2024/03/29
公開

【中学受験】塾の夏期講習日程・スケジュールは?費用についても解説! 

中学受験を予定している子どもにとって塾の夏期講習は、志望校合格に向けた重要な位置づけ。というのも、苦手科目の克服や志望校別の入試問題演習などを通して合格力を高められるようになるからです。 今回は塾で開催される夏期講習の一般的な日程やスケジュール、費用について解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。ただし詳細は塾によって異なるため、あくまでも一つの参考としてくださいね。 

目次

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夏期講習日程について 

まずは夏期講習の日程について見てきましょう。いつからいつまで開催されるのかを事前に理解しておくことで、夏休みの計画を早めに立てられるようになるはずです。 

一般的な夏期講習日程 

夏期講習の開催パターンはさまざまです。 

一般的には学校の夏休み期間に沿って開催されるパターン、前期と後期に分けて開催されるパターン、そして短い期間に限定して開催されるパターンの3種類があります。 

パターンごとの主な日程やカリキュラム内容は次の通りです。

開催パターン  日程と日数  主なカリキュラム 
夏休み期間に開催 

・7月中旬~8月下旬まで 

・合計20日~25日間ほど 

・1週間単位でカリキュラムが変わる 

・基礎力養成から苦手科目の克服、入試問題演習など 

前期と後期に分けて開催 

・7月中旬~8月上旬まで 

・8月中旬~8月下旬まで 

・前期と後期、それぞれ10日間ほど 

・前期と後期でカリキュラムを分けている 

・例えば前期は復習、後期は予習など 

短い期間に限定して開催 ・夏休み期間中に1週間~2週間ほど  ・苦手科目の克服やテーマ別学習など 

中学受験を目的とした子どもの場合、多くのケースで進学塾開催の講習に通うことになるでしょう。学校の授業理解を目的とした補習塾と比べると講習の日程は長く、20日~25日ほどとなることが多いです。また受験学年となる小学6年生は、他の学年と比べてさらに日数が長くなるでしょう。 

大手学習塾の夏期講習日程 

中学受験を予定している家庭の中にはSAPIXや日能研、四谷大塚、早稲田アカデミーといった大手学習塾にすでに通っている、またはこれらの塾が開催する夏期講習に通わせたいと思っている保護者もいるのではないでしょうか。2021年度におけるそれぞれの夏期講習日程を調査しましたので、参考にしてみてください。ただし、四谷大塚に関しては、2020年度の情報になりますのでご注意ください。 

塾名  学年  日程 日数 コマ数  費用 
SAPIX  小学4年生 

・8月1日~8月10日、8月16日~26日 

・8月2日~ 8月11日、8月17日~27日

※校舎によって開催日程が異なります 

・14日間  ・全42コマ(算数14コマ、国語12コマ、理科8コマ、社会8コマ)  ・税込み90,200円 
小学6年生 

・7月22日~8月10日、8月16日~17日 

・7月22~8月11日、8月17日~18日 

※校舎によって開催日程が異なります 

・18日間  ・全54コマ(算数18コマ、国語18コマ、理科9コマ、社会9コマ)  ・税込み210,100円 
日能研(立川校の場合)  小学4年生 

・7月31日~8月7日 

・8月16日~8月23日 

・6日間+テスト1日 

・4科目受講は全24コマ(国語と算数、社会、理科を各6コマ)

・2科目受講は全12コマ(国語と算数を各6コマ) 

・40,370円(4科目受講) 

・24,750円(2科目受講) 

小学6年生  ・7月19日~8月24日  ・28日+テスト1日 

・4科目受講は全120コマ(国語と算数は各36コマ、社会と理科は各24コマ) 

・2科目受講は全72コマ(国語と算数を各36コマ)

・179,960円(4科目受講) 

・117,590円(2科目受講) 

