英検®準1級で英語試験が満点になる大学一覧|優遇措置の内容や合格体験談も紹介


編集部
塾選ジャーナル編集部
「英検®準1級は大学で有利になる?」「満点扱いされる大学はあるの?」
そのような疑問を持つ受験生も多いのではないでしょうか。
結論からいうと、英検®準1級の取得によって、大学受験で優遇されるケースは数多くあります。例えば、英語試験が満点扱いになる大学もあれば、加点や得点換算を認めている大学も存在します。
この記事では、英検®準1級で優遇措置を受けられる大学の一部を一覧で紹介します。また、実際に準1級を活用して合格した人の体験談も掲載しているので、受験対策の参考にしてください。
英検®準1級が満点扱いになる大学とは?|評価の仕組みと優遇の内容を解説
英検®準1級を取得していると、大学入試で優遇される場面が多くあります。ただし、その評価方法は大学ごとに異なるため、制度の内容も複数存在する点に注意しましょう。
どのような仕組みで評価されるのか、また、どのような形で優遇されるのかを知っておくことが重要です。
満点扱いってどういうこと?|英語試験が免除になるパターンも
英検®準1級のスコアを提出することで、一部の大学では、英語試験が満点扱いになることがあります。これは、準1級の資格を保有している受験生に対して、すでに十分な英語力があると大学側が判断するためです。その結果、実際の英語試験を受けなくても、英語試験の満点に相当する得点が認定されます。
具体例としては、「共通テストの英語が満点として換算される」「個別試験で満点分の得点が与えられる」といったケースが挙げられます。
このような制度を活用すれば、英語試験を受けずに満点扱いとなることで、ほかの受験生に対して大幅リードを得ることが可能です。加えて、英語以外の科目に時間を回せるというメリットもあります。
加点と換算の違いとは?大学による評価方式の種類
英検®準1級のスコアによる優遇措置は、「免除」のほかにも「加点」「換算」の2つがあります。
評価の種類によって受験対策にも影響が出るため、それぞれの違いを把握しておきましょう。
加点
一部の大学・学部では、英検®準1級のスコアや英検®CSEスコア(※)に応じて得点が加えられます。これは入試の総合点に一定の得点を上乗せする制度です。
(※)英検®CSEスコアとは 英検®CSEスコア(Common Scale for English)とは、英検®のスコアを客観的に評価し、レベルごとの比較を可能にする統一スコアシステムです。 英検®の各級ごとにリーディング・リスニング・ライティング・スピーキングの4技能をそれぞれ1000点満点(合計4000点満点)でスコア化します。 英検®の級をまたいで英語力を比較できることが特徴で、例えば、英検®準2級と2級のスコアを同じ基準で評価することが可能になります。 さらに、CSEスコアはCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)にも対応しており、TOEFL®やIELTSといったほかの英語試験と比較する際の指標としても活用できます。 大学受験では、英検®の級だけでなく、CSEスコアの具体的な数値が出願要件として指定されることもあるため、志望校の基準を確認しておくことが重要です。 なお、英検®準1級の合格基準スコアは、リーディング・リスニング・ライティングが合わせて1792点、スピーキングが512点、合計2304点となっています。 |
例えば、「英検®準1級の取得により、二次試験の英語に20点加点される」といった例があります。もとの英語得点に追加されるため、他科目で多少失点しても有利に働く可能性があります。
換算
多くの大学では、英検®の合格級やスコアを特定の点数に置き換えて評価しています。
例えば、英検®準1級の取得によって、「共通テストの『英語』を80点、100点に換算」と大学独自の配点で評価されるケースが該当します。
一部の大学では、当日の英語試験の点数とスコア換算による点数の両方を比較し、得点が高い方を採用する方式もあります。どちらの方法が有利か、事前に確認しておくとよいでしょう。
大学によって制度の使い方が大きく異なる!
