【高校受験】中学生をやる気にさせる方法は?|やる気が出ない原因や親ができるサポートなども解説
編集部
塾選ジャーナル編集部
「高校受験を控えているけれども、勉強のやる気が出ない」「中学生の子どもをやる気にさせるためには、どうすればよいのかな?」などと悩んでいる、親御さんはいませんか?志望校のレベルにもよりますが、高校受験で合格をつかむためには子どものやる気スイッチをオンにして、勉強に対する意欲を引き出すことが欠かせません。
今回は高校受験を予定している中学生をやる気にさせる方法について、やる気が出ない主な原因や親できるサポートなどと一緒に解説します。
【高校受験】勉強のやる気が出ない原因
高校受験を控えていても、子どもによっては勉強に対するやる気がまったく見られないかもしれません。勉強のやる気が出ない原因は、主に次の8つです。
勉強が苦手・嫌い
1つ目は単純に勉強自体が苦手だったり、嫌いだったりすることです。子どもに限らず大人でも、特に自分がわからないものや、苦手とするものに直面すると、苦痛を感じることでしょう。勉強も同じです。「勉強してもわからない」「どうせ勉強しても、成績が上がらない」といった状態が続くと、ますます勉強に対するやる気が下がってしまいます。
子どもがつまずいている箇所を分析し、丁寧に復習して克服するほか、あえて簡単な問題や得意な科目に取り組んで、成功体験を重ねたりするのが効果的です。
勉強の仕方がわからない
受験勉強をしなければいけないことを頭の中では理解していても、具体的な勉強の仕方がわからないことから、やる気がでない中学生も珍しくありません。「どうすればよいのかな?」「何から始めればよいのかな?」などと悩んでいるうちに、どんどん時間がたってしまうでしょう。
勉強には教科ごと、また、子どもの学力や学習習慣、性格などに合わせた方法があります。個々に合った方法を用いることで、勉強へのやる気が向上し、同時に成績も上がっていくはずです。また、学校の先生に相談してみるほか、学習塾へ通って専門的な指導を受ける方法もあるでしょう。
勉強をしても、思ったように成績が上がらない
普段勉強をしているにも関わらず、思ったように成績が上がらないことも、やる気が出ない要因のひとつです。せっかく苦労をして勉強するからには、何かしらの変化がなければ、学習に対するモチベーションは下がってしまうでしょう。
成績が上がらない理由として考えられるのが、勉強の方法が間違っていることです。間違った勉強法を続けていては、いつまでたっても学力は向上しません。教科やいまの実力に合わせた、正しい勉強法を用いることが大切です。
受験のプレッシャーが負担になっている
高校受験のプレッシャーは、多くの大人が考えているよりも大きなもの。適度なプレッシャーはやる気の向上に役立ちますが、子どもによっては大きなプレッシャーが負担となり、現実逃避するために勉強から目を背けていることも考えられます。
子どもが受験のプレッシャーで不安を感じている場合は「不合格でも大丈夫だよ」「頑張ったことが大切だから、心配しないで」など、親が安心できる言葉をかけてあげましょう。
兄弟や周りの友達と比較される
なかなか勉強に取り組もうとしない子どもや、成績が思ったように上がらない子どもに対して「お兄ちゃんは毎日ちゃんと勉強していた」「〇〇君は、この前の模擬試験で合格判定だったよ」など、親によっては兄弟や周りの友達と比較するような言葉がけをしてしまうかもしれません。
しかし、特に思春期の中学生に周りと比べられるような言葉がけをするのは逆効果です。自分は認められていないと感じ、親に対する反発心がますます強くなってしまうでしょう。
他の兄弟や周りをお手本にしてもらいたい場合は、まず、子ども自身が頑張っていることを認めてあげてください。その上で、お手本となる子どもの状況を報告する形で一言添えると効果的です。
学校生活や部活で疲れている
学校生活や部活で疲れていることで、勉強のやる気が出ないことも考えらます。たとえば、学校内での友人関係がうまくいっていないと、子どもにとって大きなストレスとなるでしょう。精神的な疲労が蓄積して、勉強に対する意欲が低下するかもしれません。
また、熱心に活動している部活動に所属していると、毎日の練習でクタクタになるでしょう。部活から家に帰ってくると、疲労が大きくて勉強する気力がわきません。
疲労の原因を分析し、それぞれに合った対策を取りましょう。たとえば、部活が忙しくて勉強する気力がわかない場合、休日にまとめて勉強する時間を確保したり、スキマ時間に勉強したりする方法が取れるはずです。
