2024/03/26
公開

「デジタル教材」と「やる気を育む場」の共存。トップ都立高校の合格を目指す個別指導塾【コノ塾】

小学4年生から中学生を対象に、進学型個別指導を行なっている『コノ塾』。東京多摩エリアを中心に13教室を展開しています。『コノ塾』の大きな特徴は、「地域のトップと言われる都立高校合格」に照準を合わせている点です。 都立受験に精通した教室長や日々の学習に寄り添う講師など「生徒の学ぶ意欲や自分の限界を超えるパワーを育む場」を提供すると同時に、自社で独自開発した動画教材や管理システムなどの「デジタル教材」の活用にも注力。塾立ち上げからわずか2年ほどで、多くの生徒の都立高校合格を実現してきました。今回は独自の取り組みやその考えについて代表の田辺さんにお話を聞きました。

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▼プロフィール
田辺 理(たなべ さとる)株式会社コノセル代表取締役

大阪生まれ、一橋大学卒業。日本政策投資銀行で投融資業務に従事、UCバークレーにてMBA取得、その後ボストンコンサルティンググループを経て、海外でオンライン学習サービスを手掛けるQuipperに入社。同社がリクルートグループに入った後は『スタディサプリ』の事業開発責任者を経験。2020年1月、株式会社コノセルを共同創業。

都立入試に特化。「5科目の個別指導」にこだわる

——まずは『コノ塾』の概要について教えてください。

『コノ塾』の特徴は、都立入試に特化している点です。進学型個別指導塾として「地域のトップの都立高校合格」をコンセプトに掲げています。ですので、生徒は中学生が中心です。8割ほどを占めていて、残り2割が小学4・5年生となっています。

——「都立入試に特化」とは珍しいですね。

そうですね。現在、教室は町田に5校、府中、多摩、日野に1校ずつと多摩エリアを中心に展開していますが、この辺りの教育カルチャーとしても、小学生のタイミングで中学受験をするというよりは、公立中学から都立高校に進学する方が多くいらっしゃいます。

『コノ塾』では、“一人でも多くの生徒に喜んでもらえる塾”を目指していることもあって、立ち上げの際に「より多くの人の身近にあるかどうか」は、重要なポイントの一つでもありました。

——なるほど。「リーズナブルかつシンプルな料金体系」も多くの生徒にとって身近な存在になるためですか?

おっしゃる通りです。都立高校の入試では「5科目受験」になりますから、数学だけが高いレベルだったとしても英語や国語で点数が取れていなければ、トップの都立高校に合格するのは難しいでしょう。しかも、都立入試では3年間で習ったことが幅広く問われますから、継続的な積み上げがとても重要。ですから、『コノ塾』では中学3年間、無理なく安心して通っていただけるような価格を考え、「5科目の個別指導で月額26,400円(税込)」としています。


——授業の具体的な流れについて教えてください。

まずは前回の授業内容を理解しているかをチェックするための「確認テスト」を実施。そこで不安な部分があれば復習からスタートし、講師とやり取りしながら不明点を解消していきます。

その後は、要点を押さえた動画教材を使って学校の予習。長さにして5~10分程度の動画を見た後は、その単元の問題を問いて理解を深めていきます。さらに、学んだことを言語化したり、間違った部分を講師に伝えたりしていくのです。このように、「動画教材」と「講師とのやり取り」を交互にくり返しながら理解を深めていく流れです。

——学校の成績向上となると「テスト対策」も重要ですね。

定期テスト対策のポイントとなるのは、限られた時間の中でどれだけ無駄がなく、効率的に実施できるかです。『コノ塾』では、テストの2〜3週間前から学校、学年、科目ごとの試験範囲に合わせて学習。しっかりと試験範囲を抑えた上で対策ができるので、効果的な学習が可能です。

また、生徒が使用するアプリ内には、これまで解いてきた問題に対する正誤状況もデータとして記録されているので、理解が足りていない問題だけを抽出し、集中的に取り組むことができるんです。

国内最大級の教育アプリ開発に携わった経験を活かして

——動画やアプリなど「デジタル教材」についてもお聞かせください。

授業で使用している動画は、自社で独自開発しているものになります。生徒を理解したり、寄り添ったりすることに優れている教室長や、分かりやすくて楽しい授業が上手な講師と共にこだわって作り上げた動画が2000~3000本ほど用意されています。

生徒が使用するアプリやツールに関しては、学習データや家庭での宿題記録などもデータとして蓄積しながら、今後の学習計画や苦手克服に役立てています。さらに、保護者には学習状況のデータやグラフを共有。これまで見えづらかった“学習進捗・理解度”を可視化すれば、保護者の方も安心できると思うんですね。そして、これらの取り組みによって、家庭でも「抜け漏れなく、やり切る」ことが実現できていると感じています。

——「デジタル教材」がしっかり活用されている印象を持ったのですが、田辺さんは「デジタル教材」の開発に携わった経験をお持ちなのでしょうか?