英検®準1級のスコアによる優遇制度は、大学ごとに大きく異なります。すべての大学で「英語が満点扱いになる」とは限らない点に注意が必要です。
例えば、ある大学では英語の試験が免除される一方で、別の大学では出願資格にとどまる場合もあります。同じスコアでも評価内容に差があるため、事前の確認が欠かせません。
大学がどのような優遇措置を採用しているかは、必ず最新年度の入試要項で確認しましょう。
大学受験と英検®の関係について詳しく知りたいという方は、以下の記事をご覧ください。
英検®準1級で有利になる大学一覧|【国公立大学】
ここでは、英検®準1級のスコアを活用できる一部の国公立大学を紹介します。対象は「準1級取得者に対して明確な優遇措置がある大学」に絞っています。
掲載している情報は、すべて2025年度入試の募集要項を基に構成しています。制度は毎年変更される可能性があるため、最新の情報は各大学の公式サイトでご確認ください。
関東
大学名 | 学部 | 受けられる優遇措置 | 備考 |
---|---|---|---|
千葉大学(前期) | 国際教養学部 | 「外国語」の試験に40点加点、あるいは満点換算 | 英検®CSEスコア2300以上 |
千葉大学(前期) | 教育学部(英語教育コース)、園芸学部、看護学部 | 「外国語」の試験に20点加点、あるいは30点加点 | 英検®CSEスコア2180以上 |
千葉大学(前期) | 文学部(日本・ユーラシア文化コース)、法政経学部、教育学部(英語教育コース以外)、理学部、工学部、情報・データサイエンス学部、薬学部 | 「外国語」の試験に5点加点、あるいは10点加点 | 英検®CSEスコア2180以上 |
東京都立大学(前期・後期) | 都市環境学部(地理環境学科、都市基盤環境学科、建築学科、 環境応用化学科)、システムデザイン学部(情報科学科、航空宇宙システム工学科、 インダストリアルアート学科) |
共通テスト「英語」の得点に換算 | 英検®CSEスコアで判定 |
東京都立大学(前期) | 健康福祉学部 | 共通テスト「英語」の得点に換算 | 英検®CSEスコアで判定 |
東京都立大学(グローバル人材育成入試) | 人文社会学部、経済経営学部、都市環境学部、システムデザイン学部 | 出願要件 | 英検®CSEスコアで判定 |
東京藝術大学(前期) | 音楽学部 | 共通テスト「英語」が満点扱い | 共通テスト「外国語」の受験は必須 |
埼玉大学(学校推薦型選抜) | 工学部 | 共通テスト「英語」が満点扱い |
近畿
大学名 | 学部 | 受けられる優遇措置 |
---|---|---|
京都大学(特色入試) | 農学部食品生物科学科 | 出願要件 |
大阪大学(学校推薦型選抜) | 歯学部、工学部 | 出願要件 |
神戸大学(「志」特別選抜) | 工学部(機械工学科、応用化学科) | 出願要件 |
中四国
大学名 | 学部 | 受けられる優遇措置 |
---|---|---|
広島大学(前期・後期) | 全学部 | 共通テスト「英語」が満点扱い |
英検®準1級で有利になる大学一覧【私立大学】
ここでは、英検®準1級の取得によって優遇措置が受けられる一部の私立大学を紹介します。掲載対象は、「準1級による得点換算・加点・免除」など、明確な制度がある大学です。
紹介する内容は、すべて2025年度の募集要項に基づいています。出願条件や評価方式は年度によって変更されることがあるため、最新情報は必ず公式サイトで確認してください。
関東
大学名 | 学部 | 受けられる優遇措置 | 備考 |
---|---|---|---|
早稲田大学(一般選抜) | 国際教養学部 | 「外国語」の試験に40点加点、あるいは満点換算 | |
早稲田大学(英語4技能テスト利用) | 文化構想学部、文学部 | 「外国語」の試験に20点加点、あるいは30点加点 | 英検®CSEスコア総点2200が基準点 |
慶應義塾大学(一般選抜) | 文学部 | 「外国語」の試験に5点加点、あるいは10点加点 | 英検®CSEスコア2500以上 |
上智大学(学部学科試験・共通テスト併用方式) | 全学部 | 共通テスト「英語」の得点に換算 | CEFRレベルで判定 |
上智大学(共通テスト利用方式) | 全学部 | 共通テスト「英語」の得点に換算 | CEFRレベルで判定 |
明治大学(全学部統一入学試験・英語4技能試験活用方式) | 経営学部、農学部、総合数理学部、国際日本学部 | 出願資格・「外国語」基礎得点に換算 | |