四谷大塚(2020年度の情報)  小学4年生 

・7月21日~8月11日 

※校舎によって開催日程が異なります 

・9日間+テスト2日間  ・国語と算数、社会、理科の授業を200分×9日間  不明 
小学6年生 

・7月21日~8月11日 

※校舎によって開催日程が異なります 

・17日間+テスト2日間  ・国語と算数、社会、理科の授業を200分×17日間  不明 
早稲田アカデミー  小学4年生  ・7月21日~8月2日、8月16日~21日  ・前期後期合わせて18日間 

・4科目受講は全36コマ 

・2科目受講は全18コマ 

・4科目受講は79,300円(塾生は63,400円) 

・2科目受講は54,500円(塾生は43,600円) 

小学6年生  ・7月21日~8月2日、8月16日~28日  ・前期後期合わせて24日間 

・4科目受講は全88コマ 

・2科目受講は全48コマ 

・4科目受講は219,300円(塾生は172,700円) 

・2科目受講は136,500円(塾生は107,500円) 

夏休みの1日のスケジュールの立て方 

夏休みの過ごし方次第で、中学受験の結果を左右するといっても過言ではありません。約1カ月近くにもおよぶ長い期間をダラダラせずに、どれだけ有効に活用するかが大切です。 

続いては夏休みの1日のスケジュールの立て方を見ていきましょう。 

スケジュールの立て方 

学習スケジュールは1日単位、そして1ヶ月を通した2種類を立てるのがポイントです。 

【1日のスケジュールの立て方 】

「夏休みはたっぷりあるのだから、別に勉強の予定をきっちり立てなくても大丈夫」と思うのは危険です。勉強時間や内容を含む1日のスケジュールをしっかり決めておかないと、あっという間に時間は過ぎ去ってしまうでしょう。 

まずは1日のスケジュールを立てます。起床時間と朝食時間、午前中の勉強時間、午後の勉強時間、余暇の時間、就寝時間などをざっくりと決めてください。どの時間にどの科目を勉強するのかも決めておくと良いですね。 

ポイントはあまりにも細かく立てすぎないこと。計画を作るのが面倒くさくなり、また計画倒れになる可能性も高まります。 

【1ヶ月のスケジュールの立て方 】

夏期講習や学校の行事、家族の予定など、すでに分かっている予定をスケジュールに入れて可視化させましょう。空いた箇所が勉強に費やせる時間です。先に作成した1日のスケジュールに沿って、自宅での勉強を進めていくようにしてください。 

無理にスケジュールをつめ込むと、子どもが途中で息切れしてしまう可能性があります。予備日や余暇日などを適度に設けながら、余裕を持ったスケジュールとすることが大切です。 

夏休みの勉強時間 

先に述べたように中学受験において夏休みの過ごし方は、合否を左右する大切なもの。しっかりと勉強時間を積み上げていくことで、合格に近づきます。 

具体的な勉強時間は子どもの学力や苦手科目の有無、志望校のレベルなどによってさまざまです。大手の学習塾では受験学年となる小学6年生で、合計300時間~400時間の勉強を推奨しています。30日間の勉強日数とすると、1日あたり10時間~13時間の勉強時間となる計算です。夏期講習に参加する場合は参加時間も含みますが、相当な勉強時間が必要となることが分かりますね。 

そして小学4年生~5年生の場合はトータルで、150時間~200時間の勉強時間が必要です。 多くの時間を確保する必要があるからこそ、スケジュール作成が大切であることが理解できるでしょう。 

上手に過ごすためのポイント 

有効な夏休みとなるように、上手に過ごすためのポイントは全部で次の5つです。 

勉強時間は算数:国語:理科と社会=10:4:6の割合にする 

中学受験における最重要科目が算数です。算数はほとんど全ての学校で必須受験科目となっており、また学校によっては配点を他の科目よりも高く設定していることが少なくありません。 さらに受験者平均点と合格者平均点の差が大きく、合格に関わる大きな要素といえるためです。 

次に重要なのが国語。算数と同じく必須受験科目としているところが多く、配点も理科や社会より高く設定している学校があります。 特段算数や国語が得意で、力を入れて勉強する必要がない子どもを除いて、基本的に勉強時間は算数:国語:理科と社会=10:4:6の割合にすると良いでしょう。 