親が強要したり、介入しすぎたりしている
反抗期に入っている中学生に対して、親が勉強を強要したり、過度に介入したりするのはよくありません。「勉強しなさい」「宿題はちゃんとやったの?」などと何度も口酸っぱくいうと、子どもの反抗心が強まって、ますます勉強しなくなってしまいます。
親が一方的に話すのではなく、子どもの考えや意見を尊重したり、一緒に相談したりしながら関わるスタンスを取るとよいでしょう。
生活習慣が乱れている
最後は生活習慣の乱れです。特に疲れやすさからやる気が出ない場合は、栄養不足や睡眠不足など、子どもの生活習慣が乱れている可能性があります。一度子どもの生活をふり返って、改善できるところは改善に努めましょう。
「お菓子や炭酸飲料、ファストフードの量を減らして、栄養バランスが整った食事をとる」「夜遅くまで起きていることが多ければ、就寝時間を決める」など、疲れを改善できるような生活習慣を意識することが大切です。
高校受験で中学生をやる気にさせる方法
冒頭でも述べたように、高校受験で志望校に合格するためには、子どもの学習意欲を引き出して、やる気にさせることが欠かせません。以下でやる気にさせる方法を全部で6つ紹介するので、参考にしてください。
やる気が出ない原因を把握する
子どものやる気が出ない原因は、ケースによって異なるはず。たとえば、勉強自体に苦手意識を感じている場合と、勉強の仕方がわからない場合とでは、取るべき対処法も変わってきます。そのため、まずはやる気が出ない原因を把握してください。
子どもに直接聞いてみたり、日々の様子を細かく観察してみたり、生活スタイルをふり返ってみたりするほか、学校の先生に聞いてみるのもよいでしょう。原因を明確にさせた上で、改善に向けた具体的な対策法を考えます。
志望校や目標を一緒に決める
何も目標がない状態では、子どもの学習意欲はいつまでたっても向上しません。勉強という努力の先にあるものを明確にすることで、やる気が生まれてくるはずです。
まずは志望校を決めましょう。中学1年生と2年生は受験本番まで期間があるため、偏差値とは関係のない学校を志望校にしても構いません。また、「次の定期テストで、全教科90点以上を目指す」「次の模擬試験で、合格判定を目指す」など、近い先にあるものを目標にするのも効果的です。
志望校の見学に行く
志望校が決まったら、ぜひ学校の見学に行きましょう。ホームページやパンフレット上の情報ではなく、実際に目で見たり、耳で聞いたりした情報は、より子どもの印象に残ります。
学校によっては説明会やオープンスクールのほか、文化祭、体育祭などに参加できるところも少なくありません。事前に情報を入れておき、学校へ足を運んでみてください。
学習環境を整える
いくら勉強しようという意識があったり、勉強のやり方を理解していたりしても、集中できない環境では勉強に身が入りません。そのため、子どもが勉強に集中できるよう、学習環境を整えてあげましょう。
机の上で教科書やノートを広げられるように片付けるほか、テレビやマンガ、スマホ、ゲームといった誘惑となるものは、あらかじめ部屋の中から排除しておくことも大切です。外の音や家族の話し声、テレビの音などが気になる場合は、耳栓やヘッドホンを使うのがおすすめ。外の音をシャットアウトして、勉強に集中できます。
マンガや映画でモチベーションを上げる
たとえば、マンガが好きな中学生は勉強に関するマンガを読んで、やる気を上げる方法があります。社会や数学などをマンガで解説している教材があるので、上手に活用してみるとよいでしょう。
また、映画もおすすめです。直接勉強を教えてくれる内容ではないものの、勉強すること自体の重要性を教えてくれるような、学問をテーマとする映画はたくさんあります。有名な作品として、「ドラゴン桜」「ビリギャル」などが挙げられるでしょう。
こまめに休憩を入れたり、勉強しない日を作ったりする
初めはやる気があっても、長時間続けて勉強したり、毎日休む時間を作らないまま勉強し続けたりすると、疲れて勉強意欲が下がっていってしまいます。そのため、こまめに休憩を入れたり、勉強しない日を作ったりしてみましょう。
「1時間勉強したら、15分休憩する」「毎週土曜日はオフにして、友達と遊んだり、ゲームをしたりする」など、休みを上手にはさむことで、「また勉強しよう」という気持ちが高まるはずです。
高校受験に向けて親ができるサポート