青山学院大学(一般選抜・個別学部日程・B方式) | 国際政治経済学部(国際政治学科・国際コミュニケーション学科) | 出願資格 | |
青山学院大学(一般選抜・個別学部日程・A方式) | 総合文化政策学部総合文化政策学科 | 出願資格 | 英検®CSEスコア2100以上 |
立教大学(大学入学共通テスト利用入試) | 全学部 | 得点に換算 | 英検®CSEスコアで判定(例として、2300以上で85%換算) |
中央大学(英語外部試験利用方式) | 経済学部 | 5点刻みの得点(150点満点)に換算 | 英検®CSEスコア1728以上 |
中央大学(英語外部試験利用方式) | 理工学部 | 出願資格 | 英検®CSEスコアで判定(リーディング・ライティング575以上などの制約有) |
中央大学(英語外部試験利用方式) | 文学部 | 出願資格 | |
中央大学(英語外部試験利用方式) | 総合政策学部 | 満点を50点として換 算し、個別試験の得点に加算 |
英検®CSEスコア2304以上 |
中央大学(英語外部試験利用方式) | 国際経営学部 | 得点(200点満点)に換算 | 英検®CSEスコア1980以上 |
中央大学(英語外部試験利用方式) |
国際情報学部 | 得点(150点満点)に換算 | 英検®CSEスコア2067以上 |
法政大学(英語外部試験利用入試) | 国際文化学部、法学部法律・政治学科、法学部国際政治学科、文学部英文学科、経済学部国際経済学科 | 出願資格 | |
法政大学(英語外部試験利用入試) | グローバル教養学部 | 「英語」の得点に換算 | 英検®CSEスコア2500以上 |
近畿
大学名 | 学部 | 受けられる優遇措置 | 備考 |
---|---|---|---|
関西大学(一般入試・共通テスト利用方式) | 法学部、文学部、経済学部、政策創造学部、人間健康学部、社会安全学部 | 出願要件、スコアに応じて加点 | CEFRレベルで判定 |
関西大学(一般入試・共通テスト利用方式) | 外国語学部 | 外部試験のスコアと試験当日の「英語」のスコアを比較し、高得点の方を合否判定に利用 | CEFRレベルで判定 |
関西学院大学(1月共通テスト利用入試、英語資格・検定試験利用方式) | 全学部 | 出願資格 | |
同志社大学(自己推薦入試) | 法学部 | 出願資格 | |
同志社大学(自己推薦入試) | グローバル・コミュニケーション学部 グローバル・コミュニケーション学科 英語コース | 出願資格 | |
立命館大学(共通テスト方式) | 全学部 | 共通テストにおける 「外国語『英語』」を満点に換算 |
英検®準1級、どれくらい有利になる?先輩のリアルな声
ここでは、実際に英検®準1級を取得し、共通テストを満点扱いで突破、志望校に合格した方の合格体験談を紹介します。ぜひ一つの成功事例としてご覧ください。
実際に英検®準1級を取得した方の合格体験談
2023年度大学受験で広島大学に合格した方の合格体験記には、以下のような記述があります。
一番は、広島大学は文系選択でも看護学科を受験できると知ったからです。私は、数学・理科よりも、社会・英語のほうが得意だったので、そちらで受験できれば合格に有利かなと考えていました。それから英語に関しては「英検準一級」を取得すると共通テストの英語が満点換算になるんです。この制度を活用すれば、当日もそこまで緊張せずに試験を受けられると思い、広島大学を第一志望にすることにしました。
やはり、英検®準1級による満点扱いは、志望校選びや受験対策において強力な武器になるようです。
準1級をいつ取る?取得時期と受験戦略の関係
英検®準1級は、いつ取得すべきか悩む方も多いでしょう。実際の合格体験記にも、準1級取得までの道のりが詳しく語られています。
第一志望の広島大学の入試傾向を調べました。「英検準一級」を取得すると共通テストの英語が満点換算になると分かったので、この取得を目指して頑張りました。もともと英語は得意だったのですが、英検に関しては中3で英検3級を取ったところで止まっていたので、高1の冬までに2級、高2から準1級を目指していこうと目標を立てました。「英検準一級」になるとなかなか合格できずにいたのですが、受験勉強に取り組む中で英作文の力が身につき、高3の10月に合格することができました。
この体験からわかるのは、英語が得意でも、いきなり準1級に挑戦するのではなく、段階的な対策が重要だということです。
