2024/02/15
公開

高2冬からの受験勉強法|スケジュールや計画の立て方、勉強時間なども紹介

高校2年生の冬休みは、大学受験本番のちょうど1年前にあたる時期。「冬休みから、本格的に受験勉強を始めたい」「でも、どうやって勉強を進めていけばよいのかな?」と思っている子どももいるのではないでしょうか。今回は高2冬休みに取り組んでほしい、大学受験に向けた勉強法を解説します。勉強計画の立て方や理想となる勉強時間なども紹介するので、冬休みの過ごし方の参考にしてください。

目次

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高2冬休みからの勉強スケジュールの立て方

冒頭でも述べたように、高校2年生の冬休みは、大学入試本番までちょうど1年前の時期です。残りの期間を有効的に過ごすために、そして冬休み中の勉強も効果的に進めていくためにも、ぜひ勉強スケジュールを立ててください。

勉強スケジュールを立てるポイントは、最初に年間計画を作ってみること。志望校の難易度や入試科目を調べ、合格を目標に設定します。いまの学力や課題と照らし合わせて、目標達成に向けて必要なことを逆算的に洗い出してみましょう。

たとえば早稲田大学や慶應義塾大学といった、難関私立大学に合格するためには、高校2年生の冬から受験勉強をスタートさせる必要があるといわれています。いまの学力や受験科目などにもよりますが、以下のように年間計画を立ててみるとよいでしょう。

「夏休み以降は応用問題や過去問に取り組む」→「夏休みは基礎固めに専念する」→「高校3年生の春からは、社会の暗記を始める」→「高校2年生の冬休みは、英語と国語の苦手な箇所をなくす」といったように、逆算的に年間スケジュールを作ってみてください。おおまかな時期ごとに、やるべき内容が明確になります。

冬休み中の目標が明確になったら、毎日やるべきことを具体化させていきましょう。「何を」「いつ」「どのように」「どこまで」勉強するのかを細かく設定していくことで、効率的な学習が可能となります。

高2冬休みの受験勉強法|科目別に紹介

高2の冬休みでは英語と数学、国語の3科目の学習を最優先にしてください。英語と数学は積み上げ式の科目であることから、わからない箇所を放置してしまうと、後からの挽回が難しくなってしまいます。

英語は文系と理系を問わず、そして理系受験生の場合は数学が、大学入試で大きな配点を占めることも少なくありません。英語と数学が入試科目に課されている場合、苦手とする生徒は受験で不利になります。

また国語は積み上げ式の科目ではないものの、特に現代文の読解力育成には時間が必要です。短期間で高得点をマークするのは難しいため、英語と数学と合わせて高2の冬休みに勉強しておくとよいでしょう。科目ごとの勉強法は次の通りです。

高2冬休みの英語勉強法

高2冬休みにおける英語学習の目標は、単語と文法の基礎固めです。

大学入試では長文読解を出題しているところが多く、また問題全体におけるウェイトも大きく占めています。しかし単語や文法の基礎ができていない状態で長文読解の勉強に取り組んでも、そもそも文章を正しく読めません。またリスニングや英作文のベースにもなるので、まずは単語と文法をしっかり固めておくことが大切です。

単語は受験レベルの単語帳などを活用し、一通りインプットしておきましょう。大学のレベル別に分かれている単語帳もあるので、自分に合ったものを選んでください。単語の暗記にはサイクル法がおすすめです。

「毎日20個を完璧に覚える」のではなく、「毎日100個~200個に、ざっと目を通す」方法を指します。1語1語を軽く流して進めていき、一通り終わったら、また最初に戻ってください。2回目以降は記憶に残っている単語が徐々に増えていき、どんどん覚えられるはずです。

文法は文法の参考書を通読して知識を頭に入れた後、問題演習に取り組んでください。文法の参考書と問題集もレベル別に分かれているものがあるので、上手に選んで活用しましょう。

