2024/03/29
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中学受験生は冬期講習を受けるべき?メリット・デメリットを徹底解説!

中学受験を控えている小学生の親御さんの中には、「冬期講習を受けようか受けないか迷っている」といった人もいるのではないでしょうか。冬期講習受講にはメリットとデメリットの両方があり、事前に理解することで通わせるかどうかの判断材料となるはずです。今回は中学受験対策で冬期講習は受けるべきかどうかについて、メリットとデメリット、冬期講習を受けない場合の注意点と一緒に解説します。

目次

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中学受験する場合、冬期講習へ行くべき?

中学受験を予定している小学生の場合、冬期講習の必要性は大きく学年によって変わってきます。まずは小学1年生~2年生、3年生~4年生、5年生~6年生の学年別に、冬期講習の必要性について見ていきましょう。

小学1年生~2年生

小学1年生~2年生では本格的な中学受験対策が始まるまでに、十分な期間があります。そのため中学受験を目指す場合でも、必ずしも冬期講習へ通う必要はないでしょう。ただし大切なのが、勉強への興味・関心を引き出すこと。低学年のうちに勉強する面白さを理解させることで、その後の継続的・意欲的な学習につながっていきます。また少しでも構わないため、毎日勉強する習慣を付けることも重要です。

基本的には自宅学習でも問題はありません。しかし学習習慣が身に付いていない子どもや勉強が嫌いになっている子ども、家族が忙しくて学習フォローを十分にできない子どもは、冬期講習に通うと良いでしょう。

小学3年生~4年生

志望校のレベルや子どもの学力にもよりますが、本格的に中学受験対策がスタートするのは小学3年生~4年生といわれています。早い段階から対策をスタートさせることで、余裕を持って中学受験に臨めるようにもなるでしょう

また最近は、子どもの思考力・表現力が問われる中学入試が増加。思考力・表現力は小学3年生~4年生から養い始めるのが良いことから、冬期講習へ通うのがおすすめです。

さらに中学受験対策に特化した冬期講習では、必然的に中学受験をする仲間が集まってきます。自分と同じような目的を持ったライバルが集まる中で、互いに切磋琢磨し合いながら勉強を進めていけるでしょう。刺激をもらい、中学受験への意識づけにもつながります。

小学5年生~6年生

中学受験対策一色に染まってもおかしくないのが、小学5年生~6年生です。志望校のレベルや家庭の状況などにもよりますが、多くの子どもが冬期講習へ通って勉強をしています。特に小学6年生では入試本番直前ということもあり、冬期講習への参加状況が志望校の合否を分けるといっても過言ではありません

小学5年生~6年生における、冬期講習の主な必要性は次の通りです。

志望校に特化した対策ができる

1つ目は志望校に特化した対策ができることです。早い子どもだと小学5年生の時点で、すでに志望校は決まっています。中学受験では学校ごとに入試傾向が異なるため、志望校の入試に合わせて対策を取るのが合格への近道。中学受験対策に特化した冬期講習では、志望校別にカリキュラムが組まれているので、効率的な対策ができます。

講師に進路相談ができる

講師に進路相談できるのも、冬期講習へ通う必要性の一つです。塾によっては冬期講習のみ参加の子どもに対しても、進路相談に対応しているところがあります。子どもの学力と志望校との差、受験本番までの伸びしろなども考慮して、どの学校が合っているのかアドバイスをしてくれるでしょう。

テキストに載っていない時事問題を解説してくれる

3つ目は小学6年生の場合、テキストや教科書には載っていない時事問題を解説してくれることです。中学校によってはタイムリーな時事問題が出題されます。しかしテキストや教科書には載っていないため、独学で勉強をするのは難しいのが実際です。中学受験向けの冬期講習では時事問題も子どもに分かりやすく解説してくれるので、直前の入試対策に適しています

生活リズムを崩さずに、受験勉強を続けられる

冬休みはつい気が緩み、生活リズムも乱れやすい時期です。しかし受験対策が本格的になる小学5年生~6年生では、生活リズムを崩さずに毎日勉強に取り組む必要が出てくるでしょう。冬期講習へ通えば生活リズムを崩す心配がありません。日程が開催時間にもよりますが毎日決まった時間に起きて塾へ通い、勉強を続けられるようになるはずです。

そもそも冬期講習ってどんなことをするの?

そもそも小学生向けの冬期講習では、どのようなことをするのでしょうか。冬期講習の基本情報とメリット、デメリットについて紹介します。

冬期講習の基本情報やメリットについて

冬期講習の授業目的は講習によってさまざま。大きく基礎力養成と総復習、そして前述した中学受験対策の3つに分けられます。同じ授業目的であっても具体的なカリキュラムや指導スタイルは、講習によって異なるでしょう。

主なメリットは長期休暇中でも学習習慣を維持できる、苦手科目を克服できる、志望校別に直前対策ができるなどです。冬期講習の基本情報やメリットは下記の記事で解説しているので、ぜひ一読してみてください。

小学生の冬期講習はどのぐらいかかる?費用・平均相場・メリットについても解説!
小学生向け冬期講習の概要や費用は?
おすすめ塾の2023年度 冬期講習情報を指導型式別にご紹介
小学生が「冬期講習」に通うメリット・授業内容は?

冬期講習のデメリットとは?

