高校の勉強についていけない理由とは?対処法や効率の良い学習法、大学受験に向けたおすすめ塾などを紹介


編集部
塾選ジャーナル編集部
「高校の勉強についていけない」「進学校で授業のレベルが高く、クラスメイトから遅れをとっている」などの悩みを抱えている高校生はいませんか?授業についていけないと定期テストの点数が悪くなるだけでなく、精神的にも大きな不安が生じてしまうことでしょう。
今回は高校の勉強についていけない主な理由について、対処法や効率の良い学習法、大学受験に向けたおすすめ塾情報などと一緒に紹介します。
【高校生】学校の勉強についていけない7つの理由
高校の勉強についていけない理由はケースによってさまざまですが、主に考えられるのは次の7つです。
中学校と比べて学習内容が難しい
最も多い理由のひとつが、中学校と比べて高校の学習内容が難しいことです。たとえば、進学校の場合、授業カリキュラムは主に大学進学を視野に入れて作られています。
また、中学校では理科や社会などと一つの教科で完結していたものが、化学・物理・生物・地学、日本史・世界史・地理・倫理などと、科目が細分化。一つひとつの科目ごとで授業がおこなわれるため、当然のことながら勉強内容もより深いものとなります。
特に進学校に合格点ギリギリの成績で入学した場合、レベルの高い授業についていけないと感じることが少なくありません。
授業進度が速く、追いつけていない
学習内容が難しいにも関わらず、授業進度が速いことも勉強についていけない理由のひとつです。中学校よりも多い学習項目を同じ3年間で消化する必要があるため、授業のスピードが速くなるのは当然でしょう。生徒が理解しているかをいちいちチェックせず、カリキュラムに沿ってどんどん授業が進む学校もあります。
また、進学校の場合は高校3年生の1年間を大学受験対策に割くために、3年分のカリキュラムを高校2年生の間に終わらせるところも少なくありません。1回の授業で進む教科書のページ数が多く、追いつけないと感じる子どもが表れがちです。
わからない問題を放置している
授業で習った単元や問題でわからない部分があっても、そのまま放置している子どもがいるかもしれません。しかし、何も対処せずにわからないままにしていると、ますます授業についていけなくなります。
特に英語と数学の2つは積み上げ式の教科といわれており、これまでに習った単元がベースとなって、後の学習項目を理解できるようになります。そのため、わからない問題を放置すると、その後の授業を聞いても、何を説明しているのかがわからないでしょう。
予習・復習ができていない
学習内容が難しく、さらにスピードが速い高校の授業についていくためには、自宅での予習・復習が欠かせません。もちろん高校のレベルにもよりますが、授業を聞くだけでは内容をしっかり理解することは難しいでしょう。
特に復習は予習以上に大切です。人間の記憶に関する研究「エビングハウスの忘却曲線」では、覚えたものは復習しないと、1時間後に56%、1日後に74%、1週間後には77%の内容を忘れてしまうといわれています。
思った以上に成績が上がらない
高校は公立中学校と異なり、自分と同じ程度の学力を��つ生徒が集まってきます。たとえば、地域でトップクラスの進学校の場合、ほとんどの子どもは基礎学力が高く、中学校では成績上位者だったことでしょう。
そのため、生徒同士の学力差が小さく、これまで中学校では学年トップの成績を取っていた子どもでも、定期テストでは思った以上に成績が上がらないことは普通です。
自分が思っている以上になかなか成績がアップしないことから自信を失い、授業に身が入らないケースも実際にあります。
勉強方法が誤っている
6つ目は勉強方法自体が誤っていることです。教科や科目ごとに一定の勉強法というものがあり、間違った勉強法を続けていては、いつまでたっても成績が上がらないでしょう。
たとえば、英語の学習において単語や文法の知識が身についていないにも関わらず、長文読解の勉強をするのは順序が違います。また、物理はどれだけ問題演習をするかが大切で、単に用語や公式を暗記するだけでは点数がアップしません。
教科・科目ごとの勉強法を正しく理解した上で勉強することが大切です。