実は、前職ではリクルートが展開する教育アプリ『スタディサプリ』の事業責任者を務めていました。そこで、勉強に最適なデジタル教材について徹底的に考えてきたノウハウや知識が『コノ塾』でも多く活かされていると思っています。

たとえば、先ほど動画は5~10分程度とお話をしましたが、中学生が勉強で見る動画としてはこのぐらいの長さが丁度いいんです。先生が隣で解説してくれるようなイメージでしょうか。ですから、生徒からは“動画が分かりやすい”との声をもらうことも多いんです。

——そうだったんですね。これは『コノ塾』ならではの強みですね。

私自身、これまでの経験からも「デジタル教材」の可能性を感じているところは大きくあるんですよ。勉強する際に、新たな知識を取り入れて理解することだったり、覚えたりすることだったりにおいては、動画や音声で補足できるデジタル教材はとても有効ですし、一人ひとりの学習データが蓄積されることで「個別化された学習」も提供できます。テクノロジーの力を最大限活用すれば、一人ひとりにあった最適な学習が提供でき、成績向上へと繋がっていくと信じているんです。

「デジタル」と「リアル」が共存する場所

——デジタル教材を追求していくと、「通信教育」や「映像授業だけ」でも良いような気がしますが、そこについてはいかがですか?

個人的には、デジタルとリアル、この両方があることがとても大事だと思っています。もう少し具体的に言うと、「デジタル教材で効率よく学べるシステム」と「やる気や限界を超えるパワーを育む場」の両方です。

もちろんデジタル教材を使って、自分自身で勉強して行ける子もいます。課題を見つけ、克服し、自らを成長させていくことができるでしょう。ですが、そういう生徒ばかりではないのも事実です。スマホを開いたとき、YouTubeと教育アプリが並んでいたら、「今は勉強の時間だから」と後者を選択できる生徒はそう多くないと思うんです。

——子どもにかぎらず、大人でも難しいところです…

なので、私は「デジタル教材で効率よく学べるシステム」と「やる気や限界を超えるパワーを育む場」の2つが丁度よいバランスで存在する塾を作りたいと思ったんです。

“大変だけどやり切る”の部分に関しては、デジタルだけでは難しい。教室長や講師と話をすることで、よし、“頑張ろう”という気持ちが持てるし、物理的な教室空間があるから勉強の習慣が築かれるのではないかと考えています。

——教室長と話をする時間もあるのでしょうか?

もちろんです。入塾後は教室長との面談を実施し、合格に向けた学習カリキュラムを作成しますし、その後も1ヵ月に1回の面談を行ないます。学習状況や理解度、部活の忙しさなども確認しながら、科目ごとに勉強のペースを調整しています。

教室長との定期的な面談があることで、生徒自身が感じている勉強に関する不安や、保護者の方にも言えなかった志望校の話などをしてくれます。面談後は生徒自身も目標に向かって勉強を頑張ろうと前向きな気持ちになることが多く、勉強を親身にサポートする大人の存在やリアルの場の大切さを感じています。勉強に関する取り組みの姿勢が変わることが多く、保護者の方にもご好評を頂いています。

——人による細やかな指導にも力を入れているんですね。2020年6月に『コノ塾』の前身となる塾を立ち上げて2年ほどが経ちますが、どのような手応えを感じていますか。

想像以上に成果が出ているというのが、正直な感想です。

たとえば、あるデータでは、生徒の91%以上が定期テストの成績を50点以上アップさせています。しかも内訳を見ても、5科目200点台だった生徒、300点台だった生徒、400点台だった生徒、さまざまな学力レベルにいた生徒たちがそれぞれ点数を伸ばしているんです。特定の学力帯だけでないところからも、指導の方向性が正しかったことを示していると考えています。

——素晴らしい成果ですね。最後に今後の目指す方向性について教えてください。

ここから先は、エリアを検討しながらもっと教室を増やしていきたいと考えています。ここ2年ほどで13教室までに増やしましたが、新教室をオープンすると保護者の方から「気になっていたけど、自宅から通うには遠かったので通えずにいた」と言われるケースが増えてきました。『コノ塾』に期待をしていただいていることに嬉しさを感じつつも、まだまだ生徒にとって身近な存在になれていないのだなと思うところです。「身近で、便利で、ハイクオリティな教育サービス」を、たくさんの人に届けていきたいと思っています。

取材後記

取材に対応してくださったのは、『コノ塾』の代表を務める田辺さん。もともとはイギリスで設立された教育テクノロジー企業「Quipper」で活躍されていたそうです。その後、同社がリクルートグループに入り、田辺さんはオンライン学習サービス『スタディサプリ』の事業開発責任者として経験を積まれます。そんな田辺さんが立ち上げた『コノ塾』では、予習授業に使われる動画教材を自社で独自に開発。他社にはないノウハウや知見がギュッと濃縮した魅力的な動画教材になっているのだろうと容易に想像できました。

無料体験では、実際の授業に参加することが可能だそう。動画教材に触れることもできるので、興味をお持ちの方はぜひ自分の目でチェックしてみるとよいと思います。                             

【『塾選(ジュクセン)』編集部 有藤千夏】

※掲載内容は2022年8月時点の情報です。
 

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塾選(ジュクセン)編集部

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