2024/03/26
公開

生徒との対話を重視。人生の目標を見つけ、叶えるための受験勉強を実践【KEC近畿予備校】

大阪・滋賀を中心に15教室を展開している『KEC近畿予備校』。同予備校では「少人数徹底指導」「志望校別クラス編成」に加えて、「生徒との対話」を重視しています。各教室の講師を対象にコーチング研修を実施し、生徒との対話力を磨いているのだそう。一人ひとりの生徒と、日々どのように向き合っているのか―。『KEC近畿予備校』枚方本校 所長の藤原さんにお話を聞きました。

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藤原 正司(ふじわら まさし)『KEC近畿予備校』『KEC近畿教育学院』枚方本校 所長

大学在学中に塾講師として働いた経験から、教育業界へ。算数・数学を担当。所長になった現在も、週4日で授業を行なう。先生が一方的に話をする授業や面談は頭に残らないと考え、一人ひとりの生徒との「対話」を通して、学びを深めていくことを重視している。

志望校が同じ仲間の存在が、大きな刺激になる

——『KEC近畿教育学院』『KEC近畿予備校』の2つがありますが、違いについて教えてください。

『KEC近畿教育学院』は小学生・中学生を対象にした学習塾、『KEC近畿予備校』では高校生・高卒生を対象にした予備校学習塾となります。もともとは中3~高3を対象にした『KEC近畿予備校』からスタートしたのですが、保護者の方から高校生だけでなく中学生や小学生にも授業を行って欲しいとの要望をいただき小学生・中学生もお預かりすることにしました。ですから、生徒の割合も高校生・高卒生がメイン。だいたい「高校生・高卒生が6割、中学生3割、小学生1割」となっています。

『KEC近畿教育学院』『KEC近畿予備校』の授業スタイルは、“少人数の徹底指導”です。一人ひとりの学力を把握しながら授業を行いながら、同じ目標を掲げる仲間と切磋琢磨できる環境を整えています。

——塾選びにおいて、「個別指導」「集団授業」は悩まれるポイントかと思います。藤原さんはどのようにお考えでしょうか。

それぞれのメリットがあると捉えています。学校の成績を上げたい、指定校推薦を利用して大学合格を目指したいと考えているのであれば、「個別指導」がお勧めです。各学校のテスト範囲や出題傾向、それから一人ひとりの得意・苦手に合わせた細かな学習指導が可能だからです。

一方、「集団授業」のメリットは“同じ学校を目指す仲間”の存在によって、効率的な勉強ができると思います。『KEC近畿予備校』では志望校別でクラス分けがされますから、そこでの仲間とのやり取りは個別指導では味わえない刺激となるでしょう。たとえば、同じ大学を目指す仲間が、自分が分からない問題に答えている。自身のできている点/できていない点を客観的に把握することが可能です。効率的に勉強も進められますし、「もっと頑張らなくちゃいけない」「私も負けられない」という気持ちは、モチベーションアップにつながっていくと考えています。

「講師が教える」ではなく「生徒が考える」を重視

——『KEC近畿予備校』の強みとは?

「少人数徹底指導」「志望校別クラス編成」など仕組みとしての強みもありますが、指導方針も大きな特徴ではないかと思います。私たちが重視しているのは、能動的な学習を促すことで、自ら考える力を養成すること。「講師が教える」だけではなく、「生徒が考える」点を大事にしています。

たとえば、数学の公式を解説する場合では、「公式を覚える」のはもちろんですが、「公式の意味」を知ってもらうこともポイントにしています。公式を丸暗記しているだけでは、応用力にはつながらない。どういう意味を持つのかを理解できれば、小学生で覚えた公式が、高校生の公式につながっていく体験ができると考えています。他にも、小学生の国語においては作文の授業を実施。小学生のうちから「表現力」を伸ばしていけるよう、カリキュラムも工夫をしています。

——「生徒自らが考える」ことで、自主性を高めていくと?

