英語だけで受験できる大学一覧|入試方式・英検®活用・対応学部全まとめ【2026年対応】


編集部
塾選ジャーナル編集部
「他の科目は苦手だけど、英語は得意。英語だけで受験できる大学はないのか……」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
結論からいえば、英語だけで受験できる大学は存在します。英語1科目で受験可能な入試方式や、外部英語検定を活用した制度など、選択肢はさまざまです。
この記事では、英語だけで受験できる日本国内の大学を一覧で紹介します。入試対策や、英語のみで受験できる海外の大学の情報も掲載しているので、志望校を選ぶ際の参考にしてください。
英語だけで受験できる大学の入試方式と対策は?
英語だけで受験できる大学はありますが、実際にはどのような入試方式があるのでしょうか。対策法も併せてみていきましょう。
英語1科目だけの入試方式がある
英語だけで受験可能な大学の入試方式として、「英語1科目だけの入試方式」が挙げられます。
例えば、青山学院大学文学部英米文学科の2025年度一般選抜B方式では、外国語(英語)と総合問題(英語による)が出題されます。試験内容は英語のリーディングやリスニングです。
参考:2025年度入学者選抜要項青山学院大学一般選抜/大学入学共通テスト利用入学者選抜
このように、出題されるのは実質的に英語だけであり、英語に自信がある人にとっては、大きなチャンスといえる入試方式です。
外部英語検定を利用できる入試方式もある
英検®などの外部英語検定を活用し、英語による論述試験を組み合わせて合否を判定する入試方式もあります。
例えば、青山学院大学文学部英米文学科の2025年度・一般選抜D方式では、英検®などの英語資格・検定試験が出願資格として認められています。さらに、英語による論述試験も課され、それらの結果をもとに合否が決定されます。
参考:2025年度入学者選抜要項青山学院大学一般選抜/大学入学共通テスト利用入学者選抜
自分がすでに取得している英語資格を生かせる点が特徴です。英検®を持っている人は検討してみるとよいでしょう。
英検®など外部英語検定の大学受験での活用法については、以下の記事をご覧ください。
「英語だけ」でなく「英語重視」の入試方式もある
英語1科目ではないが、「英語+小論文+面接」など、英語力を重視した入試方式も存在します。英語資格が評価の一要素となり、総合的に合否が判断される形式です。
例えば、国際基督教大学 教養学部の2025年度・総合型選抜では、英語外部試験のスコアが出願資格として求められます。さらに、小論文の提出が必要であり、第二次選考ではオンライン個人面接が実施されます。
参考:国際基督教大学教養学部2025年度入学試験要項総合型選抜
英語1科目の入試よりも求められる要素は多くなりますが、英語力を軸とした入試形式として有力です。志望校がこの方式を採用しているか、必ず募集要項を確認しましょう。
なお、「英語重視」の入試方式を目指す場合、特に以下の2点に注意が必要です。
- 総合型選抜を利用するなら評定も注意
- 可能なら小論文・面接の対策も
総合型選抜を利用するなら評定も注意
総合型選抜で「英語重視」の入試方式に挑戦する場合は、出願資格に評定平均に関する条件があるかを必ず確認しましょう。
評定の基準を満たしていなければ、出願そのものができない可能性があります。早めに自分の成績と照らし合わせておくことが重要です。
総合型選抜と評定の関係については、以下の記事も参考にしてください。
可能なら小論文・面接の対策も
推薦入試では、小論文や面接の対策も欠かせません。英語に自信があっても、それだけで合格できるとは限らないためです。
特に、総合型選抜では思考力や表現力、志望理由の明確さが重視されます。対策を怠ると、大きな不利になるおそれがあります。
早めに志望理由書や小論文の練習をはじめ、面接にも慣れておくことをおすすめします。
不安なポイントがあれば塾を頼るという手も
「英語には自信があるけれど、小論文や面接は不安……」という人は、塾のサポートを活用するのも一つの方法です。
例えば、小論文対策では添削指導を通して、課題に対する自分の考えを適切に伝える力や、論理的な構成力を鍛えられます。
また、プレゼンテーション指導では、資料の作り方から発表の仕方、質疑応答の対応まで、実践的なスキルを総合的に学べます。
面接も同様に、一人では対策しづらい内容ですが、塾のサポートを受ければ自信を持って臨むことができるでしょう。
小論文や面接の対策ができる塾について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
英語だけで受験できる大学はどんな人に向いている?