本当に必要な講座のみを受講する 

塾によっては単科講座をたくさん設定しているところがあります。夏期講習の申し込みをした際に、一緒に単科講座を勧められることがあるかもしれません。講座は本当に必要なものだけを吟味して受講するようにしましょう。 

あれもこれもと受講すると気持ちの余裕がなくなったり、受講だけが目的となって内容を消化できなくなったりする可能性があります。子どもにとって本当に必要な講座のみを厳選してください。 

必要以上の参考書や問題集を使わない 

3つ目は必要以上の参考書や問題集を使わないことです。 

たっぷり時間があるからといって、たくさんの参考書や問題集を購入するのは止めましょう。時間はたっぷりあっても、やるべきことは意外にたくさんあります。必要以上に新しい参考書や問題集を購入しても、十分に取り組む時間を確保できず、未消化で終わってしまうかもしれません。取り組むべき参考書や問題集は事前に決めておき、何度もくり返していくことが大切です。 

苦手科目を克服する 

夏休みは苦手科目の克服にピッタリな時期です。勉強に費やせる時間が豊富にあるだけでなく、特に小学6年生にとっては夏休み前までに、中学受験に必要となるカリキュラムを終えているためです。 

これまでに受けた模擬試験などの結果をチェックして、苦手科目や苦手分野を洗い出してみましょう。洗い出した科目や分野を克服するための参考書や問題集を決めて、勉強を進めていくと効果的です。 

志望校の過去問にチャレンジしてみる 

小学6年生の場合は、志望校の過去問にチャレンジしてみるのもおすすめです。受験に必要なカリキュラムは一通り終わっているため、解ける問題も出てくるでしょう。例え合格点に達していなくても問題ありません。 

大切なのは現在の学力と、合格に必要な学力との差を知ること。どの科目の点数が取れて、どの科目の点数が取れないのかを客観的に理解することで、夏休み以降の学習スケジュールを立てやすくなります。 

夏期講習の費用について 

夏期講習に通うためには、当然のことながら費用が必要です。 

具体的な料金は塾によって異なるものの、大きく目的別(中学受験対策・学校の授業理解)、そして指導スタイル別(集団塾・個別指導塾)によって大まかな費用相場があります。下記関連記事に詳しく解説していますので、ぜひチェックしてみてください。 

小学生が通う「夏期講習」の特徴・費用を徹底比較!申込み手順・注意点も解説

新型コロナウイルスの影響は? 

2021年の夏期講習を受ける際に気になるのが、新型コロナウイルスの影響ではないでしょうか。 2020年はウイルスの流行によって、塾によっては夏期合宿を中止にしたところもありました。 

また現在でも感染防止の観点から対面授業だけでなく、パソコンやスマホを介したオンライン授業を取り入れているところもあります。 前述した4つの大手塾の中でSAPIXと日能研、早稲田アカデミーは2021年の夏期講習を対面式で行う予定です。四谷大塚は2020年、対面式で授業を行っていました。 

新型コロナウイルスはまだ収束する気配がなく、夏休みも含めて今後も油断できる状況ではありません。 今後の状況次第では夏期講習をオンラインに切り替えたり、合宿を中止にしたりする可能性も出てくるでしょう。 

まとめ 

塾で開催される夏期講習の日程は主に夏休み期間に沿って開催されるパターン、前期と後期に分けて開催されるパターン、そして短い期間に限定して開催されるパターンの3種類に分けられます。 

中学受験対策とした内容の場合、全部で20日~25日ほどの日数となるでしょう。受験学年となる小学6年生では、さらに日数が多くなるのが通常です。具体的な日程や日数、カリキュラム内容は塾によって異なるため、気になるところをいくつか比較検討してみてはいかがでしょうか。 

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塾選(ジュクセン)編集部

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塾選(ジュクセン)編集部です。実際に学習塾の運営経験がある者や大手メディアの編集経験がある者などで構成されています。塾選びにお悩みの保護者や学生の方に向けて有益な情報をお届けします。

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