標準問題や応用問題にも徐々にチャレンジしていってください。
「原子・分子」の単元を克服するためには、元素記号の丸暗記が前提です。元素記号を覚えていないと何もできないため、正しく覚えていない子どもは必死になって暗記しましょう。元素記号がわかると化学式が理解でき、さらに化学反応式もわかるようになります。
生物の勉強法
生物や理科4分野の中でも暗記重視となるため、比較的取り組みやすい分野といえるでしょう。さらに一つひとつの単元が独立しているので、後からの勉強でも十分成績アップが見込めます。細かい知識のほか、カタカナで書かれているなじみの薄い用語も覚える必要があることから、どれだけ効率的・効果的に知識をインプットできるかが攻略のカギです。
教科書や参考書を読んでも覚えにくい場合は、図や表を用いたり、一問一答タイプの参考書を使ったり、赤いセルシートを活用したりと、自分なりに覚えやすい方法を探してみましょう。基礎的な知識を身につけたら、問題演習を通じて理解を深めます。
地学の勉強法
地学は生物ほどではないものの、比較的暗記が中心となる分野です。各単元の基礎知識の暗記から始めましょう。岩石・火山・地層などはイラストや表にしてみると、各項目とのつながりが明確化され、より覚えやすくなります。
地学分野で最もつまずきやすいのが、「天体」です。知識よりも仕組み自体を理解する必要があるため、自分で図を作ってみるとよいでしょう。理解するためのポイントは、観測者の位置を確かめること。観測者の視点に応じて状況が変わってくるので、「地球上から見ているのか」「宇宙から見ているのか」「月から見ているのか」などを確認してください。その上で基礎問題から始めて、少しずつ難しい問題にもチャレンジしていきましょう。
理科の効果的な高校入試対策
高校受験では、理科以外の教科も勉強しなければいけません。そのため、効率的・効果的な勉強法をとることが大切です。
主に以下で紹介する5つの方法に従って、理科の高校入試対策を進めていくとよいでしょう。
苦手分野・単元を把握し、克服する
1つ目は苦手な分野・単元を把握して、克服に努めることです。先で述べたように、理科は物理・化学・生物・地学と4つの分野から構成されています。4つの分野の内容はまったく異なるもののため、苦手な分野・単元を集中的に勉強するだけで、点数アップにつながるでしょう。
わからないところ・理解不十分な箇所の発見が早ければ早いほど、対策がより容易です。過去に受けた定期テストや模擬試験の結果などをふり返り、特に点数が低い分野や単元をピックアップしてみてください。
レベルに合わせた問題集をくり返し解く
問題集で演習をする際は、自分のレベルに合ったものを選びましょう。たとえば、基礎固めすらできていない子どもが難関高校を志望しているからといって、レベルの高い問題集を使うのは止めてください。内容はほとんど理解できず、時間とお金の無駄です。また、解けない問題ばかりが続き、自信の喪失やモチベーションの低下にもつながってしまうでしょう。
目標とするレベルが高くても、まずは自分の学力に合わせた問題集から始めることが大切です。何度もくり返し解いて、完璧に理解できるようになってから、よりレベルの高い問題へ移ってください。
まとめノートを作り、暗記対策をする
用語や意味の暗記対策におすすめなのが、まとめノートを作ることです。分野・単元ごとに重要な項目や自分が間違えやすい項目を抽出して、ノートにまとめてみましょう。ノートを作る過程を通して知識が整理されるだけでなく、後から見返して復習することにも役立ちます。
単元によっては図やグラフも一緒に書いてください。血液循環や天体などは、視覚的に捉えると頭の中に定着しやすい特徴があります。
ただし、まとめノート作りは時間がかかるため、入試本番直前におこなうのは避けましょう。また、盛り込む内容を絞ることも大切です。自分にとって本当に必要な情報だけを書いてください。
多くの問題を解いて、学んだ知識を定着させる
用語や公式を覚えて理解したつもりでも、いざ問題にチャレンジしてみると解けないことは珍しいことではありません。学んだ知識を問題で使えるようにするためには、できるだけ多くの問題演習を重ねてください。基礎的な問題演習から始めて、少しずつ問題のレベルを上げていきます。問題演習を通じで、理解できていない部分を洗い出せるようにもなるでしょう。
また、記述対策にも問題演習が最適です。高校受験では記述式問題である程度のパターンが決まっており、問題演習によって基本的な出題パターンを理解できるようになります。
志望校の過去問を解き、傾向をつかむ