また、「受験勉強を通じて英作文力が伸びた」という記述からは、学校の学習内容も十分に役立っていることがうかがえます。
さらに、英語学習においては、日々の積み重ねとスキマ時間の活用が大切です。例えば、バスで単語を覚える、歩きながらリスニングに取り組む、休憩時間に問題を解くなど、こまめな学習の工夫が紹介されています。
「英語」は、とにかく日々の積み上げが重要になってくるので、毎日英語に触れる時間をつくりました。登下校のバスで単語を覚えたり、歩いてるときにリスニング問題にチャレンジしたり、他には学校の休憩時間に問題を解くなど、ちょっとしたスキマ時間を無駄にせず、英語の勉強に使っていましたね。
英検®準1級の取得は、高校3年の夏までに済ませておくのが理想です。多くの大学では、出願に間に合うかどうかが評価の前提となるからです。
ただし、学校生活や受験勉強との兼ね合いで、取得時期が多少ずれることもあります。その場合でも、出願時期に間に合わせる意識が重要です。
英検®対策を考えている方は、塾のサポートを頼るのも一つの手です。英検®対策に強い塾を知りたいという方は、以下の記事をご覧ください。
英検®準1級に合格するには?効果的な勉強法とスケジュール
多くの大学で優遇措置が受けられる英検®準1級。実際に合格するためには、どのような勉強法やスケジュールを考えるべきでしょうか。
英検®準1級のレベルを正しく理解し、段階的に学習計画を立てることが大切です。目標を明確にし、早めに動き出すことで合格の可能性は高まります。
英検®準1級はどれくらい難しい?学習時間の目安は?
英検®準1級は、最終レベルである1級の一歩手前に位置づけられています。英語力としては「大学中級程度」が目安とされ、語彙・読解・ライティングすべてにおいて高い水準が求められます。
参考:公益財団法人 日本英語検定協会「準1級の過去問・試験内容」
「何時間勉強すれば英検®準1級に合格できる」といった指標はありません。しかし、先に紹介した合格体験記では「英語が得意だった方でも段階的に準備し、高3の10月にようやく合格」というプロセスでした。
このことから、準1級は決して簡単な資格ではないとわかります。基礎から積み上げる姿勢と、継続的な取り組みが求められる試験です。
志望校の出願締切を視野に入れ、試験日から逆算してスケジュールを組み立てていきましょう。
リーディング・リスニング・ライティング・スピーキングの対策法
英検®準1級では、「読む・聞く・書く・話す」の4技能がバランスよく問われます。
どれか一つに偏った対策では、合格は難しくなります。
それぞれの技能に応じた学習法を取り入れ、自分の弱点を把握することが合格への鍵です。
以下で、技能ごとの具体的な対策方法を見ていきましょう。
英検®準1級のリーディング対策
英検®準1級のリーディングでは、まず問題の形式や出題傾向に慣れることが不可欠です。過去問を活用し、時間を計りながら解く練習を重ねましょう。
英検®準1級で出題される英文の長さと内容の抽象度は高い傾向にあります。時間内に読み終えて正確に理解するには、日頃から長文を読む習慣が必要です。
本文を読み始める前に設問に目を通しておくと、読み進める際の視点が定まりやすくなります。問いに対する答えを探しながら読むことで、情報を効率よく拾っていきましょう。
また、英文読解やリスニングにおいて「However」や「On the other hand」などのディスコースマーカー(理論のつながりを示す語)にも注目することが大切です。
英検®準1級のリスニング対策
英検®準1級のリスニングでは、「Real-Life形式」と呼ばれる実用的な音声問題が出題されます。館内アナウンスや電話の音声ガイドなど、日常場面を想定した英語を聞き取る力が求められるのが特徴です。
こうした形式に対応するには、普段から英語を聞く習慣をつけておくことが大切です。出題傾向に慣れるためにも、リスニング前に設問を先に確認しておきましょう。
一語一句を訳そうとすると、音声のスピードに置いていかれることがあります。知らない単語で止まってしまうよりも、話の流れや全体像をつかむことを意識しましょう。
聞き取れない部分を確認するには、ディクテーション(書き取り練習)がおすすめです。過去問のスクリプトを使って繰り返し練習すれば、苦手な箇所が明確になります。
英検®準1級のライティング対策
英検®準1級のライティングでは、「英文要約」と「英作文」の2つが出題されます。