部活などが忙しく、勉強時間を確保できない
部活や習いごとなどが忙しいと、思ったように勉強時間を確保できず、学校の授業についていけなくなる要因となります。
たとえば、本格的に活動している運動部などに所属すると、毎日夕方以降まで練習がおこなわれるかもしれません。活動が終わってから遅い時間に帰宅すると、心身ともに疲れて勉強するどころではないでしょう。週末には練習試合が入り、学校の授業以外で勉強する時間はほとんど確保できません。
【高校生】勉強についていけない時の対処法
「学校の勉強についていけないな」と感じたら、できるだけ早く問題を解決しましょう。勉強についていけない状況を放置すればするほど、どんどん深刻になってしまいます。
効果的な対処法は、主に次の5つです。
学習習慣を身につける
まずは「毎日コツコツと勉強する」「授業で習った範囲を、その日のうちに復習する」といった、基本的な学習習慣を身につけましょう。中学校よりも難しく、スピードも速い高校の授業についていくためには、自宅学習が欠かせません。毎日机に向かう習慣がない子どもは、基本的な学習習慣の育成から取り組んでください。
30分や1時間といった短い時間でも構わないので、毎日勉強するクセをつけましょう。慣れてきたら、少しずつ勉強時間を増やしていくことも大切です。
また、部活動などでまとまった学習時間を確保できない場合は、スキマ時間の活用がおすすめ。通学時のバスや電車の中、授業や部活動の休憩中、自宅でお風呂に入っている間など、細切れ時間に単語の暗記や一問一答タイプの問題集に取り組むとよいでしょう。
できる・できない箇所を明確にする
すでにできるところや理解できている箇所と、できてないところや理解不十分な箇所を明確にすることも重要です。すでにできているにも関わらず、同じところを何度もくり返し取り組むのは効率性に欠けます。
もちろん忘れないように、できているところを定期的に復習することは大切ですが、効率的に成績をアップさせるためには、できていないところ・理解できていない箇所にフォーカスして取り組むことが大切です。
たとえば、問題集で演習をするときは、間違えた問題やわからなかった問題にチェックを入れておきましょう。2回目以降に取り組む際はスムーズに解けた問題をスルーして、チェックをつけた問題にだけ取り組むと、効率的な成績アップが期待できるはずです。
目標を設定した上で勉強計画を立てる
無計画でただ闇雲に勉強をすることも、効率性に欠けます。限られた時間の中で学力を上げるためには、まず目標を設定してみましょう。「〇〇大学に合格する」「次の定期テストで、全教科で8割以上得点する」といった長期的な目標のほか、「今月は苦手な数学の基礎固めをする」などの短期的な目標を作ることも大切です。
具体的な目標ができたら、次に目標達成に向けた勉強計画を立てます。「数学の問題集に、毎日5ページずつ取り組む」「今週中に、英単語を100個覚える」などです。より細かくやるべきことを設定することで、途中で迷うことなく勉強を進められます。
入塾する
自分一人では勉強計画を立てられなかったり、教科書や参考書の内容がわからなかったりする場合、塾や予備校へ入って勉強する方法があります。具体的な指導スタイルやカリキュラムなどは場所によって異なりますが、子どもの学力や学習ニーズに合った塾・予備校へ入れば、効率的・効果的に勉強を進められるはずです。
注意してほしいのは、塾・予備校側へ現在の状況を正確に伝えること。本当はわからない箇所やできないところが多く、基礎固めもできていないのに、見栄を張って「できます」といったり、学力よりも高いレベルのコースを受講したりするのは止めましょう。時間と費用の無駄です。いまの状況を素直に伝えた上で、自分の学力に合ったコースや講座を選んでください。
なぜ勉強するのかを考えてみる
最後は「なぜ勉強するのか」を考えてみることです。ただ目的もなく勉強をしても、モチベーションが上がらないのは当たり前のこと。勉強する目的を明確にすることで、積極的に勉強に取り組めるようになり、日々の授業にもついていけるようになるでしょう。
「志望校を決める」「大学で勉強したい学問を見つける」「将来就きたい職業を考える」など、先々のことを考えてみてください。