最後は志望校の過去問を解いて、傾向をつかむことです。都道府県や学校ごとで大まかな問題傾向は異なるため、過去問を実際に解いていく中で特徴をつかみましょう。できれば3年分は取り組みたいところです。
問題を解いたら、間違えた箇所を中心に解説をしっかり読みましょう。何度もくり返して解き直すことで、入試本番で通用する実力が養われていきます。
【時期別】高校入試に向けた対策や勉強法
理科は数学や英語といった積み上げ式の科目と比べると、集中的な勉強がある程度は通用します。しかし、余裕を持って高校受験対策を進めていくためには、中学1年生のうちから計画的な勉強を心がけましょう。
続いては時期別の対策や勉強法を紹介します。
中学1年生~2年生
中学1年生~2年生の段階では、授業で習った範囲内で苦手な分野・単元をなくすことを意識してください。受験勉強が本格化する中学3年生以降は、苦手分野・単元へじっくり取り組む時間を確保しにくくなります。できるだけ苦手を残さずに受験学年を迎えることで、余裕を持った受験勉強を進められるようになります。
また、用語や公式の暗記などの、時間がかかる作業も済ませておきたいところです。
中学3年生の夏まで
中学3年生の夏までは、これまでに勉強した項目の総復習に取り組んでください。他と比べて得点率が低いところや、基礎事項さえも理解できていないところを洗い出して、夏休みが終わる頃までに克服しておきます。
生物や地学といった暗記が中心となる分野は、時間が取れる夏休みの間にまとめノートを作るのがおすすめです。重要項目や苦手な項目をノートにまとめておくと、入試直前でもさっとふり返ってチェックできます。
また、物理と化学の計算問題では計算スピードと精度を上げるために、多くの問題演習に取り組みましょう。応用問題までこなしておくと、グラフや表を用いた難しい問題にも対応できる力が身につきます。
中学3年生の夏以降
中学3年生の夏以降は、応用問題と過去問演習が基本です。夏休みまでに固めた基礎学力をもとに、受験につながる応用力をどんどん身につけていきましょう。苦手な分野や単元の克服が終わっていれば、比較的スムーズに勉強を進められるはずです。
また、学校の内部や外部で開催される模擬試験は積極的に受けてください。模擬試験を通して入試の雰囲気に慣れ、本番でも緊張せずに力を発揮できるようになります。
高校受験に向けたおすすめの塾
受験生の中には、「どのように勉強すればよいのかわからない」「自分一人では、苦手科目を克服できない」などといった悩みを抱えている子どもがいるかもしれません。
おすすめの方法の一つが、学習塾で勉強することです。専門的な指導を通して、理科に苦手意識を持つ子どもも、しっかり志望校合格に必要な学力を育めるようになるでしょう。ジュクセンがおすすめする学習塾は、次の3つです。
個別教室のトライの指導スタイルは、1対1の完全マンツーマン。授業時間中は講師を独占できるので、付きっきりで学習指導を受けたい子どもにおすすめです。120万人もの指導実績によって作られた「トライ式学習法」をベースに、志望校合格に向けた実力を養成できます。
ナビ個別指導学院も個別指導塾ですが、講師1人に対して生徒は2人までつきます。講師が1人の生徒に指導している間、もう1人の生徒は問題演習を実施。「理解」」と「実践」をくり返すことで、入試本番で求められる解答力を養います。
集団指導塾を探している子どもに最適なのが、早稲田アカデミーです。中学生向けコースはさらに最難関校を目指す「特訓クラス」、難関私立校を目指す「レギュラークラス(R1)」、人気の私立高校を目指す「レギュラーコース(R2)」などに分かれており、学力や志望校のレベルなどに合わせて、効率的な勉強を進められます。
その他のおすすめ塾については、下記の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。
・中学生向け(高校受験)のおすすめ学習塾13選!特徴・サポート体制も比較
・私立高校受験に強いおすすめ塾10選|選び方、私立高校受験の対策方法も解説
まとめ
高校受験の理科は大きく物理・化学・生物・地学の4分野から構成されており、それぞれからまんべんなく問題が出題されます。基本となる用語や公式などを理解してから問題演習に取り組むのが基本ですが、細かい勉強法は分野ごとで異なります。今回紹介した勉強法を参考にしながら、計画的に理科の学習を進めていきましょう。
一人で対策するのが難しい場合は、学習塾へ通う方法があります。無料体験をおこなっているところもあるので、気になるところがあれば気軽に参加してみてはいかがでしょうか。
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