それぞれ異なるスキルが求められるため、対策も分けて行う必要があります。
まず、英文要約では以下の3点を意識してください。
- 元の文章の「重要なポイント」を簡潔にまとめる
- 元の文章の内容を言い換えて表現する
- 英作文のように自分の意見は入れない
要約力を支えているのがリーディング力です。文章の構造や論旨を正しく把握する力があってこそ、的確に要約できます。
一方、英作文の対策は、「序論→本論→結論」のステップで英文を構成することを意識してください。このステップで論理を展開することで、主張が明確となり、採点基準にも適合しやすくなるでしょう。過去問を活用し、時間内にこの構成で書く練習を繰り返してください。
また、文章は、第三者からのフィードバックを受けることも重要です。特に英語のネイティブスピーカーの先生に添削を依頼することで、自然な英語表現や文法ミスなどの改善点が見つけやすくなります。
構成が定着したら、試験時間内に書き上げる練習にも取り組みましょう。本番の試験を想定して書くことで、時間配分の感覚も身についていきます。
英検®準1級のスピーキング対策
英検®準1級のスピーキングでは、「ナレーション」と「自分の意見を述べる問題」が中心となります。どちらも論理的に話す力と、ある程度の語彙力が求められます。
まず「ナレーション」は、4コマのイラスト展開を英語で説明する形式です。場面ごとの出来事を、時制に注意しながら自然な流れで語る必要があります。
過去形と過去進行形、さらに「Then」「Suddenly」などの接続詞を適切に使い分けましょう。
次に「自分の意見を述べる問題」では、社会的なテーマが多く出題されます。例えば、在宅勤務や公共の場での喫煙といった、日常にも関係する話題が出やすい傾向です。
背景知識を持っておくことで、理由や具体例を交えて説得力のある意見が言えるようになります。そのためには、日ごろからニュースや時事問題に触れておくと安心です。
英検®準1級取得は独学では難しい?おすすめの塾・講座も紹介
英検®の一次試験については、日本英語検定協会の公式サイトで過去問を閲覧できるため、自学自習が得意な方であれば塾や家庭教師を利用しなくても十分に対策できます。
ただし、二次試験のスピーキングは、独学での対策が難しい場合があります。 例えば、発音や流暢さ、適切な受け答えの練習が必要になるため、一人では試験の形式に慣れにくいことが考えられます。
「英検®に特化した専門的な指導を受けたい」「試験の形式に慣れておきたい」と考えている場合は、塾や家庭教師を活用するのも一つの手です。 特に、スピーキングの実践的な対策をしたい場合には、マンツーマン指導やオンライン英会話を利用するのも効果的でしょう。
個別教室のトライ
個別教室のトライは、完全1対1の個別指導塾です。約33万人の登録講師の中から、子どもの性格や学習ニーズに合った担当を選びます。
カリキュラムは、一人ひとりに合わせたオーダーメイドです。「文法から学び直したい」「リスニング力を鍛えたい」など、多様な英語の学習ニーズに応えます。
また、各種の英語資格検定対策も可能です。例えば、高校生では志望大学に合わせた資格検定対策を実施します。長文読解や英作文など、幅広くサポートします。
英検アカデミー
指導歴10年以上の英語専門プロ講師陣が在籍しているのが、英検アカデミーです。英語専門塾のため、講師は英語だけを専門的に指導しています。
「絶対英検合格コース」「私立小学生コース」「絶対成績UPコース」「ニュートレジャー対策コース」など、小中高別に多様なコースを設定。講師1名に対して、生徒は最大3名までの個別指導のため、それぞれの習熟度に合わせてじっくりと教えてもらえます。
点数に直結する授業を大切にしており、志望校合格や英検合格へつなげられるのが魅力です。
ワールドトーク
ワールドトークは、日本人講師によるオンライン英会話サービスで、英検対策に特化した指導を提供しています。
英検1級から5級まで幅広く対応し、一次試験(筆記)から二次試験(面接)まで総合的なレッスンが可能です。
加えて、各生徒のレベルや目標に合わせたカリキュラムを柔軟に組むことができ、個別のニーズに対応した指導を自宅からオンライン形式で受講できます。
業界でも高い実績を誇る日本人講師が担当するため、英語初心者でも日本語で細かな質問ができ、理解を深めやすい環境が整備されていることが強み。
また、何といっても月額3,300円(税込)からのプランがあり、手頃な価格で質の高い指導を受けられることが大きな魅力でしょう。