英語だけで受験できる大学は、どのような人に適しているのでしょうか。ここでは、英語入試を選択肢として考えてみる価値がある人の特徴を解説します。
英語力に自信がある人
「英語だけなら勝負できる」「英語は模試でもいつも高得点」という人には、英語だけで受験できる大学が非常に向いています。
とくに、国語や数学、理科・社会などの他教科が苦手な場合、一般的な大学入試では不利になりやすいものです。しかし、英語1科目の入試や英語資格を活用する入試方式であれば、得意な英語を最大限に生かして合格を目指せます。
また、英語だけの入試は、準備する科目が少ないぶん学習時間を集中できるというメリットもあります。効率よく実力を伸ばしたい人にとっても、有効な選択肢といえるでしょう。
日本語力に不安のある帰国生徒
長期間を海外で過ごし、日本語の長文読解や記述に不安がある帰国生徒にとっても、英語のみで受験できる大学は魅力的です。
帰国後、日本語の授業についていけなかったり、漢字の読み書きが苦手だったりするケースは少なくありません。そうした人にとって、一般入試の国語や小論文は大きなハードルになることがあります。
その点、英語力を生かして受験できる入試方式であれば、日本語試験の壁を回避し、自分の得意分野で実力を発揮できます。
日本国内で英語だけで受験できる大学一覧
ここでは、日本国内で英語だけで受験できる大学の一部を地域別に紹介します。なお、こちらにある大学はすべて2025年度の募集要項を参考にしています。志望大学の要項については必ずご自身で確認するようにしてください。
北海道・東北
国際教養大学
学部 | 入試形態 | 必要書類と科目 |
---|---|---|
国際教養学部 | 総合選抜型入試Ⅰ | 英語資格、書類審査、英語小論文、面接 |
関東
早稲田大学
学部 | 入試形態 | 必要書類と科目 |
---|---|---|
国際教養学部 | AO入学試験(4月入学・国内選考) | 英語資格、書類審査、筆記審査 |
慶應義塾大学
学部 | 入試形態 | 必要書類と科目 |
---|---|---|
総合政策学部・環境情報学部 | AO入試 | 書類審査、面接(英語資格など資料として利用) |
青山学院大学
学部 | 入試形態 | 必要書類と科目 |
---|---|---|
文学部英米文学科 | 一般選抜B方式 | 英語筆記試験 |
文学部英米文学科 | 一般選抜D方式 | 英語資格、英語筆記試験 |
専修大学
学部 | 入試形態 | 必要書類と科目 |
---|---|---|
文学部英語英米文学科 | 英語単独(E方式) | 英語筆記試験・共通テストの「英語(リスニング)」 |
獨協大学
学部 | 入試形態 | 科目 |
---|---|---|
外国語学部(英語学科・交流文化学科) | 一般入試(学科別) | 英語筆記試験 |
近畿
関西学院大学
学部 | 入試形態 | 科目 |
---|---|---|
国際学部 | 全学部日程〔英語1科目(英・英)型〕 | 英語筆記試験 |
同志社大学
学部 | 入試形態 | 科目 |
---|---|---|
神学部神学科 | 大学入学共通テストを利用する入学試験 | 共通テスト「英語」、小論文 |
文学部英文学科 | 大学入学共通テストを利用する入学試験(A方式) | 共通テスト「英語」、口頭試問 |
立命館大学
学部 | 入試形態 | 科目 |
---|---|---|
国際関係学部(国際関係学専攻・グローバル・スタディーズ専攻) | IR方式(英語資格試験利用型) | 英語筆記試験、英語外部資格試験(得点換算) |
近畿大学
学部 | 入試形態 | 科目 |
---|---|---|
国際学部 | 共通テスト利用方式(前期) 1教科1科目型 | 共通テスト「英語」 |
国際学部 | 国際学部独自方式 | 英語筆記試験 |
龍谷大学
学部 | 入試形態 | 科目 |
---|---|---|
国際学部 | 一般選抜入試 〔前期日程〕 共通テスト併用方式(文系型・リスニング方式) | 英語筆記試験、共通テスト「英語(リスニング)」 |
国際学部・文学部英語英米文学科 | 共通テスト利用入試〔後期日程〕外国語1教科方式 | 共通テスト「英語」 |
海外に目を向けてみるのも一つの手
英語に強みがある人は、日本国内だけでなく、海外の大学進学も選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
近年は、オンライン出願の普及や情報収集のしやすさから、海外進学が以前より身近になっています。「英語を使って学びたい」「グローバルな環境で成長したい」という人にとって、海外の大学は大きな可能性を秘めた選択肢です。
海外の大学入試は、地域や大学によって異なりますが、高校の成績(GPA)を重視するケースが多いのが特徴です。ペーパーテストよりも、これまでの学習姿勢や実績、課外活動、エッセイなどを総合的に評価される場合もあります。