先で述べたように、親が子どもの勉強を強要したり、介入しすぎたりするのはよくありません。しかし、以下で紹介するような方法を通じて、子どもの受験勉強をサポートできるようになるでしょう。
コミュニケーションを取る
普段から子どもとコミュニケーションを取っておき、何かあればすぐに相談してもらえるような関係性を作っておきましょう。中学生は高校受験に対する不安や学校のこと、友人関係のことなど、多感な子どもにとっては悩みが多い時期です。不安なことや悩んでいることがたくさんあればあるほど、勉強に集中できなくなってしまいます。
子どものことを気にかけたり、何気ない話題の話をしたりすることで子どもは安心し、何かあったときはすぐに相談してくれるはずです。
リフレッシュできる機会を作る
子どもによっては自分で上手に、リフレッシュする時間を作れないこともあるでしょう。自分で気晴らしができない場合は、親がリフレッシュできる機会を作ってあげてください。
週末にドライブや買い物へ出かけたり、子どもが好きなレストランで食事をしたり、勉強を頑張ったご褒美として、プレゼントをあげたりするのもおすすめです。
子どもの学力やニーズを把握し、通塾を勧める
たとえば、「一人では勉強計画を立てられない」「苦手科目の勉強方法がわからない」といった子どもの場合は、独学よりも塾で勉強すると効率性が上がります。そのため、子どもの学力やニーズなどを見ながら、親が通塾を勧める方法もあるでしょう。
子どもが通いたくないにも関わらず、無理に通塾させるのはよくありませんが、子ども自身も通いたいと思っていたり、興味があったりする場合は、積極的に通塾を検討してみてください。
やる気スイッチを入れるために、学習塾に通うのもおすすめ
子どものやる気スイッチをオンにして、勉強へのモチベーションを高めるためには、学習塾へ通って勉強する方法があります。中学生向け学習塾の種類は主に、集団指導スタイルと個別指導スタイルの2つです。
それぞれの指導スタイルに適した子どもの主な特徴は、次の通りです。
・集団指導スタイル・・・基礎学力が身についている、競争意識が有利に働く、積極性がある
・個別指導スタイル・・・基礎学力が身についていない、学校の授業に付いていけない、苦手科目を克服したい
集団指導スタイルは所定のカリキュラムに沿って授業が進んでいくため、ある程度の基礎学力が身についている子どもにおすすめです。また、ライバルの存在がプラスに働く子どもなら、競争意識を持って積極的に勉強するでしょう。
基礎学力が身についていない子ども、学校の授業に付いていけない子どもは、個別指導スタイルが合っています。一人ひとりに学習プランが作成され、それぞれのニーズやペースに合わせて勉強を進められるのが特徴です。
中学生向けの集団指導塾と個別指導塾については、以下の記事で解説しています。ぜひご覧ください。
・【中学生】集団指導のおすすめ塾10選!塾ごとの特徴・費用も徹底解説!
・【中学生】個別指導塾おすすめ11選!塾の特徴・費用も徹底解説!
まとめ
高校受験を予定している中学生を勉強に対してやる気にさせるためには、最初にやる気が出ない原因を把握するところから始めましょう。「勉強の仕方がわからない」「受験のプレッシャーが負担になっている」など、さまざまな原因が考えられます。それぞれの内容に応じた対処を取ることで、勉強へのモチベーションも上がっていくはずです。
また、やる気スイッチをオンにするためには、塾へ通って勉強する方法もあります。中には直接的な教科指導だけでなく、子どもの学習意欲を高める工夫をしているところもあるので、いろいろな場所を検討してみてください。
・関連記事 ~この記事を読んだ方は、こちらの記事も読んでいます。
・中学生に勉強のやる気を出させる方法|やる気が出ない原因や効率の良い勉強のやり方やおすすめ塾も紹介
・高校受験直前期の勉強法や学習時間|受験前日・当時の過ごし方や親がやるべきことを解説
・【中学生】学校の授業や塾の勉強についていけない原因|対処法や効率の良い勉強法、おすすめ塾を紹介
・高校受験直前期の勉強法や学習時間|受験前日・当時の過ごし方や親がやるべきことを解説
・【高校受験】年間スケジュールや入試日程|やるべきことや勉強時間の目安なども紹介
・【高校受験】塾なしでも合格できる?通塾していない割合や勉強法、独学のコツなど解説
執筆者プロフィール
塾選ジャーナル編集部です。『塾選ジャーナル』は、日本最大級の塾検索サイト『塾選(ジュクセン)』が提供する、教育・受験に関する総合メディアです。保護者が知っておきたい受験や進路情報をお届けします。