【高校生】効率の良い勉強方法
学校の授業や部活動、習いごと、家族や友人との時間など、やるべきことがたくさんある高校生にとって、いかに効率良く勉強をするかは大切なこと。限られた時間を無駄にしないためにも、効率性を意識した勉強法を取り入れることが求められます。
まずは教科・科目を問わず、基礎固めから始めるようにしましょう。高校の授業や定期テスト、志望する大学の入試問題などが難しかったとしても、基礎固めができていない状態では学力アップ・点数アップは見込めません。基礎的な知識がベースとなって、難しい問題も解けるようになるためです。一見遠回りに思えても、特に基礎学力がない子どもは、基礎固めに十分な時間をかけてください。
また、参考書や問題集を1つに絞ることも重要です。自分では勉強しているつもりでも、なかなか成績が上がらない子どもは、「あれもこれも」と複数の参考書・問題集に手を出していることが少なくありません。1回の学習のみで記載されている内容をすべて理解することはできないため、同じ参考書や問題集に何度もくり返し取り組むことが学力アップにつながります。
その他の効率の良い勉強法については、下記の記事で解説しています。ぜひご覧ください。
・【高校生】効率の良い勉強法|やっておくべきことや平均的な学習時間、受験に向けたおすすめ塾を紹介
大学受験に向けたおすすめの塾
先で述べたように、一人では勉強計画を立てられなかったり、勉強しても内容が頭に入ってこなかったりする場合は、塾や予備校へ通って勉強する方法があります。また、大学受験を予定している子どもにも適しているでしょう。
ジュクセンがおすすめする塾・予備校は、次の3つです。
駿台予備校は集団指導スタイルの予備校です。「スーパーαレベル」「スーパーレベル」「スタンダードレベル」「ベーシックレベル」と別れており、子どもの学力や志望校のレベルに合わせて授業を選択できます。授業時間は1回50分と短いため、長時間の勉強に慣れていない子どもにもおすすめです。
受験業界大手のベネッセグループに所属しているのが、東京個別指導学院。最新の受験情報をいち早くキャッチして、受験指導や日々の学習指導に生かしています。個別指導のため、一人ひとりのニーズに合わせてカリキュラムを組んでくれるのも大きな魅力といえるでしょう。
河合塾マナビスの授業スタイルは映像型です。約1,000にもおよぶ講座があり、基礎から難関大学向けまでのさまざまなレベルに対応します。映像授業なので、わからないところはくり返したり、すでに理解できている箇所は飛ばしたりと、自分のペースで勉強できるのは大きな特徴です。
他の学習塾・予備校情報は、下記の記事で解説しています。
・【高校生】おすすめ集団塾|向いている子どもの特徴や費用相場も紹介
・【高校生】おすすめ個別塾11選|料金相場や個別塾のメリットを紹介
・【大学受験】文系に強いおすすめ塾5選|文系塾の選び方や必要科目など紹介
・【大学受験】理系に強いおすすめ塾・予備校10選|理系科目や塾の選び方など紹介
まとめ
高校の授業は中学校と比べて学習内容が難しく、また、特に進学校ではスピードも速いため、「勉強についていけない」と感じる子どもが表れがちです。勉強に対する不安を感じ始めたら、できるだけ早く対処するようにしましょう。わからないところを放置しておくと、どんどん成績が下がるだけでなく、合格できる大学の選択肢もせまくなってしまいます。
対処法のひとつが、塾や予備校へ通って勉強すること。専門的な学習指導を通して、効率的な成績アップが期待できます。無料体験をおこなっているところもあるので、上手に活用してみてはいかがでしょうか。
・関連記事 ~この記事を読んだ方は、こちらの記事も読んでいます。
・【高校生】勉強のやる気を出す方法|やる気が出ない原因や効率的な学習法、親ができることなど解説
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・単語・文法・長文など英語の勉強法について|成績が伸びない生徒の特徴なども紹介
・高校生向けた効果的な予習・復習の仕方|学年別の勉強法ややるべきことも解説
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