冬期講習にメリットがあるということは、同時にデメリットもあるということ。デメリットも正しく理解して、子どもを冬期講習へ参加させるかどうかを判断するようにしてください。

費用が必要

まずは費用が必要となることです。冬期期講習に参加するためには、当然のことながら費用を支払わなければいけません。具体的な料金は塾や冬季講習のコースによって異なるものの、特に中学受験対策に特化した内容では料金が割高になる傾向があります。

また塾によっては授業料の他に教材費やテスト代が必要だったり、個別指導塾では受講コマ数を増やせば増やすほど、授業料が高くなったりすることもあるでしょう。ただし中には塾への同時入塾や、初めて講習へ参加する子どもを対象に無料で受講できるところもあります。

講習内容によっては、時間と費用が無駄になる

2つ目は講習内容が子どものニーズに合っていないと、時間と費用が無駄になってしまうことです。冬期講習といっても基礎力養成や授業の総復習、中学受験対策と内容はさまざま。そのため子どもが抱えている学習ニーズとは異なった内容の講習を受講すると、時間と費用が無駄になる可能性が生じます。

参加する冬期講習を探す前に、なぜ講習へ通いたいのか、講習へ通って何をしたいのかを明確にしてください。最初に目的を明確にさせることで、子どもに合った講習が見つかり、有意義な冬休みとなるはずです

冬期講習で忙しくなり、子どものやりたいことができなくなる

平均して冬休みは約2週間程度と、大変短いもの。短い冬休みに冬期講習へ通うとなると、必然的にスケジュールはタイトになります。講習日程にもよりますが、内容によっては講習で忙しくなり、子どものやりたいことができなくなるかもしれません。

中学受験を目指す小学5年生~6年生の場合は、受験勉強に専念する時期でもあるため、特に大きな問題はないでしょう。しかし小学5年生以下の子どは、祖父母がいる家で帰省したり、旅行へ行ったり、ウィンタースポーツを体験させたりさせたいと思っている家庭も存在します。勉強以外にやりたいこともできる日程の講習を選ぶと、上手に両立できるはずです

冬期講習の効果を最大化させるには?親ができること

冬期講習の効果を最大限に発揮させるためには、ただ講習へ参加させるだけでは不十分です。以下で解説するように親が学習のフォローをすることで、冬期講習の効果がさらに大きくなっていくでしょう。

分からなかった箇所は親も一緒に復習する

冬期講習から帰ってきたら、どのようなことを勉強したのかを聞いてみましょう。授業の中で分からなかった箇所や間違えた箇所は、もう一度一緒に復習します。またできなかった問題はコピーをして、別にファイルなどにまとめておくのもおすすめです。後からできなかった問題だけに集中して取り組み、効率的な成績アップに役立ちます

翌日行われる授業内容の面白さを伝える

1つ目は翌日行われる授業内容の、面白さを子どもに伝えることです。冬期講習用のテキストを子どもより先に読んで、内容を簡単に伝えるようにしてください。翌日の授業ではどのようなことを学ぶのか、どのような面白さを持っているのか、勉強することで何ができるようになるのかを子どもに伝えることで、子どもは期待感を持って授業に臨めるようになります

冬期講習を受けない場合に気を付けることは?

中学受験を予定していたとしても、冬期講習へ通わせるかどうかは家庭によって異なります。冬期講習参加にはメリットがあるものの、講習へ参加せずに志望校へ合格した子どもは実際にいます。

最後に冬期講習を受けなくても良いケースと、受けない場合に気を付けたいことをチェックしていきましょう。

冬期講習を受けなくても良いケース

冬期講習を受けなくても良いケースは、主に次の3つです。

得意科目の受講

得意科目は基本的に受講する必要がありません。得意と感じる基準は子どもによってさまざまですが、多くのケースで得意科目は独学が可能です。仮に冬期講習を受講しても知っている内容ばかりで、時間と費用が無駄になってしまう可能性があります。得意科目の受講にあてる時間を、やり残した箇所の復習や、苦手科目の克服にあてた方が効果的です。

カリキュラムが子どものレベルに合っていない

冬期講習のカリキュラムが明らかに子どもの学力・志望校レベルに合っていない場合も、受講する必要はありません。「中学受験をするから」「中学受験対策のカリキュラムだから」といった理由だけで、講習に参加するのは絶対に止めましょう。

親が徹底的にフォローできる環境にある

最後は親が徹底的に、子どもの勉強をフォローできる環境にある場合です。冬休み中は親が自宅にいて、子どもの学習管理や指導ができるなら、冬期講習へ通わせる必要はありません。

冬期講習を受けない場合に気を付けること

最後に冬期講習を受けない場合に気を付けることを紹介します。

親が指導・学習管理をする

まずは親が指導と学習管理をすることです。冬期講習へ参加しない事情は家庭によって異なりますが、いずれにしても親による指導と学習管理は絶対に求められます。

特に子どもが苦手とする科目や分野は、親が学習のフォローをしてあげましょう。また冬休み中の学習計画を一緒に立てて、計画通りに勉強が進んでいるかどうかもチェックします。予定通りに進んでいないことが分かったら、実情に合わせて計画の変更・修正をしてください。
逆に親が指導や学習管理できない場合、冬期講習への参加がおすすめです。

復習と苦手分野の克服に力を入れる

2つ目は復習と苦手分野の克服に力を入れることです。冬休みは普段は手に付かない復習と、苦手分野の克服に十分な時間を割ける期間。1学期と2学期で習った学習項目の復習だけでなく、入試本番で足を引っ張らないように、苦手科目もできるだけ克服しておきたいところです。
休みに入る前に冬休み中に勉強する内容をピックアップして、学習スケジュールを立てると効率性が保てます

まとめ

中学受験をする小学生の場合、冬期講習の必要性は学年によって大きく変わります。一般的には学年が上がるほど、必要性が大きくなっていくでしょう。今回紹介したようなメリットとデメリットの両方があるため、各家庭や子どもの状況に合わせて参加させるかどうかを判断するようにしてください。
 

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塾選(ジュクセン)編集部

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