英語が得意な子どもは、長文読解に取り組むのもおすすめ。1日2題程度で構わないため、少しずつ長い文章を読むことに慣れておくと、後々の対策が楽になります。

高2冬休みの数学勉強法

理系の生徒は数学I・A・Ⅱ・B、文系の生徒でも国公立を志望する場合は数学Ⅰ・A、入試科目によってはⅡ・Bまでを冬休みに勉強してください。大学入学共通テストの数学は、基礎的な理解だけで高得点のマークも十分可能です。

数学が苦手な生徒は、まず基礎的な問題が解けるレベルを目指しましょう。教科書に載っている公式を覚えて、例題で解き方を確認します。基礎問題に取り組んで解けるようになったら、問題集を使って同じような問題にできるだけたくさん取り組んでください。間違えた箇所は解説をしっかり読み、時間を置いてまたチャレンジしてみましょう。

理系の生徒は記述問題対策も欠かせません。大学によっては数学で記述問題が課され、マーク式問題の対策だけでは解けないためです。現在の志望校の入試がマーク式だったとしても、後から志望校が変わる可能性もあります。記述対策をしておくことでマーク式の問題も解けるようになるので、高2の冬休みの間は記述問題にも取り組んでください。

高2冬休みの国語勉強法

国語が入試で必要となる場合、高2の冬休みは特に現代文対策に力を入れてください。現代文を攻略するための速読力・読解力・解釈力は、すぐには身につきません。比較的余裕のある高2の冬休み中に、少しでも長文読解に触れる時間を作っておくことが大切です。

現代文の問題に対する答えは、すべて文章の中にあります。文章全体における筆者の主張を理解するためには、段落ごとのトピックを見極める練習がおすすめです。トピックは特に段落の最初か最後に記されていることが多く、「段落におけるトピックは何か?」を意識しながら文章を読んでみてください。

また入試で記述が課される場合は、文章の要約を50字~100字程度でまとめてみるのも効果的です。

大学受験に向けて高2冬休みにやるべきこと7つ

大学受験に向けて高校2年生の冬休みにやるべきことは、たくさんあります。特に意識してほしいのは以下の7つです。

共通テスト(旧:センター試験)の過去問を解く

まずは大学入学共通テスト(旧:センター試験)の過去問を解いてみることです。国公立大学志望者だけでなく、私立大学志望者も大学入学共通テストを利用して受験する可能性が出てくるため、高2の冬休みにチャレンジしてみましょう。

恐らく基礎固めもできていない状態でチャレンジしても、満足いく点数は取得できないはず。しかし問題はありません。どちらかというと、「問題が全然解けない」「このままでは合格できない」と、不安を感じてもらいたいのです。

過去問に取り組む目的は、大学入試がどのようなものなのかを知ってもらうこと。どれだけ難しく、どれだけいまの自分に力が足りていないのかを知ってもらうことです。現実を理解することで、勉強に取り組む真剣さが変わってきます。

志望校の過去問を解く

国公立大学の2次試験や、私立大学の一般入試など、志望校が決まっている場合は過去問を解いてみましょう。理由は上記で解説した、大学入学共通テストと同じです。高2の冬休みの段階では、ほとんどの子どもは問題が解けないはず。

過去問を通して出題形式や難易度、配点、制限時間などを確認することが大切です。

苦手科目の克服をする

3つ目は苦手科目の克服です。高校3年生に進級すると、本格的な受験勉強がスタートします。学校の授業と自主学習、志望校選びなど、やるべきことがたくさん出てくるため、子どもによっては苦手科目の克服に十分な時間をかけられません。

苦手な科目をそのまま放置してしまうと、入試本番で大きく足を引っ張ることにもなるでしょう。志望校のレベルを落とす要因にもなってしまいます。高2の冬休みはまだ比較的余裕があるため、苦手科目がある場合は克服できるよう時間を確保するのがおすすめです。

特に英語と数学に力を入れる

高校2年生の冬休みで特に力を入れるべき科目は、英語と数学の2つ。理由は先で説明したように、習得に時間を要するためです。

英語は文系と理系を問わず、ほとんどすべての大学入試で課されます。また数学は理系志望者ではほぼ必須です。英語と数学を自分の武器にできるぐらい得意にすれば、受験できる大学の範囲が広がったり、志望校への合格可能性がグンと高まったりするでしょう。