ENC/GNA
ENC/GNAは、英検対策に特化したオンライン英会話サービスで、英検1級から5級まで幅広く対応しています。
リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの4技能を総合的に強化するカリキュラムを提供しています。特に英作文の添削や英単語の暗記サポートなど、個々のニーズに合わせた指導が可能です。
料金面では、月8回のレッスンが7,900円(税込)からと、質の高い指導をリーズナブルな価格で受けられる点が魅力といえます。
さらに家族でレッスン回数をシェアできるプランもあり、家族全員で英語学習を進めたい方にも適しています。
坪田塾
坪田塾は、映画『ビリギャル』のモデルとなった個別指導塾で、オンラインでの英検対策にも対応。
生徒一人ひとりの学力や目標に合わせた「個人別カリキュラム」を作成し、効果的な学習をサポートします。
オンライン個別指導では1対1の対話型指導を行い、わからない部分はその場で講師に質問できるため、理解を深めやすい環境が整備されています。
大学受験と英検®準1級でよくある質問(FAQ)
英検®準1級と大学受験に関する疑問は多くの受験生が抱えるものです。特に質問の多いポイントについて、わかりやすく解説していきます。
英検®準1級はどれくらいのレベルの試験ですか?
英検®準1級は「大学中級程度」の英語力が求められる試験です。合格に必要とされる語彙数は、7,500語から9,000語程度とされています。
文法・語彙・読解・英作文・スピーキングのすべてにおいて高い総合力が必要です。先述のとおり、準1級を取得すると大学入試で優遇されることもあります。
そのため、英検®準1級は大学受験対策の一環としても大きな価値があります。早い段階で目標に据えることで、受験全体の戦略が立てやすくなるでしょう。
英検®準1級は英検®CSEスコアだといくつですか?
英検®CSEスコア(Common Scale for English)は、英語力を客観的に数値化する指標です。英検®の各級で、リーディング・リスニング・ライティング・スピーキングの4技能がそれぞれ1000点満点で評価されます。総合点は最大で4000点となり、級をまたいだ比較も可能です。
英検®準1級においては、リーディング・リスニング・ライティングの合計が1792点以上、スピーキングは512点以上が合格基準点となっています。
参考:公益財団法人 日本英語検定協会「英検CSEスコアでの合否判定方法について」
大学入試では、級だけでなくCSEスコアの具体的な数値が出願条件として求められる場合があります。そのため、志望大学の入試要項を必ず確認し、自分のスコアが基準を満たしているか確認しておきましょう。
大学受験と英検®の関係について詳しく知りたいという方は、以下の記事をご覧ください。
CEFRとは何ですか?
CEFR(セファール、ヨーロッパ言語共通参照枠)とは、ヨーロッパを中心に世界で広く採用されている語学力の国際指標です。 外国語の運用能力を同一基準で測るために設けられた国際的な指標であり、英語を含む多くの言語に適用されています。
CEFRでは、言語習得度をA1(初級)からC2(最上級)までの6段階で評価します。
CEFRによって、英検®、TOEIC®、IELTS、TOEFL®などの英語試験のスコアを国際基準で比較することが可能です。例えば、英検®準1級はCEFRにおける「B2」に該当します。
大学入試においても、CEFR基準で英語能力を求める大学が増えているため、志望校の要件を事前に確認しておくことが重要です。
まとめ|英検®準1級は大学入試で強力な武器になる!
英検®準1級は、大学入試において大きなアドバンテージとなります。共通テストの満点換算や個別試験の免除・加点など、活用方法は多岐にわたります。
特に英語に不安を感じる方人にとっては、早めにスコアを確保しておくことで安心材料になります。結果として、他科目の学習にリソースを回しやすくなるというメリットも得られます。
また、推薦入試や総合型選抜では、英語資格の提出が評価に直結することもあります。早い段階で情報収集を行い、自分の進路に合わせた戦略を立てることが大切です。
英検®準1級は、ただの検定資格にとどまりません。使い方次第で、あなたの受験を大きく後押ししてくれる「武器」になります。
執筆者プロフィール

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