英語だけで受験できる進学先を広く検討したいなら、国内外の選択肢を比較してみるのもよいでしょう。
英語だけで受験できる大学を受ける前に知っておきたい注意点と落とし穴
英語だけで受験できる大学は、たしかに存在します。英語力を生かして入試を突破できるチャンスですが、事前に確認すべき注意点も少なくありません。
見落としがちなポイントや想定外の落とし穴を回避するために、以下の点をしっかり押さえておきましょう。
英語が得意な人が集まる=競争レベルも激化
英語で受験できる大学には、当然ながら英語に自信のある受験生が集まります。必然的に、入試の難易度は高まり、競争も激化しやすくなります。
例えば、受験者全体の英語力が高いため、試験では得点差がつきにくくなります。その結果、わずかな差で合否が決まるケースも少なくありません。
「英語だけで受験できる=有利」というイメージを持つ方も多いですが、実際は実力者同士のハイレベルな争いになると認識しておきましょう。
入試本番では、基礎力だけでなく、「高得点を確実に取る精度」や「ミスをしない安定感」も問われます。
英語に強みがあるからこそ、さらに磨きをかけて本番に臨む姿勢が重要です。
英語“だけ”と思っていたら、実は小論文や評定が必要なことも
「英語だけで受験できる」と思い込んだまま出願し、後から小論文や評定平均の重要性に気づく。これは絶対に避けたいミスです。
入試要項の細かい条件や選考基準を読み違えると、準備不足のまま本番を迎えることになりかねません。
仮に直前でづき、急いで対策を始めても、多くのライバルはすでに十分な準備を終えていることが一般的です。その結果、他の受験生と大きな差がついてしまいます。
入試制度の誤解や確認不足が、不合格の原因になることもあります。出願前には、必ず募集要項や出願条件を細部まで確認しておきましょう。
入学後も“英語で学び続ける”ことへの覚悟を
英語だけで受験できる大学の中には、入学後の授業もすべて英語で行われる学部やプログラムがあります。講義・レポート・試験なども英語で完結するような課程が組まれていることもしばしばです。
このような環境では、英語を受験科目として使うだけでなく、学習・思考・発表の手段として日常的に使い続ける力が求められます。読み書きはもちろん、ディスカッションやプレゼンテーションも英語で行われるため、一定の英語運用力を維持する努力が不可欠です。
「英語で受験できるから楽そう」といったイメージだけで選ぶと、入学後にギャップに苦しむおそれもあります。カリキュラムや履修モデル、授業の言語構成などは、出願前に必ずチェックしておきましょう。
英語だけの受験と大学入試についてよくある質問
ここでは英語だけの受験と大学入試についてよくある質問を解説します。
英検®2級が使える大学はありますか?
英検®2級に対して優遇措置を設けている大学は数多くあります。
例えば、明治大学商学部では「英語4技能試験利用方式」で入試が実施されています。この方式では、英検®2級以上の資格を持っていることが受験資格の条件となっており、2級取得者はこの方式を利用できます。
そのほかにも、英検®2級を保有していることで、英語の個別試験に加点されるなどの制度を導入している大学もあります。
このように、英検®2級を活用できる場面は多いため、すでに取得している人は志望校の入試制度を一度確認してみましょう。
2科目だけで受験できる大学はありますか?
2科目だけで受験できる大学は全国に数多く存在します。
例えば、中央大学国際経営学部の一般選抜方式では、外国語と国語の2科目で合否が判定されます。配点は外国語が200点、国語が100点で、外国語の比重が大きく設定されている点も大きな特徴です。
参考:2025年度入学試験要項〈一般選抜〉5学部共通選抜学部別選抜大学入学共通テスト利用選抜[単独方式]|中央大学
このように、2科目入試の中でも英語の配点が高いケースでは、英語に強みを持つ受験生にとって有利に働く可能性があります。
英語を武器に入試を乗り越えたいと考えている人は、こうした入試制度のある大学にも注目してみましょう。
まとめ|英語だけで受験できる大学はある!受験のチャンスを生かそう
英語だけで受験できる大学は、実際に存在します。英語力に自信がある人や、国語や数学が苦手ではあるものの、英語が得意な人にとって、有効な選択肢といえるでしょう。
また、日本語での記述に不安がある帰国生徒にとっても、英語中心の入試は力を発揮しやすい形式です。
加えて、英語を活かせる進学先としては、海外の大学を視野に入れることもできます。グローバルに活躍したい人にとっては、さらに可能性が広がるはずです。
国内外を問わず、自分に合った入試方式を知り、強みを活かせるルートを選ぶことが大切です。受験のチャンスを逃さず、納得のいく進路を実現しましょう。
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