長時間勉強できる体力をつける

5つ目は長時間勉強できる体力をつけることです。高校2年生の冬休みの段階では、まだ大学受験に意識が向かず、普段あまり勉強していない子どもがいるかもしれません。

しかし受験学年となる高校3年生に進級すると、本格的な受験勉強が強いられます。毎日長時間の勉強が求められ、休日や長期休暇になると、1日10時間以上の勉強が必要になるケースも出てくるでしょう。

いきなり長時間の勉強をするのは難しいため、高2の冬休みから少しずつ勉強体力を身につけておくことが大切です。勉強習慣がない場合は、まずは短時間でも毎日勉強することから始めてください。少しずつ勉強時間を増やしていくと、無理がありません。

また午前と午後、夕食後など、勉強時間を小分けにしたり、隙間時間を活用したりするのもおすすめです。

志望校を決める

志望校がまだ決まっていない場合は、志望校選びもしましょう。志望校が決まると、勉強へのモチベーションがアップします。また受験科目や出題傾向も絞られるため、効率的に受験勉強を進めていけるようにもなります。

まだ完全に決められない場合は、仮の志望校を設定しておくだけでも構いません。目標が一つできるだけで、普段の学習姿勢に変化が生まれます。

勉強する科目を絞る

冬休みは決して長い期間ではないため、勉強する科目を絞ることも重要です。「あれもやろう、これもやりたい」と幅広く手を出すと、どれも中途半端に終わってしまう可能性があります。

これまでに説明してきたように、最優先するべき科目は英語と数学、そして国語です。さらに国公立志望なのか私立志望なのか、文系なのか理系なのか、志望校が決まっている場合は入試科目の配点、苦手科目などに応じて、勉強する科目を絞りましょう。

高2冬休みの受験勉強時間の目安

高校2年生の冬休みに目標としたい勉強時間の目安は、1日あたり4時間~6時間。できれば6時間を確保したいところです。高校3年生になるとさらに長時間の勉強が必要となってくるため、冬休みは準備期間と考えましょう。

ある程度の勉強量は、成績アップに直結します。他のライバルがまだ本格始動していないうちに、まとまった学習時間を確保しておくことで、大きく差をつけられるようになるはずです。

高2の無料・低価格で参加できるおすすめ冬期講習

冬休み中の学習成果を上げるために、冬期講習へ参加する方法もあります。カリキュラムは講習ごとで異なりますが、基礎固めや苦手科目の克服、応用力の育成など、さまざまなニーズに沿って勉強を進めていけるでしょう。

また中には進路相談ができるところもあるため、これら志望校選びをする子どもにもピッタリです。以下の学習塾・予備校では、無料や低価格で冬期講習を受けられます。


個別指導塾スタンダードは、生徒一人ひとりに学習指導をしてくれる学習塾です。個々のレベルや希望に合わせた個別カリキュラムを作成し、それぞれの希望に沿って勉強を進めていけます。

東進ハイスクールの授業スタイルは映像型。有名なプロ講師による映像授業を通して、それぞれで勉強ができます。さまざまな講座がそろっており、学力やニーズに合わせて選択可能です。

集団指導型の冬期講習を探している人におすすめなのが、代々木ゼミナールです。受験界で最難関といわれている採用試験を突破した、実力派のプロ講師が授業を担当し、同じ目標を持った仲間と切磋琢磨しながら勉強ができます。

冬期講習の料金や他のおすすめ塾は、下記の記事で解説しています。ぜひご覧ください。

【2023年最新】高校生の無料・低価格で通えるおすすめ冬期講習8選|選ぶポイントも紹介

まとめ

高2の冬休みは英語と数学、国語を最優先にして勉強をしましょう。英語と数学は積み上げ式の科目であり、国語の現代文の読解力習得には時間がかかるためです。また過去問にチャレンジしてみることで入試の難しさがわかり、勉強姿勢が真剣なものに変わっていきます。

理想とする1日あたりの勉強時間は4時間~6時間です。冬期講習なども活用しつつ、勉強時間を確保していくとよいでしょう。

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塾選(ジュクセン)編集部

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