おっしゃる通りです。講師が生徒と向き合う場面においては、コーチングとしての「対話」を取り入れていて、生徒とのやり取りを通して、自分がチャレンジしてみたいこと、その夢を叶えるためにはどうすればよいのかを探っていきます。そして、その会話の中から、大学選びや高校選びにつなげているのです。

——なるほど

しかも、『KEC近畿教育学院』『KEC近畿予備校』では小中高一貫で授業を行っていますから、場合によっては講師との関係が9年になるケースも少なくありません。長い時間をかけて築き上げられた関係性があるので、深い話ができる。これは強みじゃないかと思いますね。

これまでで印象に残っている生徒のお話をすると、“将来は教師になれたら…”と考えている高校2年生の女の子がいました。大阪教育大学に入りたいと思いながらも、本人から出てくる言葉は「たぶんムリです…」の言葉。自分の学力では合格できないと、最初から弱気だったんですね。そこからムリだと思う理由を尋ねると、「理系科目が苦手。全然出来ない…」とのこと。共通テストで必要とされる得点は取れないと思っていたのです。

そこから、各科目の話をしていきました「英語は何割ぐらい目指せそう?」「社会は?」「国語は?」…各科目の目標を設定してみると、5科目の合計で計算すると合格点に届くかもしれない、となりました。本人もそこから頑張れば合格できるかも!と気持ちを切り替えて、努力を重ねていきました。少しずつ成績を伸ばし、見事、第一志望大学に合格!しかも当日のテスト結果を見てみると、各科目の点数割合がほとんど当初に立てた目標と同じだったんです。

諦めることなく最後まで生徒と話し合いを続け、目標を掲げ本人も「頑張る」と決めてやりきった。彼女の頑張りをうけて、私達も指導方針に自信を持つことができたエピソードです。

自分の人生をデザインしていくための受験勉強を

——お話を聞き、藤原さんが大事にしているのは「自分の人生をデザインしていくための受験勉強」なのだと感じました。

それはあるかもしれません。実をいうと、自分自身の受験勉強が悪例だと思っているんです。私は中学で同志社中学に進学したのですが、そのまま同志社大学に入れるだろうと入学後は全く勉強をしなかったんですね。しかし同志社大学にはあがれず…。けれど浪人はしたくなかったので現状の学力で入れる大学を探して入学をしたのですが、そこは建築や美術など専門分野を学ぶ大学で…。なんとなく選んだ空間建築コースに進みましたが、そうすると周りの友人との熱量が全く違うわけです。将来は建築士になりたい、木工職人を目指すなど自分の夢を熱く語る友人を前に、自分が何の夢も持っていないことが情けなくなりました。

——そうだったんですね。

そこから、必死で勉強をして再受験し、京都大学に入り直すこととなりました。そして、大学で塾講師のバイトをして、ここで生徒と本気で向き合い、自分のやりたいことを見つけました。夢を持ち一生懸命に努力をする生徒が、最後に合格をして喜んでいる姿を見て本当に嬉しかった。自分が成功する以上の喜びを感じました。そして、この気持ちを大事にしたいなと思ったんですね。

——枚方本校 所長になってからも、授業をされているのですか?

もちろんです。週4日は授業をしています。学院長も同じように授業をしていますよ(笑)。「分かりやすい」や「力がつく」のは、プロの講師であれば当たり前のこと。授業を通じて、もう一歩深く生徒と関わっていく。これまでの自身の経験が、これから夢を見つけ、学校を選び、受験勉強に向き合っていく生徒たちの何かに役に立つのではないか…と思い、日々生徒と向き合っていますね。

今後は、さらなるエリア拡大を目指していきたいと思います。2023年には滋賀県に1校舎開校することになりました。あわせて、生徒たちが快適に勉強に取り組めるよう環境面もしっかり整え、よりよい塾・予備校を作り上げていきます。

取材後記

今回取材に対応してくださったのは、『KEC近畿予備校』『KEC近畿教育学院』枚方本校 所長の藤原さん。経歴をお聞きしている中で、藤原さんがKECを選ばれた理由について質問すると、「人の喜びを喜びとして感じることを重視していたからです」との言葉が返ってきました。売上をないがしろにする話ではないけれど、他塾に比べても、生徒に向き合う姿勢が本物だと感じられたのだそう。

「小学生・中学生・高校生の頃は、ちょっとしたきっかけで、爆発的に成長できる期間だと思っています。たった1ヶ月でも大きく変化するんです」と語る藤原さん。生徒の可能性を誰よりも信じて、生徒と向き合っている姿を想像することができました。

※掲載内容は2022年12月時点の情報です。

【『塾選(ジュクセン)』編集部 有藤千夏】

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